---誠---
久しぶりの休み…リビングでまったりしようと思い、リビングに向かうと…
あのシュウが固まっていた。シュウの前には、車椅子に乗った女性がおり、彼女に対してリーラとフィアが跪いていた。どっ…どういう状況なんだ?リーラが身構えていないことから、あの女性は敵では無いようだけど…
「メイビス…あ!この世界ではリーラだったわね。リーラ、お久しぶり♪」
車椅子の女性は笑顔でリーラに話し掛けたが、当のリーラの表情は固い。
「す、すみません…私は…」
「いいのよ。今まで通り、シュウを支えてあげて♪今の私には出来ないことだから」
「でも…ヴァイラ様がいらっしゃるのに…」
「私は車椅子生活者よ。昔のようには、彼を支えられない。だから、リーラ、フィア、お願い、彼を支えてあげてください。今まで通りね♪」
ヴァイラ?確か…シュウの…彼女は俺に気づき、俺の方へと車椅子を移動させてきた。
「ご挨拶が遅れました。兵藤誠様ですね」
俺は、頷いた。
「私は、シュウの妻3号のシーグヴァイラ・アガレス・鬼門と申します。彼がご迷惑をお掛けして、申し訳ありません」
車椅子上ではあったが、俺に深々と頭を下げたシーグヴァイラ。
「ヴァイラ…なんで、来たんだ…僕は…君に…」
絞り出すような声で話し掛けてきたシュウ。こんなコイツの姿は見たことが無い。
「もう、負い目を感じないで…もう、背負わないで…もう、一人にならないで…」
シュウの方へ車椅子を向け、近づいていくシーグヴァイラ。方向転換する際に、目元に涙を溜めているのが見えた。
「でも、僕は君を傷つけた。君が、当主になれないような、精神的なダメージを与えた。君には、たくさんの災いをもたらした…」
「そうじゃないでしょ、シュウ!私の方が、あなたを追い込んだ。あなたを傷つけた。あなたを、あの世界から追い出した…ごめんなさい…あんなマネをして…あなたの心を破壊してしまったのは私だよ。だから、残りの人生を捧げたい」
「僕は弱かっただけだよ。もっと強ければ、君を護れたのに…あんな想いをさせなかったのに…」
シュウは泣いていた。あのシュウが…心から泣いているようだ。あの破天荒でメチャクチャでやんちゃなシュウが…
「あなたは、弱くない。一人でも任務をこなしているでしょ?孤独に耐えられる精神、簡単にマネできないことだよ」
「僕はみんなを護りたいだけ…その代償だよ。孤独なんか、たいしたことでは無い」
「もう、孤独にならないで良いからね。次に星の誕生を見守る任務の際は、私も着いて行く。いいわね、シュウ」
力無く頷くシュウ。彼女には逆らえないようだ。
「ほら、顔を上げて♪」
前のめりになるが、シュウの垂れた頭には届かない彼女。フィアとリーラがアシストに付く。
「シュウ、頭をあげてよ。ヴァイラ様が車椅子から、落ちちゃうよ」
リーラがシュウに、現況を伝える。シュウは頭をあげ、シーグヴァイラを見つめた。二人は、見つめ合い、抱き合った。優しい目で見守るリーラとフィア。シュウの身体から、中の人達も出て来た。
「あっ、オー君、忍ちゃん、元気だった?」
「はい♪」
「うんうん♪」
満面の笑みを浮かべる最強のドラゴンと、怪異の王…
「ヴァイラ…久しぶりだな」
「リヴァさん…お久しぶりです。シュウのこと、ありがとうございます」
「お礼をされることはしていない。ただ、私が生きたいように生きているだけだ」
「えっ!ヴァイラ母様…」
出先から戻ってきたシルキーが固まった。その顔色は良くない。
