名雪の苗字を記憶違いしていましたorz
七瀬→水瀬 が正解です…
神隠し事案発生*
---シュウ---
AMPの署長室にいる…目の前にはラリーと伊豆湖がいる…また、調査協力という名のお仕事のようだ。一誠を分離できるようになると、お仕事の依頼が増加した。一誠抜きなら、多少の無理も無茶も問題無いだろうという判断のようだ。
まぁ、一誠の住む世界が平和で安全になるのだから、協力はしている。
「で、今回の案件はどんな感じ?」
「原因究明だよ」
「伊豆湖は何でも知っているんだろ?」
何でも知っているお姉さんに訊いた。
「前にも言っただろ。人間の知れる領域までだ。その領域を踏み越えることはしない」
まぁ、それが無難だな。
「相沢祐一…この名前に心当たりは?」
遠い昔に関わった案件の中心人物…
「雪の降る街か?この世界の彼はどうしているんだ?」
「行方不明だ。渡米している彼の両親から、捜索依頼が来ている」
と、ラリー。
「なんで、捜索依頼がAMPに?」
AMPは対魔物専門の捜査機関である。
「足取りがまるで分からないんだ。なので神隠し事案になった」
そういうこと…う~ん…
「あと、過去に遡って神隠し事案を調べたのだが、10年前に月宮あゆという少女が、神隠しに遭っていた。二人は知り合いか?」
「二人は知り合いで、両想いだ」
並行世界での二人の関係性を話した。
10年前、相沢祐一は従兄弟の水瀬名雪の住む、雪の降る街を訪れた。その時、親を亡くしたばかりの月宮あゆに出逢い、心を通じ合わせたのだが、不幸な事故で二人の人生は不幸な方向へ向かいかける。
「そうか…では、この世界での事案でも、その二人は無関係では無い可能性は有るな」
「可能性ということで有ればそうだ」
僕の目の前に、分厚い捜査資料の束を置くキディ。こんなにあるの…その量に凹む僕。
「失踪者はその2名?」
「判明しているのはな」
含みの有る言い方だな…まだ、いるのか?
「彼の両親には話はしてあるので、相沢祐一として潜入してくれ」
潜入捜査なのね…そうだ。あの家のジャムは危険だ…過去を振り返る僕。
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翌日から、都内での祐一に関しての調査。相棒は正式な捜査権のある美和子。
「彼のマンションの監視カメラの映像…ディバッグを背負って出て行ったのが最後よ」
美和子が調べた結果を教えてくれた。どこかに出掛けたのかな?
「マンションから、交通機関は何を使ったのかな?」
「それが不明なの…」
考えられるのは、カメラの死角からのタクシー乗車かな。
「彼の出て行った時間帯に、この辺りで客を拾ったタクシーって、分かるかな?」
「ちょっと待ってね」
美和子は本庁へ連絡をして、調べて貰っている。そうそう、カリオストロでの参加報酬で願いを1つ叶える約束は、彼女の場合、女性と意識されないで仕事をしたいだった。なので、冴子のチームに引き抜いてもらい、冴子の下で働いている。
「シュウ、タクシーで正解よ。で、東京駅で降りたそうよ。今、東京駅内の監視カメラの映像をチェックしているわ」
僕達も東京駅に向かう。人が多いこの都市の玄関口の駅。たぶん、アレに乗ったんだろうな。飛行機だと搭乗員名簿に名前が残るし。
僕の予想通り北へ向かう新幹線に乗っていた。なので、美和子との捜査はここまでだ。
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家に帰り、北へ向かう準備をする。
「そうだ、今回は潜入捜査になるから、付いて来ないでくれ!」
特に、メイビスと蘭に強く言っておく。この二人は危険だ…
「連絡用拠点を設ける。駐在捜査員は莉愛、白音と伊豆湖だ。まぁ、必要に応じて、召還するから、勝手に来ないでくれ。けっこうヤバい案件だし…」
過去2回、関わった世界。2回ともヤバかった。子供達もやられたし。まず伊豆湖に先乗りしてもらい、連絡用拠点を置くことから始めた。僕が、祐一として乗り込むのは冬休みになってからだ。
部屋で捜査資料に目を通す。あの大木は伐られていなかった。あゆは、枝から落ちていないということだ。本来なら枝が折れて大怪我を負い、植物状態になるあゆ。今回はどうしたんだ?
1枚の写真に目が止まる。現在の水瀬名雪の写真だ。頭には赤いカチューシャが有る。これって、10年前に祐一があゆにプレゼントするはずの物だ。なんで、コイツがしているんだ?祐一は名雪にプレゼントしたのか?
