---一誠---
母さんと叔父さんに、魔術文字の関連資料を集めてもらっている。あのロキの描いた魔法陣の文字で一部わからない箇所があるためだ。それらの資料をデータベースに取り込んで、ハニーと共に、バベルの塔に向かった。
「ロデム、その後わかったことは?」
この塔の執事のロデムにきいてみた。
「特にない。データベースに追加されたデータを見たが無かったよ。ここまで調べてなかったとなると、神格文字で正解だと思う」
僕も神格文字は読み書き出来るけど、あの神格文字は変異系だ。人間の言語で言う処の方言、それもかなりきつい方言である。
「神格文字だと、ヴァルハラを調べないと…でも、ヴァルハラは、私では忍び込めないわ。どうしよう」
ハニーでは行けない。一応神の住まわし場所だし。今の僕でも、きついかな。行くのは良いけど、オーディンに勝てる自信がない。さて、どうしようかな…うん?欧州系の神…知り合いがいた覚えがある。誰だっけかな?う~んっと…そうだ、処女神のアルテミス、アテナだ。
「ロデム、アルテミスとアテナの居場所はわかるか?」
「アルテミスは白猫化して、ある戦士のパートナーになっている。アテナは聖闘士達のボスになっているぞ」
「聖闘士って?」
「女神アテナに仕える闘士で、武器を嫌うアテナの意向で、拳と蹴りで戦う戦士のことだ」
「それぞれ、どこに行けば逢えるかな?」
「アルテミスは地上にいる。アテナはギリシアの聖域にいるようだ」
「う~ん、まずはアテナかな。ロデム、位置はわかるかな?」
「大体の位置はな、周囲に結界があり正確な位置は不明だ」
「結界との境界で良いから、位置を教えてくれ」
「了解!」
「ハニーは、ドランで待機していて。取り敢えず、僕だけで行ってみる。聖域ならば、僕は僕になれるから」
「わかりました。近くまでドランに移動してもらいます」
ハニーをキャッスルドランに強制転移させた。そして、僕はロデムに教わった位置まで転移した。そして、結界を素通りして、アテナのオーラを探す。おぉ、いた。懐かしいオーラを感じた。僕は、そこに転移をした。
転移したのは、アテナの目の前だった。
「よぉ、久しぶりだな、アテナ」
「え?えぇ~、シュウ?なんで、ここに?」
僕のオーラを感じ取り、見た目は子供、性癖はエロ神な僕を認識してくれた。
「頼みがあってさぁ」
なんか、後ろが騒がしい。ほぉ…聖衣を纏った者がたくさん、これが聖闘士なのか?
「貴様、アテナ様に何をする気だ」
一人の戦士が僕に襲いかかってきた。
「なぁ、アテナ。倒していい?」
「シュウ、殺さない程度にね♪」
「了解!」
相手の拳は重そうだ。惑星系の力を纏っているのかな?相手の攻撃は総て、僕の身体を透過していく。
「え?何だって?」
『ギャラクティックマグナム』
僕は、惑星系の力を纏わしたストレートパンチを繰り出した。聖衣が破損する戦士。
「なんだ、この力は…」
「もう、おやめなさい。あなた達が束になっても、彼には勝て無いわ。彼は、私の主のシュウ」
「アテナ様の主?」
「シュウ、久しぶりだけど、どうしていたの?」
アテナは部下からの疑問より、僕の近況に興味を抱いたようだ。僕はアテナの現在の居城に案内された。
僕は僕に起こったことを話して、これからしたいことを伝えた。
「ロキのやつ、そんなことをしたの?う~ん、禁術系の神格文字かぁ…」
「どこに行けば習えるかな?」
「習える場所は…ないかな…私も使えないし」
「そうか…しかし、出世したな。聖闘士のボスって聞いたぞ」
「誰に聞いたの?」
「ウラノスの処にいたフェルズだ。今は僕の拠点の1つを管理してもらっている」
「うん?小学生なのに拠点があるの?」
「まぁねぇ」
「そうか…ねぇ、私が危機に瀕したら、助けてくれる?」
「勿論だよ。僕は下僕を見捨てない♪」
彼女と口づけをした。
「一応、私はシュウの女って立場だから、シュウ以外と交わっていないのよ~」
「でも、ここじゃ…お前の部下が覗いているが…」