「あら?シルキー。やんちゃしてないでしょうね?」
「うっ…していません…父ちゃんに迷惑を掛けていません」
「どうしたんだ?シルキー…えっ?ヴァイラ…」
シルキーの後ろから、もう一人の両刀遣いのゼノヴィアが現れた。
「ゼノヴィア…チーム両刀遣い?」
「いや…その…なんだ…まぁ、そんなところだ。ははは」
もしかして、一番エライ者なのか?ヴァイラという女性は…
「で、ヴァイラ…どうするつもりだ?」
シュウが彼女に訊いた。
「車椅子だし…ここに住もうかと思う。リーラとフィアがいるから、生活の心配も無いし。あっ、私がいるからって、態度を改めないで良いですからね。私だけって重いから。今まで通りの女性関係を続けて良いのよ」
シュウの妻…エロ神の本分を知っているようだ。
「でも…」
「あなたの悪いところは、そういう私に対する想いの重さなのよ。気持ちだけでも嬉しい。だから、行動に出さないで…お願い…つらそうなあなたの顔はみたくない」
過去に彼女以外の女を絶って、禁断症状でも出たのだろうか?その辺りの話を聞きたいが、とても聞ける雰囲気では無かった。
「わかった…じゃ、お言葉に甘えて、でかける♪」
シュウは逃亡した。たぶん、一人になれる場所で、思いっきりなくんだろうな。
---真由美---
模擬戦…彼の言う通り、建物には甚大な被害が出た。有り得ない威力の飛ぶ斬撃、有り得ない剣術の四刀流…ハンゾー君を死の一歩手前まで追い込んだ魔法…そして、私を淫乱化させた妖術…彼は何者なんだ?
彼のことを探るために、ある組織に依頼をしようと思い、コンタクトを取った。
「あなたですか?私を呼んだ者は?」
目の前には、正義のヒロイン、セーラーVという、セーラー戦隊のメンバーが来てくれた。彼女達は、この星以外からの脅威と日夜戦っているそうだ。
「えぇ、調べて欲しい、得体の知れない人物がいるんです」
「得体の知れない?それは穏やかではありませんね。その者の名前は何ですか?」
「兵藤一誠という小学生です」
名前を告げると、彼女の顔に陰りが見えた。
「ごめんなさい。彼はダメです」
即答で拒否された。え?なんで?
「なんで、ダメなんですか?」
「うっ…ごめんなさい。詳しくお話はできません。しいて言えば、私の主です。では、失礼します」
セーラーVは、この場から立ち去った。
---ハンゾー---
AMPという普通の人間以外を取り締まる警察組織に来ている。俺の目の前には、ここの署長のラリーさんがいる。
「で、普通の人間と思えない小学生がいるんです。調べてもらえませんか?」
「小学生?う~ん…嫌な予感がするが…その者の氏名は?」
「兵藤一誠といいます」
「あぁ、やっぱり…」
うん?ラリーさんが頭を抱えた。
「どうされました?」
「彼についての情報は教えられない。彼には捜査協力などを、依頼している関係上、彼の気分を削ぐような行為は出来ない。帰ってくれ!」
って、追い出された俺。彼は一体…
---真由美---
私達の仲間内で、兵藤一誠君の情報を集めようとしたが、ことごとく失敗していた。
「セーラー戦士もダメで、AMPもダメ、忍びの者達を出したら全滅って、彼は何者なんだ?」
ハンゾー君が頭を抱えていた。考えられる勢力に、情報収集を依頼したのだが、どこもダメだった。
「金さえ払えば、子守りから殺しもすると言われいる九十九屋ですら、拒否されたし。アイツはどんな組織に守られているんだ?」
