※この作品はR-18です。

神器なき男2   作:もっち~!

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断ち切れない縁

---シュウ---

 

以前の留学で知り合いになった寅さんこと南郷先生の元に、刀華と訪れた。

 

「強者の剣豪のおなごか?また、エロい手下を増やすのかい?」

 

人聞きが悪い。でも、どうせなら女性の方が、色々と良いかなって。

 

「刀華が苦手とするタイプがいいんだけど。刀華の天敵は味方にした方が良いでしょ?」

 

「う~む…星導館学園初等部におるクローディア・エンフィールド、スリーサイズは不明じゃが、べっぴんさんだ。相手の数秒先の未来を見せる魔剣使いじゃよ」

 

「数秒先か…秒より早く行動すれば、問題なさそうだな」

 

「お前、また腕を上げたのか?」

 

寅さんが驚いている。

 

「お手合わせする?」

 

「遠慮しておく…で、同じく星導館学園初等部におる刀藤 綺凛、スリーサイズはバランスが良いようじゃ」

 

「先生…何を調べているんですか?」

 

刀華がツッコミを入れた。

 

「いや、なんというか…そうそう、彼の為じゃ」

 

「そうなんですか?イッセー君の為ならいいか」

 

そこで納得しちゃダメだよ…

 

「で、このおなごは刀藤流宗家の娘で、剣技は超絶らしい。刀藤流には人の動こうとする意志の流れを見る秘技をあるらしい」

 

人の?僕は人でないから問題無いし♪

 

「その二人だね。スカウトに行こう。寅さん、ありがとう。今度、お手合わせしようね」

 

って、その場から転移した刀華と僕。

 

 

-----

 

まず、クローディアさんから。ナヴィから身辺情報を送ってもらう。両親は統合企業財体「銀河」の上役だと。統合企業財体って、ユリスを虐めたヤツだっけ?なら、虐めても問題ないか?

 

星導館学園初等部の正門に到着…うん?ここに来た覚えがあるのだが、初めてなのに何でかな?などと考えていたら、

 

「あの子みたい…でも、遥さんと一緒にいるけど…」

 

あん?そうか…一誠が独断で動いた時の記憶かぁ…

 

「あっ…君は…」

 

遥に見付かり声を掛けられた。

 

「遥さん、この子は?」

 

クローディアが遥にきいた。

 

「思い出せないの…どこかで知り合ったようなんだけど…」

 

クローディアは刀華に気づいたようで、

 

「あなたは破軍学園の東堂刀華さんよね?どうしたの?ここに転校かしら?」

 

周囲にいる生徒達が刀華を注目し始めた。

 

「転校?しないわ。彼と同じ学校に通うんだから」

 

え?僕と同じ学校?

 

「では、どうして来たのかしら?ねぇ、私と勝負して、私が勝ったら、ここに転校しなさい」

 

刀華が僕を見たので、僕が代わりに返事をする。

 

「じゃ、僕が勝ったら、クローディアさんときりんちゃんを貰うよ♪」

 

「君じゃ、相手にならないわ。私は弱い者いじめはしないの」

 

「じゃ、なんで、ユリスの国を虐めるんだ?複合企業財体は?」

 

はっっとした表情のクローディア。

 

「ユリス?…あぁ、リースフェルトの関係者なのか。あの国は財を生み出す宝の山だからじゃないの?弱い者は強い者に従うのが常識なのよ。坊やにはわからないかな?」

 

笑顔で、僕の神経を逆なでする女…許せない。

 

『スリートップの許可は取りました。全力でも大丈夫です』

 

と、メイビスからの念話が届いた。こうなることを予想して、先に手を回してくれたのかな?

 

「わかった…クローディアさんの相手は僕がする。刀華は、遥さんが介入しないように牽制してくれる?」

 

「はい♪」

 

「刀華に命令…君は何者かな?」

 

「僕?駒王学園初等部2年、兵藤一誠だ」

 

「駒王学園?知らないなぁ。私に勝てると思っているの?」

 

「ユリスを虐めるヤツには負けない」

 

僕は剣を装備した。

 

 

 

---クローディア---

 

目の前の少年、兵藤とかいったなぁ。こけおどしなのか、剣を4本も装備している。

 

「ねぇ、坊や。玩具の剣では、私に勝て無いわよ」

 

彼は、2本の剣を構えた…え?…あれって…

 

「これ?魔剣セル=ベレスタと魔皇剣ザンバットソードだよ」

 

使い手を選ぶと言われている魔剣を2本とも所持…有り得ない。

 

「絵空事を言うのね、君は。空想好きなのかな?」

 

そうは言ったものの、あれは本物だ。放たれているオーラでわかる。何者だ?彼は、剣のオーラを高めて、鞘に収めた。そして、構えた…居合い斬り?魔剣で?

