---アテナ---
兵藤源氏氏との会談中にそれは起きた。突然の爆発音、外から戦闘をしている音が聞こえてきた。
「何事じゃ!」
源氏氏が叫び、彼の弟子に状況を聞いている。
「何じゃと?」
私を睨む彼。
「お主のお付きの者が、豹変して暴れているそうじゃ。今、一誠の仲間が応戦をしているようじゃ」
私のお付きの者?聖闘士達が?何で?彼らの元に駆けつけようとした私の前に、女神姿のアルテミスが現れた。
「源氏様、アテナ、こちらへ。私達、チームセーラー戦士がガードに付きます」
アルテミスの後ろにはセーラー服もモチーフとした戦闘衣装を纏った戦士と思われる者達がいた。
「おぉ、一誠の部隊の者じゃな」
「はい、源氏様」
---きりん---
シュウさんに言われていた通り、突然豹変した聖闘士達。彼らの纏っているオーラは、人間の物でも聖属性でも無く、狂気その物だった。
「脊髄だけが弱点です。頭を切り離しても、攻撃が止まらないそうですから、躊躇してないでください」
私のまかされたチーム剣士の皆さんに指示を出した。
バゴ~ン!
刀が拳により、弾かれていく。拳の動きは速い上、刀と違い、その軌跡は変幻自在であった。
「きりんちゃん、刃が保たない。峰撃ちに切り替えるわよ」
刀華さんから、声がかかった。頷く私。刃が欠けていく。拳が硬すぎる…苦戦を強いられる私達、徐々に戦域が押し込まれてきている。
ズッゴ~ン!
一人の聖闘士が吹き飛ばされていく。援軍かな?
「きりん、待たしてすまない」
この声はゼノヴィアさんだ。
『ダイヤモンドダスト』
シルキーさんの声だ。光輝く物が聖闘士を襲う。防具にはヒビが入り、露出した部位は弾けていく。でも…
「あら~、腹を弾けさせても、攻撃力が落ちないのか。こいつらはゾンビなのか?」
援軍が来てくれたものの、相手の異常性の前に、苦戦している。マズいよ~
『ドラゴンショット!』
腹部を貫通して脊髄を破壊する攻撃。相手は動きを止めていく。
「遅くなりました♪供物分、働きに来ましたよ~」
イッセーさんとイッセさんだ。彼らも並行世界の兵藤一誠であり、イレギュラーな存在だそうだ。
「イッセー、龍化だ。巨大化はするな。周囲の建物に被害が出るからな」
イッセさんの呼び掛けに頷くイッセー君。そして二人は、人間大のドラゴンへと姿を変えていく。
---シュウ---
天使の翼を展開して、空中で索敵をしていると、上空でロキを見つけた。その姿は異様であった。エンジェルダストの影響だろうか?腕が異様に太く、目付きがおかしい。
「おぉ、来たな!強化薬がちょうど効いてきたところだ。決着を付けよう、化け物よ!」
どっちが化け物だよ?目の前の化け物は、巨大な魔法陣を展開してきた。僕は、新しい能力『ミラートランスファー』を起動させた。これは目標物を鏡に転写して破壊する能力だ。目の前に発現した鏡に、アイツの発現させた魔法陣が転写され、粉々に破壊した。
「なんや、その能力は…これなら、どうだ!」
今度は巨大な魔法陣を2枚を発現させてきた。僕は魔法陣を書き換えて無力させていく。まだ『ミラートランスファー』を、同時に2つは発現できないから。
「くそっ…これならどうや~!」
今度は3枚…あぁ、キリが無い…アイツの発現させた魔法陣を無力化させながら、アイツ自体を鏡に転写させた。だけど、いらついていた為に、僕は見落としてしまった。僕の足元に、あの魔法陣が発現したことを…
目の前の化け物は粉々に破壊できたのだが、それと同時に、強制転移魔法陣が発動していた。そのことに気づいた僕は、僕の魂からレベッカを放り出して、
「僕を探してくれ…レベッカ、頼むぞ!」
彼女に、後のことを頼んだ。