「知り合いの兵藤家の者に訊いたのですが、彼は現当主との模擬戦で、現当主を病院送り一歩手前まで追い込んだそうです。で、兵藤家内の評判は悪くないそうで、皆で次期当主について欲しいと懇願しているそうです」
と、摩利が聞き回った結果を報告し始めた。
「あと、式森家の者にも訊いたのですが、彼は次期当主との模擬戦で、次期当主を病院送りにしたそうです。式森家内の評判は、真面目で真剣に取り組む姿勢に感化され、こちらでも評判は良いそうです」
「非の打ち所は無いってこと?」
「あとですね…以前、複合企業財体が、立て続けに陥落したとかっていう、事件があったでしょ?あれ、彼の組織がやったらしいです」
「彼の組織?彼って小学生だけど…」
「情報を確認する術が無いので、眉唾情報かもしれませんが、彼をトップとする組織が、仕掛けたそうです」
「おいおい、軍隊でも持っているのか?」
と、ハンゾー君。
「摩利、どこ情報?」
「剣術仲間からの情報です。あと、彼の元には、免許皆伝クラスの剣士がいるらしいです。ほら、あの道場にいた少女達…彼女達だと思います」
あぁ、確かに私も魅入ってしまった位、綺麗な剣筋の剣使い達だった。
「俺に心辺りがある。そこに依頼してみる」
部活連会頭の十文字克人が、情報収集を試みてくれるそうだ。
---克人---
相手の指定した喫茶店で、相手を待つ。相手はフリーのスィーパー。所謂、殺し屋である。殺しで無くても、心に響く依頼であれば、どんな依頼でも受けてくれるようだ。
相手の顔を知らない。連絡してきた声は女性だったが、本人なのかは不明だ。扉が開閉する度に扉の方を振り向く俺。
待ち始めてから30分くらいした頃、思いもかけない者が入店してきた。兵藤一誠だ。大男とボーイッシュな女性の三人連れで入って来た。
「イッセー。いつもので良いのか?」
スキンヘッドで大男のマスターがアイツに声を掛けた。
「うん♪かすみさんのパフェをくださ~い♪あと、美樹さんのチーズケーキと、ファルコンさんの珈琲牛乳♪」
「あぁ、わかった。今日はアイツは来るのか?」
「たぶん、食べ終わったら♪」
「そうか…豆を炒らないとダメだな」
アイツのオーダーによって、カウンター内の動きが慌ただしくなった。
「で、君が十文字君かな?」
俺の隣に座ったアイツの連れの大男が、俺に声を掛けてきた。
「あなたがシティーハンターか?」
「俺がって事では無い。あれはチーム名だから。で、用件は得体の知れない人物の調査らしいが、どんな人物なんだ?」
無表情で俺に声を掛けるシティハンター。コイツも得体が知れない。
『たぶん、十文字の依頼は、僕の調査だろうな。一誠が食い終わるまで、ソイツを逃がすなよ』
と、脳内に直接兵藤の声が飛び込んで来た。集団向けのテレパシーか?店にいる俺以外の者達が頷いている。まずい、ここは兵藤のテリトリーだったのか。いや、シティハンターは兵藤の組織か?
『それは違うよ、十文字。僕の組織じゃない』
兵藤の方を振り返るが、美味しそうにパフェを食べている。どういうことだ?
『普通の人間には理解出来ないことだ。要するに、お前は普通の人間ってことだよ、十文字♪』
俺は兵藤のいる席に行こうとするが、隣の大男に頭を抑えられて、立ち上がれない。
「動くなよ。彼のデザートタイムを、ジャマする権利は、君には無い」
冷たい視線を俺に浴びせる彼。殺される…そんな思いが湧いて出て来た。
『一誠、慌てて喰わないでも良いからな。味わって食べなさい♪』
「は~い♪」
テレパシーの声は一誠にも向かっている。どういうことだ?兵藤一誠は、二人いるのか?
