※この作品はR-18です。

神器なき男2   作:もっち~!

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駒王学園初等部編 Part4
留学期間終了*


 

---エリカ---

 

翌日、学校へと行くと、イッセーは欠席だった。達也に訊いてみたのだが、疲れが溜まって、静養しているという。

 

「静養?静養先はどこだ?」

 

「う~ん、言っていいのか、わからないから、言えない」

 

と、教えて貰えない。

 

「何か、用なのか?」

 

と、逆に尋ねられた。う~、会いたい理由は言えない…続きをして欲しいだなんて…

 

「まぁ、2、3日で、復帰するんじゃないかな?」

 

と、結構長めの休みだな。

 

「彼は、小学生だから、体力が少ないのかもな」

 

と…いや、体力は有り余っている印象だ。それに、確認したい事もあるし…あの広めの

背中はどういうことか訊きたい。

 

 

 

---真由美---

 

放課後の生徒会室では、一昨日の件が話題になっていた。

 

「結局のところ、四葉家は兵藤相手に負けたってことになるのかな?」

 

と、ハンゾー君。

 

「彼は何者なんでしょうね?」

 

生徒会書記の中条あずさ、通称あーちゃんが呟いた。

 

「詮索はしない方が良いと思う」

 

彼女の呟きに、十文字君が口を挟んできてた。彼は、何かを掴んだのだろう。

 

「こんにちわ」

 

達也君と深雪さんがやってきた。

 

「深雪さん、結婚ってどういうことですか?」

 

いきなり、ハンゾー君が彼女に詰め寄った。

 

「え?なんで、それを…」

 

戸惑う深雪さん。

 

「え~、深雪さん…結婚されたんですか?」

 

と、あーちゃんが続いた。

 

「まぁ…」

 

言葉を濁す彼女。

 

「で、代羽周太郎って、どこで知り合ったの?」

 

摩利が核心を突く。

 

「皆さんは、学校へ提出した書類を見たんですね?個人情報を盗み見るのは、どうかと思います」

 

と、達也君は深雪さんを庇うように、彼女の前に立った。

 

「君にも訊きたい。鬼門家って何だ?どこで養子縁組したんだい?」

 

ハンゾー君が食い下がる。ダメ…彼が来ちゃう…最悪な事態である、私の予想は的中してしまう。

 

「ここの生徒会は詮索好きが多いのか?」

 

彼の声がして、空気の質が一変していく。十文字君の顔色が悪くなっていく。

 

「達也、深雪、大丈夫か?どいつが虐めたんだ?」

 

達也君達の前に、現れた彼。

 

「十文字…懲りてないのか?お前は、学習能力が無いのか?」

 

「おい、先輩に向かって、口の利き方を知らないのか?」

 

ハンゾー君が、彼にからむ。

 

「あぁ、お前か…今日の僕は疲れているから、魔力のコントロールは出来ない。殺したらごめんな♪」

 

彼が指を鳴らすと、ハンゾー君の全身から煙が上がり、ハンゾー君はその場に倒れた。摩利が駆け寄り、容体を診る。

 

「酷い…ここまですることは無いでしょ?」

 

「摩利、口の利き方を躾けないとダメか?」

 

彼の一言で摩利の表情が崩れていく。

 

「あっ…ごめんなさい…許してください…何でもしますから…」

 

摩利は生徒会室だというのに、彼に対して口で奉仕をし始めた。それを見て、驚くあーちゃん。

 

「ど、どうして…そんなことを…」

 

十文字君は、彼に何も言わない。いや、言えないんだ。

 

「ねぇ、なんで摩利さんを誰も止めないんですか?」

 

あーちゃんが十文字君に縋る。それが引き金となったのか、

 

「兵藤…ここでは止めてくれないか」

 

十文字君がやっと重い口を開いた。

 

「ソレは摩利に言ってくれ。僕は何も命令していない」

 

