※この作品はR-18です。

遊戯王エロゲモンスターズ   作:アメフト

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第14話 制裁タッグデュエルの決定

・・・早く寝たい。

 

タイタンを警備員室に連れて行き、タイタンのしたことを警備員の人たちに説明した後、オシリスレッドの寮に帰った。時刻はもう太陽が昇り始めている時刻になっていた。それでも全く寝ないよりはましと考えたので授業に備えて2,3時間だけでも仮眠をとろうとした。疲れていたので15分ほどで熟睡に入ることができた。しかし熟睡はすぐに覚まされた。ドアをノックする音が聞こえたのである。寝床から出て対応することが面倒に思いつつも、十代達かもしれないので寝ぼけ眼をこすりつつ、ドアを開けた。するとそこにはベレー帽をかぶり、軍服姿の女性がいた。美人だと思いつつ、質問した。

 

「どちら様ですか?」

「私たちはアカデミア倫理委員会だ。小南遊に間違いないな?」

「ええ、その通りですが、それが何か?」

「お前を査問委員会まで連行する。」

 

 

俺たち、つまり俺、十代、翔、前田隼人、ウサミン、ツァンの6人はモニターのついた部屋に入れられた。そしてモニターに映ったアカデミア倫理委員会の隊長、今朝俺を起こした美人から衝撃の言葉を告げられた。

 

「「「「た、退学ぅ~~!!」」」」

「その通りだ。日の光が差し込み始めた頃に警備員室にやってきた小南遊、遊城十代、丸藤翔、前田隼人の4人の証言から我々は残念ながらそれが妥当であると考えざるを得なくなった。」

「詳しい理由を聞いてもよろしいでしょうか?」

 

この6人で唯一冷静な俺は質問をぶつけた。

 

「いいだろう。君たち4人はタイタンという不法侵入者を警備員に突き出した。その際に昨晩何があったのかについて説明をしたな。」

「ええ、しましたよ。それが何か?」

「その際に次のことが分かったのだ。遊城十代、丸藤翔、前田隼人、ツァン・ディレ、そして宇佐美彰子の5名が外出を禁じられている時刻に寮を抜け出し、廃校舎で肝試しをしようとし、実際に廃校舎に入ったということがだ。これは重大な校則違反であり、退学処分が妥当であるという結論にならざるを得ない。」

 

・・・そういや十代達はペラペラと警備員のおっちゃん相手に喋っていたな。その時俺は睡魔が気になっていて話の内容に集中できずにいたけど、そんなことをペラペラとしゃべっていたのか。馬鹿正直すぎるだろ。

 

十代達の能天気さ、自分のうかつさに少しいらだちつつ、さらに質問をぶつける。

 

「それじゃあ、俺が退学が妥当であると考える理由は何ですか?」

「君はクロノス教頭先生から廃校舎の夜間警備を頼まれていた。しかし、君はその任務を果たせず不審者を廃校舎に侵入させ、また生徒の侵入を許した。これは重大な過失であり、退学処分が妥当であると考えた。」

「・・・俺がまだ学生であるので本職の警備員さんと同じだけの能力を持っていることはありえないという事実から処分を軽くしてもらうことはできないでしょうか。」

「それも考えた。しかし、引き受けた以上は君自身が自分を本職の警備員と同じだけの能力を持っていると考えたために引き受けたのだと考え、そうである以上本職と同じだけの責任を負うべきだと考えられるのでこの処分になったわけだ。何か異議があるかね?」

 

その言葉が終わるか終らないかわからないうちに十代が叫んだ。

 

「あるに決まってんだろ!確かに俺たちは校則を破って廃校舎に忍びこんださ!だけど、俺たちは不法侵入者のタイタンを捕まえたんだぜ!しかも遊はタイタンにとらえられていたツァンと彰子を助け出したんだ!それなのに退学はおかしすぎるぜ!」

 

十代は熱く自己主張する。それを見て翔たちも続いた。

 

「そ、そうすっよ。退学はさすがにおかしいすっよ。」

「そ、そうなんだなぁー!」

「そ、その通りですよ!」

「そうよ!退学なんておかしすぎるわよ!」

 

翔、隼人、彰子、ツァンの順番で必死に懇願する。しかし、その返答は冷酷だった。

 

「・・・たとえどんな事情があろうと校則違反を見過ごすわけにはいかない。」

「そんな・・・。」

 

俺を除く4人が絶望の表情になった。すると俺の背後から「待ってください。」という声が聞こえた。その声を発したのは麗華だった。急いできたのか彼女の息は切れていた。

 

「退学処分は待ってください!私も現場にいました。ですから、当時の状況を詳しく説明できます。処分は私の言葉を聞いてからにしてください。」

 

