※この作品はR-18です。

神器なき男2   作:もっち~!

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イッセーへ捧げるサプライズ

式当日…駒王学園の体育館には招待客が集まっている。そこに眷属と共に現れたアイツ。

 

「おい、リアスとソーナを返して貰うぞ!」

 

「はぁい?だから、物では無いと何度も言っているだろ?」

 

「俺の物だ。直ぐに返せ。さもないと、お前を消す!」

 

意識がスイッチできないアイツは、彼女達を物だと断定した。これにより、協力者と内通者達が顔を強張らせていく。

 

「まぁ、飲み物でも飲んで、リラックスして待っていてくれ」

 

僕はアーシア達に飲み物を渡していく。すると、

 

「アーシア!飲むな、それは聖水だ!」

 

僕の渡したコップを叩き、内容物をシーグヴァイラへかけた。

 

「痛い…いやぁぁぁぁぁ~!」

 

シーグヴァイラの顔から煙が立ち上っていく。

 

「アーシア!」

 

「はい!」

 

僕がアーシアに声を掛けると、すぐに彼女はシーグヴァイラへ治療をしていく。想定問題で上げていたので、アーシアは冷静に対処してくれた。

 

「みんな!見ましたか?コイツ、俺のアーシアに、聖水を飲ませようとしたんですよ!」

 

声高らかに、言い放つアイツ。ふふふ、罠に嵌まったのは、お前だ♪

 

「あぁ、わかったよ。イッセー!お前は何者だ?」

 

ゼノヴィアがイッセーの前に立ち、問い詰める。

 

「どういうことだ、ゼノヴィア?」

 

「あれを聖水と判断したお前に疑問を持ったんだ。なんで、アレを聖水だとわかった?」

 

「わかるだろ?俺達は転生とは言え悪魔だぞ。聖なる物が有れば、気づく!」

 

「ふん!これで、お前がイッセーで無いことがわかった。私は彼の言うことを信じる」

 

「どういうことだ?」

 

イッセーの問いに、ゼノヴィアとアーシアは天使の翼を展開してみせた。

 

「こういうことだ。私とアーシアは転生天使になっていた。なのに、お前は気づかない。あのコップからの聖なるオーラより、私達の放つ聖なるオーラの方が濃いのにな。あの聖水はお前が仕込んだのでは無いか?聖なるオーラに鈍感なお前に、聖水入りと判断出来るとは思えない」

 

僕もそう思う。僕は聖水なんか仕込まない。だって、アーシアが転生天使だって知っているし、天使が聖水を飲んでも、変化無いのだから。

 

「裏切ったのか?アーシア!俺はこんなにお前を愛しているのに!」

 

アーシアに掴み掛かろうとしたアイツを、ロセが止めに入った。

 

「転生天使と触れ合っていて、なんで気づかないのだ?お前は本当に転生悪魔なのか?」

 

「何を言っているんだ?『王』の俺を疑うのか?」

 

「本物のイッセーなら、問題は無いんだよ」

 

僕がアイツに言った。

 

「本物ってどういうこと?」

 

セラフォルーさんが訊いてきた。

 

「本物のイッセーは、リアスの事を物扱いしない。本物のイッセーは、強欲では無い。じゃ、お前は誰だよ?」

 

アイツを追い込む。

 

「何を言っているんだ?お前があやかしの術を使ったのか?おい!アーシアまで惑わしたのか?」

 

「これは異なことを言うな。惑わして転生天使にするバカが、どこにいるんだ?遊んだ時点で堕天しちゃうじゃないか。もったいないなぁ」

 

アーシアに目で合図を送った。その合図に彼女は頷く。

 

「貴様!匙、サイラオーグさん、コイツを消しましょう!」

 

匙とサイラオーグとライザーはやる気だ。ソーナの処と、リアスの処、サーゼクスさんの処は、静観している。

 

「じゃ、サプライズゲストに出て貰いましょうか♪」

 

僕が合図をすると、朱乃さん、白音、ヴァレリーの肩にもたれた3名のサプライズゲストが現れた。その者達を見て固まる招待客。

 