そう、彼の言い分は正しい。摩利が躾を恐れて、自発的に奉仕を始めたのだから。

 

「摩利…この後どうするつもりだ?」

 

彼の一言ではっとする摩利。デカくするだけデカくして、お終いでは、彼は納得しないと思う。が、既に…

 

「はぁ~、ここではこれ以上無理だな。摩利を借りるぞ!責任を取らせる」

 

彼と摩利は、どこかに転移していった。

 

「どうして、彼に何も注意しないんですか?」

 

私に詰め寄った来たあーちゃん。

 

「できないの…私も十文字君も…彼の怖さを知ってしまったから」

 

詳しい理由は言えないけど、まぁ理由らしい理由を伝えた。

 

「達也さんは、どうして止めてくれなかったんですか?」

 

私ではダメだったと理解したのか、矛先を達也君に向けた。

 

「止める?僕達を助けに来てくれたのに?それに、彼は僕達にとっての恩人だ。彼のしたいことを止めることはしないよ」

 

「失礼します」

 

ドアのノック音がして、誰かか入って来た。千葉さんだ。

 

「どうしたの?みんな暗い顔で?あれ?摩利さんは?」

 

摩利を探す為に、部屋を見回す千葉さん。

 

「兵藤さんに攫われました。助けてください」

 

あーちゃんが千葉さんに助けを求めた。

 

「はぁ?イッセーが?あいつ、今日は欠席だろうに…おい、達也、どういうことだ?」

 

困った顔の達也君。

 

「何だよ…今度はエリカか…」

 

恍惚な表情を浮かべた摩利を抱えて、彼が戻って来た。

 

「おい、摩利さんに何をしたんだ?」

 

「何もしていない。したのは摩利だ。いい加減、達也と深雪を虐めるなよ!だいぶ、抜けたけど、まだ残っている感じもするし、お前も躾けるか?」

 

空気の質が再び一変した。まずい、あの恐怖が襲い掛かってきた。

 

「おい、何を…したんだ?」

 

「何もまだしていないよ、エリカ…お楽しみはこれから…」

 

「ダメ…止めてください」

 

深雪さんが彼に強く抱きついた。その瞬間、空気が普通になっていく。

 

「わかった…深雪…僕は帰るよ…」

 

彼は深雪さんと距離を取り、転移していった。

 

 

 

---エリカ---

 

「何で?エリカがいるんだ?あれ、その子はエリカの子供?」

 

子供?彼の指差した先には、あずささんがいた。

 

「違うって!先輩の中条あずささんよ!」

 

「そうなのか…って、なんで、ここにいるの?」

 

「転移陣に入ったから…」

 

「あぁ、そうか…改良しないとダメだな」

 

「で、ここはどこ?」

 

血の臭いがプンプンする、見たことの無い風景だった。そこら中に鬼が闊歩している。

 

「ここ?地獄だよ。疲れたから湯治にし来た♪」

 

「千葉さん、怖いです~」

 

いや、あずささん、私も怖いんですけど…何やら山が見えたが、近づくと死体の山だったり、拷問を受けている人が多数いたり…

 

「うっ!坊ちゃま…何をしに…」

 

怖そうな鬼が、イッセーに話しかけた。

 

「湯治♪友達が着いてきたけど…」

 

「湯治?坊ちゃまは出入り禁止でしょ?」

 

「そうだっけ?あれ?あぁ…前回、閻魔の膝枕で爆睡したからだっけ?」

 

「そうです。なので、お帰りください。四葉の情報は必ず上げますから。今日の処は…ねぇ、お願いします」

 

どう見ても怖い鬼が、イッセーに泣いて縋っている。どういう関係なんだ?

