※この作品はR-18です。

神器なき男2   作:もっち~!

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餌付け*

 

---シュウ---

 

「次の休みはミアさんに連休にしてもらったので、50階から下を攻めようかと」

 

と、ホームとなったリューとアストレアの部屋に集まった、アストレア・ファミリアの団員に告げた。

 

「「はぁい?」」

 

リュー、フィン、ベートが呆気に取られていた。

 

「どうしたの?みんなベテランだよね?」

 

「いや、1泊2日で行ける距離ではないぞ」

 

と、フィン。

 

「あぁ、大丈夫♪僕、転移魔法持ちだから、マーキングした場所への転移ができるんだよ。既に50階にマーキングして来たから、一瞬で行けるんだ」

 

「そんな能力があるのか?」

 

「うん♪」

 

頷く僕。

 

「それよりも、ギルドで改宗手続きはしたのかい?」

 

「してないよ」

 

「なんで?」

 

「アストレア・ファミリアは正式なファミリアでないから。アストレアはファミリアを再び持つことはできない。ロキから聞いているでしょ?忌まわしい過去をさぁ」

 

頷くフィンとベート。

 

「そういうことだから、二人の改宗がバレるのは、ロキ・ファミリアの遠征後のステータスチェックまで大丈夫♪」

 

「ファミリアとして機能はしているのかい?」

 

「うん♪そもそも、団長を名乗っている僕は、彼女の恩恵を受けていないし」

 

「どうして?」

 

「彼女より僕の方が神格階位が上だから…」

 

「「はぁ?」」

 

開いた口が塞がらないフィンとベート。

 

「で、これからの予定だけど」

 

「ちょっと待て!今の件をスルーするのか?」

 

フィンが真剣な眼差しで僕を見つめる。

 

「うん?今の件って?」

 

「君は神なのか?」

 

「まぁ、そんな感じだ。気にする程の事ではない」

 

「神なのか…どうして、君自身がファミリアを持たないんだ?」

 

「僕はこの世界の神じゃないから。管轄外だ。僕がここにいる理由は、剣の鍛錬と、オラリオの歴史の研究だ。ファミリアを設立する権限はない」

 

って、ことにしておく。まぁ、ウソではないから。

 

「神なのに鍛錬をするのか?」

 

「神は鍛錬をしていけないのか?神はフィン達と冒険しちゃいけないのか?」

 

「いや…この世界の神とは、本当に違うみたいだな。そんな努力家の神は見た事無い」

 

興味津々で僕を見ているフィン。

 

「じゃあ、正体がバレたついでに、仲間を紹介しておくよ。出ておいて♪」

 

僕の中から二人の少女が出て来た。これにはリュー、アストレアもビックリしている。

 

「黒髪の方が『無限の龍神』オーフィス、金髪の方が『怪異の王』忍だ。オーフィスはドラゴンの頂点、忍はバンパイアの頂点だから、まず敵はいない」

 

おぉ、みんなが目が点になっている。その様子を、オーフィスが写真に収めている。

 

「え?種族の頂点が二人もいるんですか?さすが、神の頂点ですわ」

 

って、アストレア。おぃ、それはバラすんじゃない…

 

「君は神の頂点なのか?」

 

フィンが聞き漏らさずに、意味を理解している。理解が早いのは長所だと思うが、こういう失言時には困るなぁ…アストレアはフィンの言葉で、失言をしたことに気づき、口を手で塞ぐが、遅い!遅すぎる!

 

「まぁ、フィン、気にしないで良いから。そういうことは、神が気にする問題で、神以外は問題ないから」

 

「変わった神様だなぁ、お前は」

 

っと、ここまで無口だったベートが口を開いた。

 

「僕は僕が神であることを否定して生きている。だから、みんなと同じ扱いでよい。それで、今後の予定だけど、リューはお店の仕事、僕達はジャガ丸くんを食べに、フィンには換金してきてほしい」

 

フィンに魔石の入った袋を手渡した。

 

「こんなに集めたのか?」

 

「当面の冒険資金と、ホームも自前にしたいからね♪」

 

「俺はどうする?」

 

「ベート兄ちゃんは、ロキ・ファミリアの団員にバレないように生活してね」

 

「兄ちゃんって呼ぶなよ~」

 

って、こいつ照れているような。

 

「じゃ、そういうことで」

 

