緊急案件発令*X
---シュウ---
傷が癒え始めた頃、緊急案件が舞い込んできた。まだ完治しきっていないのだが…
「すぐに飛んで欲しいそうよ」
姉ちゃんが穏やかそうな顔で、伝言を伝えてきた。その表情からは、緊急性が全然感じられない。
「どこの世界?」
「深雪ちゃん達の並行世界よ」
深雪の…それは緊急である。あくまでも僕にとっての…
「ほぉ~ヤル気になってきたわね。焼き餅を10枚は焼けそうだわ」
「そんなに食うと太るぞ♪」
「だよね…で、ソーサリアンブースターの撲滅が案件内容よ」
ソーサリアンブースターって…確か、魔法師の脳を装置の核にしたCADだよな。非人道兵器である、
「とある並行世界では、司波兄妹の脳を使ったソーサリアンブースターが作られ、世界が滅亡に進んだそうなの。なので、その並行世界への分岐点にいき、それを阻止して欲しいって」
それは阻止しないとダメだよな。司波兄妹には伝えていないが、深雪は人間ではなく、遺伝子工学から産まれた完全調整体という非人道兵器である。まぁ、達也にしても、「人工魔法演算領域」と言う物を与えられた人造魔法師という非人道兵器であるし。一体、四葉家は何をしているんだ!
なので、深雪の脳を使ったソーサリアンブースターは、量産が可能になる。う~ん…
「連れて行くメンバーはまかせるわ」
「どの時点からになる?」
「魔法科高校の入学テストを受けてね♪」
え?そこから?転入ではなく?一高に受かる自信が無いのですが…
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筆記テストに受かる自信の無い僕は、念話によるカンニングをしました。はい、不正入学です。キャッスルドランにいる達也・深雪兄妹に、念話により答えを教えて貰って…
で、どうにか合格♪当然のように二科生でのスタートである。
家はこの世界の司波兄妹の隣の家になった。なので、一誠の世界の司波兄妹にはキャッスルドランに待機して貰うことにした。最悪な展開以外、同化吸収は避けたいから。同居するメンバーは、妹枠の白音、メイド枠のヤスミン、新妻リアスの三名で、僕の暴走を防止する為の人選だそうだ。キャッスルドランには、いつものメンバーに加え、司波兄妹、莉愛、シーグ、化学知識豊富なシェリーを加えた。
学校初日、所謂入学式…親代わりに、フィアが来てくれた。で、クラス分けの掲示板を見る。達也、エリカ、レオ、幹比古、美月と同じクラスであった。この辺の事象操作は、この世界の維持神がやってくれている。まぁ、この世界の最高神達からの依頼なので、割とどうにか、辻褄合わせな事を起こしてくれるそうだ。
で、教室に向かう。この世界では初対面であるが、知った顔が多数有る。まぁ、とりあえず静観だな。エリカはしつこいから。
「え?司波達也君って言うんだ。私は千葉エリカよ」
「俺は、西城 レオンハルト。レオと呼んでくれ」
「わかったよ、レオ」
「私は、柴田 美月です。よろしくお願いします」
自己紹介大会をしているようだ。スルーだな…って決め込もうとしたら、
「君は?」
って、エリカが僕の顔を覗き込んできた。いつの間にか、スルーできない状況になっているし…
「僕は神代亘です」
この世界の神代家には、協力を要請した。なので、名乗って良いって許可は得ている。ナンバーズ・ファミリアを相手にするには、神代家の看板は必要だと思ったのだ。神代家には、今回の案件の内容を説明してある。そもそも、僕の正体を見破ったことから、恐ろし家系ではある。その遺伝子は僕にもあると思うと身震いを感じる。で、神代家から、鬼門家、闇雲家にも協力要請を出して置いてくれたので、行動はし易いかと思う。
