※この作品はR-18です。

神器なき男2   作:もっち~!

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ミッション開始

---シュウ---

 

最高神の間を篝仕様に改造して、セキュリティーもアップさせて、星と連動させた。それに伴い、篝、瑚太朗、メイビス、ヤマト、シヴァさんが最高神の間に移った。その為、通常は無い宿泊設備も備えている。

 

僕と姉ちゃんは最高神の間から送られてくるデータをチェックして、必要なデータを彼らにフィードバックさせている。達也にはアスナの剣をCAD化してもらっている。で、アスナには気の操作を学んで貰っている。まだ魔力の上限が乏しいので、気を魔力にコンバートして使う作戦だ。まぁ、ユイちゃんがいるから、魔力が足り無いってことは少ないと思うが、回復要員でもあるので、魔力や気はいくらあっても良いのだ。魔力の上限量の多い深雪にも回復術を学ばせている。回復要員は不足しがちだし。

 

で、ガイアとガーディアンの始祖だけど、兄妹のようだった。父親は神族、母親は人間で、母親にはヴィジョンを見る能力があった。それを使って、篝の存在を知ったようだ。で、今回も篝の存在を知る。瑚太朗の方は見られないように結界を張っている。切り札になるかもしれないから。

 

兄妹は、それぞれ別の思想に傾倒していく。これがガイアとガーディアンの分かれ目のようだ。兄がガーディアン、妹がガイアの初代ボスになる。二人ともハーフ神なので、人間を超えた能力と知識を持ち合わせていた。組織に属した優秀な人間のDNAを変質させ、特殊な能力を埋め込んでいく。

 

魔女狩りとかが横行していた時代、ガイアは本物の魔女は匿い、そうでない者は処刑されていく。魔女は聖女の予備軍のようで、聖女の魂が次期聖女を選び、魂に憑依して、元の魂を取り込み、能力をアップしているようだ。次期聖女に選ばれなかった者達は、次世代の魔女を作るため、自分達の子供に魔女の因子を埋め込んでいた。

 

一方のガーディアンは、神の子と言われる救世主を崇める団体だった。神の子とは、ハーフ神である初代ボスの事だ。鍵争奪戦って、宗教戦争なのかな?

 

片方は篝を使いラグナロクを目論む、もう片方は篝を殺してラグナロクを迎える。どっちも終点は同じなんだけどな。維持神と破壊神を兼任していた篝を殺せば、僕達特務機関は彼らを滅ぼすから。最高神皆殺しは、宇宙管理法において重罪だし。そこまでのヴィジョンは見えなかったみたいだな。

 

で、インプラントの件だけど、前回篝はよく地上を放浪していたそうだ。寝ている時に、撃ち込まれた可能性が高い。今回は、出歩き禁止にしてある。でもね、最高神の間に珈琲メーカーを設置したことで、出歩く気が起きないらしいけど。

 

そして、時代は現代に近づく。僕達も最高神の間に移り、作戦を練ることに。

 

------

 

前回、鍵争奪戦の舞台となった風祭市に住むことにする。パワースポットで有り、ガイアにとっての聖地らしいから。

 

「瑚太朗はどんな役回りがいいんだ?」

 

前回は、学生だったり、社会人だったり、傭兵だったりしたそうだ。

 

「う~ん…楽しかったのは学生かな?でも、傭兵時代の仲間が敵になるのが辛いかな」

 

「じゃ、学生時代だな。楽しいのは良い♪」

 

「シュウ、エロ活動ばかりするなよ!」

 

姉ちゃんは僕の本質に気が付いている。学生イコールエロだと思う僕。

 

「傭兵時代に仲間にした者は、先に手に入れよう」

 

孤児院が必要になりそうなので、孤児院関係者の刀華を呼び出すことにする。

 

「で、篝はドルイドの女の子と接触して」

 

ドルイドとは、ガイアとは別の魔物使いの組織で、鍵を護ることが宿命だという。僕達はこの勢力サイドに付く。と、言っても風祭市には一人しかいないそうだ。で、接触するのは幼少期らしく、ピチピチのギャルになったら、創造神として引き上げようと思っている。魔物を創造できるんだから、創造神にはぴったりだと思うし、瑚太朗の家の隣の女の子で、幼なじみになるそうだし。

 

「篝ちゃんは、ここがいいんですよ、師匠♪」

 

篝仕様の最高神の間を気に入った篝は、地上に行きたくないみたいだ。

 

「これは仕事だぞ、篝。仕事しないなら、躾けるぞ♪」

 

「いやぁぁぁぁ~!躾は嫌です~」

 

