「ふう、くたびれたぁ・・・」
俺はレッド寮の自分の部屋でベットにうつ伏せになりながら今日の出来事を振り返っていた。
俺たちはツァンの父親をとっちめてデュエルアカデミアから退出させたのだが、それからがいろいろと大変だった。まず最初に大変だった理由としては、俺たちは結果的に集団で授業をさぼってしまったためである。そのため、俺たちはアカデミア倫理委員会から大きな非難を浴びることになってしまったのである。幸いにも鮫島校長やクロノス教頭、大徳寺先生のとりなしがあって全員の処罰はなしということで収まったのだが、「全員に処罰なし」という決定が下るまで俺たちは延々とアカデミア倫理委員会と先生たちとのやり取りを聞く羽目に陥ってしまったのである。これで疲れるなという方が無理だろう。
やり取りが終わったのは放課後になってからである。そのためにようやく寮に帰れると思ったのもつかの間、十代達の提案によってツァンがここに残ることになったことを祝ってパーティーをしようということになり、俺は疲れた体を鞭打って参加することになったのである。一次会はツァンのこれまでにない笑顔を見ることが楽しかったこともあり、どうにか乗り切ったが、二次会はさすがにきつかったので寮に帰ることになって今に至るというわけだ。
「さてと、ツァンの攻略はっと・・・」
うつ伏せから仰向けに寝る体勢を変えて、天井を見上げ、攻略キャラの攻略がどこまで進んだのかを考察することにした。そして自身の推測を確認するとにやけた笑みを浮かべた。
「まず、間違いなく俺に惚れたな。」
デュエル後の父親とのやり取りの際に見せた表情、そしてさっきのパーティーで見せた俺への対応、それらをエロゲキャラの行動パターンに当てはめるとまず間違いはないだろう。
「といっても、セックスにたどり着くには今夜の出来事をうまくやり遂げないといけないだろうがな。」
今後の展開として予想されるのはツァンが今夜俺の部屋にやってくる。そしてその際の選択をうまくクリアすれば、攻略という展開だ。
「俺が帰ってから40分・・・。」
二次会はさすがにもう遅いこともあっていくら遅くとも後二時間ちょっとで終わるだろう。ということは、それまで俺は何もやることが無いというわけだ。
「だったら寝るか。ツァンへの対応は万全の体調で臨みたいからな。」
少しでも寝るのと寝ないのとでは頭の働きも大違いだろう。そう考え俺は仮眠をとることにした。
「それじゃ、おやすみー。」
コンコンとドアを叩く音がして目を覚ました。いよいよイベントか。そう思いつつも、万一のことを考えて慎重にドアを開けた。するとそこには予想通り、ツァンがいた。
「あれ、ツァンさん、どうしたの?」
俺はなぜここに彼女がいるのか全く分からないという表情を作り、演技をした。その演技をツァンはどうやら見破れなかったようで神妙な表情のまま返事をした。
「話があるの。」
さて、いよいよ攻略も大詰めだ。内心でほくそえみながら、表面的には笑顔を作ってこういった。
「ここで、話すのもなんだし部屋で話そうか。」
「はい、お茶。」
「・・・ありがとう。」
俺はいつものインスタントコーヒーではなく、来客用のお茶をコップに入れてツァンに差し出した。それに対してツァンは普段より元気がない声で返事をした。
「それで、話ってなに?」
「・・・・・・」
俺の質問に対してツァンは黙り込んでいた。笑いながら俺は言った。
「ツァンさんは理由があってここに来たんだよね。その本人が黙ってたんじゃ始まらないよ。」
俺の言葉に触発されたのか、ようやくポツポツと語り始めた。
「・・・なるほど。」
俺はツァンの言葉を聞いた後、ポツリとそうつぶやいた。ツァンの言ったことはツァンがデュエルアカデミアに来るまでに経験したことだった。ツァンの言葉によるとツァンは家族の方針などもあって友人を作ることができない生活を送っていたという。それをツァンは何事もなく受け入れていた。しかし、その生活はデュエルアカデミアに来て大きく変わった。デュエルアカデミアに来て初めて友達ができ、友達と過ごすことの楽しさをしったのだという。
