異なる魔法体系
---シュウ---
ようやく小学4年生になった…まだ、この世界から離脱するには6年もかかるのか。そんなことを考えていると、とても憂鬱になる。
5月が近づいてきた頃、数馬が僕に留学話を持って来てくれた。
「どうかな?魔法の鍛錬をしたいって、言っておられたでしょ?」
留学先の学校のパンフを手渡された。目を通していく僕。
「ねえ、魔法師って何?」
魔法の学校らしいが、魔法師を養成する学校のようなのだが、
「僕やシュウ様の魔法とは違う大系の魔法使いですよ。他流派なので、僕も詳しくは知らないんですけどね」
って、奨める割に無責任じゃないのか?でも、
「確かに違う大系は学ぶ必要はあるなぁ。僕もまだ分からない魔法陣があるから」
ロキの野郎の使った魔法陣は、未だに全容が解明できていなかった。
「あぁ、そうそう…可愛い学生が多いらしいですよ」
この数馬の言葉に僕の心は動いた…
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国立魔法大学付属第一高校の二科生の1年に、転入留学した。期間は学ぶことが無くなるまでという感じらしい。国立なのか…授業料は安いのかな?誠と数馬のコネで、授業料は免除になったらしい。
で、家から近いみたいなので、通学することに…移動手段は転移術だけど…
1年E組に配属になった。担任の先生に紹介される僕。
「あの現代の英雄の兵藤誠、一香夫妻の息子さんだそうだ。みんな、頼むぞ」
って。まぁ、一番分かり易い紹介の仕方だと思う。
で、長身の男子生徒の隣の席に…なんか無表情なんだけど…うん?オーラがおかしい。
『ねぇ、人工的に何か細工をされていない?』
彼にだけ伝わるように念話を送った。目を見開いて驚き、僕を見る男子生徒。
「なんで、それを…」
ぼそっと、呟く彼。
「イッセーと呼んでください♪」
「あぁ、達也と呼んでくれ。あのな、」
「後でお話しましょう♪」
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休み時間…達也と話をしようと思ったのだけど、他のクラスメイトが群がっていた。誠と一香のネームバリューは偉大だった。
「飛び級留学と聞いたけど、実際はいくつなの?」
見た目が子供の僕。いや、実際に子供なんだけども。
「駒王学園初等部4年です…」
「「え~!小学生なの~!」」
驚きの大合唱だ。まぁ、よくあることだ。小学生が国立の高校へ飛び級留学なんか、有り得ないことだろうし。数馬…せめて、中学校にしろよな~。でも、数馬の言う通り、かわいい生徒が多い。その点は感謝している。
「兵藤家って格闘術専門の家系なんじゃないの?」
まぁ、そうだよね。普通の兵藤家の者ならば。
「知らない戦術を知っておくことが、戦闘において必要なことですから」
本当の理由を言っておく。が、小学生の言うことで、スルーされたようだ。
「魔法はどんな物が使えるんだ?」
「まぁ、大系にもよるけど、たいていのことは出来ると思います」
「最大の破壊力だと、どんな感じ?」
「最大だと、宇宙3個ほど消滅かな…」
僕の言ったことが、咄嗟に理解出来ないようだ。
「あぁ、空想かな…まぁ、小学生だしね」
って、スルーされた。達也だけは、僕の言う事を信じたのか、驚愕の眼差しで僕を見つめていた。
放課後辺りになると、小学生弄りに飽きたのか、達也と彼の友達外は群がっていなかった。
「俺は西城レオンハルト。レオでよいぞ」
「私は千葉エリカ。エリカで良いからね。イッセー君」
「私は柴田美月です」
千葉?
「ねぇ、千葉って、千葉道場の?」
「へぇ~知っているの?小学生なのに」
エリカが僕の頭をもみくしゃに。頭を撫でているのだろうか?千葉道場の家系かぁ。仲間に出来たら、きりんちゃん達は喜ぶかな?