 

と、それぞれが行動に移った。僕と忍とオーフィスは、ヘスティアの屋台に向かう。そして、三人分のジャガ丸くんを買い、ベンチで食す。そんな僕達の前に、一人の女の子が寄ってきて、ジャガ丸くんをロックオンしていた。僕は彼女の口にジャガ丸くんを1つ入れてあげる。美味しそうに食べている。その仕草がかわいくて、もう1つ…

 

「ありがとう…今日、お財布忘れて来ちゃって…」

 

って、天然を醸し出す発言をする『剣姫』アイズ・ヴァレンシュタイン。

 

『餌付けついでに、こやつも眷属にすれば?』

 

と、忍から念話が届いた。アストレアの処まで誘導できない気がするが…

 

「君、リューと一緒にいた子だよね?」

 

「そうです」

 

「私はアイズ・ヴァレンシュタイン。君は?」

 

「シュウです。よろしくお願いします。アイズお姉ちゃん♪」

 

「ジャガ丸くんをくれたお礼に、何かしてあげるけど、何がいい?」

 

「僕達のファミリアに入ってください」

 

「それは…無理だ。ごめん…」

 

無理だよな…そうだと思う。そんな時、忍が動いて、普通の人の目に止まらない速さで、アイズの溝落ちに一撃。僕達の方に倒れて来たアイズ。

 

「あの女神の処に転移じゃ、主様」

 

と、忍。心配そうにアイズを見ているオーフィス。忍の厚意を重んじて、僕達はアストレアの元に転移した。そして、僕がアイズの身体から、ロキの汚れを浄化して、アストレアが恩恵を与えた。

 

ちょうど、そんな場面に、リューが入室してきた。

 

「はぁい?アイズも改宗させたの?大丈夫か?ロキ・ファミリアから三名も引き抜いて」

 

「どうだろうね。改宗させちゃったんだから、後には引けないけど」

 

あきれているリュー。団員が増えて喜んでいるアストレア。意識を飛ばしているアイズの身体をツンツンしているオーフィス。どうなんだろうね、この先。

 

 

 

後のことは、アストレアにまかせて、忍とオーフィスという最凶のガードを従えて、ある場所に向かう僕。ギルドにある隠し階段を見つけて、階下に降りていくと、

 

「誰だ?ここに何をしに来た?」

 

と、薄暗い部屋の奥から声が響いてきた。

 

「オラリオの歴史関連の書物が見たい。僕はシュウ・ヨハネ・鬼門。後の者は僕の付き人だ」

 

質問には丁寧に答えておく。

 

「シュウ?何者なんだ?何故、ここを知っている?」

 

「並行世界から来た。だから、ここを知っている。僕はこの街に関わる問題を調べに、この世界に来た者だ」

 

「並行世界?どこの者だ?」

 

「第13宇宙を統轄する絶対神と呼ばれる者だ。最高神に問い合わせをしてみろ」

 

しばらく無言の時が流れる。そして、

 

「近くに来てくれ、シュウ」

 

最高神に問い合わせをしたようだ。身分を証明されて少し嬉しい。

 

「で、並行世界ではオラリオはどうなったのだ?」

 

「それがわからないから、調査にきた」

 

「わからないとは?」

 

「ロキが何かをして、オラリオを時空間転移させたようなんだが、その理由がわからない」

 

「ここをか?封印はどうなったんだ?」

 

「並行世界の君が祈りを捧げ続けてくれている。だが、いつまで持つかわからない。フェルズは身体が風化して、魂の存在となり、僕の側近になってくれた」

 

「そうか…迷宮に封じ込めている物を、取り出すのかもな」

 

「何が封じ込められている?」

 

「…」

 

身分が明かされても、教えてくれることはないのか。

 

「昔、三位一対がオラリオを襲撃したことに関連があるのか?」

 

違う世界のオラリオで得た情報を投げかけてみた。

 

「そこまで、わかるなら、答えは出るだろう?」

 

「じゃ、問題ないんだな」

 

「問題ない?何故言い切れるのだ?」

 

「ソイツは、既に僕が使役させた」

 

「はぁ?…」

 

「三位一対も使役させている。あと、脅威になりそうな物は何だ?」

 

「お前は何をしたのだ?」

 

「天界を壊滅させた。僕の母親を殺したからな」

 

「ヨハネの血族か?」

 