そういってから麗華は喋り出した。喋った内容は次のようなものだった。麗華はツァンとウサミンがいないことに気付いた。そのため麗華は十代達に声をかけて二人を探すことにした。なかなか二人が見つからないうちに日が暮れてしまった。そこに俺が合流した。すると廃校舎から悲鳴が聞こえた。行ってみるとそこにはとらえられた二人がいた。そしてそこからは倫理委員会の人たちも知っての通りというものだった。

 

「つまり、私たちは廃校舎に肝試しをするために忍び込んだわけではなく、ツァンさんと宇佐美さんを探した結果として忍び込んだのです。ですので廃寮に肝試しのために忍び込んだのは間違いです。ツァンさんと宇佐美さんは女子寮に忍び込んだ不審者によって誘拐されていたのです。そして事件は小南君が警備員の仕事をする前に起こっていたのです。こうしたことから退学処分は不当なものであると私は主張します。」

「嘘をつくな!小南遊ら4人が警備員に話した話と大きく食い違っているぞ。お前はこの6人をかばうために嘘をついているのだ!」

 

怒鳴り声をされても麗華はひるまず冷静に言う。

 

「・・・お言葉を返すようですが、この件に関してはあなたたちアカデミア倫理委員会が立場を守ろうとしているだけではないでしょうか?確かに小南君たちがそのようなことを言ったかもしれません。しかしその言葉を裏付ける物的証拠は何一つない。要するに警備員さんたちがそのようなことをいったという話を又聞きして、それで結論を出しているだけ。つまり、確たる裏付けもなく生徒に対して罰を加えることで自分たちの立場を守ろうとしているだけです!」

 

麗華は怒りをにじませて言う。・・・彼女にこんな一面があるとは知らなかったな。冷静沈着に見えて情熱を胸に秘めるタイプか。実にいいね。とにかく、場は麗華の言葉によって静まり返った。この沈黙を破ったのは以外にも校長先生だった。

 

「・・・みなさん、それではこうしてはどうでしょうか?このアカデミアでは問題はデュエルによって解決する。それが絶対的な取り決めです。なので小南君、遊城君、丸藤君、前田君、ツァン・ディレさん、宇佐美さん。この6人で3組のタッグを作り、制裁タッグデュエルを行う。勝利したのであれば、原生徒会長の主張が事実と認め、お咎めはなし。しかし、敗北したのであればアカデミア倫理委員会の主張が正しいと認め、あなたたちを退学にするというのは?」

「オウ、校長。それはいい考えデスーノ。さすがに今回は無関係の生徒を巻き込んでしまってやりすぎたと思ってたーノ。」

 

・・・クロノス先生やっぱりあんたの差し金か。多分、十代達が校舎に入るのを俺に目撃させて十代達を校則違反で退学させ、俺は十代の校則違反を止めなかったということで停学にする。それが計画だったんだろう。タイタンを雇ったのは十代とデュエルさせて俺が確実に十代たちを発見できるようにするためだろうな。ところが、タイタンがツァンとウサミンを人質に取るという馬鹿をやったせいで問題が大きくなりすぎてしまったということだろう。そうした考察を行いつつ、倫理委員会の女隊長の返事を俺たちは待った。

 

「・・・いいだろう。ただし、条件がある。それはもしも3組のペアのうち1組でもデュエルに敗北したのならば、原麗華。お前もアカデミアを退学するという条件ならばだ。」

 

・・・はあ?麗華は関係ねえじゃん。何考えてんだ?それは十代も思ったようでくってかかった。

 

「麗華には関係ないだろ!なにをいって・・」

「わかりました。その条件を受けましょう。」

 

あっさりと条件をのんだ。その潔さにこの場にいるだれもが驚いた。

 

「私はみなさんが勝利する。そう信じていますから。」

 

そうして麗華は微笑んだ。その態度は生徒会長という生徒たちの模範となり、生徒たちを守る存在にふさわしいものであるといえた。

 

「・・・わかりました。それではその条件で制裁タッグデュエルを行うことにします。退学という処分に関わってくることですので親御さんにも連絡を入れておきます。それではみなさんお帰りください。」

 

校長の言葉を聞き、俺たちは帰ることになった。その際にほかのみんなの様子を見た。十代はいつも通りの自信満々な表情をしていた。翔と隼人は不安げだった。ウサミンは翔と隼人以上に不安げ、というよりも青ざめていた。ツァンは、親に連絡するといわれたあたりから様子があからさまにおかしくなり体ががくがくと震え始めていた。原生徒会長は無表情だった。しかし、それが俺たちに対する期待と自信を示していた。かくいう俺は笑みを浮かべていた。おそらく、これがこのゲームにおける最初の分岐点だろう。敗北したらゲームオーバー、たとえ勝利しても攻略キャラに対する対応をしくじったら攻略失敗で今後のゲームに支障が出る。それが面白い。ゲームは難易度がそれなりにないとつまらない。ようやく面白くなってきた。そして俺はこの勝負に勝利し、攻略をさらに進めるための作戦を考え始めたのであった。

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