この世界の僕、神代亘は無邪鬼討伐の折に亡くなったそうだ。無邪鬼は逃亡していたので、僕の中のむじゃ君に同化吸収をしてもらった。この世界の姉、綾香は弟を亡くしたショックで自閉気味だそうだ。能力は有るのだが、弟のように成りたくないと、陰陽師としての仕事はしていないとか。まぁ、女性であるので、正式には陰陽師と名乗れないから、問題は少ないかな。
「神代って、あの神代?あぁ、僕は吉田幹比古です」
「あっ、ミキも同じクラスなんだ」
エリカが抱きついている。彼の質問はスルーでいいかな。
「どうなんだい?」
幹比古の質問から逃げられたと思ったのだが、達也が引き継いでいた。
「あのって、どのかな?」
「神代家って、陰陽師の家系だよね?」
あぁ、達也は古式魔法も詳しかったな。
「まぁ、そうだよ。そこだ」
嘘は後々痛手になるので、肯定しておく。
「あそこの息子さんって、亡くなったって…」
幹比古が詳しそうだ。まぁ、想定問答で鍛えたので、問題は無いけど。
「死んだことにしていたみたいだよ。なんでかは、僕にはわからないけどね」
「そうなのか…」
幹比古と達也から疑念の目が向いている。まぁ、スルーだな。
そして担任が来て、学科の説明やら、授業の方法やら、必要な物を伝えてきて、今日は終了だ。さて、帰宅♪
達也達と校門の方へと歩いていると、
「お兄様♪」
深雪の声がして、達也達が一斉に振り返った。深雪の取り巻きの一科生が、見下したような目で二科生の僕達を見ている。
「深雪。どうだった?」
「お兄様こそ♪」
この世界でも兄妹愛全開のようだ。
「おい、二科生のクセに、司波さんに馴れ馴れしいだろ?」
って、モブ君が言い出した。CADを操作しているし。達也は無効化をするようだけど、僕はオーラを一科生の取り巻き達へと放出した。一瞬固まり、その場に崩れる愚か者達。死を感じさせるオーラはパワーアップしたのかな?いや、手加減が出来ていないのかな?
「何?何が起きたの?」
エリカが周囲を見回した。
「魔法の発動は感じられなかったよ」
と、幹比古。オーラの放出は魔法では無いからね♪しかし、達也が僕を睨んでいる。怪訝そうな表情で、深雪は僕と達也を交互に見ていた。
「達也、男にガン見される趣味は無いぞ。妹さんのガン見なら大歓迎だけどな」
達也は表情を変えずに僕を見ている。深雪は驚いたような表情で僕を見ていた。
「何で、お兄様の妹って、わかったんですか?」
うん?天然か?
「達也の事をお兄様って呼んだだろ」
あぁ~って感じで深雪は頷いているが、達也にロックオンされたままだ。
「達也。別に妹さんに手を出した訳で無い。だから、睨むなよ。それとも、手を出していいのか?!」
少し挑発してみる。
「今、何をしたんだ?」
「はぁ?何もしていないけど?」
「微弱な波動を感じたが…」
コイツ、オーラの波動を感じられるのか…少し厄介かな。
「気のせいだろ?ねぇねぇ、深雪ちゃんって、好きな人いるの?」
「えっ?」
達也を見て、顔を紅潮させていく深雪。
「ブラコン?」
「えっ…まぁ…」
紅潮させた顔で俯いた。
「えっ?達也はシスコンだったりするの?」
エリカが話題に喰い付いた。後は、エリカにお任せだな♪
「おい、お前達!何をしているんだ?」
そこに風紀委員長様が登場した。腰砕けで倒れている一科生を見回してから、僕達に睨みを効かせてきた。
「兄妹愛を観賞中ですが」
と、僕が説明をした。
「一科生はどうしてこうなったんだ?」
「さぁ?」
「さぁってことは無いだろ?誰がやったんだ?」
「わからないです。誰も術を発動していないのに、こうなりました」
と、エリカ。しかし、達也が僕をロックオンしていることに気が付いた風紀委員長様が、僕の前に立ち、
「お前がやったのか?お前の仲間が摘発しているが…」
「はて?何のことでしょうか?」
惚ける僕。
「おい、お前、こっちへ来い」
僕だけ風紀委員長様に連行された。達也のヤツ…
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「おい、学年と名前を言え!」
