※この作品はR-18です。

ISの世界に舞い降りた一人の男   作:メシキ

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新展開なので初投稿




87話

 

 

 

「怪我したらいつもこの中に入って治していたよね。でも今ではもう治らない。俊くんを腐らないように保存するだけ。未燃がましく男の死体をとっておく変態だって俊くんは言うかな?それともそんなにも愛してくれてありがとうって言うかな?」

 

生命維持装置の中に保存されている俊葵の顔を優しく撫でる。

 

「まるで生きているみたい。他の身体は医療ポッドに入っていなかったから火葬したよ。もしも俊くんの魂が戻ってきたときに身体が腐っていたら大変でしょ。この最後の一つは絶対に守るからね」

 

そう言う束の顔は今までになく穏やかな表情をしていた。悲しみと苦しみを超越したなんだかよく分からないものがあふれて、結果この表情になった。

 

「目も腕も不思議と元に戻っちゃったけど…戻ったからこそ諦められないのかも。もしかしたら俊くんの魂が今もどこかにあってこの身体を元に戻したのかもしれないって」

 

俊葵の身体は全て元通りになっている。傷痕も刺青も義眼も義手も全て元の肉体に戻っていた。俊葵が死んだのだから魔法が解けて元に戻ったと考える者もいた。でも束は違う。肉体も俊葵の能力で作られたものなのだから消えるはずだ、そう考えた。だからこうして何よりも大事に保管してある。

 

その隣のカプセルにはクロエの遺体を保存している。俊葵が生き返る可能性があるならクロエも生き返る可能性がある。たとえ頭を撃ち抜かれていようとも俊葵なら何とかしてくれる。根拠のない自信と絶望したくない気持ちが今の束の原動力だ。

 

「みんな前を向いて生きていく決心を決めたみたい。でも私にはそれができないよ……いくら返ってくると信じていても心の奥では分かっているんだ。もう…俊くんが帰って来ないって事を。……機械になれたら、きっとこんな悲しみは味合わなくて済むのに」

 

「それは困る。機械になられたらセックスができない」

 

「ふふ…パスィも同じ事を言って……!?」

 

「よう、ただいま。心配かけたね」

 

「あ…え…え?」

 

「驚いてないでここを空けてくれ束。息が詰まりそうだ」

 

驚く束を尻目になかなかあかない蓋を無理やりこじ開けて外へ出る。

 

「遅くなってごめん。もっと早く帰ってくればよかったね」

 

「みんな…心配したんだから」

 

「だろうな」

 

「ホントに心配したんだからね…」

 

「分かってるよ。束、本当に心配をかけた。その埋め合わせはいくらでもするよ」

 

優しく抱きしめて頭を撫でる…全裸で。

 

「記憶は戻ったみたいだね。さん付で呼ばなくなってる」

 

「完全には戻っていないよ。でもこの身体の使い方は完璧に思い出したけど皆との思い出は虫食い状態でどうしても思い出せない。それって幸運なんじゃないかって思えたんだ。だってこれからみんなとの初めてをもう一度経験できるんだから」

 

「もう///初めてってそう言う事///」

 

「もちろんそう言う事だよ、ちゅ♥ところでクロエは何処にいるんだ?一緒じゃないのか?」

 

「クーちゃんは……」

 

言葉を濁しながら俺の後ろを見るので気になって振り返る。俺が眠っていた医療カプセルと同じものの中にクロエが眠っている。でも生気はなくこめかみが抉れていた。

 

「自殺か…」

 

「分かるの?」

 

「俺ほどクロエの事を理解している奴はいないよ。クロエの性格なら俺が死んだら自殺することは分かってた」

 

「生き返るかな?」

 

「その為の俺だよ。俺の部屋に秘密兵器がある」

 

自室の金庫の中から札を一枚持って来た。何の変哲もない和紙に見えるけど実はこの御札には鈍でもない力が込められている。

 

「この札の中にはクロエの魂が込められている。思い出さなかったらこんな蘇生法を思いつかなかったよ」

 

「それは凄いけど今のクーちゃんの身体は壊れているし魂は入らないんじゃあないの?」

 

「ちっちっち、それがこうすれば入るのだ」

カプセルを開けてクロエを思い切り殴る。顔面がひしゃげてぐちゃぐちゃになり血や骨の欠片が飛び散る。

 

「俊くんのする事に口を挟むのは嫌だけどさすがにそれは酷いと思うな」

 

「よく見ろ」

 

「?」

 

飛び散った破片がクロエの死体に飛んでいく。まるでビデオの逆再生のようにクロエの身体は綺麗に元通りになった。

 

「もしかして新しい力?」

 

「うん、女神さまが何でも好きな能力をあげるって言うもんだからたっぷり貰って来た」

 

「ただでさへ強い俊くんがもっと強くなっちゃった」

 

「そう言う事」

 

身体の腐敗が始まる前に札を貼ってさっさと蘇生させる。

 

「ん……アレ…わた…し………」

 

「さっさと起きて俺のご飯を作ってくれ」

 

「とし…としきさま?……俊葵様!?」

 

「ただいま」

 

「あ、ああ、お、お久ぶりで御座います。俊葵様に蘇生していただき感謝感激です。何とお礼を申したらよいか…」

 

「じゃあご飯を作ってくれ。お腹がすいて死にそうだ」

 