 

「いつでも良いよ。勝敗時の条件、忘れるなよ♪」

 

負けることを考えて、勝負をする者はいない。

 

「やるからには手加減は無しよ、坊や♪」

 

私も、魔剣パン=ドラを手にして構えた。この魔剣は数秒先の未来を見せてくれる。今回私の見た未来は…えっ?なんで?

 

「数秒先?そんな先のことを見ても、僕の攻撃は防げないよ」

 

目の前がいきなり真っ暗になった…

 

 

 

---シュウ---

 

剣を装備したからといって、剣を使うとは限らない。『ウルティマウエポン』の瀕死版1発で片は付いた。魔法を使っちゃダメって言わないのが悪い。

 

全身から煙が上がり倒れているクローディアを、周囲の者達は目を見開いて凝視しているようだ。

 

「もう、終わったんですね」

 

「うん。約束だ。クローディアときりんちゃんを貰って行こう♪」

 

遥は僕に恐怖を感じたようで、目には恐怖の色が浮かんでいる。

 

「遥さん、もう逢うことはないです。さようなら…」

 

獲物と、刀華と僕で、その場から消え去った。

 

 

------

 

新たなお持ち帰りに頭を抱えている誠。

 

「シュウ…お前は出掛ける度に、お持ち帰りをしていないか?」

 

「心外だよ、誠。刀華は希望して来たんだし」

 

いきなり知らない場所に転移させられた刀藤綺凛は、プチパニックのようだ。

 

「ここはどこですか?なんで?ねぇ…」

 

「きりんちゃん、恨むなら、クローディアを恨めよ。負けた時の条件にきりんちゃんをくれるって言ったんだから」

 

正確にはくれるとは言っていないけど、条件を言った時に否定をしなかったんだから、同意ってことだよなっと自己理解した僕。

 

「え~勝手に…私はこれでも、刀藤流宗家の者ですよ。誘拐なんかしてタダではすみませんからね」

 

「大丈夫。僕のチームなら負けないから♪」

 

「どうして、言い切れるの?」

 

きりんちゃんは好みかも…などと不埒な事を考えている僕。

 

「だって、人間なんでしょ?しょせん…」

 

「人間…なんで…しょ?」

 

僕の言葉を復唱するきりんちゃん。

 

「え?え?どう意味?ねぇ…」

 

「意味?自分で考えた方が、ショックが少ないと思うよ。ここに預かっているって、誰に言えば良いの?」

 

「えっ…それは…身代金の交渉?」

 

誘拐されたと思っているきりんちゃん。まぁ、誘拐に近いけど。

 

「お金に困っていないよ」

 

「じゃ…何が目的?まさか…私の身体?」

 

「それもあるけど、取り敢えず、戦力だな。刀華の天敵は仲間にする方向なんだよ」

 

「身体目的?まだ、小学校2年だよ、私…」

 

「僕もそうだから、問題は無いよ、きりんちゃん♪」

 

「え?」

 

混乱しているようなので、リーラに頼んで説明をしてもらうことにした。で、きりんちゃんの保護者である彼女の伯父の鋼一郎へ龍斗を向かわせて、僕達の戦力入りを納得してもらった。龍斗曰く、腹黒い人間であったらしいけど、九十九屋相手では分が悪かったようだ。そうそう、龍斗は供物代わりにこき使う方向で納得した。それにともないインポとPカットは治癒させてある。

 

「お前、九十九屋を傘下に治めるって、どんだけ強い組織にしているんだ?」

 

っと、誠。

 

「いま、クローディアの両親のいる複合企業財体を攻撃中だよ、誠♪裏組織を持っているみたいだから、落とせれば、情報通になれるかも♪」

 

 

------

 

リーラから説明を受けて、自分の部屋で実の父親と再会をしたきりんちゃん。彼女の父親は正当防衛でありながら刑務所に入れられていたようだったので、きりんちゃんの仲間入りを供物にして、彼女の望みを叶えてあげた。正当防衛でぶち込まれるって裏がありそうだったので、アザゼルに調査を依頼して、その結果を受けて、AMPのラリーさんに便宜を図ってもらった。

