---シュウ---
『催淫』5分モードで余韻に浸っている蘭を残して、部屋を出る。
「おい!」
2階まで来ると、蘭の父親に声を掛けられた。
「はぁい?」
「蘭の事をどう思う?」
「真っ直ぐな娘さんですね。僕にはもったいない」
何を言えば諦めてくれるのだろうか?
「そうか…法律に困ったら、ここへ行け」
『妃法律事務所』の連絡先が書かれたメモを渡された。
「別居中の妻の事務所だ。娘の彼氏の為に、力になってくれると思う。傭兵だと非合法な事もあるんだろ?困ったら、頼ってくれ」
ぶっきらぼうそうに見えるけど、優しい蘭の父親。
「ありがとうございます」
って…蘭の彼氏って認識しているし。逃げられそうもないのか…
「失礼します」
毛利探偵事務所を後にする。事務所の1階には『ポワロ』という喫茶店があった。街の喫茶店といえば、ナポリタンだよな。ファルコンのお店のは上品すぎるし。迷わず入店して、珈琲とナポリタンのセット注文した。
カウンターの中で浅黒い青年が、フライパンを振るっている。マスターかな?でも、彼の纏うオーラは、異質な物ではある。とりあえず、情報を探って貰う。顔データを調査部門へ転送。
ナポリタンセットが来た。皿などにある彼の指紋データも転送しておく。程無くして、念話で彼の調査結果が送られてきた。
『降谷零…警察庁警備局警備企画課所属の公安警察官。表の顔は 安室透名義で私立探偵をしている。現在、毛利探偵事務所下の喫茶「ポワロ」でウェイターとして潜入中…コードネームはバーボン…』
はぁ…毛利探偵事務所を調べているのか?何の為に?うん?バーボン?酒の名前…シェリーの仲間…黒か?
「どう?おいしいかな?」
安室に声を掛けられた。
「おいしいですね。昔ながらの味で…で、何を探っているんですか?」
一瞬彼の頬がピクついた。
「何の話かな?」
「探偵の安室透さんですよね?毛利探偵事務所の何を探っているんですか?」
強張る安室。
「貴様…誰だ?」
「通りすがりの客ですよ♪」
「何が目的だ?」
「ナポリタンセット♪」
「ふざけるなよ!」
「安室さんは、バーボンとシェリー、どっちが好きですか?」
顔から血の気が失せる安室。いたぶるのはこれくらいにするか。特に記憶からは、面白そうな情報は得られなかったし。
「お前…組織の者か?」
「町内会の者では無いですよ」
「俺の何を探っているんだ?」
「ごちそうさま。二度と来る機会が無いことを祈ってくださいね♪」
代金を置いて立ち去る。二つは追えないから、ルパンの方が先だな。
---安室透---
あいつ、何者だ?俺の正体に気が付いている。組織の放った狩人か?シェリーと俺を追っているのか?何か、ドジを踏んだかな?
仕事を終えると、仲間へ連絡を取った。
「どうしたの?あなたから連絡とは珍しいわね」
「妙なヤツが接触してきた」
「妙なヤツ?」
相手は興味津々な声だ。
「俺のことを知っている素振りなんだ。誰か、俺を売ったのか?」
「まさか…組織随一の洞察力持ちを、売るわけ無いでしょ?」
では、組織の者では無いのか?
「わかったわ、探ってみるわ」
ベルモットとの通話は切れた。
---毛利蘭---
人探しのプロの女性から、彼の家の住所を手に入れた。昨日は余韻に浸っている隙に、逃げられたし…逃がさないんだから。電車を乗り継ぎ、彼の家の最寄り駅で下車した。
「蘭ちゃ~ん♪」
いきなり知り合いの声で振り向くと、クラスメイトの世良さんがいた。
「どうして?」
「うん?当てもなくフラフラしていたら、蘭ちゃんが、コナン君を連れずに、知らない駅で降りたから、興味があってね♪」
う~ん…こっそりと行きたいんだけど…
「人に言えない用件かな?」
「そ、そんなことないよ…」
耳が熱い…赤くなっているのかな。
「ふ~ん…新一君以外の男かな?」
言い当てられて、言葉を返せない。どうしよ~。
「じゃ、私も行こうっと♪興味あるし」
「そう…」
地図を見ながら、彼の家を世良さんと探す。延々と壁が続くエリアに出た。
「この壁の辺りなんだけど…」
世良さんが地図を見ながら、誘導してくれている。これ、同じ敷地かな?だとすろと、物凄く広いんだけど…やっと四角に出て、壁に沿って曲がると、遠くに門らしき物が見えて来た。
「えっ?広すぎだろ?蘭ちゃんの彼氏って、お金持ち?」
「どうだろ?傭兵だって言っていたけど」
「傭兵…」
何かを考え込む世良さん。早く会いたい私は、彼女を放って、門を目指した。門の正面に付いた。表札には『兵藤』と書かれている。あれ?彼って姫島だったよな…とりあえず、インターフォンボタンを押した。
「はい。どちら様ですか?」
「姫島朱宇さんはいらっしゃいますか?」
「はい。しばらく、お待ち下さい」
ここでいいみたいだ。しばらくすると、門が開き、玄関まで辿り着き、呼び鈴を鳴らした。ほぼ、直ぐにドアが開き、メイドさんらしき人達が出迎えてくれた。お金持ちなの?