そう言うとクロエは顔を真っ青にして部屋を飛び出した。きっと俺がまた死ぬと本気で死ぬと思ったのだろう。

 

俺も着替えて後を追う。

 

……

 

…

 

クロエと俺の復活は瞬く間にみんなに知れ渡った。学園に俺とクロエの死は内密だったようでまだ何も問題にはなっていない。ただ俺の復活が後十数分遅かったら千冬さんが学園側に報告していた。

 

「いやぁ~こうしてまたみんなと逢えて嬉しいよ」

 

シャ「僕は信じていたよ…きっと生き返るって」

 

ラ「無論私もだ」

 

箒「みんな信じていた。俊葵はあれぐらいじゃあ死なないって」

 

「ま、記憶を失っていなければあのくらい簡単に避けられた。ホントみんなには迷惑を掛けたと思っているよ」

 

簪「迷惑だなんて…」

 

楯「むしろ初々しい俊葵君と色んな事が出来てとても楽しかったわ」

 

「俺も二度目の童貞を捧げる事が出来てなんだか良かったよ」

 

真「それは初耳です。記憶を失っている間は挿入しないって言っていましたよね?」

 

千「誰と寝た?……まさかあの三人の誰かか?」

 

「んにゃ、クロエだよ。束は最初にセックスしたからこの世界に来て二番目に出会ったクロエに二度目の童貞を捧げるのは筋が通っているだろ」

 

ク「わ、私は他の方にと進言したのですが…」

 

「俺の決めた事に意見するなって言ったら黙って抱かれてくれた」

 

セ「俊葵さんに言われたら誰も言い返せませんわ」

 

箒「少し強引なのが俊葵らしい」

 

「だろ?」

 

景「俊葵様が戻ってきてくれなければ私は路頭に迷うところでした」

 

「俺は絶対に皆をおいて死んだりしない。約束だ」

 

ク「それなら安心です。ところで私の身体はどうやって修復したのですか?俊葵様の回復術は死んだ細胞には発動しませんし、時間の巻き戻しをしたような疲労も見えませんでした」

 

「それならこいつを使ったんだ」

 

みんなにも見えるようにしてから俺の後ろにクレイジーダイヤモンドを召喚する。

 

「傍に現れ立つというところからこの映像(ビジョン)を名付けて幽波紋(スタンド)!!」

 

束「凄い…これがクーちゃんをなおしたんだ」

 

千「それでお前は何ができるんだ?」

 

「千冬さん、こいつは喋りませんよ。あくまで俺の精神力が具現化した物なので。スタンドは色や形、能力も様々でどれも使いようによっては強力です」

 

ラ「他にもあるのか?」

 

「あるよ~~。ちょうど皆が集まっているしちょっと紹介しようか」

 

……

 

…

 

取り敢えず能力の紹介を終えて自室のベッドで休んでいると束が入って来た。

 

「本当に戻ってきてくれてありがとう」

 

「それはもういいって。俺だってみんなともう一度会いたかった。何の用?」

 

「何でもないけど俊くんと一緒に居たくて…」

 

束を抱き寄せて匂いを楽しむ。記憶喪失していた時はこんな積極的じゃあなかったので久し振りの匂いだ。何度楽しんでもこの香りは好い。

 

「ん…///俊くん大好き♥」

 

「俺も好きだよ」

 

「俊くんはこれからどうしたいの?スタンドってすごい力を身に着けて、その他にもいっぱい超能力が使えて…前は世界を正しく導くって言ってたけど今はどうなのかな?」

 

「この力はみんなを守るためだよ。前の俺の計画はパスィから聞いて知っているけどあんな恐ろしい事をやる勇気は今の俺には無い。でも俺の計画なんだ…パスィも計画発動まであと5年だって言っていたし発動はさせると思う」

 

「焦らなくて良いんだよ?いっくんや鈴ちゃんの為にも計画を遅らせた方が良いし。それに俊くんも私たちも永遠の存在だから私は時間なんて気にしないよ」

 

「そうだな…まだ時間はある。もっと良い案も浮かぶかもしれないし待つか」

 

「焦っても良いことは無いよ。…ちゅ♥今夜はこんな気分///」

 

「奇遇だな。俺もそういった気分だ」

 

束に馬乗りになって服を脱がせる。全く抵抗しないし嫌がってもいない。頬を少し紅く染め俯く束はとても美しかった。

 

 

 






今回も最後まで読んで頂いてありがとうございます

遂に俊葵復活です

色々と考えたのですが結局無難にスタンド能力にしました

オリジナルスタンドも考えましたので取り敢えず紹介をして次回予告とします

スタンドネーム『ララバイ』

近接パワー型スタンドで能力は触った物の勢いを減衰させる能力。人に触れるとテンションを下げたり眠くしたり身体能力を下げることができる。この能力は分子間の力にも及ぶので超能力無しで原子分解が可能。

銃弾や斬撃を浴びても威力減衰を起こせば無傷で済む

破壊力B スピードA 射程距離B 持続力A 精密動作B 成長性C

ソコソコ戦えるけれどスタンド単体ではあまり強くないです。能力と本体のコンボで力を発揮するスタンドだと思っていてください

因みに見た目はパジャマを着た大人のような容姿をしています。三角帽のようなものを被っているのがチャームポイント。おでこにはZZZ、手の甲には枕の絵が描かれています。

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