「で、先程の件だけど…」
達也が訊いてきた。ここじゃマズいだろうな。
「ここで聞くには、ギャラリーが多いけど、どうする?」
「あぁ、そうだな」
僕は達也と二人で、ドラン君へと転移した…はずだったのだが、エリカが野生の勘で、転移陣に入り込んでいた。
「ここって、どこ?」
エリカが驚いている。達也も驚いているのかな?無表情すぎて、良く分からない。心の中も覗けないし。
「ここは、僕のお城のキャッスルドランだよ」
「イッセー君のお城?」
「ここでは、僕は本名を名乗っている。兵藤一誠は地上での名前だから」
「へ?兵藤一誠って芸名?」
「イッセー君、君の本名は何かな?で、君は何者なんだ?」
達也が訊いてきた。
「僕の本名は、シュウ・ヨハネ・鬼門です」
そして、頭上に輪っかを浮かべた姿も披露した。
「まさか…」
達也は理解したのか、固まっていた。エリカは、僕の放つオーラにより、意識が持って行かれたようだ。その場に倒れている。姿を小学生姿に戻した。エリカの記憶は曖昧にしておく。ここでの出来事は夢だと思えるように。
「で、達也は、なんで人工的なんだ?」
僕の問い掛けに対して、達也は淡々と話し始めた。彼は、「人造魔法師実験」という実験の被験者であり、唯一の成功例だと言う。そして、「人工魔法演算領域」という物が与えられて、普通の魔法師とは違うらしい。
「で、魔法師って何?」
根本的な事を訊いた。
「う~ん、そうだな。魔法使いと言うより超能力者に近いかと思う。魔法師の魔法は、魔法使いの魔法とは違い、超能力のことだからね」
あの高校で教えている現代魔法とは、「超能力」と呼ばれていた、特別な能力の使い方を術式にして、大系化したものらしい。僕の習いたかった魔法とは違うようだ。数馬~!
それに対して、僕が使う魔法は古式魔法と、あの学校では言うらしい。
で、最大の特徴と僕は思ったのだが、CADと言う術式補助演算機というデバイスを用いている点だ。このデバイスは、魔法の発動をサポートするデバイスのようだ。これは欲しい…スカさんにサンプルを渡して、改良してもらおう。
「そうなると、達也は普通の魔法師とは違うってことかな?」
「そういうことだ。僕は魔法師という括りでは最低なランクなんだ」
「たぶん、僕もだな」
なんか、達也とは息が合いそうだ。
「なぁ、君はどこから来たんだ?」
「僕は違う世界から来た。で、誠と一香の息子として、生きている」
「君のいた世界って、どんな世界なんだ?」
「異種族共存をしている世界なんだ。もし、この世界がイヤなら、帰る時に一緒に来るかい?」
少し考えてから、
「出来れば、妹と共に連れて行って欲しい」
と、達也から言われた。妹さんがいるのか…紹介してもらおうっと♪
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意識が飛んだエリカを達也が背負い、学校へと戻ると…転移した先には、人だかりができていた。
「おぉ、急に現れた!」
レオが驚いている。まぁ、転移術の存在を知らないと、驚くか。
「達也君、これは一体?」
「お兄様、ご無事でしたか」
などと、達也に声が集まっている。この隙に、逃亡する僕。
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転移した先は、僕の部屋。うん?知らない女子生徒が一緒にいた。また、転移陣に入り込んだ者がいたようだ。
「ここはどこですか?お兄様に何をされたんですか?」
お兄様?あぁ、達也の妹かな?
「ここは、僕の部屋。君は達也の妹かな?」
身構える達也の妹。う~ん…どうしよう…かわいいなぁ…
「少しでも妙なマネをすると、痛い目に遭わせます」
痛い目?では、気持ち良い目に遭わせてあげよう♪
『身体停止』
「えっ…身体が…イヤ~…触らないで~」
僕はまだ触っていない。下着の感触だけで、良い具合になっているようだ。頬と耳が紅潮している。かわいいなぁ♪
彼女の後ろから抱きつき、うなじの香りを嗅ぐ。
「ダメ…嗅がないで~、私の身体はお兄様の物なのよ~」
制服に手を掛け、少しずつ脱がしていく。
「脱がさないで~、このケダモノ~」
まぁ、ケダモノは概ね正解です。なので、スルーする。胸をはだけ、ブラ姿になる彼女。ブラの上方から手を差し込み、感触を愉しむ変態な僕。
彼女はもう叫んでいなかった。僕のすることを受け入れているようだ。観念したというより、感触、刺激を愉しみ始めていた。
---司波深雪----
目覚めると、知らない部屋のベッドに寝ていた。掛け布団が妙に盛り上がっている。捲ってみると、お兄様を攫った少年が、両手で私の右胸を抱えて、右の乳首を咥えていた。え?どういう状況だ?昨日の事を思い出していく。
確か…お兄様と彼は、私達の目の前に、急に現れた。皆でお兄様に状況を訊いている最中、彼は逃げようとしたので、私は咄嗟に取り抑えたはずだったのだが、知らない部屋に一瞬で連れ込まれていた。その後…記憶に甦る、お兄様には知られたくない行為…彼に身を委ね、彼のしたようにされ、彼と交わり…そして、今こうしている。
「あっ、おはよう~、むにゃむにゃ…」
彼は寝ぼけているのか、左胸に乗り換えて、乳首を吸う動作をしながら寝てしまった。
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学校へ行く時間になり、彼と一緒に、シャワーを浴び、学校へ行く準備をして、食堂へ。メイドさんが食事を運んでくれて、朝食…おいしい…。でも、誰も私がいることに違和感を持っていない。なんで?私って、ここにいるのが当然なのかな?