『半分正解だ。だけど、ハズレ♪あぁ、あと、君の能力で暴れても、即死だ。やめておけ。無駄死だけはオススメしないからな』
扉が開いた音がした。扉の方を反射的に見ると、司波兄妹が入って来た。
「うん?そういうことか…やぁ、一誠君、元気そうだな」
俺の方を一瞬見て何かに気づき、兵藤のいる席に向かった司波兄妹。
「あっ、達也お兄ちゃん、深雪お姉ちゃん、こんにちわ♪」
兵藤の司波兄妹に対する呼び方が違う。どういうことだ…
「深雪お姉ちゃん、ここのチーズケーキ、美味しいんだよ。半分あげるね♪」
「ありがとう、一誠君♪」
彼らは兵藤の口調の変化を気にしていない。どうしてだ?
また、扉が開いた。今度は真由美と摩利が入店してきた。
「十文字君、何の用?こんなお店に呼び出して?」
「呼んでいない…」
俺は視線で兵藤の存在を知らせた。
「兵藤君…達也君、深雪さん…どうして…」
真由美と摩利は動揺している。
「ねぇ…あなたでなければ、誰が呼んだの?」
「十文字さん、会長、妙なマネをしないでくださいね。万が一の為に、僕と深雪は呼ばれたようですが、僕達が手を出さないで済む、展開にしてください」
達也が俺達に忠告らしき言葉をかけてきた。
「あぁ~おいしかった♪ファルコンさん、ありがとうございます…で、僕のオーダーを頼めるかな?ファルコン♪」
「あぁ、一誠君の食べ具合を見て、作業している。今は蒸らしている。もう少し待て、イッセー」
うん?一誠とイッセーは別人…二重人格ってことか?真由美達も気づいたようだ。
「そう、いきり立つなよ。食後のコーヒーくらい、楽しませてくれよ。達也、店を壊されると、一誠が嘆くから、術を発動したら無力化してくれ」
「わかりました」
「深雪は十文字が暴れそうになったら、足元を氷らせて、動きを止めて」
「お任せ下さい♪」
司波兄妹に指示を出し、コーヒーを堪能し始めた兵藤。
「リョウ、ファルコン、その男が妙なマネしたら、頭を抜いて良いぞ」
頷く大男二人。抜く?銃か…
「兵藤君…どういうこと?」
真由美が訊いた。
「こそこそと僕のことを嗅ぎ廻っているそうじゃないか。あの学校の生徒会って、スパイ集団か?」
コチラの動きを察知していたのか。
「で、シティハンターに依頼って…殺し屋に依頼するって意味、わかってやっているのか?おい、十文字よ!」
兵藤が何かをした。術を発動して形跡は無かった。でも…膝が笑っている。摩利と真由美は腰を抜かしたのか、尻餅状態で床にいる。心拍数が上がっていく。初めて、恐怖という物を感じた気がする。これから殺されるんだなって、思いが湧いてきた。
「お願い…殺さないで~ねぇ、兵藤君…」
真由美にも同じ思いが湧いているようで、命乞いをし始めた。たぶん、ダメだ。俺達は彼の逆鱗に触れたようだ。
「何で、僕のことを知りたいんだ?単なる留学生なのに…僕が君達に何か迷惑でも掛けたかな?」
恐怖のレベルが1段上がったようだ。床に液体が広がり始めた。真由美達は失禁をしているのかも知れない。二人は俺の足を抱きしめた。そうすることで、恐怖から逃れようとしているのか?
「おい、答えろよ、十文字!」
更にレベルが上がっていく。心臓がばくばくいっている。血圧もおかしい。二人は…床に倒れていた。俺も、いつの間にか尻餅をついている。マズい…コイツは危険だ。
「口はどうしても割らないってことか。しょうがないな、死ね!」
次の瞬間、目の前は真っ暗になった。
---真由美---
意識が覚醒してくると、知らない場所にいた。どうしたんだっけ?記憶を遡る。十文字君に呼び出されて、喫茶店に行くと兵藤君がいて…そして…あの時の恐怖が甦ってきた。殺される…逃げないと…
目の前にある物に気づいた。十字架のようである。そこには十文字君が磔られている。ヤリが何本も刺さっている。傷口からの血は既に固まっていて、十字架のある床には血だまりが出来ていた。
どうして…なんで…
「あぁぁぁ~いや~あぁぁぁ~ダメっ…あっ…」
摩利の声?