「何か問題でもあるかな?そうそう、お付きの者は、ドラゴンの頂点とバンパイアの頂点だ」

 

「お前…何をするつもりだ?この世界で…」

 

「剣の鍛錬とオラリオの研究だ。迷宮の魔物の発生源もどうにかしないと、並行世界が危ないんでね」

 

「まだ脅威はある。赤い龍と白い龍。あの二匹ならば、ドラゴンの頂点クラスでも」

 

「それも使役させた。問題ない。問題があるとすれば、ロキだ。アイツは何者だ?」

 

「お前は一体…」

 

「神になる前か?ネクロマンサーなドラゴンマスターだ」

 

「お前が一番危険じゃないか…」

 

「そうかもな。でも、僕はもっともっと強くなりたい。護りたい者を護る為にな!」

 

「ロキ…あいつは元々この天界の神ではない。出生は不明だ」

 

「なぁ、封印してある物って、ロキの本体ってことは無いよな?この世界に来る前に推測をしたんだけど、迷宮はパンドラの壺で、中身は…」

 

「わからない」

 

「わからないはずないだろ?お前が封印したんだからな」

 

「封印したのは神を憎む悪意の固まりだ。形はわからぬ」

 

「そうか…僕自身って可能性もあるんだな。迂闊だったよ。その推測はしていなかった。強い方が同化吸収する権利を有する。僕はもっと強くならないといけないんだな」

 

そうだろ?ドエス上司!

 

上司から念話は届かない。あれ?違うのかな?それとも、放置プレイかな?

 

「で、書物はあるか?」

 

彼は本棚を指差した。僕はそこにある書物を総てコピーして、不思議な袋に入れた。あちらの世界でハニー達が解析をしてくれるだろう。気づけばだけど。

 

「ジャマしたな」

 

僕達は、その場から立ち去った。

 

 

部屋に戻ると、アイズが困惑していた。

 

「ねぇ、シュウ。どういうこと?なんで私は、ロキの許可なく改宗されたの?」

 

許可?あぁ、正式な手順を踏んでいないからだ。

 

「正式な儀式をしないで、行ったからだよ。アイズお姉ちゃん♪」

 

僕の顔を見つめる彼女。

 

「ずるいよ~そんなかわいい素振りで言われたら…困るぅ~」

 

そこには剣姫と呼ばれた豪腕な冒険者の姿はなく、ただの女の子がいた。

 

「って、言われても。改宗した後、1年は改宗できないし。あぁ、来週の『豊穣の女主人』の休みの日に潜るから、準備をしておいてね、アイズお姉ちゃん♪」

 

凹んでいるアイズの頭を優しく撫でているオーフィス。

 

「で、戦力は揃ったのかな?」

 

っと、アストレアがきいてきた。

 

「たぶん。芋虫対策にアイズお姉ちゃんと、オーフィス、忍。僕は壺を攻める。残りの者でカドモスを叩けば、経験値とドロップは得られるでしょ?」

 

 

---フィン---

 

「フィン、お前ら、何を企んでいるんだ?」

 

副団長で、ハイエルフである リヴェリア・リヨス・アールヴに問い質されていた。

 

「企てというか、次の遠征の計画を練ってはいるけどね」

 

っと、惚ける。どこまで通じるだろうか?結構、勘が良いからな、こいつは。

 

「ベートと二人で、最近出掛けているようだが。あれは何をしているんだ?そんなに仲が良くないだろう、お前らは!」

 

確かに、最近…いや、改宗してからだな。うん、リヴェリアの指摘は正しい。

 

「同じファミリアの仲間だ。仲良くなっておかしいか?」

 

「いや、そういうことではないが…」

 

「何を疑っているんだ?遠征する準備はまだ整っていないし、やることは山のようにあるんだぞ」

 

いや、バレる前に、出来ることはしておこうと思っただけであるが。

 

「すまない。疑って悪かった…」

 

彼女が部屋を出て行った。これで、疑いは晴れたのかな?不安が一杯だよ、シュウ。

 

 

---リヴェリア---

 

ベートとフィンの動向が気になる私だったが、レフィーヤから更なる事態を聞いた。

 

「アイズさんが戻って来ないんです。無断外泊中です。どうしましょう?」

 

って…フィン達のことが気になって、それは見落としていた。100名を超える団員がいるから、隅々まで見えていない部分もあるが、幹部であるアイズが無断外泊中って…

 

「どこに泊まっているか、見当はつかないのか?」

 

「わかりません。アイズさんに限って、男に走るとは思えませんし…」

 

あぁ、それは無いな。戦闘が好きな冒険者だし。まさか一人で、潜っているのか?