「どうぞ、お上がりください」
客間らしき部屋に案内され、世良さんと共に待つ。出された紅茶を口にして…
---世良真純(???)---
出された紅茶を口にした。意識が持って行かれる気分になる。はっとした瞬間、別の場所にいた。手足は拘束され動けない。何かの台の上に大の字に横たえられていた。
「これは、どういった趣向かな?」
「はぁ?記憶に無いのか?あんなに楽しんでいたのになぁ。って、お前、誰だ?」
記憶に無い?以前、されたのか…
「門から玄関への間にセンサー類があってね。世良ちゃんのデータを照合していたんだよ。門の前にいる時点で、安室と同じオーラを纏っていたからね」
コイツが…得体の知れない者か?胸の収まりが悪くなった。いつの間に全裸になっている。
「答えないでいいよ。身体に訊くからね♪」
拷問好きな奴のセリフ…股間に熱した鉄を押し当てられた感覚が走った。
「いやぁぁぁぁ~!」
そんな場所にいきなりそんな拷問だと…有り得ないだろ?いくら私でもこれは、無理だ…
「いやっ、やめてぇぇぇぇぇ~!」
お尻の穴の周辺に無数の何かが這っている。一部は穴に入ったり出たり…信じられない刺激で、感じてしまっている私。こいつ、口を割らせる気が無いんだな。
「ダメぇぇぇぇぇ~!」
乳首に熱した釘が打ち込まれるような感覚が走った。コイツ、真性のドエスか?ここまでの拷問は想定していない。
「そうだよ。僕は性癖が破綻しているドエスプレイヤーだよ♪」
声だけで、姿の見えないヤツ。
「で、君は誰かな?シャロン・ヴィンヤード?世良真純?それともベルモットかな?」
---ベルモット---
正体が暴かれいる…危険だ。ここから逃げないと…しかし、拘束から逃げられそうも無い。
「逃がさないよ。有名な女優さんと遊べるチャンスって、中々無いよねぇ~♪」
声の主は楽しそうだ。コイツ、組織よりも危険な香りがする。熱した鉄を押し当てた時点で、コイツはおかしい。
「ダメっ…」
何かが入って来た。太くて固く大きな物だ。肉が裂けそうな位に、穴の入り口は広がっている。いや、裂けているのか?もう、痛さも快楽の領域に入っている。
「気持ちいいなぁ。使っていないの?もったいないな」
後ろの穴にも何かが入って来た。こちらは蠢いている。這いずり回っている。身体中の皮膚に鳥肌が伝染していく。
「何?」
こんな場所を責めるなんて聞いた事がない。尿の出る穴にも何かが入って来た。これも内部で蠢いているし…有り無い。何かの虫を入れているのか?病気になる。いや、殺す気で愉しんでいるのだろう。今後、私がどうなろうと、お構いなしのようだ。
「たすけてぇぇぇぇ~」
心の奥底から助けを求めた。組織に入ってから初めてである。それほど、この拷問は尋常では無かった。狂気が狂気を産む拷問。身体中が震えている。いっそ、殺して欲しいと思えるくらいの刺激…
「助けは来ないよ。君は誰のサイドかな?」
「そこはダメっ!」
おへそに何かが潜ろうとしている。生きたまま、内臓を喰わせるのか?麻酔も無しに…狂気何て物では無い。コイツ…
「助けて欲しいか?」
有り得ない刺激…今までに感じたことの無い刺激…病み付きになっていくような刺激。これを受け入れると廃人になると思う…ラインを超えないように踏みとどまるが、
「仲間になって、エム奴隷になってくれれば、考えようかな…」
しかし、踏ん張りキレずに、ラインを超えてしまい、有り得ない刺激のうねりに飲み込まれ、意識が消えていく。
---毛利蘭---
あれ?いつの間にか寝てしまったようだ。先程とは違う部屋。ベッドで寝ている。着衣を確認すると、下着は濡れてないみたいだ。少し残念…
「もう少し待ってくれる?寝ていていいから。後…お友達は帰ったよ」
世良さんは帰ったのか…何かの作業をしている彼。ここは彼の部屋なのかな?
ベッドから起き上がり、部屋の中を見て廻る。仕事の邪魔はしてはいけないので、彼の近くには行かないように注意をする。本棚…知らない言語の分厚い本が並んでいる。どこの国の言葉かな?