そして、彼の転移術により、学校へ瞬間移動した。
「あっ、お兄様♪」
「深雪、おはよう。イッセー君、深雪を預かってくれて、ありがとう」
うん?お兄様は、私が彼の家にいたことを知っているようだ。なんで?
「達也の妹さん、サイコーだよ♪」
彼の言葉を聞くと、耳が熱い。
「どうした、深雪。耳が赤いぞ」
って、お兄様。昨日のプレイを思い出したなんて言えないし…
---シュウ---
「おい、2科生が1科生のアイドルに、慣れ慣れしすぎるぞ!」
あ、この学校って、差別が横行していたんだったな。魔法師の通う1科生は、達也のような、訳有りの魔法師の2科生を差別して、さげすんでいるとか。
「はぁ?弱いヤツは吠えるよね♪」
僕は挑発に出た。1科生の実力を知りたかったから。
「何だと?」
1科生のヤツラはCADを操作し始めた。僕は達也と深雪に「手出しはしないで」と念話を送った。
彼らから放たれる現代魔法の数々。全身に受けて、術式をコピーして、魔力は吸収していく。うん?思ったより魔力が無いなぁ。
「全然、効かないけど。1科生って朝は弱いんだね♪」
第2波が撃ち込まれてきた。う~ん…こんな程度なのか?これだと学校に通うより、達也の家に居候した方が為になりそうだけど。
「もう、止めなさい。あなた達は無抵抗の2科生に何をしているの?」
なんか、気の強そうな女性が、僕の前に立ちはだかり、一科生のヤツラを怒鳴りちらした。
「生徒会長の出る幕ではない。そいつが挑発したんだぞ」
へぇ~生徒会長なんだ。
「あの~無抵抗では無いですよ。これから反撃をします。2発喰らったから、1発返す位いいですよね?」
生徒会長と呼ばれていた女生徒に訊いてみた。生徒会長が振り向いて、返事をくれる前に、深雪が僕を抱きしめた。
「ダメ…反撃しちゃダメ…」
「そうだよ、イッセー君。反撃はダメだ。君を殺人者にしたくない」
って、達也。二人は僕がどういった反撃に出るかを予想して、僕を止めに入ったようだ。それは正解だ。『ウルティマウエポン』を撃ち込もうと、思っていたから。彼らの魔法に対する防御力を確かめたかったし。
「達也君、彼の攻撃って、そんなに強力なの?」
生徒会長さんが、達也に訊いた。
「たぶん…そもそも、1科生数名の魔法が二度に渡り、直撃しても無傷なんですよ、彼は。そんな彼の攻撃は当然…」
「二度も直撃?達也君は止めなかったの?」
「彼から、1科生の攻撃力を知りたいから、手は出さないでくれと、テレパシーを受けました」
達也は事実を報告した。驚いた顔で僕を見る生徒会長さん。それから、
「放課後…生徒会室に連れて来て」
達也に指示を出した。
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放課後、達也、深雪兄妹に連れられて、生徒会室に。今朝方、お目にかかった生徒会長さん他、役員の方々が集まっていた。う~ん、みんなかわいいなぁ♪
「生徒会長の七草 真由美です。兵藤一誠君」
僕の事を調べてあるんですね。
「君の能力を知りたい。小学生でありながら、ここに飛び級留学したってことは、そういうことなんでしょ?」