躾はこめかみグリグリの刑だ。痛いのが嫌いな篝に激痛を与える躾なのだった。

 

「じゃ、仕事をこなせ。いいな♪」

 

「はい…」

 

涙目で俯く意気消沈気味の篝。

 

「で、僕も瑚太朗君のクラスメイトとして、高校に通うよ♪」

 

「えっ?団長も?」

 

瑚太朗の目が点である。

 

「僕もハイスクール生活を満喫したい♪あんなこと、こんなことをしたい♪」

 

「はいはい、まったく、コイツは…コイツが暴走しないように誰かを付けないとダメだな。誰が行く?」

 

姉ちゃんの問い掛けに、ゼノヴィア、アイズが手を上げた。

 

「はぁ?アンタ達はダメ!戦闘狂は却下だよ」

 

姉ちゃんが二人の立候補者を却下した。姉ちゃんに勝て無いことを知っている二人は、しょげている。

 

「しょうがないわね、私が行こうかな♪」

 

「姉ちゃんは僕が却下だ。姉ちゃんはここに残れよな」

 

僕からの却下で、落ち込む姉ちゃん。

 

「じゃ、アスナと深雪に頼む。二人共聖属性だし」

 

回復系を仕込んであるので、一応聖属性ではある。相手となる二つの組織は共に、聖属性なので、悪魔属性は一人も出せない。

 

「瑚太朗との関係性をどうするかだな。無難なのは瑚太朗と双子の弟かな?」

 

「せめて、兄になってください。団長…」

 

瑚太朗から弟は却下になった。う~ん。

 

「アスナと深雪も双子の姉妹で、アスナを姉にするかな?」

 

「それなら、シュウとアスナちゃんと深雪ちゃんで三つ子にしなさいよ」

 

って、姉ちゃん。

 

「アンタの暴走阻止役なのよ。一緒に住みなさい!」

 

あぁ、そうだね…姉ちゃん、たまにはいいことを言う。

 

「篝は森にある宿り木から、拠点を1つ経由して、最高神の間に戻るルートにする。ダイレクトだと、侵入される可能性が出るから」

 

で、瑚太朗の家の隣に、代羽家を作り、代羽周太郎、アスナ、深雪の三兄妹を作る。ドルイドのガードもしやすいし。

 

「あと、問題はあるかな?」

 

「孤児院はどこに置くんですか?」

 

瑚太朗から質問が出た。

 

「そうだな…ガードをしやすい場所にしないと…代羽家の裏にするかな?刀華ともできるし♪」

 

「なぁ、シュウ。お前は案件をこなしたいのか?やりたいだけなのか?」

 

姉ちゃんから愚問が飛び出した。

 

「両方だよ、姉ちゃん♪」

 

---------

 

先行部隊として、僕と篝、瑚太朗、刀華が地上に降り立った。瑚太朗は、ドルイドである神戸 小鳥の隣人、天王寺 瑚太朗として生活をする。僕と刀華は瑚太朗の家の隣の家を拠点をして活動を。その裏には孤児院を作り、孤児達の受け入れの準備をする。刀華は代羽刀華にして三つ子の姉という役周りにした。孤児院が裏にある理由付けも兼ねて。

 

そして、僕は孤児達を助けに戦地へと向かった。

 

戦地について思うのだが、なんで、戦争をしているのだ?ガーディアン達は?相手はガイアでは無い。人間同士の大義無き戦いなのか?それとも経験値稼ぎで、何の罪のない者を?まぁ、反ガーディアンとして、ゲリラ側に付く僕。

 

何も無い学校に通う生徒達。物資が不足しているのだ。戦争に掛けるお金を寄付すれば良いのに…ガーディアンの意味が分からない。自然を壊し、村を焼き払う、悲惨な無意味な光景。いや、星を痛めつける行為の数々。僕の怒りは暴走していく。子供達を救っては、孤児院まで強制転移をさせていく。ドルイドであろうとノーマルであろうとだ。

 

ガーディアンから見たら、僕は悪魔だろうな。いや、僕は天界関係は嫌いなんだよ♪僕が戦う程に、ガーディアンからの攻撃は熾烈になっていく。近代兵器が次々に投入されてくる。そんな金は孤児に使えよと思う。いや、孤児を作るなよと思う。益々、僕の怒りは暴走して…

 

 

疲れてしまった。何もしたくない。僕はふと、孤児院に転移した。子供達の遊ぶ姿を見る。いや、視線の先にあるだけの光景か。何も感じ無くなってきている。まずいな…心が疲弊しているようだ。そんなボロボロな僕に一人の少女が近寄って来た。

 

「天使さんですよね?」

 

どこかで逢ったっけ?記憶が…思い出す気力も無いな。

 

「僕は悪魔だよ。戦地でたくさんのガーディアンの者を殺してきた」

 

「私です。ヤスミンです。ミドウ達と一緒に、天使さんがここに送ってくれた」

 

「そんなこともあったっけ…」

 

やはり、記憶を思い返す気力すら残っていない。ダメかな。闇すら認識できない程疲れている為、心は暴走しないと思うけど。ヤスミンと名乗った少女は、刀華を連れてきてくれた。

 

「シュウさん…大丈夫ですか?」

 

刀華の目は驚いているようだ。僕の姿はそんなに酷いのか?

