---シュウ---
玄関前に転移すると、ルパンと不二子、男性2名が得物を構えて立っていた。
「ルパン・ファミリア全員勢揃い?」
「貴様は誰だ?」
鋭い眼光のルパンが訊いてきた。
「工藤新一、ニセモノだ♪」
「あ?ふざけたことを。貴様の目的は何だ?」
「それは、そのままお返しする。そちらの目的は何かな?もし、興味本位で石を狙っているなら、手を引け!」
「うん?あの石には、やっぱり、何かあるんだな」
引き金を引く音が聞こえた。返答次第で、撃ち殺すのか?ふふふ。
「なるほどね。興味本位なんだね。じゃ、君達は用が無い。消えろ」
指を鳴らすと、ルパンと不二子は全裸で、僕専用フィールドにご招待し、その他の者は、AMPの人外専用の留置場へ強制転移させた。
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専用フィールドでは、ルパンと不二子が周囲を警戒しているようだった。
「警戒しても何も無いよ。警戒するだけ無駄だ」
「貴様…何者だ?」
僕を獲物を狩るような目付きで見るルパン。
「頭悪いのか?工藤新一だといっただろ?まぁ、ニセモノだけどな」
「で、本物の誰だ?」
「名乗る必要性は無い。今後、絡む予定も無いしね。まぁ、ここで愉しんでいってよね♪」
ルパンと不二子を交わらせて、手首同士、足首同士を拘束した。
「何?!」
「えっ?なんでぇぇぇぇ~!」
驚くお客さん達。
「ルパン、君の不二子を抱きたいという願望は叶えた。もうシェリーには関わるな。僕のことを詮索するな。いいな?」
「お前は何者だ?」
しつこいなぁ…
「知らなくて良い存在だ。本来、触れ合わない世界の者だ。明日中には決着を付ける。だから、大人しくしていてもらう」
『催淫』八時間モードを発動した。
「おっ…」
「いやっ!」
ルパンから溜まり積もっていた物が不二子の体内に放出されていく。
「この術は5秒に1回の割合で、絶頂へとご案内するんだよ。で、8時間ほど、絶頂地獄を愉しんでもらう。終われば、不二子の部屋に転送してやる。じゃ…な」
僕は地上へ…シェリーの元へ転移した。
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「おかえりなさい」
表情を変えずにシェリーが言った。
「うん、ただいま。キッドを返却しないとな」
キッドの記憶を読み取り、彼の家の位置を知り、そこへ彼を転移させた。
「これで終わりだ」
「終わりって?」
「そうだ。シェリーに伝えないといけないことがある」
シェリーの記憶から読み出した毒薬のこと。ハニー達が解析をしてくれた。
「何?」
不安そうなシェリーの瞳。
「あの薬のことだ。解析が終わったよ。副作用は、単なる若返りでは無い。不老属性がつく。その姿のまま一生を過ごすんだよ」
「そう…」
興味が無いようだ。諦めていたのかもしれない。
「で、解毒も抜くことも出来無い。もう細胞が馴染んでいるようだから」
「そう…」
「本物の工藤君に知らせてあげて欲しい。蘭にバレるまで、あと3年くらいだと」
「どういうこと?」
それは興味あるのか…
「中学生になって、あの姿だったら、不審に思うだろ?高校生でアレだと、まず間違い無く。言っている意味は判るな?」
「そうなるよね…」
「元に戻りたいなら、戻してやると伝えてくれ。黒の組織は、こちらでも潰す方向でいるとな」
「あなたは何者?」
「僕は工藤新一、ニセモノだよ。じゃな♪また来るから」
僕はシェリーの元から転移した。考えを纏める為に、キャッスルドランへ…
---ルパン---
8時間後…不二子の部屋に戻された。精根尽き果てた状態で…
「身体の中がルパンので一杯よ~。どうしてくれるのよ~」
不二子はシャワーで体内を洗い流しながら文句を言っている。
「不二子、どうする?引き下がるか?」
「彼に責任を取って貰う♪」
「あんな目に遭わされたのにか?」
「初めてだよ。あんな屈辱はねぇ。だから、責任を取って貰う。いや、貰いたいかな」