まぁ、この世界は、他の並行世界と色々と違う。なので先入観は危険だな。
先程の名雪の写真は、祐一の部屋で見付かったようだ。この写真を見て、彼は想うところが合ったのだろうか。それを確かめる為に、誰にも知られずに一人で…でも、祐一の居候と言う名の僕の潜入の件を、彼の両親が水瀬家へ連絡をした時、10年振りで会うのが楽しみだと、名雪も、彼女の母親の秋子さんも言ったそうだ。ごく自然にね。嘘吐きなのか、本当に会っていないのか、見極めがポイントになるだろうな。
もし、嘘で無かったら、誰が嵌めたんだ?う~ん…並行世界で出逢った者達を思い浮かべる。一人を除いて、みんな訳有り物件だったからな。怪しい言えば、一人も除かず皆怪しい。
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出発前夜、香が来た。嫌な予感しかしない。
「明日、出発だってな」
「また、仕事か?」
「うんうん♪シュウは話が早くて助かるよ」
嬉しそうな香。この時点で僕を捜していそうなのは、二人かな?
「どんな娘?」
「ツンデレ系と、私はみたけど…」
あぁ、アイツだ…
「今は逢えないよ」
「ファルコンの店に置いてある」
「はぁい?」
「じゃ、後は頼んだよ。今回も楽な仕事だった~♪」
嬉しそうに香が、帰って行った。アイツが暴れると、ファルコンの店も出禁になりそうだ。僕はファルコンの店へ急いだ。
店内で、お淑やかそうな振る舞いで座っているアイツ。目の前に座る僕。
「あら、遅いじゃ無い。いつまで待たせるの?老婆になるまでかな?」
「ひたぎ、お前とはそういう関係では無いぞ」
「あれは遊びだったの?」
「あれは仕事だ」
「あなたの仕事って、調教士かしら?」
美樹とかすみが吹き出した。受けすぎだよ~
「まぁ、それは趣味だな」
「あなたは、仕事と趣味の線引きが、出来無いんですか?」
表情を変えずに、質問責めをするひたぎ。
「なぁ、明日から出張なんだ。用が無いなら帰るよ」
席を立ち上がりドアの方へ向かうと、背中に抱きついたひたぎ。
「待って…う~ん、こうじゃない。そうじゃないの…うまく言えないけど…逢いたかった…」
「お前、オヤジさんと二人暮らしだろ?だから、連れて行けない」
「それで、私を置いていったの?バカねぇ…お父さんも話せばわかってくれるのに…」
ひたぎは蘭よりも、耐久度も戦闘力も無い。連れてはいけない。
「悪い…明日から大事な仕事なんだよ。帰ってくれ!」
ひたぎをひたぎの家に強制転移させた。
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そして、翌日…伊豆湖の設置した拠点へと転移した。水瀬家より繁華街に近いエリアだった。
「住宅街で聞き込みより、繁華街の方が聞き込み易いからね」
って、伊豆湖。お前、聞き込みなんかしないだろうに…
「で、役割はどうしますか」
白音に訊かれた。
「伊豆湖は、神社仏閣、霊的スポットの調査。白音と莉愛はツーマンセルで、聞き込みだな。油断はするな。結構ヤバい相手と認識しておけ」
頷く莉愛と白音。白音は過去の案件の際にも同行したので、ヤバさを知っている。
僕は旅行者姿になり、繁華街の雑多に迷い込むように転移した。そして、水瀬家へ向かう。明日、名雪と待ち合わせをしているが、前日に行き、あたふたしている中から、糸口を見つけ出す作戦というより、サプライズだな♪
並行世界で訪れているので、迷うことなく水瀬家に辿り着いた。呼び鈴を鳴らす。家の中からドタドタとした音がして、鍵が開く音がしてドアが開き、赤いカチューシャをした名雪が顔をチョンっと出した。
「すまん、日にちを間違えて、前日に来てしまった…名雪、おひさ♪」
何が起きたか、理解出来無い名雪が固まっている。
「名雪、どなた?」
部屋の奥から秋子さんの声がして、玄関に近づいてくる音がした。そして、
「祐一さん…」
「すみません。1日間違えました♪」
固まる秋子さん。思考停止した隙に二人の記憶を読み取る。逢っていないようだ。じゃ、誰に逢いに行ったんだ?
「あぁ、そうなんですね。どうしましょう。まだ、お部屋の掃除をしているところなのよ」
「あぁ、自分でします。お気遣い無く」
リビングに通された。棚には様々なジャムの入った瓶が並んでいる。あの中の1つは、とても危険である。生臭い香り、いつまでの舌に残る味、見たことの無い色、一瞬で目が覚める刺激…絶対に口にはしたくない秋子さんの自信作である。彼女曰く美味だと言うが…
「祐一…迎えに行きたかったよ~」
名雪が涙ぐんでいる。えっ?迎えに行くのを、そんなに楽しみにしていたのか?