「どういうことでしょうか?」
「それなりの能力は持ち合わせているってことでしょ?」
「実演しますか?ここにいる全員を無力化でもしますか?」
指を鳴らし、『身体停止』を発動させた。僕以外の者で動ける者は誰もいなかった。達也も動けない。魔法体系が違うから無効化は無理だったようだ。
まず、生徒会長さんを抱きしめて、耳元で囁く。
「どうされたいですか?まぁ、何もしなくても、あなたは何分持ち堪えますかね?」
「こ、これは…」
こういう刺激に慣れていないようで、口元から液体が零れている。
「身体の動きを停止させる魔法です。まぁ、殺す気があれば、心臓などの内臓の動きも停止させます。今回は四肢の筋肉だけを停止させています。女性に対してはサービスで、10秒ごとに感度が倍化する特典付きです。あれ?もう、濡れていますよ~」
真由美の耳は真っ赤になった。
「助けて…頭がどうにかなりそう…」
目が泳ぎ始めた。そろそろ達するな。真由美とだけ、皆から見えない場所で、交わり果てさせて、術を解いた。
「イッセー君…もうダメだよ。止めて…」
深雪が僕に抱きついてきた。そんな僕らを、暖かい目で見守る達也がいた。
「昨日会ったばかりで、もう深雪の心を掴むとは、イッセー君。凄いよ。それに今の術、僕でも止められなかった。君の勉強したいことってそういうことなんだな」
「そう…知らない大系は、分解も再構築も難しい。だから、知らない大系を無くさないと、危険が残るんだよ」
って、深雪と頬を合わせながら、達也に返事をした。深雪の香り…好きかも…
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「じゃ、ハンゾー君と模擬戦をしてみて」
真由美に言われた。あの後、少し休憩をして、気を入れ直した真由美達生徒会の皆さん。そこに遅れて登場したのが、ハンゾー君と呼ばれている男子生徒だ。
「ハンデはどうするの?」
「どのくらい欲しいんだ?」
「いや、ハンゾー君に対して」
「はぁ?俺にハンデなんか要らない!」
「分かった」
指を鳴らすと、ハンゾー君の節々から煙が立ち上り、ハンゾー君は瀕死の重体になった。
「終わったよ♪」
僕の瞬間芸に驚く皆さん。
「達也君、彼の術は何?」
達也は真由美に訊かれたが、首を横に振った。
「分からないです。僕の知らない大系の魔法です。一瞬過ぎて、何が起きたのかも不明です」
「で、この人どうする?」
瀕死で床に横たわるハンゾー君を、指差した僕。
「酷い…どうすれば、一瞬で彼をここまで破壊できるんだ?」
風紀委員長の渡辺 摩利が呟きながら、僕を睨んでいる。しょうがないなぁ、回復術をかけて、瀕死から重傷レベルまで治癒させた。
「回復術も使えるのか…」
「まぁ、考えられる魔法のほとんどは出来ます。例えば…達也と深雪が死んじゃうからしませんけど、一瞬でこの星を粉砕するとか」
「君はラスボスか?」
「あぁ、よく誠と一香に言われます。ラスボスが息子だって…」
苦笑い気味に返答した僕。
「どこで、魔法を覚えたの?兵藤家は魔法が使えないはずだけど」
真由美が訊いてきた。少しでも多く僕の情報が欲しいのかな?