「やぁ、お目覚めかな?生徒会長さん♪」
兵藤君が近づいて来た。彼は鎖を握っていて、何かを引き摺っている。え…ピクりとも動かなくなった摩利だった。
「じゃ、メインディッシュと行こうか。生徒会長さん♪」
「ねぇ…二人とも死んだの?」
「もう何度も死んでいるよ」
もう?何度も?
「そう、死んでは生き返らせて、恐怖を埋め込んでいるだよ。で、君は何を埋め込まれたいかな?」
彼は何者なんだ…殺すことに抵抗は無いのか?
「抵抗?無いよ。だって、敵だもの♪」
「鬼…」
「そうだよ、僕は鬼の子供だからね♪」
えっ?何?どういう意味?
「言葉通りだよ。ふふふ」
「お願い…助けて…」
「会長さんは殺さないよ。もっと地獄を見せてあげたいから」
地獄?
「そうだよ。良くできたなぁ」
え?私は彼のモノを頬張って、大きくしていた。私の頭を撫でてくれる兵藤君。
「あれ?覚えてないの?もう、君の身体には、覚え込ませているんだよ。散々調教しただろ?」
調教?記憶に無い…思い出す事に専念していたのに、私の舌は彼のモノの括れ部分を舐め上げている。
「じゃ、ご褒美だよ♪」
口の中いっぱいに広がる、彼の体液。一滴も無駄にしないように、飲み込んでいく私。
「もう、僕のペットだよ、会長さん。さてと、二人は生き返らせて、また殺すかな♪」
---シュウ---
忘れていた。そうだった。留学中だったんだ。いつも通り、授業中は一誠に身体をまかせて、寝ることができなかったんだ。昨晩は遅くまで、拷問三昧していて、寝不足気味だ。
「おはよう、達也」
「おはよう、イッセー君。寝不足?」
「そう…躾するのに時間がかかってさぁ…」
「彼らは?」
「生きてリリースしたよ。どう、出るかな?」
あれ?エリカが登校してきた。彼女は自分の席に向かわずに、僕の前にやってきた。
「おい、模擬戦…負けてないからな…壁が崩れて落ちただけだ」
負けず嫌いなのかな?
「もう、面倒だから、エリカの勝ちにしてください」
「イヤだ。責任取れよ♪」
えっ?何、それは…責任?何の?
「何の責任?」
「二度も辱めたんだぞ!責任取れよ♪」
「え?エリカを辱めたのか?」
レオが寄って来た。
「やってない。裸すら見た事無いのに…」
「え?どういうことだ、エリカ?」
「コイツに二度も意識を持って行かれたんだよ。意識を失っている時に、こんなにいい身体だよ、きっと、何かしたはずだ。だから、責任を取れ♪」
「無茶なことを…エリカに手は出していない」
「そうだよ、彼はエリカに手を出していない。彼を困らせないでくれないか?僕の妹の彼氏なんだから」
え?達也…それも、どういう意味だ?僕、レオ、エリカが達也の発言に固まる。
「達也…僕は深雪の彼氏では無いはずだが…」
息を殺して、僕と達也の会話を見守るレオとエリカ。
「どうしたの?何かあったの?」
そこに美月が現れた。その隙に達也は僕から視線を逸らして、授業の準備をしていた。おい、弁明しろよ~、たつや~
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放課後、レオ、エリカ、美月が僕を囲んでいる。
「で、どうなんだ?本当に達也の妹とはつきあっていないのか?」
コイツら、芸能リポーターか?