 

「一人で潜っているのか?」

 

「それは無いと思います。そんな素振りをしていませんから。それに、ジャガ丸くんを食べに行ったっきりですし」

 

ジャガ丸くん?ヘスティア・ファミリアか?

 

「ヘスティア・ファミリアのホームを探索してきてくれ。確か、あそこのベルと仲が良かったよな?」

 

「あっ、そうです。直ちに向かいます」

 

レフィーヤが出て行った。フィン達はっと窓を見ると、あの二人が門を出て行くのが見えた。追跡してみるかな。門に向かうと、アマゾネスのティオナ、ティオネのヒリュテ姉妹がいた。

 

「フィン達を尾行するんだろ?付き合うよ」

 

って、妹のティオナが言った。

 

「ベートのヤツ、フィンに悪い遊びを教えているのかな?」

 

フィンが大好きな姉のティオネが心配そうに言う。

 

「まぁ、尾行して真実を確かめよう」

 

尾行をしていくと、二人は開店していない『豊穣の女主人』に入っていった。まさか、朝から飲むのか?

 

私達も中に入ると、店主のミアさんに

 

「おい、今日は休みだ。明日、来てくれ!」

 

と、言われた。

 

「フィンとベートが来たはずだが?」

 

「客は来ていない。見間違いだろ?」

 

と、店の外に出された。何が起きているのだろうか?

 

 

---シュウ---

 

お店の裏口の前に、全員集合したので、50階へ転移した。一瞬で50階に転移したことに驚くオラリオ組。それよりもアイズがいることに驚き倍増なベート。

 

「なんで、アイズが…」

 

「ベート、フィン…なんで?」

 

ロキ組の驚き再会はスルーして、

 

「じゃ、まず、テントを設営してから、51階を攻略だ。51階が初めてなのはリューだけかな?」

 

ロキ組は経験済みのようだ。

 

「注意事項は、芋虫だけだ。コイツの粘膜は金属を腐食させる物質だ。だから、こいつが出たら、風を纏えるアイズ、オーラ弾が撃ち出せるオーフィス、忍で対処。カドモスの泉のある森林地帯には来ないので、対処できない組は、そっちに逃げてくれ」

 

「シュウは?」

 

アイズに聞かれた。

 

「僕は狙撃が始まったら、竜の壺に行く」

 

「おい、危険過ぎるぞ」

 

フィンが心配してくれた。でも、

 

「僕はもっと強くなりたい。だから、がんばる」

 

設営が終わり、装備を整えていく。僕は剣を4本、左右の腰に2本ずつ差した。

 

「四刀流…」

 

アイズが不思議そうな顔で、僕の姿を見た。

 

「シュウ、鎧は着けないのか?」

 

フィンが、また心配しくれた。

 

「うん。僕は攻撃が透過するんだ。だから、一人の時は着けない。仲間と一緒だと、僕の後ろにいる仲間が危ないから着けるけどね」

 

「おい、それはチートというか、チーム戦に向かないだろ?」

 

ベートの言う通りだ。まぁ、僕は基本ソロプレイだから、

 

「だから、一人で壺に行くんだよ、ベートお兄ちゃん♪」

 

「えっ?ベートが照れている…」

 

お兄ちゃん呼ばわりされて、照れるベートを目撃したアイズが漏らした。

 

「じゃ、行こうか?」

 

 

---リヴェリア---

 

「どないなっとるんだ?なんで、フィンもベートもアイズたんもいないのや?」

 

主神のロキがお冠である。幹部会に団長を始め、お気に入りのアイズも参加していなかったのが発端だ。

 

「どうなっているって言われても…何も聞いてません」

 

「まさか、アイズたんは引き抜かれたんか?」

 

「それは無いと思います。ギルドに確認しましたが、改宗依頼は提出されていません」

 

「団長のフィンはどないした?」

 

「ベートと二人で行方不明です」

 

「はぁ?行方不明だと?どこに雲隠れしたんや?」

 

「分かりません」

 