「僕は兵藤家と式森家の間に産まれたので、魔法が使えるんです。魔法は…数馬に習ったかな?」
「式森数馬って、現当主だったわね。兵藤家では何を学んだの?」
「源氏に、遊びになら良いけど、鍛錬にはもう来るなって…」
「兵藤源氏って、現当主よね…両家の現当主に鍛えられたのかぁ」
鍛えられた覚えは無いけど、真実は言いたくないので、スルーしておく。
「次は魔法以外の模擬戦。千葉さんお願いね」
って、エリカが登場した。剣を手にしている。
「ハンデはどうしますか?」
エリカに訊いてみた。
「いらない。全力で来い!よくも昨日は、恥ずかしい姿を見てくれたな…」
え?意識を飛ばした方の責任でしょ?全力かぁ…
「ここが壊れますけど、全力で良いんですか?」
真由美に訊いておく。施設の破壊の責任は負いたくないし。
「壊れる?そんな柔な建物では無いわよ」
そうなの?まぁ、いいか。全力で攻める為に、愛剣、愛刀を手にして、鞘部分にあるフックを腰にあるフックに接合していく。
「え?何…その数…」
エリカが気づいた。僕の装着している本数に。
「四刀流なんで、4本必要なんです」
「四刀流?聞いたこと無いぞ」
「じゃ、しっかりと、恐怖を刻んでください♪達也と深雪はこの建物から、なるべく離れていた方が良い。巻き込みたくない。こんな茶番のような戦闘にね」
「茶番?貴様…」
エリカが怒りのオーラを纏い始めた。僕は愛剣、愛刀を目覚めさせていく。彼らのオーラが彼ら自身の刀身に纏われていく。そして、僕もオーラを纏う。あの死を感じさせるオーラを…
「イッセー君、ダメだ!それはダメだよ」
達也は僕の変化にいち早く気づいた。そして、僕を止めようとするが、僕は空気と同化した。そして、エリカを切り刻む…着ている物だけを♪
「えっ?えっ?どこにいるんだ?イヤ~…飛ぶ斬撃?切り刻まれていく…」
そして、時折り魔剣と魔皇剣の飛ぶ斬撃を撃ち込んでいく。剣で防ごうとするエリカだが、そんな剣では止められない。剣を折り、エリカを壁へと叩き付ける。そして、その周囲の壁に斬撃を撃ち込んでいく。壁にはヒビが入り、少しずつ崩壊へと向かっていく。
「会長、止めないと…」
「もう、やめなさい…いや、止めてください。イッセー君」
粉々になったガレキに埋まっていくエリカ。達也は妹を守るだけで手一杯のようだ。
「どうすれば、止めてくれますか?ねぇ、イッセー君」
壁に穴が開き、その穴に落ちているエリカ…
「私を好きして良いから…もう、やめて~、ねぇ、イッセー君」
僕とエリカの間に飛び出した深雪。深雪の行動に驚いているような達也。僕は、オーラを平常な物へと変異させ、愛剣、愛刀に敬意を伝え、不思議な袋へと帰ってもらった。
「深雪!じゃ好きにする。僕の家に、達也と一緒に住んで♪」
「えっ?」
僕の申し出が想像と違う物だったのか、驚く深雪。
「同じ場所に、僕と達也が一緒に住むと良いと思うんだよ。お互いの大系を、教え合うって意味でね」
「僕もイッセー君の案に賛成だ。深雪…彼と生きよう」
「で、生徒会長さん、これで模擬戦は終わりで良いですよね?それとも、ベッドの上で模擬戦をしますか?」
僕を怖がる真由美。これだけ、怖がらしておけば、もうジャマしないよな。僕は、達也、深雪兄妹と、彼らの家へと転移した。
---真由美-----
千葉さん、ハンゾー君は入院となった。小学生だという彼。でも、あの戦闘力は、最前線の戦士以上かもしれない。どうすれば、あのような戦闘力が身に付くのだろうか。
週末、摩利と共に、彼の自宅へと向かった。
「うん?イッセーか?たぶん、道場だと思う。壁沿いに行けば、直ぐにわかる」
と、彼の父親の兵藤誠さんに、彼の所在を聞き、そこへと向かう。壁は延々と続いている。
「コレ全部、彼の家ってことだよな?」
と、摩利。
「そうだよね。どんだけ広大なんだろう?」
5分程歩くと、壁が途切れ、道場らしき建物があった。窓が開いていたので、中を覗き込んだ。
「きりんちゃん、基礎体力を上げないとダメだよ」
「う~ん…シュウさんがタフ過ぎるんです。普通の人なら、戦闘はとうに終わっています」
「でもなぁ…由良、きりんちゃんに基礎体力アップメニューを考えてあげて」
「シュウさん、了解です♪」
「次は遥。模擬戦をしよう♪」
「はい♪」
彼はシュウと呼ばれていた。なんでだろうか?そして、目の前にいる女の子達は、彼の弟子のようだった。彼の指示で鍛錬をしているようだ。
「みんな、頑張っている?」
入り口から、女性目線でも良い女って感じの女性が現れた。
「あっ、冴子さん♪」
「きりんちゃん、元気だった?」
「はい♪」
「シュウに頼まれたケーキを買って来たわ」
「あぁ、ありがとう。すまない、勤務中に。一誠が買いに行きたいって言うんだよ。アイツに遠出はさせられないから」
「そうだと思った。あなたが食べたいなら、デートだもんね♪」
笑顔で、イッセー君と話す女性。でも、シュウと呼ばれているイッセー君。なんでだ?