「つきあっていない。だろ?達也」
そこに深雪が登場。
「お兄様、何か良いことでもありましたか?」
無表情の達也が笑顔のようだ。こいつ…僕の置かれた立場を楽しんでいるのか…
「いや、みんなに深雪の彼氏はイッセー君だって、教えただけだ」
おい、深雪…否定をしろ~
「そうなんだ…」
え?意外なことに、深雪は否定しなかった。お前、達也のことを愛しているだろ?そんな深雪の態度に、固まるエリカ達。
「ねぇ…否定しないの?」
エリカが深雪に訊いた。
「それで、お兄様が楽しそうな表情をされるのであれば、私はそれで良いんです♪」
おぃ…兄の笑顔を見たいが為に…
「ほぉ~、イッセー。お前、彼女とつきあっていたのか…私が入院している最中に…」
エリカが詰め寄ってくる。
「だから、エリカとは何も無いし…」
「で、彼女とはどの程度の関係なんだ?」
レオが、掘り下げ始めた。答えられない。僕の口からは…つまり、そういうことなんだが。
「深雪、生徒会室に行こうか」
「はい、お兄様♪」
「イッセー君、また後でね」
達也兄妹は教室を出て行った。
「さぁって、時間はいっぱい有るぞ。答えろ、イッセー♪」
エリカが楽しそうだ。
---真由美---
朝、目覚めると、自分の部屋で目が醒めた。あれは夢だったのだろうか?摩利と十文字君に尋ねるも、口は重そうだ。でも、
「あんな思いはもうこりごりだ。真由美、彼に関わるな。アイツは真面では無い。俺達が束になって勝てる相手では無いぞ」
と、十文字君。夢では無かった。彼は何度も殺されたそうだ。死の恐怖、死への痛みを身体に覚え込ませる為に。兵藤君は、死ぬ度に生き返らせて、また殺すを繰り返したそうだ。
「蘇生術…真っ当な魔法使いの使える術じゃない。もう、俺はアイツに拳さえ向けられないと思う」
「私も、もう無理です。彼に睨まれただけで…あの屈辱と痛みが甦ってくるかと思うと…」
この学校における3トップのうち、二人の精神を破壊した兵藤君。いや、三人か。私もそうだ。私は彼の前ではペットになるんだろう。彼の合図で、私は皆に言えない行為をしていくのだ。きっと…
「どうしました?皆さん、顔色が良くありませんが」
達也君兄妹が入室してきた。
「おい、兵藤は何者なんだ…」
達也君に十文字君が訊いた。
「う~ん…僕達兄妹にとっては、優しいお兄さんって感じかな?」
達也君のお兄さん?彼は小学生なのに…
「お兄様の氷った感情を溶かしてくれる、王子様かな♪」
深雪さん…王子様って…
「達也君でも勝て無いの?」
「僕はイッセー君の敵では無いですから、勝つ事は無いです。むしろ、彼は僕の師匠かな。僕の知らない事を一杯知っていますし。技術的な相談も、気軽に乗ってくれますから」
達也君の師匠?まだ、小学生なのに…
「会長、生きた年数は関係無いんですよ。大事なのは過ごした年数です」
あっ…そういうことか…彼は年齢以上に過ごした年数が多いんだ。そうなると時間加速系の術師になるのか。いや、違う。逆だ。時間遅延系の術師なのかもしれない。
「真由美、それはハズレだよ」
突然、室内に聞こえた声に、私と摩利、十文字君の身体が強張っていく。
---シュウ---
「もう、達也。逃げるのに手間取ったよ。アイツらは芸能リポートか?」
「あぁ、エリカ達ですか」
「そう。いいじゃんな。僕と深雪がどうであろうと、深雪の達也への愛は揺るがないんだし」
「そうでしょうか?最近、イッセー君に乗り換えたようですけど」
え?なんで?深雪を見ると、顔と耳を紅潮させて俯いている。
「もう、お兄様。おしゃべりすぎですよ♪」