 

「わかったよ。今日の処は帰る。出入り禁止を早く解いてね♪」

 

私達は別の場所に転移した。

 

-------

 

今度の場所は、湖があり、草原が広がった場所だった。

 

「二人に注意事項だ。あの樹になっている果実は絶対に食べるなよ。食べれば、人間でなくなるからな」

 

って…ここはどこだよ。

 

「ここはどこですか?」

 

あずささんが訊いた。

 

「ここはエデンの園。血の池地獄で湯治して、ここで昼寝をするのが好きなんだよ♪」

 

人間がするバカンスの過ごし方では無い。コイツは何者なんだ?

 

「あぁ…エリカ、やろうか?」

 

やる?何を…あっ…耳タブが熱い…

 

「ここでか?ここって、神聖な場所だろ?」

 

「やることは否定しないんだね♪」

 

あっ、そうだな…しまった…

 

「あずさ先輩もいるし3Pってことで♪」

 

「3Pって?何?」

 

あずささんが私に質問をしてきた。え~っと…どう答えていいのかな?

 

「シュウ様。ここはラブホでは無いんですよ。まったく、もう♪」

 

大柄な男の人が現れた。頭上には輪っかが浮かんでいる。

 

「ミカエルか…ここ数日の疲れを取りたいんだけど、地獄は出禁だから…」

 

ミカエル?大天使じゃないの??そんな神聖な方と対等に話しているイッセー。

 

「ここも出禁ですよ。ふふふ」

 

不敵な笑みを浮かべるミカエルさん。

 

「あれ?そうだったっけ…あぁ、転生予備軍の件かぁ~」

 

「思い出されたようですね。ですので、ここでのんびりする分には、構いませんけど、ラブホ代わりは禁止です♪」

 

そして、私達は再び転移した。

 

-----

 

一体、コイツは何しているんだ?その後も、数カ所に転移したのだが、出入り禁止のオンパレードだった。

 

そして、お城のような場所に転移した。

 

「結局、ここしか無いか…」

 

凹んでいるようなイッセー。

 

「ここは?出入り禁止で無いのか?」

 

「ここは、大丈夫。僕の城だから」

 

うん?イッセーの城…天空城か?近くにあった窓から外を見ると、眼下には雲海が広がっていた。

 

「そ、そ、空の上…」

 

私に続けと、窓の外を見たあずささんが驚いている。

 

「ここなら、躾部屋もあるし。エリカを躾けるか?」

 

急に、目の前がブラックアウトした。

 

------

 

全身が痙攣している。口元から流れ落ちる唾液…引いては押し寄せる快楽の高波。既に、プライドが沖の方へと流されている。もう、快楽だけを求めるメス犬になってしまった私。隣から、あずささんの卑猥な言葉が聞こえてくる。彼女も私同様に、調教されてしまった。

 

「あずさが、果てた。じゃ、エリカの番だ。どうされたいんだ?」

 

「もみくちゃにしてください…」

 

彼は私のリクエスト通り、私の胸、お尻、秘部をもみくちゃにしていく。私の中の源泉では温泉が湧き続けている。足下はお湯塗れだ。

 

「あぁぁ~」

 

乳首が押し込まれた状態で、グリグリされている。気持ちいい…

 

「あぁぁぁ~んん」

 

お尻の穴が攻略されていく。

 

「はふぅ~うぅん」

 

口の中は彼の液で一杯だ。飲んでも飲んでも放出されている。

 

-----

 

縛られて、蓑虫のようにぶら下がっている。それもお城の外に…下を見下ろすと、雲が流れているのが見える。彼が何かのロープを引くと、有り得ない刺激が与えられた。

 

「いいです…もっと…ください…」

 

私にあきたのか、私の目の前であずささんと、プレイしている。時折り、彼が何かのヒモを引っ張ると、私の部位のどこかに何らかの刺激が…ダメだ…完全に虜だよ…

 

 

 

----真由美---

 

しばらくすると、彼とあーちゃん、千葉さんが戻って来た。彼は憑き物が落ちたような表情で、二人は恍惚な表情をして、余韻を愉しんでいるようだった。

 

「溜まっている物が抜けた。これで、明日から学業に復帰だ♪」

 

「何をしたの?」

 

「彼女達が望んだことだ。今回は、拷問方法を考える愉しみは無かったけど、疲れは取れたから、良しとします」

 

彼にとっては、性欲イコール疲れなのか?