「コキュートスに、幽閉されていました。骸骨のお爺様には少し制裁を入れて置きました。次は無いからってね♪」

 

頭部だけ残して、後は浄化して灰にしてあげた。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…おい、お前は誰だ?何で、俺に毒を…ドライグを殺しやがって!」

 

コキュートスで永久凍結されていた彼ら。凍りついていた身体を自然解凍したので、蘇生してから日が浅い。そのせいで、身体の機能の回復が間に合っていない為、息の荒いイッセーがアイツを睨む。

 

「はぁ、お前がニセモノだろ?貴様が用意したニセモノ?いや、バチ物かな」

 

「我にも毒を…リリスにも毒を…イッセー 護れなかった…」

 

悔しそうなオーフィス。

 

「この3名にサマエルの毒を喰らわせて殺すって、ヤリ方がヘボじゃないのか?正面から戦えないのかな?」

 

アイツを挑発する。

 

「何を言っているんだ?お前が俺にサマエルの毒を使ったんだろ?」

 

「使っていないよ。アレ、サマエルの毒じゃないし。だって、お前生きているだろ?あれはさぁ、昔ソーナが作った味噌汁の出汁の材料、きのこの毒だよ。お前は、医療機関の治療で治っただろ?」

 

サマエルの毒だったら、普通は解毒出来無い。

 

「そいつらだって、生きているだろ?」

 

「それって、彼らに使ったって自白だよね?彼らは死んでいたよ。僕が甦らせたんだよ♪」

 

口を手で抑えるアイツ。

 

「あぁ、僕の仲間にサマエルの毒に詳しいのがいてね。毒を抜いて貰ったんだよ。抜かないで甦らせても、また死んじゃうからね」

 

僕の隣に大天使サマエルが現れた。

 

「彼は大天使サマエル。僕の家族だ。彼にサマエルの毒を吸収してもらったんだ♪この世界の者が知っているサマエルは、堕天使ドラゴンだろうけど、彼はその元になった天使だよ」

 

会場にざわめきが巻き起こる。本物のイッセーに、オーフィス、リリス、大天使サマエルの登場という展開に、驚愕しているようだった。

 

「お前…生きていたのか…」

 

サマエルを見て、驚くアイツ。

 

「サマエル、アイツはアレか?」

 

「あぁ、そうだな、シュウ。コイツはトリックスターだ。我々が尊敬していた神を、死へと導いた神族の1柱だ」

 

狼狽えるアイツ。サマエルは僕が僕で無かった頃、僕が死の淵を彷徨っていた時、鬼族、ドラゴン族と共に助けにきてくれたそうだ。そう、あの事件の目撃者の一人だったのだ。

 

「お前だよな。僕の妻達と子供達を人質に取り、僕に自害を勧めた神族はさぁ。なぁ、ロキよ!」

 

「お、お、俺は兵藤一誠だ。みんな、騙されるな!」

 

まだ、シラを切るアイツ。サマエルには帰ってもらい、隣に姉ちゃんを呼び出した。ショウタイムの時間だな。式の時間が迫っているし。

 

「あぁ、コイツよ。私達の大切な彼を自殺に追い込んだのは…」

 

確定だな。

 

「じゃ、裁きの時間だぞ、ロキ♪」

 

「待て!俺は兵藤一誠だ!」

 

「はぁ?ドライグのオーラがしないのに?」

 

『バランスブレイカー』

 

ドライグらしき声がして、赤い色の鎧を着込むアイツ。

 

「これでどうだ!」

 

「おい、赤い鎧ならなんでも良い訳で無いぞ。それに、なんで鎧から、ドライグの息吹が感じられないんだ?」

 

「息吹?鎧に息吹が有る訳ないだろ?」

 

あぁ、こいつ知らないんだな。神器という物を…

 

「そんなまやかしの鎧、どんな効果があるんだ?いいか、神器って言う物は、魂が収められている器なんだよ。だから彼らの力を解放すると、彼らの…魂の持ち主の息吹が感じるんだ。神族風情のお前には、そういう知識が無いだろうけど」

 

僕と姉ちゃんが融合をする。『神殺し』と呼ばれていた神に戻る為に。

 

「父さま…」

 