って…なんでよ~
「どうして、そんな鬼みたいなヤツを…」
十文字君が、深雪さんに尋ねた。
「うん?イッセー君は、鬼みたいなヤツでは無いですよ。私にとっては天使様か、王子様ですから♪」
深雪…見たまんまだぞ、それって…
「これ以上、イッセー君を悪く言うのであれば、私がお相手しますけど」
「「深雪!」」
僕と達也がほぼ同時に、止めに入った。
「僕の獲物だ。深雪が手を汚す事は無い」
「でも…」
紅潮した頭部で上目遣いで僕を見る深雪。う~ん、かわいいなぁ~♪
「で、まだ、そこの三人は、逆鱗に触れたいのかな?」
「もう、やめて~」
摩利が悲鳴混じりに言った。
「僕に逆らうことを止めるまで続ける。それも三人1セットだ。誰か一人でもそうであるならば、心を入れ替えた者も含めて、躾ける♪」
「お願い、兵藤君…もう無理だよ」
真由美が土下座をして懇願している。しかし、十文字は…
「ダメだ、十文字がまだ改心してくれない。今日のお相手は、僕以外にする。僕と違い、手加減ないからな」
三人をこの場から、強制転移させた。
---克人----
「おい、殺すなよ。生き返らせる術師がいないんだからな」
術を使っているのに、まったく効果が無い。コイツら、なんだ?圧倒的な破壊力の前では、俺の防御能力は紙切れ同然だった。何度も地面を弾む。何度もパンチで身体が抉られていく。そして、死ぬ寸前に、全回復され、戦いの場に送り込まれる。
「『鉄壁』の二つ名持ちらしいけど」
「『紙切れ』の間違えだろ?この程度の防御力では、ここに入団は出来ない」
入団…彼の部隊か…あっ、また死にそうだ…
---摩利---
自白剤を気流にのせて、相手から情報を聞きだそうとしたが、失敗。閉鎖空間に、私の作り出した自白剤と共に閉じ込められた。自業自得…自白剤により、彼らの問いに答えていく。
「で、どこが気持ちいい?」
「クリトリス…」
「どうして、欲しい?」
「舐めてください…」
「では、遠慮無く♪」
「ねぇ、後ろの穴はどうなの?」
「感じ易いです…」
「責めてあげる♪」
「ねえねぇ、オナで使っている媚薬の配合を教えて♪」
「はい、わかりました…」
---真由美---
目の前にモニターが3台置かれ、現在の摩利、十文字君の状況と、昨日の私の調教風景が映し出されていた。目を背けたいが、身体が言う事を利かない。
「お待たせ♪」
待っていない…
「そんなつれないなぁ♪」
彼からの合図で、私は彼のモノを舐める。完全に調教されている。ダメだ、自分の意志よりも彼の合図の方が優先順位が高いようだ。
「あっ…んん…あはっ…いい…」
時折り舐めるのを止めて、喘ぎ声をあげている。その間、私の手は自分の秘部の準備をしている。彼は、私のオナの様子をビデオ録画している。
「このビデオを学校内に流すとか?」
「はっはっはっ…やめてください…何でもしますから…」
彼の竿を満遍なく舐め上げていく。デカイ…小学生のモノとは思えない。彼の姿を見ると、私の知っている兵藤君ではなかった。ガタイの良い筋肉質な鬼だった。
「何、驚いているんだよ。だから、言っただろ?僕は鬼の子供だって♪」
鬼って…そういう意味…こ、こんな大きなモノは入らない…裂けちゃう
「裂けないよ。赤ん坊が出てくるんだよ。それなりの大きさでも大丈夫♪」
準備が整うと、私は仰向けになった彼の上に跨がり、腰を落とし、自分の肉体の中に、彼の肉体の一部を迎え入れた。そして、花びらを広げ、クリを刺激しながら、身体を上下に動かしていく。
彼は、悶絶していく私を見て楽しみ、淫乱化していく私で愉しんでいる。