「リヴェリア、お前、分からん、分からんって、ガキみたいな返事しかできへんのか?」

 

「分からないものは、分かりません。それよりも、ロキは何も聞いていないんですか?」

 

主神の睨むと、たじろいだ。こいつ、何かを隠しているな…

 

「ロキ、何を隠しているんだ?」

 

形勢逆転した私は、主神を責めた。

 

「いや、なんも…」

 

目が泳いでいる主神。

 

「何かを言われたんですね?誰に何を言われたんですか?」

 

「あぁ…誰やったかな…うぅ~…そやっ、フィンにだ。内容はベートがアストレア・ファミリアに改宗したって言うてたなぁ」

 

お前が、聞いていたんじゃないか…何で、私が責められないといけないのだ?

 

「ベートが?改宗?何で?」

 

「わからへん。だけどなぁ、もう、アストレア・ファミリアは存在しないのや。パス・パレードでみんな喰われてしもうたから」

 

あっ、聞いたことがある。ロキ・ファミリアが力を持つ前、ここオラリオで警察のような役目をしていたファミリアで、敵対ファミリアにパス・パレードを仕掛けられて…酷い有様だったらしい。確か、一人生き残って、復讐を果たしたようだったけど。

 

「だから、ベートに夢でも見たんやないかって言うたんや」

 

「分かりました。その線で調べてみます」

 

主神の前から立ち去る。そして、ティオナ、ティオネ、レフィーヤにアストレア・ファミリアのことを調査するように伝えた。

 

「そんなファミリア、聞いたことないですよ」

 

レフィーヤが疑問を口にする。

 

「あぁ、私も無い。だが、それしかヒントが無いんだ。まず、そのファミリアの生き残りについて、聞き込みをしてこよう」

 

「どこで?」

 

「どこでって…あぁ、聞き込むまでもないか。ギルドで確かめれば良いな」

 

ギルドに向かう私達。ここにいても主神の理不尽な怒りを喰らいそうだしな。

 

 

---シュウ--

 

1日目の鍛錬が終了。ドロップが大量だよ♪

 

「ねぇ、シュウ。食事の後、私に剣技を教えて」

 

って、アイズに言われた。剣技って言ってもなぁ。

 

「弟子に教えている方法で良いかな?」

 

「うん?シュウって、弟子がいるの?」

 

「多少なりに居ます」

 

そうなると、木刀がいるなぁ。錬金釜を取り出して、木片を入れて木刀を創り出していく。

 

「シュウ、君は錬金術も出来るのか?」

 

フィンが驚いているけど、僕の作業を少年のように目を輝かしてみている。子供姿の僕が言える立場では無いけど。

 

「まぁ、大抵の事はできるよ。創造神をしていた時もあるから」

 

神という言葉にアイズが目を輝かしている。神様大好きなのか?

 

「これ、木刀っていう練習用の剣だ。これで、練習をするんだよ」

 

アイズとフィンとリューに2本ずつ渡す。ベートはオーフィス、忍と組手をしていた。

 

「悔しいぞ。女の子に勝て無いって…」

 

いや、あの二人、実際は女の子では無いから…とも、言えず。

 

「イメージは太鼓を叩く感じで、最初は良いと思う。両手をリズミカルに動かせるようになったら、次のステージだ」

 

と、説明してから、食事を済ませた。教えようとした時、アストレアから緊急信号が入り、彼女の元に転移した。

 

 

---リヴェリア---

 

ギルドで昔の資料を調べた結果、生き残ったのは、【疾風】の二つ名を持つレベル4の冒険者、リュー・リオン。『豊穣の女主人』で働いているリューだった。

 

「リューって…そんなに凄い冒険者だったんだ」

 

ティオナが震えるように呟いた。そして、『豊穣の女主人』に向かうが、閉店。扉をぶち破って、侵入して、捜索をする。

 

「おい、あたしの店で何をしているんだ?」

 

怒気を孕んだミアさんの声が響いた。

 

「家捜しだ。リューはどこにいる?」

 

「ロキ・ファミリアは、押し込み強盗をするのか?」

 

「強盗ではない。リューを引き渡せ!」

 

「ここにはいないよ。今、潜っている」

 

「潜っている?何階だ?」

 

「50階だ」

 

「リュー一人では潜れないだろ?リューの仲間は誰だ?」

 

「僕だけど?」

 

階段から降りてきた少年が声を出した。

 

「お前は誰だ?」

 

「リヴェリアごときに名乗る必要性は無い。ミアさん、ごめんなさい。僕のせいで…」

 

「いいんだよ、シュウは心配しないで良い。ここは私の店だ」

 

シュウっていうのか?少年の出で立ちは異様だった。左右に剣を2本ずつ差していた。

 

「何だよ?リヴェリア、何が興味あるんだ?地獄を見るか?」

 

彼の言葉で、真っ暗な空間に転移させられた。剣はフェイクで魔導師なのか?