 

「刀華…彼女達を頼む…」

 

刀華への指示だけは覚えている。そうだ。この子達を護らないと…

 

「シュウさん…」

 

刀華が僕を抱きしめてくれている。彼女の温もりが分からない。彼女の心も読めない。

 

「天使さん…」

 

ヤスミンが僕の手を握り締めてくれた。彼女の温もりも分からない。でも、彼女の鼓動が伝わってくる。生きているんだね。良かった…瑚太朗に引き継ぐまで、頑張らないとなぁ。

 

その日の晩、刀華と添い寝をした。交わることなく。エロ成分が残っていないエロ神の残り滓だ。今の僕は…それほど、怒りを暴走させてきた。

 

刀華が目を醒ます前に、寝床から起きて出た。さてと、もう少しガーディアンに痛手を与えるかな。僕が僕でいられる間に…

 

 

 

----アスナ----

 

本格的にミッションが始動する6年前、シュウさんは変わり果てた姿で、キャッスルドランに戻って来られた。あの綺麗な純白の翼は、ボロボロになり、赤黒く変色をしていた。目は虚ろで、表情から感情がまるで分からない。

 

「こんなになるまで…一人で…」

 

ヴァイラさんが縋り付いている。

 

「なんで、一人で…ここまで頑張るんですか?」

 

深雪さんも縋り付いている。

 

「あぁ、心が壊れたようだ。暴走するよりはいいけど…こんなダメージを喰らうとは…」

 

悔しがっている綾香さん。シュウさんは、属性攻撃、物理攻撃、魔法攻撃は効かない。でも、心へのダメージが蓄積していく。綾香さん曰く、優しすぎるのが致命傷だと言う。優しいが故理不尽な相手に怒りを募らせ、怒りが暴走する。暴走する度に心にダメージが蓄積していくらしい。そして心が限界に達すると、生理的な防御本能で、総ての感覚をシャットダウンさせてしまうそうだ。今がその状態だそうで、抱きついても、話しかけても、無反応であった。

 

「子供達は無事かな…」

 

シュウさんがぼそっと呟いた。

 

「無事です。瑚太朗さんが上げた、リストにある者総てを回収できていますよ」

 

深雪さんが語り掛ける。が、反応は無い。ここまでボロボロになっても、子供達の心配だけはするのか。これが、戦士なのかな。全身全霊を使い果たし、護りたい者達を護る…その覚悟が大事だと、シュウさんに言われたことがある。言葉だけ聞いて、出来ると答えたけど、実際に見ると、まだまだ出来無い。こんなになるまで戦えない…

 

「とにかく、正式ミッション開始までに、このバカを復活させるのよ。バカだよ、コイツは、こんなになるまで…休みを取りながらやればいいのに…不器用にも程があるだろうに…」

 

と、綾香さん。とても悔しそうな目をしている。

 

 

 

---瑚太朗---

 

団長が戦線離脱したそうだ。その代わりに、隣には団長の息子さんの代羽有栖さんが、入居した。

 

「森には僕のチームで結界を張っていく。君は君の役割をこなしてくれ」

 

と、言われた。僕の役割は小鳥のガードだ。有栖さん達は、森だけでなくて、この家の周辺にも結界を張り、ガーディアン、ガイアの関係者を近寄らせない処置を施していく。

 

「父様がエロ行為が出来るようになれば、元気になった証拠ですよ。たくさんの美女に囲まれているんです。元気に成らない訳がない」

 

って。団長は、ベースがエロ神様だからなのかな?そうそう、篝は森で小鳥と接触できたようだ。小鳥はドルイドの能力に目覚めているそうだ。まだ、小学生だし、高校生への道のりは遠そうだな。

 

街の中心部にはガーディアン、ガイアともに主力が一般人として生活をしている。前回の記憶がある僕は、容易に判別が出来た。向こうは記憶に無いのか、僕をノーマークである。加島桜だけは注意しないとダメだと言われている。こいつだけは、記憶を紡いでいる可能性があるそうだ。

 

 

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