オーフィスとリリスがヨロヨロと近づいて来た。

 

「おい、ロキよ。ここには僕の妻達も息子も娘達もいる。精々懺悔三昧して消えろよ!」

 

僕は…いや、僕と妻達は本来の1柱の神の姿に昇華した。

 

「なぁ、話を聞け!」

 

「我が剣よ ここへ」

 

神殺しの妖刀、初代ハーデスの魂が宿る村正を呼び出し手にした。

 

「なぁ、話し合おう。俺のハーレムを半分やるから…」

 

アイツの言葉をスルーして、アイツの首を一刀両断して、斬り落とした。村正はヤツの魂を喰らい、ヤツを消滅させた。そして、僕は元の姿に戻る。村正は消え、姉ちゃんも消えた。

 

静まり返る会場。首を刎ねられたイッセーの死体が転がっている。

 

さてと、サプライズ第2弾だな。僕が指を鳴らすと、イッセー、アーシア、ゼノヴィア、イリナ、レイヴェル、ロスヴァイセの衣装が一瞬で変わった。

 

マイクを片手に僕が、司会をする。

 

「本日は、燚誠の赤龍帝『王』の兵藤一誠と、その眷属達との結婚式にお集まり、ありがとうございます♪」

 

僕も司祭の衣装にチェンジした。固まる新郎と嬉しそうな新婦達を強制転移で舞台上へと上げた。

 

「えっ?!」

 

驚きの声を上げたイッセー。こういうのは既成事実が大事なんだよ。もう、リアスに手は出させないよ♪家庭を大事にしなさい。

 

「新郎、兵藤一誠よ。あなたは、新婦…5名を幸せにしますか?」

 

「はぁ?はぁい?」

 

驚きの声を上げたイッセー。

 

「されるのですね。では、新婦…代表してアーシア・アルジェントよ。あなた方は新郎兵藤一誠と幸せに暮らしますよね」

 

「はい♪誓います…ありがとうございます…神様…」

 

最後の言葉はスルーしておこう。僕は僕が神で有ることを否定して生きているから。

 

「では、新郎と新婦達を、夫婦として認定し、祝福を捧げます」

 

僕は愛剣である祝福の聖剣を取りだし、両手で掴み、頭上へと掲げ唱える。

 

「この夫婦に幸あれ♪いかに時間が過ぎようとも、変わらぬ愛情の絶えぬ家庭を目指し、邁進しなさい!」

 

しばらくの間、念を込めた黙祷をして、僕は舞台から逃げるようにドラン君の聖堂へと、サーゼクスさん達6名と共に転移した。

 

-----

 

「シュウ、強引な展開だね」

 

リアスが固まっている。

 

「そう?さぁ、この隙に僕達の結婚式をしよう」

 

聖堂には司祭役として、大天使サマエルに待機してもらっていた。

 

「シュウの結婚の司祭が出来るとは、光栄です」

 

あっ、ますい、司祭の姿だ。司祭の衣装を新郎の衣装へとチェンジした。深呼吸をして会場を見回すと、招待していない者がいることに気づいた。

 

「あれ?何で、オーフィスとリリスが?」

 

笑顔の少女2名が聖堂にいた。

 

「私が連れてきました」

 

って、ドレス姿の姉ちゃん。二人を両脇に座らせた。

 

「結局?二人花嫁なの?」

 

姉ちゃんが残念そうだ。たぶん、自分に似ている翼紗と自分を、重ねたかったのかも知れない。その願い、叶えるよ、姉ちゃん♪

 

ソーナ、リアスの隣に、花嫁姿の翼紗を転移させた。

 

「え?私も?えっ…」

 

戸惑っている翼紗。僕は3人花嫁と向き合い…

 

 

--------

 

無事に式をこなして、披露宴会場へと皆で戻った。いや、サマエルだけは帰って行った。仕事があるから。

 

新郎姿の僕と花嫁姿のリアス、ソーナ、翼紗が、突然転移してきて、更に響めいた。

 

「え?まさか…式は終わったの?」

 

朱乃が訊いてきた。

 

「うん♪終えて来た」

 

「おい、俺は招待してくれなかったのか?」

 

アザゼルが詰め寄ってきた。

 

「僕よりイッセー達を祝福しなよ。あいつは初婚なんだし」

 

イッセーはぎこちない。蘇生されてほぼ直ぐ、何も心の準備をしないまま、結婚式だものな。サプライズは成功かな?