「ごめんな。突然来るんだもの。今日は立て込んでいてね」
「いえ、余韻に浸っている最中に帰っちゃうから…」
耳が熱い…
「ヨーロッパ戦線に戻らないと行けないんだ。だから、その準備があってね」
戦線?あぁ、彼は傭兵って言っていたものね。急に、彼の背中に抱きついた私。
「生きて帰って来てくださいね」
「いつもそのつもりで、出掛けているよ」
彼は立ち上がり、私の方を向き、優しく包み込むように抱き締めてくれた。
「でも、覚悟もして出て行く。僕は戦士だからね」
覚悟…その言葉を聞くと、涙があふれ出てきた。
「泣くこと無いじゃん。そんな毎回泣いていたら、涙が涸れるぞ」
新一とは違う優しさを感じる。
「送っていこうか」
「泊めてください…」
「ごめん、部外者は泊められない。ここは傭兵が集う場所だから」
集う場所…この家が広いのは、そういうこと?訓練施設とか武器庫とかあったり…
「武器庫は無いよ。住宅街には置かない」
あれ?口に出していないのに…
「ごめん、心が読めるんだよ」
え…あんなこと、こんなことを思ったら、筒抜け?
「てへっ…」
苦笑いする彼。
---シュウ---
蘭を自宅まで送り届けて、階下の喫茶店へ行く。
「ナポリタンセット1つ♪」
安室が怪訝そうな顔で、オーダーした品を調理して持って来た。
「プレゼントされたベルモットは、大事に飲むよ」
僕の言葉を受けて、顔から血の気が引いていく安室。
「お前…」
「調教した。もう既に僕のエム奴隷だよ。命令通りの奉仕をしてくれる」
スマホで、ベルモットの濃厚なフェラプレイの様子を見せた。
「どうやった…」
「企業秘密だよ。で、君はダブルなのか?降谷零君♪」
「どうして…それを…」
「そうか。思った通りだな。僕の欲しい情報を口止め料変わりに、今後は支払ってもらおうかな。ふふふ」
「お前…何者だ…」
「聞かない方が良い、真実は有る」
代金を置いて、その場を去った。
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その足で、シェリーの元へ。
「どうした?」
「明後日、出発するから、そろそろ終わりだ。また、夏休みに機会は作る」
「そう…仕事かぁ…それならしょうが無いわね。そういう契約だし。工藤君、解放してあげるわ」
工藤君は、体液塗れの身体で、蹲っている。
「で、そっちはどうなの?」
「う~ん…引き離そうと思っているんだけど…ご両親にも気に入られて…足抜け出来無いみたい」
「良かったじゃない?」
「良くなよ。深雪とかエリカとかユリスがいるんだよ。一人の女性に集中は無理…」
「女難な運命ねぇ。じゃ、工藤君を元に戻して、撤退ですね」
「じゃ、工藤君、夏休みまで、アディオス♪」
工藤君をコナン君に戻し、シェリーを回収して、キャッスルドランへ戻った。
---コナン---
ようやく子供の姿に戻った。身体からは灰原の香りがする。アイツの体液に漬け込まれた気分だ。シャワーを浴び、灰原の香りを消す。アイツ、何者だ?どうやって、俺を俺の姿に戻したんだ?薬なんか使っていないかったし。
ベッドルームを掃除する。灰原の痕跡を消す。でも、蘭に灰原と抱き合っている姿を、見られたからな。それが唯一の心配事だ。
一息入れて、蘭へ連絡をする。変声機で新一の声にして。
「蘭、聞いて欲しいんだけど」
「新一、どのつら下げて、連絡をしてきたの?歳上の彼女と、ず~っと過ごしていたみたいね」
何で、知っているんだ?
「いや、これには理由が有るんだ。聞いてくれ、蘭!」
「ごめん…新一以外に彼氏が…今回のことで…ごめんね!」
通話が切れた。えぇぇぇぇぇ~!俺以外に彼氏が?何だ?急いで、蘭の元へ向かう。両親と会っていたことにして、蘭の元から離れていた俺。
「ただいま」
事務所に入ると蘭とおっちゃんがいた。
「あら、コナン君、お帰りなさい」
「で、アイツは、ヨーロッパに行くって?」
「うん…生きて帰るつもりだけど、覚悟はしておいてくれって…」
「そうか…待っていてあげろよ。そういう職業なら仕方ないだろ」
「そうだよね。うん♪待っているよ」
誰の話だ?ヨーロッパ?
「後、調べておいた。兵藤家だろ?その家は、現代の英雄、兵藤誠の家だ」
「あの最強の傭兵と言われている?そうなんだ。その部隊にいるんだ」
「だから、少し安心していいと思う」
「誰の話?」
二人の会話に割り込んだ俺。
「あぁ、コナン君。そうね、言っておこうかな。私の新しい彼氏の事よ♪」
えっ?なんだって?蘭の新しい彼氏?
「その人は何をやっているの?」
「戦士よ♪」
戦士?灰原はそいつの仲間のようだった。テロリストか?
「危ない人?」
「優しい人よ。命がけで戦う仕事をしているの」
何者だ?
「支える分にはいいが、結婚相手には…アレだ」
「わかっているよ、お父さん。彼の重荷には成りたくないし…」
おい、結婚を前提にしないで、つきあうのか…アイツは危険だぞ!