不二子はアイツに心を盗まれたようだ。しかし何者だ?まず、人間かどうかが怪しい。能力者だとした場合、相当な実力者だろ。
「あのシェリーって子が手がかりだよね」
「あぁ、だけど、手は出すなよ。次は俺達の命が無いかもな」
「ルパンらしくないなぁ~ビビるなんて」
「なぁ、賢者の石の逸話を知っているか?」
「何、それ?」
「昔、有名な賢者が不老不死になる石を作り出し、神の前に差し出すと、神はその石をたたき割ったそうだ。こんな愚かな物を作るなって…」
「愚か?人間にとって不老不死って憧れなのに。神の真似事が気に入らなかったのかな?」
「違うんだ。俺達の知っている神は不老不死では無い。不老不死は神の呪いらしいんだ。だから、呪いを作りだした賢者に怒りをぶつけたのかもしれない」
「呪い?」
シャワールームから顔だけ出した不二子。
「あぁ、呪いだ。アイツ…賢者の石の本質を知っていて、砕くつもりなんじゃないか?」
「えっ?だって、キッドが盗んで、彼が連れて行った時点で、終わっていない?」
「あれ、1つならな」
「1つなら?」
バスローブを羽織った不二子が戻ってきた。
「アレを賢者の石だと言えるのは、同じような石でテストして効果を見たんじゃないか?だから、あれ以外にも複数有ると、アイツは考えて、石の行方で元の持ち主を探っていたんじゃないか?そこに、関係無い俺達やキッドが絡み、つぶし合いをさせたって感じなんだろうな。あのボウズの追っている黒の組織の可能性も有るかもな」
「そうね。そう考えると筋は通りそうだわ。で、どうするの、ルパン?」
「次元と五右衛門を助けてから、乱入かな?アイツの邪魔はしない。むしろ手助けに走るぞ」
「う~ん…彼の正体…わかるかな?」
不二子の顔はワクワクしているようだ。
---灰原哀---
工藤君へ連絡を取り、彼からの伝言を伝えた。
「灰原、ソイツは信用できるのか?」
「私は信じたい」
出来れば、傍にいたい…
「まぁ、アレの効能がソレだとすると、元の姿に戻らないとマズいが…ソイツの正体次第だな。何者なんだ?」
「魔法使いかな?」
キッドに施した術について話した。
「血液を作り出した?創造能力持ち…それは魔法使いじゃない。それを出来るのは…まさかな…」
「彼は何者なの?」
工藤君に逆に質問をした私。
「え?瀕死の人間を治癒させる能力は、魔法使いには無い。それを持つのは、聖者、聖女、神くらいだよ」
神…
「転移術を使っていることを考えると、神しか残らない。でも、まさかな…ははは」
彼は神なのか?
「工藤君…私は、元に戻りたい…」
「…俺だって…黒の組織が無くならないと無理だけどな」
この世界にいる限り、たぶん元に戻れば殺されるだろう。私も工藤君も。関わったあの子も…
「ルパンに連絡を取ってみるよ。まずは情報集めが先だよ、灰原」
---シュウ---
考えはまとまりつつ有る。アレが賢者の石として持ち込まれたことから、アレを同じ石が複数有り、1つ使って効果を見たのだろう。でなければ、あれは単なる魔石に過ぎないから。
賢者の石とわかった上で、四葉家に持ち込んで調べてくれって、何が目的なんだ?金目当てのヤツが持ち逃げしたのは、計算外として、持ち逃げされなかったら…複製して試すのかな。
誰に試す?複製とはいえ、貴重品だ。それなりの者で試すよな…四葉家でそれなりの者…あいつか…不測な事態になっても、あいつなら生存ポイントをずらして自己蘇生できるから。テスターとして最適だが、あいつが死んだと認識できないと機能しない。リビングデッドは死んだことを認識できないから、あいつは自己蘇生すらできなくなる。
そうなると、四葉家の弱体化が目的になるのか?天下の四葉家が、不老不死のリビングデッドな人間兵器を作ったとなれば、問題になる。
で、どこに有るんだ?う~ん…魔石の特徴を思い出す。砕けば機能は失われる。取り出して使えば、再利用できる…うん?もし、リビングデッドの体内に保管しているとしたら…どう、運び込む?