 

「アーシア、願いは叶えた。これで良かったのか?」

 

「はい、ありがとうございます。イッセーさんを取り戻してくれたばかりか、このような事まで、感謝してもしきれません。本当にありがとうございます」

 

深々と頭を下げるアーシア。

 

「シュウ、アーシアと交わるんじゃないでしょうね?」

 

リアスに疑われている僕。

 

「こんな純情一直線な子は抱かないよ♪それに、そんなことをしたら、彼女が堕天しちゃうし」

 

「え?それって、私は純情じゃないってこと?」

 

不安げな表情のリアス。

 

「いや、リアスの場合は抱かないんじゃなくて、僕が抱かれているんだもん♪」

 

僕の発言に顔と耳を真っ赤に染め上げるリアス。かわいいなぁ~この表情って斬新だよ。今までに出逢ったリアスって、高飛車系が多かったし。

 

------

 

一夜明けて…リアスとソーナがまだ寝ている。疲れたんだろうな。起こさないように、ベッドから抜け出した。部屋を出て、トレーニングルームへと向かった。そこには、この世界の木場、ゼノヴィア、椿姫、巴柄が待っていた。

 

「遅くなってすまない」

 

「いえ、昨日の疲れが残っているのでは?」

 

「ちょっとだけだな」

 

まず、素振りをしてもらう。剣の振り方のチェックだ。まぁ、合格かな。

 

「で、何を習いたいのかな?」

 

僕の質問が悪かったのか、無言のみんな。う~ん…

 

「どういう風な剣士になりたいのかな?方向性がわからないと指導はできない」

 

「誰にも負けない剣術」って、口を揃えて言うみんな。

 

「それって、矛盾って言うんだよ。だから無理だ。4人が4人とも負けないのは有り得ないからね」

 

「あぁ…」

 

僕の疑問を理解したみんな。

 

「例えば木場、お前はガード力が無い。だから、機動力を使った剣術とか、ゼノヴィアは聖剣の二刀流、椿姫は神器の能力からみて、ガード系だな。巴柄は遊軍って感じでどうかな?」

 

「機動力を使った剣術とは?」

 

「例えば、相手の脚を狙うんだ。そうだな、膝裏だ。鎧だと関節部分を動きやすくする為、固くできないはずだ」

 

「正面から打ち合うのでは無く?う~ん…そうですね。それは手かもしれませんね」

 

「聖剣の二刀流?お前、使ったことないだろ?両手剣に近いんだぞ」

 

って、ゼノヴィア。

 

「じゃ、少し手合わせする?」

 

僕は、魔剣と魔皇剣を手にした。

 

「二刀流使いなのか?」

 

驚くゼノヴィア。

 

「違うよ。僕は四刀流使いだし♪でも、殺傷力が有りすぎるから、練習では二刀流だよ」

 

「「四刀流?」」

 

驚く皆様。彼らの前で、二刀流な素振りと型を披露した。その後で、

 

「持ってみる?」

 

鞘に入れた魔皇剣をゼノヴィアに手渡した。

 

「重っ…何、これ…」

 

両手で、やっと持てたゼノヴィア。

 

「聖剣より軽いはずだよ」

 

真なる聖剣を出し、魔皇剣と交換した。

 

「そうだな。これよりは軽い…」

 

真なる聖剣を返してもらい、星剣を出して、ゼノヴィアに手渡した。

 

「え?持ち上がらないんですけど…」

 

ゼノヴィアから返して貰い、片手で構える。

 

「練習しだいで出来るよ。固有の剣の場合、剣と通じ合えれば、やりたいようにアシストしてくれる」

 

「これの威力って?」

 

星剣を指差して訊いてきた木場。

 

「これ?星を砕くくらいだよ。だから、対人戦向きでは無い。星が壊れたらマズイからね」

 

顔から血の気が失せていくみんな。なんで?

 

 

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