---シュウ---
深雪達の下校時間辺りに、軍や政府のお偉いさん達が、姫島神社に来て、謝罪をしに来た。この国の根幹を司る神代家、闇雲家、鬼門家などから、猛烈なプレッシャーを伴った抗議が有ったそうだ。更に、ナンバーズ・ファミリアの1,4,7,9,10からも抗議有ったらしい。特に4は、僕の恩恵が濃い為、猛プッシュだったらしい。
深雪達は交通機関を乗り継いで帰ってきた。エリカの尾行に気づかずに…エリカの希望を少し叶え、彼女の部屋のベッドへ強制転移させて返却した。
で、で戦争相手は、降伏条件は総て飲んだ。達也、響子を除隊させ、響子は論文コンペ終了後に寿和アニキと式を挙げることになった。めでたしめでたしである。
ヤマトが奪って来た戦利品の中から、黒幕らしき名前が浮かんできた。周 公瑾とジード・ヘイグだ。ヘイグは人間主義団体のボスであり、周はヘイグの部下で、魔法師排斥運動を行い、ブランシュやノーヘッドドラゴンなどと繋がりがあった。早速、この二人の情報を収集を指示した。
あと、大亜連合の動きも調査対象にしてある。洗脳した生徒の病室に侵入する為の囮は、大亜連合のコマンダーだったから。
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翌日、学校へ行くと、エリカが待ち構えていた。とりあえず、スルーだな。
「おい!どういうことだ?何をして、何をしなかったんだ?」
スルー
「おい、スルーするなよ!」
いきなり僕の両頬を手の平で押さえつけ、教室で、みんなの見ている前で、唇を重ねてきた…びっくりした僕は固まった。うっ…舌が入って来た。横目で達也に助けを求めるが、スルーされた…有り得ない。
「どうだ。何か言って見ろよ。決めた!スルーされる度に、お前にキスをする♪」
コイツ、おかしくないか?はぁ~?
「話し掛けないでいいぞ。私はお前の唇に訴え掛けるから♪」
達也を見るとスルーされた…くそっ!スルー攻撃って、こんなに堪えるのか…反省する僕。
昼休み、エリカの唇攻撃から、転移をして速効で逃げた。転移した先は、論文コンペの為の研究室。
「鈴音、五十里、かくまってくれ~!」
「亘が困った顔で逃げ回るって、女かな?」
って、鈴音。頷く僕。
「わかりました。あぁ、あの子はすぐ脳検査に回して、記憶障害を見つけました」
「こっちも今回の敵は見えてきたよ。学生が戦うにはヤバいかもな」
「国防軍や警察に協力を依頼しますか?」
五十里が提案をしてきた。
「いや、今国防軍は使い物にならない。警察もどうかな…」
「ここに隠れていたんですか」
涼しい顔の達也が現れた。咄嗟に鈴音の後ろに隠れる僕。
「大丈夫です。エリカは付いてませんよ。たぶん、深雪達の方へ向かったと思います。で、相手はどこですか?」
「研究者の達也には言えない。お前は、論文コンペに集中しろ。護るのは僕の役目だ」
「はいはい♪」
達也達は飯を食いながら、研究論文を作っている。時間との闘いのようだ。
放課後、脱出に失敗して、エリカに捕まった。
「逃がさないぞ!」
うっ!背中に抱きついてきたエリカ。この感触はノーブラか?
「ふふふ…逃げられないよな?お前の弱点を攻めているし」
確かにこの感触は好きだ。でも、逃げられない程では無い。
「エリカ、新しい姉ちゃんとは、うまくやれそうか?」
「えっ?何の話だ?」
聞いていないのか?