飛行機じゃ、不審者は載れない…船なら…
「ハニー、船だ。定期航路以外で運航している大型船を探索してくれ。この国に立ち寄るやつだ」
「了解です!」
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達也を呼び出した。
「どうしたんですか?」
不審に思ったのか、警戒している達也。
「いや、暫く寝ていてくれ」
『身体停止』を発動して、動きを止めた。
「どうして…」
「お前が狙われているからだ。だから、ここで大人しくしていてくれ」
達也を特別製の棺に収めた。外部からの魔力などをシャットアウトするタイプだ。何かに感応されるとまずいから。
「ガブ、達也を出すな。今回の案件が終わるまでだ」
「了解です!」
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「一条、Y港の4号バースだ。積み荷、乗客を一人も逃すなよ」
船の入港場所を特定した。明日、接岸するようだ。
「何が入っているんですか?」
「大量の賢者の石もどき入りのリビングデッドだ。いいか、体内に有る石を砕かない限り、滅しない。首を裂いても死なないから、注意しろ!油断するな。石を身体に触れさせるな。触れれば、触れたヤツはリビングデッド化する。死体は完全に燃やしきれ。味方でもだ」
明日の作戦の現場指揮をまかせる一条将輝に、注意事項を伝えた。
「わかりました。で、司波は?」
「参加させない。アイツの能力では、無理だから。適材適所だ」
「…深雪さんは?」
「参加させない。深雪の能力も不向きだから」
「了解しました」
深雪には『ディープスリープ(深い眠り)』を発動して眠らせて、達也と同じ棺に収めている。
---ルパン---
工藤君から連絡が有り、情報を集めていく。しかし、アイツの正体に繋がる情報は集まらないし、次元と五右衛門の行方もわからない。一体どこに連れ込まれたんだ?
「神だけじゃ特定できないわ」
不二子が色々な神話を調べていた。まぁ、世界各地に異なる神格がたくさんいるしな…
「聖なる神は?」
ハンズフリーにしたので、室内に通話が聞こえる。
「聖なる神だと…父なる神とか…う~ん、信仰の対象って感じじゃなかったしな~」
不二子が行き詰まっている。
「うん?Y港周辺で規制がかかっているようだ」
警察無線を傍受した結果を口にした俺。
「Y港?何があったんだ?」
工藤君の言葉を受け、不二子がネット検索をしている。
「う~ん…情報規制かな?出て来ないわ」
何かあるんだな。アイツ…そこにいるのか…
「不二子ちゃんと工藤君は、アイツの正体をしらべてくれ。俺は、ちょっとY港を覗いてくる」
俺は一人、現場へと向かった。
---シュウ---
青髪ゼノヴィアと赤髪アイズと共に船に、潜入してみた。リビングデッドだらけなんですが…
「いいか、魔石を確実に砕け。それだけしか、倒す方法は無い」
二人に作戦を伝えた。
「聖なるオーラじゃダメなのか?」
「う~ん…通常のリビングデッドと違うから…たぶん聖なるオーラでは魔石は砕けない」
「一気に燃やすのは?」
「船の積載燃料と風向きを考えると、延焼とかが危険だ。船の密集地帯だし…う~ん、困ったなぁ…」
一気にケリを付けたいけど…大惨事は避けたい。
「じゃ、地道に行くしかないのか」
ゼノヴィアの顔は険しい。アンデッド相手なのに、聖剣の恩恵が無いんから。
「あと、石を埋め込まれるなよ。お前達を殺すのはつらいから」
頷く二人。
「着岸するまで2時間が勝負だ。じゃ、行こうか」
つらい作業になりそうだ。
---ルパン---
パン!
乾いた音がして、目の前の者は灰化していく。なんだ、コイツらは…
「おい、油断するなよ。石を埋め込まれたら、お前を殺さないといけないからな」
スィパーのリョウに注意された。意外な仲間達と作戦を行う羽目に…
Y港に着くなり、元傭兵のファルコンに見付かった。コイツ、目が悪い分、気配を読むのが得意なんだ。
「ルパンか!おい、手伝え!人手が足りないんだ」
って、リビングデッド狩りを一緒にすることになった。
「いいか、魔石を砕かない限り、アイツらは灰にならない。だいたい胸にあるんだけど、違う場所の場合もあるから、厄介なんだぞ」
九十九屋のボスの龍斗が声をかけてきた。なんだ、この混成チームは?ライバル同士ではないのか?
「おい、余計な詮索は後だ。街中に入られたら、探せないし、大惨事になるんだからな」
目の前の獲物を討ち取りながら、アイツの狙いがわかった。この国への賢者の石もどきの密輸入阻止のようだ。この混成チームはアイツの配下らしい。ますます、アイツの正体に興味が湧く。
「アイツは何者なんだ?」
「単なるエロ神だ。気にするな。男の俺達には害は無い」
って、ファルコン。はぁ?エロ神?
「女性には害があるのか?」
「ルパンやリョウの敵になるかな?」
って、元傭兵でファルコンの女房の美樹に言われた。
「情には厚く、根は優しいんだけど、性癖の破綻したドエスプレイヤーだから…性癖以外は真面だよ」
って…なんだ?その性癖は…俺よりも変態がいたのか…
「神なのか?」
一番の知りたい事を訊いた。
「崇拝するのに値しないエロ神だ。まだ、御神体にはさせない。生きて帰って来てほしい」
エロ神は死んだら御神体になり、崇拝の対象になるのか…コイツらはソレを望んでいないようだ。