「ひどい…」
って、言われても…
「名雪、わがままを言わないの。祐一さんが困っているわよ」
「う~、そうだけど…」
気怠い話し方の名雪…たまに、イラっと来るが我慢。これがコイツの特徴だし。
「荷物は明日届きます」
「お部屋は階段を昇って、右の角部屋です。棚とかベッドはあるから、問題は無いと思いますよ」
「祐一、私の部屋の隣なんだよ」
あぁ、コイツの部屋、目覚まし時計だらけだっけ…朝が弱い為、大量の目覚まし時計をセットして寝る名雪。そのことが原因で、隣の部屋に住むと毎朝地獄である。
「名雪、祐一さんをお部屋に案内してあげて」
「はぁ~い♪行こう、祐一」
手を引かれて、僕の部屋に案内…何故か、名雪の部屋に連れ込まれる。
「ここが僕の部屋かな?」
名雪のベッドに横たわる。僕の顔を見下ろしている名雪。
「ここは…私のベッドだよ、祐一」
大量の目覚まし時計に囲まれている。目覚まし時計の威圧感が凄い。これが一斉に鳴り響くと思うと恐怖を感じる。
「祐一…」
僕を見つめている名雪。念動力で背中を押すと、僕に覆い被さる名雪。
「えっ!」
そのことに驚き、固まっている名雪。僕は…名雪の身体をチェックしていく。胸は大きい。くびれは少なめ。未使用。セルフも無い。少し重い、感度は未知数…
名雪の頬に僕の頬を重ねる。
「ただいま、名雪」
彼女の耳元で囁くように言った。彼女の身体が一瞬ピクっとして、フェロモンが漂いだした。おい、これだけで感じて濡れるのか…感じ易そうだ。名雪は僕の上で蠢いている。股間が濡れたことに驚き、それを気づかれないようにしているようだ。いや、立ち上がれば済むことだと思うが、彼女はどことしない。なので、僕は腕を彼女の背中に回し、彼女の身体を抱き寄せる。服と下着を透過して、素肌の感触もチェックする。
「えっ…どうして…」
僕の指の感触を直に感じて驚いているようだ。悪戯心が芽生えてきて、胸板を彼女の乳首にダイレクトに触れさせた。
「え…あ…なんで…」
身体の変化に気づいたのか、戸惑っている。乳首が固く締まっていく。それに対し、股間は開き気味になり、僕の股間に押し付けている。ふと、秋子さんの気配が近づいて来たので、腕をベッドに降ろした。
「名雪!何をしているんですか?」
ビクっとして、固まる名雪。
「祐一さん、大丈夫ですか?」
「少し驚きました。名雪がこんな歓迎をするなんて、予想もしなかったので…」
「え?いや…そうじゃ…」
「で、ここが僕の部屋ですか?」
「違います。隣ですよ。名雪!祐一さんを自分の部屋に案内して、どうするのよ!祐一さんが戸惑っているでしょ?」
秋子さんに救出され、本来の僕の部屋に通された。シンプルな部屋だ。落ち着くなぁ。大量の目覚まし時計軍団が無いって、こんなにも穏やかになれるんだ。って、感動したり。
「秋子さん、疲れたので、少し寝ます」
「わかりました。夕食になったら、起こしますね」
部屋に一人になれた僕。念話で、白音達と連絡を取る。
『どうだ?何か情報は有るか?』
『物見の丘…狐の気配が無かったです。人化した痕跡も無かったです』
あれ?九重の声だ。父さんの再婚相手の娘さん。僕の義理の妹だ。義理の母と義理の妹は、九尾の狐という怪異というか物の怪である。
『なんで、九重がいるんだ?』
『真琴ちゃんの案件でしょ?ここは狐の私の出番ですよ♪』
役立てる喜びからだろうか、九重の声が弾んでいる。真琴と言うのは、この世界の狐が人化した際の名前で有る。別の並行世界で仲間にしたのだが、九重とは仲が良いらしい。
『すみません。私がお声を掛けしました』
って、白音。
『白音、九重が必要だと判断したのなら、問題にはしない。でも、呼んだからには、護り切れよ』
『はい!』
『で、あの大木はどうだった?』
『伐られていませんでした。枝も折れていません。周辺を明日から調査します』
『わかった。頼むよ。こっちは二人とも白だ。余程凶悪な物で無い限りはなぁ』
『分かりました』
念話が終わり、少し寝ることにした。最近、忙しかったから、エネルギーが不足気味である。