「・・・だからボクは友達と別れたくなかった。それでも父親にはむかうなんてできなかった。それなのに、そんなボクを、ボクを・・・。」
ここでツァンが大きく震えた。俺は冷め始めたお茶をすするのをやめて、手を伸ばした。そしてツァンの背中をさするのだった。その甲斐あってか、ツァンは落ち着き始めた。呼吸が整い始めたツァンに俺は問いかけるのだった。
「なるほど、要するに友達が自分のことを思ってくれているのがうれしかったんだね。自分では友人より父親をとって友達を裏切ったと思っている。それなのにそんな自分を友達が助けようとしてくれた。だからうれしかったんだね。」
ツァンは涙をぬぐいつつ、うなづいた。そんなツァンをあやすように俺は優しく語りかけた。
「もしも、今日みたいに友人と親とを選ばないといけない日が来れば、今度も親を選ぶの?」
ツァンは大きく首を横に振った。
「だったらそれでいいんじゃないのかな。」
俺は極力、やさしい口調を作ってツァンに話した。
「ツァン、友達ってのはそういうものじゃないかな?友達が困っていたならどんな理由があれ手助けをする。例え、友達が裏切っていたとしても損得を考えることなく手を差し伸べる。・・・それが友達だと思うよ。」
俺の言葉に彼女は泣きじゃくった。
「・・・それで、俺の部屋に来た理由はなに?」
ツァンが泣き止んだのを待って俺は問いかけた。ここまでの会話は確かに有意義なものだった。しかし、深夜に俺の部屋にやってきて、俺に質問をぶつけるほどのことではないだろう。ツァンはここに来るまでたくさんの友達に囲まれていた。そいつらに聞くこともできたはずだ。なのに俺の部屋までやってきた。何か理由があるはずだ。
「・・・もう1つ聞いてほしいことがあるの・・・。」
ツァンは少し顔を赤らめて語り始めた。
「ボクは遊と過ごすと少し変な気持ちになるの。この感情は今まで知らなかった感情なの。もちろん、友達に対して抱く感情とも違う感情なの。これがなんなのか、確かめたくてここにきたの。」
ツァンは顔を潤ませ、上目づかいに俺に問いかけてきた。その表情はかわいらしくも不安げで小動物を思わせた。
「お願い。この感情がなんなのか教えて。」
さて、このお願いに対してどう行動を選択するかで未来が分岐するわけだな。おそらく、断ったら雪乃を攻略してるわけだから雪乃ルートに分岐し、受け入れたらハーレムルートへのフラグが立つわけか。どっちがより簡単かというと雪乃ルートになることなんだがな。何しろ攻略するのが一人だし。だけど、もうハーレムルートを選ぶって決めてるしな。それにこんなかわいい娘が告白してきてるのにそれに答えないなんて男として勘弁できないね。俺は呼吸を整えてゆっくりと答えを吐き出した。
「・・・わかったよ。教えてあげるよ。」
そう言った後、ツァンとの距離を詰めた。ツァンは少し怖がったが、抵抗はしなかった。そして目をつぶった。それを見て俺も目をつぶることとした。そして、互いの唇どうしを触れ合わせた。触れ合い感触を確かめる瞬間にツァンの満足げな息が聞こえるような気がした。
それからはツァンに対してツァンが俺に抱いている感情は恋愛感情だと伝えてあげた。最初、ツァンは怒ったふりをして否定したが、最後には受け入れた。そして今は恋人同士がするであろう最高の営みを行う準備をしている。
「・・・・・・・・・」
「やめて、じろじろ見ないで!」
「安心しろ。俺のもじろじろ見ていいから。」
「何が!」
俺はツァンの怒りを笑った。俺たちは裸になって、お互いの姿を鑑賞することにした。ツァンの体は染みひとつない体、着やせするためか普段よりも大きな胸と素晴らしいものだった。俺はその姿を見て大いに興奮した。一方、ツァンはというと俺のイチモツをチラチラと見ることを繰り返していた。その様子を実に微笑ましく感じるのだった。
「さてと、それじゃあ。はじめようか。」
俺はツァンに近づいて、ツァンの胸をつかんだ。それは弾力があり面白く震えて、心地よかった。
「う・・・」
「気持ちいい?」
「・・・わ、わかんない。はじめて、だから。」
「じきに解るよ。」