 

うっ…そこはダメ…

 

耳タブを舐められている。そんな感覚があり、全身が蠢く。

 

あぁ…あっ…

 

エルフの耳はダメだって…衣服を着ている感覚すらなくなる。風が身体の皮膚を刺激する。全裸に剥かれて、屋外にいるのか?

 

いやっ…ダメっ…もぅ…

 

両腿の内側が痙攣している。今までに感じたことのない刺激。全身を貫くような刺激だ。嫌ではない。むしろ求めていたような刺激ではある。

 

あぁっん…いいっ…もっと…

 

私の身体に何か太いモノが入って来て、蠢いている。天を舞うような感覚だ。口元から、唾液が流れ出ている気がする。乳房を丸ごと吸われている。そんな感覚もする。

 

 

意識が戻ると、私達4名は、全裸でロキの部屋にいて、ロキが私達を弄んでいる最中だった。こいつ…嵌めたな…このユリ神めぇ~

 

攻撃魔法をロキに叩き込む。

 

「痛いやないか。リヴェリア…何を怒っておるんや?主神が子供達と遊ぶのは、大事なコミュニケーションやで」

 

「お前が仕組んだのだな?ロキ!」

 

ティオナ、ティオネ、レフィーヤと共に、ロキに対峙した。

 

「何を言っておるんや?全裸で、ここへ来たんは、お前らやないか…」

 

聞き耳は持たん。私の大事な耳を…おのれ~

 

 

 

4人でロキをしばいた。結果、弄んだことは認めた。だが、裸でここに転移させられたようだった。弄んだ方法も聞いたのだが、あの時に感じた刺激とは違うものだ。では、あの少年が私達を…まさかなぁ…

 

 

---シュウ---

 

躾をして、リュー達の元に戻った。

 

「どうしたの?」

 

「ミアさんのところに、ロキ・ファミリアが押し込んだ。躾けて来たから、大人しくなるだろう」

 

「エロ神、復活?」

 

リューが口にした言葉にアイズ達が食いついてきた。

 

「エロ神って?」

 

って、アイズ。

 

「子供なのに出来るのか?」

 

って、フィン。

 

「なぁ、御利益あるのか?」

 

って、ベート。三者三様な反応ではあるが。

 

「エロ神については、アイズお姉ちゃんは知らなくてもいい。で、ペナルティーで子供の姿にされて、直接は出来ないようにされている。まぁ、神であるから、それなりの供物があれば、御利益は考慮します」

 

と、返答してみた。それでも知りたいのかアイズは、リューに質問をして、リューが真っ赤な顔で困っていた。

 

「なぁなぁ、何を供物に出せば、御利益あるんだ?」

 

って、ベート。

 

「ベート兄ちゃん、アイズお姉ちゃんはダメだよ。それ以外なら御利益を用意してあげる」

 

アイズ大好きなベートが凹んだ。どんだけ好きなんだ?

 

「同族の女の子を希望だ」

 

って、フィン。まさか、フィンから祈願が入るとは…予想外です。

 

「フィン、見つけたら、考えるよ」

 

「ねぇねぇ、私、ジャガ丸くんで餌付けしてくれるシュウが良いな」

 

って、アイズ。何かを勘違いしていないか?その時、ベートの悲鳴が…声のした方を見ると、忍とオーフィスがベートを追っている。

 

「ごめんなさい、アイズは祈願しないから、襲わないで~」

 

精神的な面で、アイズを妹のように思い始めた、オーフィスと忍が、ベートに制裁に出たようだった。基本、アイズのような天然無垢な心の子が好きな二人だし。

 

「私は、アストレア様とシュウがいてくれれば良い。アイズが本気なら応援はしたい」

 

って、リューが僕にはにかんで言った。

 

 

 

 

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