僕の指摘で気づいたアテナ。
「何をしているの?」
聖闘士の代表のような強そうな闘士が近づいてきて、アテナに跪いた。
「アテナ様、この方の事を我々に教えて頂けませんか?アテナ様が救援を求める程の方、この方は何者ですか?星矢を一撃で倒した実力、未だに信じられません」
「一輝、わかったわ。皆に話しましょう。昔々の長い話を…」
って、アテナの長い話が終わったようだ。
「真なる神なのか?こんなに幼い見た目なのに」
しょうが無いなぁ。本来の姿を少し見せてあげた。
「こんな種族が…有り得ない…」
有り得ないと思います。当の本人の僕もねぇ。
「と、言う事です。なので、彼が来ても星矢のように先走って攻撃しないで。私の立場を考えて行動してください」
「なぁ、アテナ。ロキ達との決戦の時は…うっ…」
話している途中で、口で僕の口を塞ぐアテナ。
「援軍を求めるのは私の役目です。オラリオでは、私はあまり役立てなかった。今回は、役立ちます。彼らと共に」
で、また来ることを約束して、この場を立ち去った。
そして、自宅に戻った。アルテミスはどこだ?地上って広いもんな…
「ねぇ、父さん。地上にいる戦士で白猫をパートナーにしている戦士っている?」
顔の広い父さんにきいてみた。
「はぁ?白猫をパートナー?う~ん…」
アテナは惑星系の戦士を従えていたなぁ…アルテミスもかな?
「惑星系の戦士かもしれないんだけど」
「惑星ねぇ…あぁ、いるなぁ。セーラー戦士と呼ばれている戦士達が惑星系な力を持っているらしい」
「セーラー戦士って?」
「セーラー服で戦う戦士らしいぞ」
「ポパイみたいな?」
「いや、全員女性だ。っていうか、この国で、セーラー服っていったら女性だぞ、一誠」
あぁ、この家にはそういう歳の女性がいないから、忘れていたよ。
「おい、まさか…エロ神降臨か?無茶するなよ、一誠」
確かにそそるが…
「いや、用があるのは白猫の方だよ。僕の知り合いの神らしいんだ。例の魔法陣なんだけど、神格文字のようで、その件で聞きたいことがあるんだ」
「そうか、あれは神格文字なのか。だから、書物にはなかったのか?」
「そうなると、あのエルフの少女が持っている書物の入手経路が気になるんだよね」
「そっちは、俺が調べる。一誠は出来ることをしなさい。あと、無理と無茶はしないでくれ。問題が大きくなるからな」
「了解だ、父さん」
自分の部屋に戻り、考える。どうすれば、アルテミスを見つけられるのか。
「一誠、猫探しだってね?」
って、バサ姉が声を掛けてきた。
「うん、アルテミスっていう白猫を探しているんだ」
「ふふふ、私の種族を忘れていない?」
え?バサ姉の種族?人間…じゃない、そうだ、猫しょうだ…
「もう、見つけたけど、どうする?パートナーはかわいい女子中学生よ♪」
あぁ、食べ頃ですね…僕は食欲が刺激されて、バサ姉と共に転移をした。
転移をした先は普通の家だ。表札には『愛野』って書いてある。ここにいるのか。アルテミスのオーラを探る。あぁ、いるな、確かに。バサ姉と共に、アルテミスの元に転移した。
---アルテミス---
突然、懐かしくもヤバいオーラを感じた。
「美奈子ちゃん、起きて!」
パートナーを起こす。
「どうしたの?アルテ…」
美奈子ちゃんの動きが停止した。この術は…
「久しぶり、アルテミス」
「シュウ…どうして…」
「どうして?アルテミスに会いにだよ。色々聞きたいことがある。ふ~ん、パートナーは現役の中学生か」
「待って…シュウの言うことは聞くから、美奈子ちゃんには手を出さないで…」
「それよりも、何でお前、オス猫なんだ?」
白猫の頬が赤らんで見えた。
「それは…シュウ以外と交わらない為だよ」
「そうか…じゃ、この世界でも仲間になってくれるかな?」
「いや、それは…」
「早くしないと、その娘が廃人になるぞ。中学生には刺激が強かったようだ」
あぁ、『身体停止』されているのか…
「解いて…」
シュウが術を解いてくれた。その結果、美奈子ちゃんは、見知らぬ男性が部屋に侵入したと思い変身して、戦いを挑んでしまった。