 

「ありがとうございます。父を助けていただきまして、本当にありがとうございます」

 

何度も彼女にお礼を言われる。

 

「先行投資だよ。きりんちゃんの身体目当てだし♪」

 

「うん?まだまだ元は取れないけど良いの?」

 

「一番は、きりんちゃんの戦力狙いだったからね」

 

「う~んっと、良く分からないけど、がんばる」

 

きりんちゃん親子には、敷地内にあるマンションに移ってもらった。きりんちゃんのお父さんは目当てではないから…でもね、きりんちゃんのお父さんも、戦力になってくれるそうだけど。

 

 

 

---クローディア---

 

目が覚めると手足を拘束されていた。ここはどこ?どこかの牢屋のような雰囲気ではある。何が起きたのかを思い出してみる。

 

東堂刀華の連れの坊やと、対戦した。対戦中に意識が無くなったんだろうか。対戦の様子が思い出せない。

 

「小学校5年生で、その体格はおいしいよね♪」

 

って、あの時の坊やに声を掛けられた。

 

「ここはどこ?どうして、こんなマネをするの?」

 

彼は私の言葉をスルーして、私の身体をマジマジと見ている。

 

「恥ずかしいから、見ないで…」

 

「クローディアには連絡事項が一杯あるよ」

 

私のデリケートな箇所を指でいじって、あれこれ見ている。女の身体に興味を持つのはまだ早いぞ!

 

「まだ、入んないか…で、クローディアは負けたので、クローディアときりんちゃんは、僕の下僕になった。駒王学園に転校してもらうからね」

 

「下僕って何?君は何様なの?王様ごっこするにしては趣味が悪すぎるわよ」

 

「ごっこじゃないよ。ここは僕のお城の奴隷部屋だよ♪」

 

奴隷部屋?

 

「そう、奴隷を教育する部屋だよ。ここを卒業して下僕になるんだ」

 

「だから、下僕になんかならない。私を誰だと思っているの?」

 

「僕の趣味を教えてあげる♪高ピーな女を調教することだよ、クローディア♪」

 

えっ…ませガキかぁ?

 

「クローディアが高ピーでいられる理由を潰してあげたよ。それでもまだ、高ピーでいる?」

 

はぁ?どういう意味だ?

 

「統合企業財体『銀河』…クローディアの両親が偉そうなポストにいる団体だよね?今は、僕の傘下にある。意味わかる?」

 

傘下?小2のガキには無理だろう、コイツはホラ吹きか?

 

「僕の後ろ盾は、マーベリック財団、九鬼財閥、鬼門家、兵藤家、式森家、闇雲家だ。傘下には九十九屋がいるし」

 

何?単なるガキじゃないのか?表には出ていない者達がバックにいるのか?って、九十九屋が傘下?

 

「お前は何者だ?」

 

「兵藤一誠…兵藤家と式森家の血を受け継ぎ、闇雲家、鬼門家の魂を受け継ぐ者なり」

 

兵藤一誠…まさか、現代の英雄、兵藤誠殿の息子なのか?

 

「そうだよ、誠は父親だ。で、経済戦争を仕掛けて、『銀河』を陥落させたよ。ユリスを虐めたヤツらの時に経験済みだから、手際良くできたと思う。」

 

「そうか…あの財体を解体した勢力か」

 

マズい、このガキの言う通りだと、両親の身に危険が迫っている。

 

「ねぇ、クローディア。僕にやられると、両親にやられるのと、どっちが良い?」

 

やられる?まさか…

 

「相姦が好きなら、君の両親にまかせて、この牢屋は封印する」

 

コイツ…私よりも腹黒いのか?私の腹黒さは、「暗黒物質を煮立てて焦げ付かせたものをブラックホールにぶちこんで黒蜜をかけたくらいには真っ黒」なのに…それ以上に黒くグロなのか?