 

「君は何者なの?」

 

「真由美も望みがあるのかな?」

 

えっ?意識が薄くなっていく…

 

------

 

気が付くと、何かの台に固定されていた。台は冷たくて、気持ちが良い。足は開脚気味に開かれている。見られている感覚が有り、妙に興奮していたりする。

 

脇の下に何かがある。微妙に振動していて、胸が…乳首が立っていく。立った乳首に何かが、微妙なタッチで触れ、ソレも微妙な振動を与え始めた。

 

「あぁ…あぁぁぁ…いい…あっ…あはぁん…くゎぁぁぁ…いい…です」

 

舌は上に引っ張られていて、唾液を飲み込めず、口の中に溜まったそれは、口から溢れていく。固定された舌先にも何かが当たり、刺激を与えている。

 

「あっ!」

 

クリトリスに何かが刺さった。一瞬の痛みだけで済んだけど、何をするんだ?

 

「この鍼に、雷撃を与えるとどうなるかな?興味無い?」

 

彼の声が耳元でした。まさか、クリトリスに雷撃?ちょっと待って~

 

バ~ン…シュッ!

 

全身を走り抜けていく雷撃。濡れている箇所はより感電したようだ。だけど、源泉からは次々に湧き出していく。胸の谷間に何かが押し付けられた。それによって、つぶれる乳房。

 

「気持ち良いなぁ。真由美の乳房は…」

 

彼の顔のようだ。横にはみ出た乳房は、彼の手によって、捏ねられていく。気持ちが良い…彼に虐められるのって、こんなに良いものだったのか…

 

 

-------

 

気が付くと、私と千葉さん、あーちゃん、摩利は、学校の医務室のベッドにいた。

 

カーテンの向こうから、カウンセラーの小野 遥先生の喘ぎ声が聞こえてきた。

 

「スパイなんだ…なら、もっと遊んでも大丈夫だよね?」

 

「ダメっ…壊れちゃう…止めて…」

 

「まさか、先生サイドにも、探っている者がいたとは、この学校はスパイ養成所か?」

 

「ダメダメ…もう…許して~…あぁ~無理…あぅ…いい…でも、ダメだって…あっ!」

 

果てたようだ。先生の荒い呼吸音しか聞こえなくなった。そして、彼の気配も消えていった。

 

 

 

---シュウ---

 

達也のバイト先に、深雪と三人で向かう。フォア・リーブス・テクノロジー、通称FLTだ。そこは四葉資本の魔法工学機器メーカーだそうで、謎の天才魔工師「トーラス・シルバー」が開発したシルバー・モデルって言うCADによって飛躍した企業だそうだ。で、四葉から逃げる為、このバイト先を辞める方向の達也だった。

 

達也の属するCAD開発第三課は、元々厄介払い部署だったのだが、シルバー・モデルのヒットにより高い発言力を持ったそうだ。

 

「御曹司、いらっしゃいませ」

 

達也は、御曹司と呼ばれているそうだ。

 

「彼が牛山さん、トーラス・シルバーの片割れです」

 

と、研究主任の牛山 欣治を紹介された。

 

「で、御曹司、話とは?」

 

「ここを辞めようと思っているんだ。FLと縁を切るためにもね」

 

「どこに行かれるんですか?」

 

「彼の持っている企業の傘下に、新しいCADメーカーを立ち上げてもらうことになる」

 

「えっ?小学生…だよね?どうみても君は…」

 

「はい♪小学4年生です♪」

 

「御曹司…何の冗談ですか?」

 

牛山の顔が引きつっている。

 

「彼は小学生でも、複数の複合企業財体のオーナーだよ」

 

「まさか…以前起きたリーゼルタニアの…」

 

覚えている人っているんだ。あんな小国なのに…

 