「寿和と藤林響子が近々式を挙げるんだけどな。あぁ、お前には内緒だったのかな?」
僕から離れ、スマホを手にして、誰かに連絡を取り始めたエリカ。この隙に、会議室に転移した。
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会議室には克人達が待っていた。
「市原に聞いたぞ。散々な目だったそうだな」
克人が心配そうに訊いてきた。
「まぁな。でも、おかげで、必要なデータは手に入ったよ」
「おかげ?亘…お前、何をやらかしたんだ?」
みんな、驚いた表情で僕を見ている。
「僕はやらかしていないよ。国防軍が宣戦布告してきたから、受諾して降伏させただけだよ♪」
「…お前ってやつは…」
克人の顔が引きつっている。
「国防軍のデータベースの中身を精査して、公開討論会の時と、九校戦の時の黒幕を見つけた。今、僕のチームで情報を集めている」
「亘のチームって?」
服部に訊かれた。
「僕の仲間だよ。で、見つけしだい、しばいてくる。後、今回の敵は大亜連合だ。これも今、情報を収集している」
「亘…お前のチームって何だ?」
克人の声が震えている。
「国防軍をボコれる程度のチームだよ♪当日は、僕は克人達とは別に動くから。克人達を危険に晒す訳にいかないからな」
「そうか…俺達はどうすれば良いんだ?」
「克人達の部隊は、会場の敷地内を頼む。それ以外は、こっちで、どうにかする」
「わかった。おい!聞いた通りだ。会場内は死守するぞ!」
「「おぉ!」」
いや、学生だけじゃダメだと思う。会場内にも、誰か配置するか。
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エリカの気配に注意しながら、帰宅をする。深雪達は既に帰ったようだ。たまには、転移をせずに歩いて神社に向かう。ケーキ屋さんが呼んでいるから♪
いつもとは違うケーキ屋さんに入店して、狙っていたケーキをホールで注文。ここは珈琲も凝っていて、ストレートの種類も豊富である。めっけもんなお店である。
ケーキを味わい食べていると知らない女性に、声を掛けられた。
「姫島朱宇…いや、代羽周太郎様ですね?」
スルーする。知らない女性は危険がいっぱいだから。
「真夜様の命で来ました。津久葉家次期当主の夕歌と申します」
女性の身元は意外なものだった。
「真夜の?真夜が何だって?」
ケーキから彼女へ視線を移した。深雪より歳上だな。
「論文コンペの際のアシスタント、ナンバーズ・ファミリアへの連絡係として、周太郎様の下で動けとの命です」
「特に必要は無いけど…」
「真夜様はあなたの事が心配なんですよ。四葉家の問題、真夜様の問題を解決してくれた英雄だと言われました」
四葉家の問題解決…真夜と弘一の闇を消し去り、二人を結びつけ、二人に、達也と同い年の娘を授けた。時間を遡っての改竄だ。大罪ではあるが、エリカの人間への種族変更よりは軽いかな?
「それは、真夜の誤解だ。気にしないでいい」
「あの…夜の…相手も…してきなさいって…」
あぁ、その要員なのか…
「深夜は元気に育っているか?」
詳しく言うならば、真夜と弘一夫婦の子供について訊いた。大罪の中に埋めた大罪の一つである。真夜の身体を子供を産める身体にして、七草家の当主だった弘一の野望、闇の部分をむじゃ君に喰わせ、この二人を結婚させて、深夜という娘を授けたのだ。真夜には、将来、四葉の次期当主にしてくれと頼んで有る。達也を今の地位から解放する為だ。達也との結婚相手という選択肢も有る。達也の願いを叶える為の逃げ道とも言える。
「えぇ、すくすくと育っていますよ。まさか、真夜様に隠し子が居たとは…」
そうか、それは良かった。突然高校生の娘の出現では問題があるので、隠し子という設定にしてある。真由美は弘一の娘って設定を活かして有るので、弘一との不倫の末の…
「ケーキ好きなんですね。ホール喰いする人を初めて見ました」
あぁ、珍しいかもしれないよね。ケーキを食べ終わると、夕歌をお持ち帰りした。
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「夕歌さん…」
「深雪さん…どうして?」
夕歌と深雪は知り合いである。それは四葉家同士だし、知っていて当然だよな。
「達也さんと別れた原因って、彼が原因ですか?」
「え…えぇ…」
気まずい空気が流れていく。
「夕歌、その件は真夜に報告済みだ。深雪を責めるな」
「責めてはいません。ただ、驚いたというか…」
うん?夕歌は達也狙いなのか…
「達也は今フリーだけど…僕なんかと居るより、達也と居る方が良いんじゃないか?」
顔と耳が赤く染まる夕歌。そうなんだ。では…この場から夕歌が消えた。
「あっ!シュウさん、お兄様の処へ転移させたんですか?」
「今夜も深雪と寝たいからな」
今度は深雪の顔と耳が赤く染まっていった。
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翌日、学校へ…教室ではエリカが待ち構えていた。
「おい!なんで、私よりも先にアニキの…知っていたんだ?!」
う~ん…真実は知らない方がいいと思うんだけどな。ここはスルーかな?
「私にスルー攻撃だと!」
エリカが唇を重ねようとした瞬間、念動力で隠されたポッチを刺激した。
「うっ!」
その場で蹲るエリカ。舐めるような刺激を与えていく。涙目になっていくエリカ。
「おい…どういうカラクリなんだ?」
声が震えている。念動力で乳首を押し込んでみる。
「止めろ!お前…」
「はぁ?僕は何もしていないぞ!みんなが証人だ」
「卑怯者…みんなの見ている前で、愚弄しやがって~!勝負しろ!」
『催淫』10秒コースで、意識を刈り取った。エリカを席に座らせて、机に頭を置き、寝ているようにした。
「やることが、えげつないですね」
達也が苦笑いしている。
昼休み、達也が声を掛けてきた。
「で、あれはどういう趣向なんですか?」
あれって?
「何の話だっけ?」
「ふっ…まだ、時差ボケですか?夕歌の事です。いきなり転移してきて、驚きましたよ」
あぁ、そんなこともあったっけ?