 

「そうだよ。どうする?ここで永久に親子水入らずでやりまくるって言うのは、真っ黒なクローディア向きでしょ?」

 

「お前は、鬼か!」

 

「そうだよ。僕は鬼の子供だから♪」

 

鬼の子供?何を言っているんだ?…えっ…言葉を失うほどの衝撃が私を襲った。目の前にいる、あのガキが鬼に変身した。

 

「これが本来の姿だよ。最凶でしょ?鬼の身体に、兵藤家と式森家の血が流れている上、天使とのハーフなんだよ」

 

目の前の鬼が、真っ白い…心が洗われるような白さの翼を展開した。

 

「僕には聖属性、闇属性の攻撃は無意味だよ」

 

鬼は両手で、私の胸を鷲掴みにした。

 

「まだ、入らないみたいだから、入るようになったら…楽しみにしているよ、クローディア♪」

 

鬼が出ていき、入れ替わりにメイド姿の者が入って来た。

 

「今日から貴方の調教係になりました、ガブリエルです♪よろしくね」

 

 

 

---シュウ---

 

剣使いが充実してきた。トレーニングルームの5階は、剣使い専用になり始めていた。きりんちゃんの加入は大きい。リアスと、シトリー眷属の剣使いがきりんちゃんに剣を習い始めた。刀藤宗家で鍛えられてきたようで、教え方も心得ている。

 

クローディアは、ガブが調教してくれているのだが、まだ仕上がっていないようで、地上には転移されてこなかった。

 

そうそう、クローディアは小5、刀華は小4、きりんちゃんは小2で、駒王学園の初等部に転校手続きをした。

 

刀華は歳を誤魔化すだけでは無理なので、姿も学年相当に変えた。これで襲われることは無い♪

 

 

 

---遥---

 

あの日以来、クローディアは転校してしまった。あの少年が通う駒王学園にだそうだ。刀藤さんも、そうみたいだ。駒王学園に行けば何かわかるのかな?

 

土曜の午後、一人で、駒王学園に向かった。何の変哲もない小学校だ。剣を携えている者はいない。

 

「天霧遥さんですか?」

 

学校内を見て回っている時に、声を掛けられた。

 

「え…っと、どなた?」

 

「刀藤綺凛です。星導館学園では、憧れていました」

 

刀藤さんかぁ。

 

「転校してどう?」

 

「毎日が楽しいです♪」

 

無理やり転校させられたと思っていたのに、彼女の顔は笑顔であった。

 

「星導館学園ではお友達がいなかったんですけど、ここではいっぱい出来ました♪」

 

「ねぇ、一緒につれて行かれたクローディアはどうしているの?」

 

「一緒に住んでいないので、わかりません。でも、トレーニングルームでもお見かけしていないので、別の場所で研修中かもしれません」

 

別の場所?

 

「おい、何しに来たんだ?」

 

緑髪のボーイッシュな少女に声を掛けられた。

 

「何って…知り合いを探しに…」

 

「私は、お前を許さない」

 

私を許さない?何で?私が何をしたのだろうか?

 

「由良ちゃん、ダメですよ。ケンカをふっかけては」

 

刀藤さんが彼女を宥める。

 

「あっ…遥…どの面下げて、来たんだ?」

 

黒髪のボーイッシュな少女に声を掛けられた。

 

「あぁ、駿河ちゃんもダメですよ~」

 

「兄ちゃんを虐めたんだぞ、この女は!」

 

彼女の兄を虐めた?記憶にない…

 

「えっ?イッセー君を?」

 

刀藤さんが闘気纏始めた。

 

「イッセー君を虐める者は許さない…誰であっても…」

 

背中に担いでいた竹刀袋から、木刀を取り出して、私に対して構えた。

 

「そうだろ?許さないだろ?」

 

緑髪の少女と黒髪の少女は、メリケンサックのような物を拳に装着している。

 

「ちょっと、待って!私の記憶には無いのよ!」

 

「無いよね…そうだよね…なのに、なんでイッセー君の心を惑わすの?」

 

まさか、あの少年の事か?私は惑わしていない…

 

「ここに来る事自体、惑わしているんだよ」

 

何を言っているのか、わからない。

 

「遥さん、酷い人だったんですね。私の恩人を虐めていたとは」

 

「刀藤さん…本当に記憶に無いのよ~」

 

「みんな、止めて!そんなことは、シュウさんは望んでいない…だから…」

 

あの少年の登場で、闘気、怒気が霧散していく彼女達。

 

「僕が悪いんだ。シュウさんの思いをジャマして…」

 

「兄ちゃんは悪くないって」

 

「そうだよ、イッセー君…君は悪くない」

 

「遥さん、私も刀華さんと同様に、イッセー君を護る者になりました。彼に何かをするのであれば、私が相手をします」

 

刀藤さんが、私を睨んでいる。

 

「きりんちゃんの笑顔が好きなんだ。だから、そんな顔はしないでくれる?」

 

「あっ、シュウさん♪」

 