「そう…僕のチームだよ。で、現在、主な経済的な後ろ盾は、マーベリック財団と、九鬼財閥が付いている」

 

「君は一体…」

 

「ここの人材をまるまる雇用したい。転職してくれないかな?設備は1から作る。工場と研究所もだ。前途多難かもしれないけど、どうかな?」

 

「1から作るって…莫大な金額になると思うんだけど」

 

「どの位かな?僕の貯金で賄える位なら、いいけど」

 

「小学生の貯金では無理です!」

 

「この世界にある金の埋蔵量の5倍くらいの金を持っているけど…」

 

「ど、どう、どうして?」

 

まぁ、驚くよな。

 

「他の星々から、掘り出してきたんだけど」

 

他の世界からって言うのは、この世界では、有り無いことなので、スケールダウンさせた。

 

「星間移動できるのか?」

 

「まぁ、そういう能力持ちって思ってください」

 

「御曹司…凄い人を掘り当てたな…」

 

達也は笑顔で、牛山さんに応えた。

 

 

----

 

「会社名はディープスノーにしようと思うんだけど」

 

達也、牛山さんと、ファルコンのお店で会議。会社名を提案した僕。

 

「深雪ですか…」

 

「達也にとって大事だろ?」

 

「僕はそれで良いです。牛山さんは?」

 

「御曹司が良いなら、それで良いよ」

 

「場所は、どうするかな?駒王町で良ければ、土地を譲渡してくれると思うけど」

 

「シュウさん、充てがあるんですか?」

 

「サーゼクスとアザゼルに言えば、うちと同じ位の広さなら譲渡可能みたいだ」

 

「サーゼクスって魔王様で、アザゼルって堕天使の総督じゃないですか…どんだけ、顔が広いんですか?シュウさんって…」

 

牛山さんには、シュウ・ヨハネ・鬼門って名を名乗っている。この方が、交渉事がスムーズに行く場合があるから。ここを利用する場合も一誠よりも効果有るし。

 

「そうだ。この前の四葉の襲撃で、隣の区画が空いて、サーゼクスが押さえてくれている。どうかな?」

 

「隣かぁ…良いんじゃないですか?」

 

「御曹司とシュウさんの家の隣かぁ…襲われそうですね」

 

牛山さんが苦笑いした。まぁ、結界防御を強化すれば、難は無いと思うけど。

 

「そうそう、一応、新会社の建物の設計図を書いてきたけど、どうかな?」

 

牛山さんと達也に見せた。僕とスカさんとハニーとで作成した設計図。機能面的には問題は無いはずだけど、好みの問題があるからね。

 

「凄い…いいじゃないですか…シュウさん、設計もできるんですかぁ」

 

感心している牛山さん。

 

「まぁ、機会があれば、僕のチームの研究部門へお連れしますよ」

 

転移術を使っても、数カ所を経由しないと行けない距離だけどね。

 

「是非、お連れください」

 

興味津々な牛山さん。

 

「僕も興味があります。将来、働くかもしれませんから」

 

って、達也。

 

『場所は極点だそ』

 

って、念話を達也に飛ばす。えっ!って表情の達也。ここ、第13宇宙の中心にある僕のベース基地。そこにスカさんを中心にした研究チームのステーションがあるのだ。

 

「そうそう、報告ですが、皆円満退社しています。ですから、全員雇用をお願いしますね」

 

牛山さんから、報告がなされた。詳しく聞くと、新たに参入メーカーが作れる訳無いと、FLTは踏んだようで、元々の厄介払い部署全員の退職は願ったり叶ったりのようだ。これまでに発売したシルバー・モデルの販売権は置いて行くことを条件にね。

 

「まぁ、新たなシリーズを生み出せば良い訳だし。まぁ、達也、がんばれよ♪」

 

「え?シュウさんもですよ。ディープスノーのCEOなんですからね」

 