「あと、そこののぞき魔二名。一緒におやつを食べていけ」
私達を指差したイッセー君。
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彼の家は広かった…メイドさんが多数いるようだ。現代の英雄は儲かるのかな?イッセー君は、先程までの威圧感を感じ無い、普通の小学生のようになっている。どうしてだ?
「あなた方のお相手は、私がします。そう指示を受けています。私はメイドの責任者でリーラと申します」
一番厳格そうなメイドさんが、私達の前に現れた。
「イッセー君は、一体何者なんですか?」
ガールフレンド達と美味しそうにケーキを頬張っている彼。
「何者…見ての通りです。あなた方の目で判断してみてください」
「でも、学校にいたイッセー君とは別人のようで…そう、道場にいたイッセー君とも、ここにいるイッセー君は雰囲気が違うし」
私の問いかけはスルーされた。
「道場ではシュウと呼ばれてましたが、どういうことですか?」
「それを知るには、あなた達では力不足です。せめて、司波兄妹くらいにはなってください」
「何故、力が関係するのですか?」
「質問ばかりですね。あなた達は愛する者の為に、命を張れますか?」
え?何でそう言う質問になるの?
「即答出来ないようなので、お帰りください」
私達は、学校のグランドに転移させられた。
---シュウ---
一誠がケーキで満足したようなので、スイッチした。そして、達也達の家に転移した。達也は政府の仕事をしているようで、傭兵扱いの誠、一香の家には引っ越せないようだった。なので、僕が週末の夜に通うようにした。
「達也、本を持って来たよ」
ドラン君の書庫にあった、達也達とは違う大系の魔法の書物を、達也に手渡した。
「ありがとうございます」
「すみません。これはどう理解すれば良いのですか?」
前回貸した書物での、わからない箇所を訊いてきた深雪。僕は知っていることを教えていく。
「達也は何を研究しているんだ?」
「空中浮遊術です。知っている物ってありますか?」
「そうだな。羽や翼を使うのが一般的だから、そういう魔法は、僕も知らないな」
「つ、翼が有るんですか?」
深雪に訊かれたので、僕は天使の翼を展開させた。
「綺麗…純白の翼…」
僕の翼に近づき、手で触り、頬で触る彼女。
「達也、深雪を借りて良いかな?」
「シュウさんに、お任せします」
達也と深雪だけの場合、彼らは僕をシュウと呼ぶ。学校内で僕の正体を知っているのは彼らだけだし、この世界を離脱するときには一緒に来たいそうだ。なのでその呼び方をすることを許可した。
達也の許可を貰い、深雪を抱きしめて、空へと飛び出した。上空に到達すると、僕も彼女も全裸になった。
「綺麗…星も、街の灯りも…でも、なんで全裸なんですか?」
僕は言葉に出さずに行動で示した。彼女の胸をアバラ辺りから揉み上げ、マッサージをしつつ、乳首を舐める。
「あぁ…そういうことですか…気持ち良いです。火照った身体を、夜風がクールダウンしてくれるし」
僕と交わることに抵抗をしなくなった深雪。大好きな兄は深雪には手を出さない。だから、僕とすることで、紛らわしているのかもしれない。まぁ、真実はどうあれ、こうして彼女と交われる事は幸せだ。絶頂間近になると、空中で彼女と交わり、翼で彼女を包んだ。
「翼がシルクの毛布の様…気持ちいい…病みつきになりそうです」
「寒く成ってきたら言ってね。もう少し高度を下げるから」
「はい♪」
月明かりに照らされた、深雪の裸体は美しい。そして、あそこは気持ち良い…って、満喫中に救援要請が入った。
「深雪、救援要請が入った。達也の元に転移させるよ。あっ、勿論着衣をさせるからね」
「また今度、続きを…」
僕の口に口を合わせ、舌を入れてきた深雪。一時の別れを惜しむように。でも、行かないと。仲間を見殺しには出来ないから。彼女を転移させて、要請された場所に向かった。