あの少年の元に駆け寄っていく刀藤さん。

 

「心配しないで良い。一誠を虐めるやつは僕が許さない…って、なんで、遥がいるんだ?」

 

え?彼は2重人格なのか?2重人格…

 

「雲の上のお城…天使の翼…」

 

夢で何度も見ていた物を声に出した私。

 

「あぁ、不味いなぁ…記憶がフィードバックしているのか?」

 

記憶のフィードバック?ロストしていた私の記憶なのか?目の前の少年の表情は哀しそうであった。とっても…とっても…

 

「遥…僕を殺して…」

 

彼の周囲の者がみな驚いている。いや、私もだ。何で?私に殺されることを望むの?そんな哀しそうな顔をして。

 

「まずい…闇に飲まれそうだ…オーフィス、頼む!メイビス、後はまかせた!」

 

絞り出すような声で指示を発して、彼はこの場から姿を消した。そして、彼と入れ違いで、メイド姿の女性が現れた。

 

「彼の心を潰しましたね♪その罪は重いです。彼に尽くしてください♪」

 

彼女が私の額に手を翳すと、ロストしていたであろう記憶が、回転の速い走馬燈の様に、私の脳裏で再生されていく。

 

そうだ…私は弟に殺されたんだ。そして、私を、この世に戻してくれた…恩人…

 

「ねぇ、彼は?彼はどうなったんですか?」

 

「心配しないでも、大丈夫♪心が闇に飲み込まれそうになって、闇を発散しに行っただけよ。ここですると、この星が消えちゃうから、遠くの星のない場所に移動して行っただけ。さぁ、あなた達も帰りなさい。お昼ご飯できていますよ」

 

刀藤さん達はメイドさんに促されて、家路に着いたようだ。

 

「遥さん…さて、あなたはどうしましょうね。弟さんの事があるからね」

 

そうだ。弟の事があるから…記憶を…それなのに…

 

「弟さんの問題をクリアにしたら、いらっしゃいね♪」

 

メイドさんも、この場から消えた。

 

 

-------

 

翌週の週末、弟の事をクリアにして、兵藤家を訪ねた。

 

「お願いです。私をここに置いて下さい」

 

彼に頭を下げてお願いをする。

 

「綾斗のことはどうするんだ?僕を仇と思っているけど」

 

「弟は、星導館学園の寮に入れました。修行に専念しなさいと伝えてあります」

 

「いや、だから…僕の所にいたら、綾斗と戦うかもしれないんだよ?」

 

「そうなっても、弟には負けません。必ず、イッセー君を護ります。ですから、ここに置いて下さい」

 

彼は困ったような表情になった。

 

「シュウ…願いを叶えるのは、貴方のお仕事でしょ♪」

 

メイドさんが、私の思いを後押ししてくれている。

 

「供物は…」

 

「私を捧げます…ですから、私の願いを叶えて下さい」

 

更に困ったような表情の彼。彼の視線の先…ラムさんが笑顔で頷いている。

 

「ねぇ、困っている人は助けないとダメだよ、イッセー君」

 

リアスさんも後押ししてくれている。

 

「一香…」

 

「私も誠さんも了承よ。弟さんの件はクリアなんでしょ?」

 

「そうだけど…」

 

「今回は俺も賛成だ。お前も望んでいることだろ?」

 

誠さんが援護をしてくれている。彼は困った表情から凹んだ表情になっていく。

 

「そうなんだけど…」

 

「何が原因で煮え切らないんだ?」

 

「遥を危険に晒したくない」

 

「お前が護ってあげろ♪みんなの英雄君♪」

 

誠さんの最後の一言で、彼は陥落したようだ。

 

「わかりました…」

 

小さな声で呟くように言った。

 

「疲れたから、寝る…」

 

彼は自分の部屋にトボトボ歩いて行った。

 

 

---シュウ---

 

『良かったね、シュウさん♪』

 

って、一誠からの念話が届いた。良かったのか?

 

静かにドアが開き、振り向くと遥が立っていた。彼女は身に纏っていた物を総て脱ぎ、僕の前に全裸で立った。

 

「ねぇ、定期検診をしてください。ちゃんと治っているか、膜は破れていないかを♪」

 

甦らした者を定期検診なんかしていないんだけど…

 

『たまにはこういう趣向も良いでしょ?』

 

って、メイビスから意地悪ぽい念話が届いた…

 

 

 

 




しばらく書いていなかったから、ステラとユリスを混同していた(^^;;
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