そういう役職は向かないと思うんだけど、達也と深雪に説得された僕。

 

「第一弾はアレですね」

 

アレとはストライカーユニットの量販モデル化だ。戦闘を想定しないので、ジェット式では無く、ドローンを4基付けたモデルになる。設計図はスカさんから上がってきている。テストも順調だし。

 

「ただ、魔法師だとキツいかもな。CADに頼っている輩は、使えないと思うんだよ」

 

魔法師よりも、魔法使いの方に適応かなっと。魔法使いの箒の代用品にって。

 

「まぁ、発売して、動向を見てみましょう。ねっ、牛山さん♪」

 

達也は満面の笑みを、牛山さんに向けた。

 

 

 

---あずさ--

 

FLTのシルバー・モデルの新作はもう出ないらしい。あのトーラス・シルバーが退社したらしいのだ。

 

「達也さん、なんでトーラス・シルバーさんは退社したんですかね?」

 

CADヲタの同志と思っている達也さんに、意見を求めた。

 

「わからないよ。本人に訊いてみたら?」

 

って、もっともなお返事を頂いた。しかし、トーラス・シルバーという人物は謎の多い人物で、公で現れたことが一度も無いので、どんな人物かも分からないのだった。

 

 

数日後、新たなCADメーカーが旗揚げされた。社名はディープスノー…これって、深雪さんだよな…何で?

 

深雪さんに訊いてみた。すると意外な返事が戻って来た。

 

「あぁ、私の旦那様がCEOなんです。で、私の名前も社名に…恥ずかしいです」

 

顔を赤らめて俯く深雪さん。深雪さんの旦那様って、代羽周太郎だったよな。検索してみると、まさにその人物がディープスノーのCEOだった。

 

「じゃ、達也さんも関わっているんですか?」

 

「まぁ…ね」

 

つれないお返事。何かあるのか?

 

 

 

---真由美---

 

あーちゃんから情報がもたらされた。あの代羽周太郎がディープスノーという会社のCEOに就任したそうだった。

 

あの後も、調べたのだけど、代羽家について、何もわからなかった。鬼門家もだ。ただ、わかるのは後発のCADメーカーとはいえ、研究施設など膨大な資産が無いと、設立は無理なのだ。代羽家は資金問題をクリア出来たってことになる。

 

資産のある家系を調べる。う~ん、無いなぁ。後ろ盾があるのか?ディープスノー社について調べてみるが、分からない。

 

「おい、また調べているのか?」

 

彼の声がした。

 

「気になるからね」

 

「なんで気になるんだ?」

 

「…」

 

答えられない。気になるから…それだけでは、ダメなのかな?

 

「真由美…そろそろお別れだ。留学期間を終えようと思う。いらんことを検索されるくらいなら、留学はネックになるから」

 

お別れ?何故か涙が湧き出てきた。止まる気配は無い。

 

「僕がいなくなるので、嬉し泣きか。じゃな♪」

 

彼は転移していった。それだけの事なのに、私は号泣していた。

 

 

 

---エリカ---

 

「えっ?留学を終える?どうしてだ?」

 

イッセーがいきなり話を切り出した。

 

「もう、学ぶことは無いかなって。深雪と達也がいるから、留学しなくても、二人から学べばいいしね」

 

二人から学ぶ?おい、それって…

 

「深雪さんと達也もいなくなるのか?」

 

「うん。駒王学園の高等部に編入するって。もう手続きに入っているけど、問題無く編入できるよ」

 

「なんで?あそこは私学だったよな?」

 

イッセーのことが気になり、駒王学園について調べたのだ。駒王町にある私学の学校。幼稚舎から大学、大学院まである一環校である。私学だ。それなりにお金もかかるはず。

 

「問題無い。深雪の旦那は、顔が利く♪」

 

代羽周太郎か…

 

「僕がいなくなり、エリカも気が楽になるだろ?まぁ、元気でな」

 