「ふ~ん、戦うには刺激が強い恰好だな、アルテミス。僕にとっては好都合だけど」
シュウの前では女性は無力…シュウの術に嵌まり、快楽の沼に沈んでいくセーラーヴィーナス。
「あぁ…いい…あっ…」
プチ絶頂を繰り返し、快楽を自ら迎え入れているセーラーヴィーナス。見るに堪えない姿になっていく。口元からはヨダレが垂れ、目は虚ろ…ダメだ。これ以上は…ピュアな心の持ち主で、光や愛を操っている彼女では、シュウの前では無力すぎた。
「やめてぇ~、シュウ…わかった。あなたに付いて行く。だから…」
私は本来の姿に戻った。
「わかれば良い。じゃぁ行こうか。ヘスティア達が待っているよ♪」
変身状態を解いた美奈子ちゃんをベッドに横たえて、私はシュウと共に、彼の拠点に向かった。
---美奈子---
アルテミスが連れ攫われた。連れ去った相手に、私は無力だった。されるがまま、蹂躙されていた。お嫁さんに行けない位だ。責任を取って貰わないと…
どうやって、探そう。うさぎちゃん達には知られたくないし。あんな負け方は恥ずかしくて、仲間、いや誰にも話したくない。じゃ、どうしよう…
ふと、ある人物の名前が浮かんだ。兵藤誠…最強な人間で、神や魔王とも親交があると言われている現代の英雄だ。私は、彼の元を訪れた。
「人探し?え?猫探しかい?どういう猫なんだ?」
「アルテミスって言う白猫なんです」
「あっ…その猫は君、セーラーヴィーナスに仕えているのかな?」
「そうですけど…心当たりがあるんですか?」
なんてラッキーな。ここで解決できそうだ。
「あぁ、昨晩、俺の息子に聞かれて、君のことを話したんだよ。戦士に仕える白猫を探しているってね」
はぁ?誠さんの息子さんが?なんで?
「どこに行けば会えますか?」
「たぶん、息子の城にいるんじゃないかな?」
城?誠さんの息子さんって、どこかの王なのか?
「どうすれば、その城に行けますか?」
「息子か息子の仲間が一緒でないと入れない。俺も一人では入れない時があるし」
「いや、どこにあるかなんですが?」
「あぁ、場所はどうかな?移動する城なんで、息子の望む場所に移動しているから、今の位置はわからない」
移動する城?ハウルの城みたいなのかな?
「なぁ、悪いけど、息子に関わるのは止めて貰えないかな?」
「なんでですか?」
「息子の気の済むようにさせてやりたいんだ。たとえ、君達が敵になってもね」
「現代の英雄と言われている者の発言では無いですよね?」
「英雄以前に、僕は父親だ。それに、君達では勝てない。そういう勢力なんだよ、息子はね」
どういう勢力なんだ?
「父さん、言っても理解できないみたいだよ。この娘は」
いつの間にか誠さんの隣に少年が居た。
「のようだな、一誠。で、どうだった?」
「アルテミスに思い出してもらっているよ。アテナと違い魔法に携わっていたみたいだよ」
私を無視して、私の目の前で会話している親子。なんかむかつく。
「でね、父さんに頼みがある。石碑とか壁画を調べて欲しいんだ。書物ではなくて、神関係だと、そういう物で残しているかもしれないでしょ?」
「あぁ、そうだな。それはあるかもしれない。あと、ルクシャナの書物だが、あの大陸の砂漠地帯で見つけたそうだ」
「う~ん…わかった。砂漠を捜索させてみる。まだ発見されていない書物もあるかもしれないし」
「おい。アルテミスを返しなさいよ!」
少年に詰め寄った私。どう見ても私より年下なので、強く出た。
「は?あぁ」
少年が数枚の写真を手渡してきた。え…こんな人に見せられない姿…
「希望なら、通っている学校に蒔いてきてもいいけど。どうする?」
こっ、こんな物を蒔くって…ダメっ
「やめろ~」
「はぁ?人に頼む態度ってあるよね?父さん、この娘を連れて行くよ。アルテミスに説明させるのが一番でしょ?」
「あぁ…無茶と無理はするなよ。はぁ…」
「大丈夫、後腐れのないように防腐処理するから」
防腐処理って、何だ?