風紀委員室に僕と委員長様の二人っきり…気づかれないように、部屋全体に結界を張っておく。
「人に名前を訊く前に、まず名乗れって習いませんでしたか?渡辺 摩利さん♪僕は今日入学しました二科生1年の神代亘です」
摩利の顔から血の気が引いていく。
「何で、私の名前を知っているんだ?」
「え?スリーサイズも必要ですか?身体の特徴とかも要りますか?ふふふ」
破綻した性癖でドエスプレイヤーなエロ神と、二人っきりで部屋にいるなんて、勇気あるなぁ。蛇に睨まれたカエルの如く、その場で固まる摩利。僕の方へ引き寄せ、唇を重ね…
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「あぁぁぁぁ~いいっ…」
全裸に引き剥き、試食をする。うん、この世界の摩利も調教し易そうだ。
「僕の下僕にする。いいなぁ。やりたいときにやらせろ」
「あぅ…いい…わかりました…あぁぁぁぁっ」
果てたようだ。服を着せて、部屋にあったソファに横にして、部屋から転移した。
転移した先は、司波兄妹の玄関前。呼び鈴を押すと、深雪が出て来た。
「達也、いるかな?」
「えっ…お兄様は悪気があった訳では無いんです。興味が有ると魅入っちゃうって言うか…」
兄を庇う妹。その妹を引き寄せ、唇を重ねた。両手で僕を押しのけようとするが、徐々に押す力が弱まり、ついには、肩からぶら下がっている状態になった。舌を入れて見ると、恐る恐る僕の舌を自分の舌で確かめて…徐々に絡めて来た。
「深雪、お客さんは誰だったんだ?」
奥の部屋から達也が現れた。僕と深雪の行為を見て、一瞬固まった。
「何しているんだ?」
スルーする。深雪の聴覚はシャットダウンさせているので、達也の声は届かない。
「深雪!」
力一杯深雪の肩を引き寄せた達也。深雪の聴覚をオープンにした。ゴクっと、僕の注入した唾液を飲み込み、
「えっ!お兄様…」
と、驚く深雪。
「亘、どういうことだ?」
「なんで、風紀委員に僕を差し出したんだ?このスーパーシスコン男が!」
挑発する言葉を投げたけど、感情を封印している男の心には響かないようだ。
「差し出し訳では無い。ただ、気になったんだ?ノーアクションで、どうやったんだ?」
僕がやったのは確定なんですね。
「ここで達也を倒せば、深雪とつきあっていいか?」
「えっ?」
顔を紅潮させ始めた深雪。
「俺を倒す?ふん、どうやってだ」
鼻を鳴らされた。どうやって?簡単だよ、達也の身体が想定出来無い事態になれば良い。達也の心臓を舐めた。一瞬止まった心臓…その場にくずれるようにして倒れた達也。達也の修復能力は、わかっている。ダメージを与えずに、酸欠にすれば良いだけだし。
「お兄様!」
達也に縋ろうとした深雪を後ろから抱き締める。
「大丈夫だよ。意識をとばしただけだ」
深雪の耳たぶを舐めて、ハムハムしてみる。この世界の深雪も美味しそうだ♪深雪は、抵抗せず、僕のしたいようにさせてくれた。
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「ここは?」
リビングのソファで目覚めた達也。
「あぁ…いい…もっと…」
達也の目の前で、僕と深雪は、全裸にてスキンシップをしていた。
「何をしているんだ?」
「はぁ?達也が言ったんだろ?お前を倒せたら、深雪と付き合って良いって」
と、僕の独自解釈を説明した。
「そうだったか?そんな気もするが…」
悩む達也の前で、体勢を入れ替えて、僕の上で深雪が跳ねている。
「深雪が楽しそうだ。わかった。認めるよ。君達の交際をね」
こうして、僕は深雪と付き合うことになった。深雪と何故あんな関係になったのか。僕的にも不思議であるけど、今回は『催淫』を使わなかった。『安堵』の効果により、背負っていた物が消えたた安堵感からのようだ。
結果良ければだな♪