イッセーは転移していった。頭の中が空っぽになっていく。寂しさに押しつぶされそうになる。なんでだ?あんな奴、いなくてもいいのに…

 

 

 

---シュウ---

 

留学期間を終了して、小学生に戻った僕。終了した理由の一番は、睡眠時間の確保なのは内緒だ。留学するということは、昼間に一誠にスイッチ出来ないってことだ。僕の睡眠時間は飛躍的に減っていった。そして、二番目は数馬がやらかしたんだけど、魔法師の勉強をしても、僕の役に何も立たないってことだ。CADありきの現代魔法。僕の使うのは古代魔法なので、水と油なのだ。そして、三番目、あれこれ、調べられることに嫌気が差したから。

 

達也と深雪は無事に駒王学園高等部に編入でき、帰宅部に入った彼らは、ディープスノー社に入り浸り、新製品の開発に関わっている。

 

そして、平穏な日々に戻れたはずの僕だったが…

 

 

 

一誠から僕にスイッチした。

 

「うん?リーラ、敵襲か?」

 

「違います。シュウにお客さんよ」

 

リーラの声がいつもと違う。なんかトゲがあると言うか…

 

「誰?」

 

「どこかでナンパした女性4名です!」

 

ナンパ?

 

「覚えがないけど…」

 

「お会いになって、思い出したらどうですか?まったく、留学で何をしていたの?」

 

リーラが怒っている。珍しいことだ。今まで嫉妬なんかしていないのに…なんで?

 

「なんで?そんな…」

 

「はぁ~、戦闘要員をナンパするなら問題は無いです。非戦闘員をナンパって…溜まっているなら、私に言えば良いでしょ?」

 

そっち系の怒り?

 

「だって、リーラにエスプレイできないじゃん」

 

「あぁ、そっち要員かぁ。それなら納得です。で、エム奴隷4名がいらしていますよ♪」

 

リーラの機嫌が治ったようだ。4人?誰だ?玄関に向かうと、真由美、摩利、エリカ、あずさがいた。なんで?

 

「何しに来たのさ?僕なんか嫌いだろ?まさか、反撃に来たのか?」

 

「違います。単純に会いたいから来ました」

 

真由美が代表して答えた。

 

「なんで?会いたい?あんな目に遭ったのに?小学生に調教されるのがいいのか?」

 

「悪いか?」

 

エリカが答えた。え?そうなのか…こいつら好きモンすぎるだろ…

 

「とにかく…お前がいなくなって、心に隙間が出来たというか…涙が自然に出るようになったんだ。イッセー、責任を取れよ!」

 

また、無茶だな、エリカは。

 

「じゃ、会ったから、いいだろ?」

 

「何を言っているんだ?責任を取って…あのね…なんていうか…彼女にして…ほしい」

 

エリカが顔を真っ赤にして、照れたように言う。おい、どうしたんだよ…僕には『魅了』は無いはずだぞ。

 

「で、私たちも駒王学園に編入することにしたの」

 

って、真由美。え?何を言っているんだ?立ち話で終わらない予感。仕方ないが、自分の部屋に通した。で、

 

「お前達は魔法師だろ?駒王学園にはそういうジョブはいないぞ」

 

「ちなみにイッセー君のジョブは何?」

 

「僕は魔導戦士だけど…」

 

「えっ?魔法剣士じゃないの?」

 

って、エリカ。

 

「違うよ」

 

いや、ジョブの話は関係無い。

 

「どうして編入なんだ?僕は小学生だよ?真由美達は高校生なんだよ」

 

「じゃ、達也君、深雪さんはどうして、君に着いていったの?」

 

「…」

 

痛いところを付いてくる。答えられない僕。正体がバレちゃうから。

 

「答えられないんだ♪」

 

勝ち誇ったような真由美。う~ん、くやしけど、負けを認めよう。

 

「あと、なんで、隣にディープスノー社があるんですか?」

 

あずさからの質問。

 

「そんなの、その会社に訊いてよ。僕にはわからないよ~」

 

「疑問に思ったのは、あのお城よ」

 

って、真由美。

 

「あのお城について調べたの。空を飛べるお城…そんな物は、この世界には無かった。古い伝承も調べたけどね」

 

うん?何が言いたいんだ?