俺はそのまま胸を触り続けた。それを続けていくとツァンは徐々に色っぽさを出し始め、息が荒くなってきた。
「遊・・・ボク怖い。なんだかボクじゃなくなっていくみたいで。」
俺は微笑(わら)ってそんなツァンの口を物理的に黙らせた。はじめはツァンは驚いて少しもがいたが、やがて俺の意図が伝わったようで動かなくなった。唇を外してツァンに言った。もちろん、できる限りのかっこいい口調でだ。
「大丈夫だ、ツァン。俺に任せてくれ。」
「・・・うん。」
ツァンの返事を聞くと再び、キスをした。ただし、今度のキスは今までのような恋人同士のキスではない。つまり、ツァンの口に舌を入れた。ツァンは驚いていたが、かまうことなく行為を続けた。舌を絡ませ、歯をなめ、唾液を混ぜあった。それを1分ほど続けてから、手を股間に差し出した。ツァンの股間はすでに濡れていた。とりあえず、ツァンのクリトリスをいじり始めた。すると見るからに変化があったツァンがより、積極的に舌を絡ませ始めたのだ。それを心から喜びつつ、クリトリスをさらに刺激した。そして・・・。
「ああ!!」
ツァンは口を離して絶叫した。どうやら絶頂したようだ。しかし、今まで抱いた女性(といっても雪乃だけだが)と違うことがあった。
「・・・潮吹きか。」
ツァンは潮を盛大に吹く体質だったのである。自分の体質を初めて知って放心しているツァンを尻目に俺は行為を続けた。
「やぁん!」
ツァンのヴァキナを舐めたのである。
「・・・や、やめ、て・・・」
「え?なんで?」
「そんなとこ、汚いよ・・・」
「ツァンの体に汚い所なんてないよ。」
そう言いながら、指をヴァキナに入れて挿入ができるかどうかを確かめた。
「ツァン。」
「・・・なに?」
「挿れるよ。」
ツァンは俺の言葉の理解にしばらく費やした。
「もう、我慢できそうもないんだ。いいだろ、ツァン」
「・・・うん。」
そう言ってうなづいたのを確認した後、俺は挿入した。挿入は処女であるにもかかわらず上手く進んだ。そして、処女膜を破った。
「ツァンの初めてもらったよ。」
「・・・う、うん。」
「動くぞ。」
そこから俺は思い切ったピストン運動を開始した。ツァンの中は雪乃のものとは吸い付き具合などが違っていた。だが、確かなことはツァンも名器の持ち主であることだ。俺は強弱をつけるなどしてツァンの中を愉しみながら、蹂躙していった。すると、ツァンが徐々に乱れ始めた。
「あーああ♡」
「ツァン、きもちいんだね。」
「・・・わ、かん、ない。頭が、吹き飛びそうなの。」
「これがセックスだよ。ツァン。互いに相手を気持ちよくさせあって、何も考えられないようにするんだ。」
「こ、これが、セックス・・・」
「ツァン、俺はツァンの名前を呼ぶからツァンも俺の名前を呼んで。」
「え?」
「いくよ、ツァン!ツァン!ツァン!」
「・・・遊!遊!遊!」
互いに名前を呼ぶことで互いの距離が近くなった気がした。そして、より行為が感じられるようになった。互いの名を呼び合うことはこうした効果あるからこそ行われるのだろう。そして通常より早く、行為は佳境に入った。お互いに名を呼び合ったため後先考えず、体を動かしたためである。
「ツァン!出すぞ!」
「出して、遊!出して!」
「イク!!」
「ふぁあああ♡」
こうして俺とツァンの初めてのセックスは終わりを告げた。
「まったく。」
俺はツァンをベットに寝かせてそうつぶやいた。ツァンは行為の後、すやすやと眠っていた。どうやらセックスの疲れとこれまであまり睡眠をとれていなかったことが理由のようだ。しょうがないので俺は濡れタオルで体を拭いてやり、ここに寝かしつけることにした。
「とりあえず、二人攻略できたわけか。」
二人攻略できたとはいえ、今後の攻略キャラの数を考えるとまだまだゲームは始まったばかりだ。気を抜くのはまだ早い。本当ならここから今後の展開について考えていくのがベストであろう。だが、俺は。
「ま、いっか。」
ベストの選択をすることを止めて、寝ているツァンに顔を近づけて言葉をかける。
「おやすみ、ツァン。」
そうして頬にキスをして、俺も寝ることにした。互いに裸で一つのベットの中に入りながら。