「だって、僕より、達也がいいって言うから…」
「おかげで、僕のボディガードをするそうですよ。その代わり、深雪の事は頼みますよ♪」
あぁ、そういう約束も有ったよね。
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克人達と手合わせをして、今日も一人で家路に着く。しかし、今日も懲りずにワンホール喰いを…やはり、この店のスポンジはしっとり感があり、おいしいなぁ。
「ここ、座っていいですか?」
知らない少女に声を掛けられた。相席か?店内を見回すと、満席では無い。目の前の少女に対して頷いた。それと同時に、彼女の記憶を読み取っていく。
アンジェリーナ=クドウ=シールズ。USNAの部隊スターズのメンバーで階級は少佐。国防軍を一夜で降伏させた人物について、隠密に捜査する任務だそうだ。USNAは仕事が早いなぁ。暇なのか?
僕のことを観察している。どうしてやろうかな?まず、彼女の持っている術をコピーモードで『強奪』。中途半端な威力だな。対人戦用は無いのか?
「ワンピース、喰うか?」
小皿に、ワンピース載せて、彼女の前に置いた。
「あ…ありがとうございます」
真っ赤な顔で、お礼を言い、おいしそうに平らげていく。
「何て呼べばいい?アンジェリーナか?アンジーか?」
僕の言葉で顔を強張らせた少女。
「どうして、それを…」
「身元が分からないヤツは、調べないと危険だろ?」
「いつ、調べてんですか?」
「ノーコメントだ。スリーサイズとか体重とかも言おうか?」
「やめて…ください…リーナと呼んでください…」
真っ赤な顔で俯いている。
「リーナ、何がしたいんだ?これでも僕は忙しいんだよ。ワンホールを味わって食べたいからね」
「はぁ?」
「それとも、ワンホームの代わりに、君を食べれば良いのかな?」
彼女が反射的に立ち退こうとしたが、『催淫』10秒コースで意識を狩りとった。これで、ゆっくりと食べられる♪
---リーナ---
いつの間に意識を刈り取られたのだろうか?ここはどこだ。あぁ…ふわふわとした感覚で有る。口の中に何かが…えっ、これって…
「リーナ、目が醒めたか?」
アイツが、声を掛けてきた。
「USNAは僕をどうしたいんだ?」
全裸にされて、首輪をされている。
「あぁ、答えられないのか。じゃ、身体に訊いちゃおう♪」
私の口から取り出した物を、私の中に入れてきた。体内で蠢く彼。胸が張り裂けそうになる。助けが来るまで耐えればいいはず。直ぐに来てくれる。
「助け?来ないよ。いくら待ってもな」
えっ、心が読まれている。まさか、記憶も…
「正解だよ、リーナ♪まさか烈の関係者がUSNAにいたとはな。9には連絡してある。返答は好きにして良いって♪」
殺される…乳房を鷲掴みされ、上半身を起こされた。
「殺さないよ。当分、玩具にしようかな」
「何様?」
震える声で言った。
「いやぁぁぁぁぁぁ~」
有り得ない刺激、乳房の皮膚の下で、何かが蠢いている。乳首の中に何かがいる。
「幻術系?」
「違う現実系だよ♪ほら、触ってご覧よ」
手で触ってみると、確実に何かが入っている。
「全身に転移させてみる?」
彼の目は狂気で満ちあふれている。
「やめてください…」
下半身の感覚は無い。
暗闇に飲み込まれて、どこかに放り出された。落下している私。どこから放り出されたんだ?目の前には蒼い星がある。ここって、宇宙?
「そうだよ。このまま、宇宙を彷徨うか?」
彼は私に寄り添っている。彼から酸素を供給して貰っているようだ。彼は何者なんだろうか?彼の放つオーラは柔らかで優しく、心が安らぐ。もっと一緒にいたいって気になる。
「僕はそれでも構わない。君から水分が抜けて、ミイラ化していく過程を見るのも悪くないし」
「やめて…どうすればいい?」
本気では無い。きっと脅し…嫌われ役を演じているようにみえる。
「僕の駒になるか?戦力が足り無いんだよ。大亜連合をヤリ合うのにさぁ」
自分の直感を信じた私は、彼の要求を呑んだ。
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目が醒めると知らない部屋にいた。隣には彼が添い寝している。
「これ、君の新しい身分だよ」
手渡された書類の山。USNAの部隊の除隊、日本に帰化、代羽リーナ。これが私の新しい名前…魔法科第一高校の一科生1年。学校に通える…
「嫌なら、USNAにお前の返却する。裏切り者扱いをしてくれるよ、きっと」
私は書類の束を大切に抱き締めた。彼は、軍人を辞めたいと思っていた私の心を読んだような気がしたから。
「一緒に戦います。なんなりと指示をください♪」
新しい生活が始まるんだ。