 

「で、閃いたの。代羽周太郎は、この世界の者では無いってね」

 

それは、いい勘だ…なんか、追い込まれ感がしてきた。

 

「そう考えると、兵藤一誠君、君は誰?その答えは、この世界の者では無いってことでしょ?」

 

半分正解だ。

 

「十文字君から聞いたの。あの喫茶店で、いつもと呼び方の違うあなたに対して、達也君、深雪さんが不審に思っていなかったって」

 

あぁ、一誠かぁ…あいつ、お兄ちゃん、お姉ちゃん呼びしていたな。

 

「兵藤一誠という身体に、人格が複数有るんではないかと、そんな風に思えたのよ。違う?代羽周太郎さん!」

 

「シュウ!もう、隠さないで、話してしまいなさい。もう、苦しまないで…お願いだから…」

 

扉を開けて、ヴァイラが入って来た。ヴァイラの言葉で観念した僕…彼女の出現と、彼女の言葉に驚いた、4名の魔法師達。

 

「そう、僕がシュウ・ヨハネ・鬼門だ。よくもまぁ、辿り着いたな。そして、彼女は僕の妻のシーグヴァイラ・アガレス・鬼門だ」

 

僕が結婚したことに、更に驚く魔法師達。僕は、僕の事を彼女達に話した。

 

「想像をしのぐ展開です…まさか…あの黙示録の作者の子孫とは…」

 

色々な文献を調べ抜いた真由美が受けた衝撃は、一番大きかったようだ。

 

「まぁ、そんな訳で、この世界ではヨハネの子孫は粛正されきっている。だから、調べても出て来ない。教会の粛正対象だ。表の歴史には出て来ないからね」

 

「粛正対象…なぁ、粛正したヤツラを恨んでいるのか?」

 

「エリカ、それは無い。だって、この世界の者が、僕に対してした訳では無いし。それに、僕の世界において、僕は天界を殲滅させたし」

 

「天界を殲滅…」

 

これには4人共多大な衝撃を受けたようだ。

 

「そうだよ。僕は天界を1つ殲滅させている。更に言えば、宇宙自体も1つ消滅させている」

 

「宇宙もか…」

 

「そうだよ、エリカ。そのくらいの権限は持っている。と、言いたいけど、ペナは付いたな、ははは」

 

たぶん、神の中で、一番ペナルティーを受けているのは僕だろうな。

 

「まぁ、その程度の能力だよ」

 

「その程度…って…じゃ、私なんかを消すことなんか、訳無いんだね」

 

エリカは寂しそうに言った。その寂しさが僕に伝染してきた。心が痛い…まずい、暴発しそうだ。まだ、心は強化されきっていない僕。きっかけ次第で、心の暴走は始まってしまう。

 

「まぁ、能力的にはね。心情的にはつらいけど…ごめん、限界だ。ヴァイラ、後は頼む!」

 

僕は一人になりに、宇宙空間の奥深くに転移した。

 

 

---真由美---

 

「彼はどこに?」

 

「心が繊細で、耐久力がまだ無いの。だから…誰かの想いを受け止めきれなくなると、暴走しちゃうのよ…それでねぇ、ここで暴走すると、この星は無くなる。だから、まだ星の無い宇宙の奥深くに行って、発散しないとダメなの…あの人が、皆さんにした行為…ごめんなさい…彼を追い込んだのは私なんです。だから、怒りを彼で無くて、私にぶつけてください」

 

彼の妻だというヴァイラさんが、私達に頭を下げてきた。怒りなんか、誰も持っていない。ただ彼が目の前から、いなくなったことの喪失感だけで、行動しているのだった。

 

 

 

 

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