※この作品はR-18です。

遊戯王エロゲモンスターズ   作:アメフト

10 / 60
第8話 月1試験 筆記編

原麗華攻略のためにテストで40点取る必要に迫られた俺は目標を達成するための戦略を練ることにした。自分でいうのもなんだが、俺は勉強をする気がないだけで頭が悪いわけではない。その証拠にコンマイ語を解読できるし、遊戯王のルールを大体把握できている。この俺が本気を出せば40点ぐらいは楽勝でとれる、かもしれない。

 

この学園のテストは普通科目のテストであってもデュエルに関する問題が含まれている。それを踏まえて俺が40点をとるために立てた戦略はこうだ。まず、国語では漢字問題を確実にとれるようにする。漢字問題は1問2点で2問出題される。教科書から出題され、出題される可能性のある漢字はわずか5問。だから少しの努力で確実に点が取れる。これで4点を稼ぐ。次に数学ではライフポイントの計算問題が出るので、これを答えて8点。英語ではカードの英語のテキストを訳す英訳問題がある。これで8点。理科では化学の問題が錬金術の授業で習ったことと被っているのでこれを解き、8点。そして社会はデュエルモンスターズの歴史に絡んだものが出るのでこれを解いて8点。これで計36点。残りの4点はそれらしき答えを埋めて部分点で稼ぐ。この学園の問題は部分点の基準が緩いので適当な単語を書き並べていれば点をもらうことができる。4点ぐらいなら確実に得られるだろう。よし、完璧だ。俺はこの勉強計画を実行に移すために残りの時間を費やすことにした。

 

 

ツァンやウサミンと月一試験まで勉強を行い、迎えた月一試験の日。俺は購買でトメさんを待っていた。その理由は今日、新カードが入荷するのでそのために準備をしてほしいといわれたからだ。しかし、トメさんがやってこない。約束の時刻をもう30分も過ぎているのにトメさんはここにいない。おかしいと思い、俺はセイコさんに声をかけてトメさんを捜しに行くことにした。

 

しばらく探すと、トメさんを見つけることができた。トメさんは坂道でトラックを押していた。どうやらトラックが故障してしまったようだ。俺もトラックを押すのを手伝い、一緒に坂道を登って行った。しかし、トラックは遅々として進まず、時間だけが過ぎていった。

 

「遊ちゃん、もうそろそろ行かないと試験に送れるんじゃないのかい?ここはもういいから、試験場においきよ。」

 

確かにトメさんの言うとおり、このままでは試験に遅れてしまうだろう。そうなれば原麗華とのゲームは俺の不戦敗で終わってしまう。しかし、

 

「いや、やはりいけないよ。トメさんを放っておいて行くなんてできない。」

俺はトメさんの提案を拒否した。これは俺の良心がとがめたということもあるが、エロゲーにおいてこのような選択肢の場合にはこうした方がよいという経験からくる打算でもあった。

 

「そうかい、すまないね。」

「困ったときはお互い様だよ。トメさん。」

 

そうやって会話を交わしあっていると、試験が始まっている時間であるにも十代が寮の方角からやってきた。どうやら試験の日なのに十代は寝坊したらしい。寝坊して試験に遅れている状態であるにもかかわらず、十代は俺たちに気が付くとトラックを押すのを手伝ってくれた。「もう試験が始まっているからお前は先に行け」と言ったら、「そんなことできるわけないだろ。困っている人を見たら助けるのが当たり前じゃないか。」と一点の曇りもない眼を向けて言われた。・・・さすが主人公、俺みたいな打算で生きている人間とは言うことが違うね。

 

 

トラックを目的地まで運ぶと、俺たちは試験会場へと急いで向かった。そして試験会場に着き、中に入ると一斉に批判のまなざしを浴びた。

 

(まあ、そうだわな。)

 

試験に遅れてくる時点で不真面目というレッテルが貼られるのは予想していたよ。例えそれがやむを得ない事情であったとしてもな。

 

幸い、試験は時間内に来ればいつでも受けられる規則であるため俺は試験を受けることができた。しかし到着した時刻は錬金術の試験、デュエル問題が終わり、普通科目の試験時間が半分過ぎようとしているときだった。

 

(こりゃ、賭けに負けたかもな。)

 

俺の計算では確実に40点取るのに必要な時間は試験時間の半分以上である。しかしすでに半分の時間が過ぎている。もう40点をとるのは絶望的といってもよい。

 

(しかし、最後まで頑張りますか。)

 

諦めるのは性分ではないので残り時間で全力を尽くすことにした。36点を確実にものにして部分点をこれから稼ごうという時に、試験時間終了のチャイムが鳴った。

 

 

試験が終了するとすぐに他の学生たちは今日入荷するカードを買うために購買へと向かった。かくいう俺も購買へ向かっている。無論カードを買うためではなく、カードを売る手伝いをするためである。そう考えて購買に行ったが、もうすでにカードは全て売約済みだったようでカードを売る手伝いをせずに済んだ。そのためカードを売る手伝いの時間が浮いた俺はこの時間を利用して攻略を進めることにした。

 

 

俺はツァン・ディレ、藤原雪乃、宇佐美彰子、天上院明日香をさそって実技試験のデュエルを観戦している。俺の狙いはデュエルを的確に解説することにより好感度を向上させることと今俺に抱いている感情を確認することだ。そしてその狙いは着実に成功を収めていた。俺の解説に女性陣は「なるほど」と感心しきりである。そして感情を確認してみると全員が概ね俺に対して好意的であり、中にはすでに攻略あと一歩の女性もいた。この状況に俺が満足していると十代と万条目のデュエルが始まった。

 

 

デュエルは原作通りの展開で十代の勝利となった。そして次は俺の試験の順番である。デュエル場に向かうとそこにいたのはレッド生ではなく、オベリスクブルーの藤原雪乃であった。

 

「どうしてオベリスクブルーの藤原さんが俺の相手なんだ?」

「小南遊、あなたとデュエルがしてみたくなったのよ。だから先生に無理を言って対戦相手を変えてもらったの。」

「・・・ずいぶんと俺に対して評価してもらえてるんだね。だけど期待にそえないかもしれないよ。」

 

俺はそう言ったが、心の底では歓喜を抑えきれなかった。これは攻略イベントである。先ほど述べた攻略あと一歩のキャラというのがこの藤原雪乃なのだ。この世界はデュエルの強さ=魅力であるという法則があるが、彼女はその影響がことのほか強い。そのためもうすでに俺を友人以上の存在として見ている。そして彼女をこのデュエルで勝利すればおそらく落とすことができる。俺は女性をものにするという前の世界では考えられなかったことに対する喜びを必死に押し隠しつつ、デュエルを行うのであった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。