深夜。俺は散歩をしていた。といっても月明かりをたよりに夜の海を見て俳句に詠むなどといった高尚な理由があってではなく、下心があってのことである。目的の人物が約束の場所に立っているのをみると声をかけた。
「それじゃあ、約束したように散歩しようか。紬さん。」
「はい。」
彼女はそう言ってほほ笑んだ。
俺たちは海に向かった。海は月と灯台のかすかな光に照らされている以外は真っ暗でよく見えなかった。しかし、風が心地よかった。その心地よさを堪能してから話しかける。
「体調の方はどう?」
「あ、はい。体調は近頃は随分良いです。お気遣いありがとうございます。」
「そう、それはよかった。」
それから少し、会話を続けた。
「そろそろかえろっか。風に当たりすぎて体調が悪くなってもいけないし。」
「そうですね。」
「それじゃあ。はい。」
そういって自然と手を差し出した。彼女は驚いた。しかし、優しく接するとおずおずと手を差し出した。俺は紫の手を引いて帰った。
夜の散歩の翌日。麗華たちとの勉強会を終え、レッド寮で夕食をとっていたとき。大徳寺先生が編入生の早乙女レイを紹介した。
(そういえば、そういうやつがいたなあ。)
俺は学生のころに観た遊戯王GXのアニメを思い出していた。「十代サマー!」とよく言っていた小学生だったな。
話はどんどん進んでいき、誰の部屋に一緒になるかの話となったので俺が発言した。
「俺の部屋で引き取りますよ。今、俺は一人ですし。いざとなれば、旧校舎で寝泊まりすればいいんですから。」
海馬社長との密約で旧校舎は俺が使用することになったのだが、表向きは俺が旧校舎の管理を任されることになったということにしておいた。学生になぜ旧校舎の管理を任せるのかという異論があったらしいが、社長は強引に黙らせた。まあ、1人納得していない人がいたが。
「そうですかニャー。それじゃあ、小南くん。よろしくお願いしますニャー。」
「よろしく。」
「・・・はい。」
編入生はそのように返事をした。
編入生をレッド寮の部屋に招き入れ、軽く会話をした。会話の内容はカイザーこと丸藤亮に関するものが多かった。
「・・・それじゃあ、亮さ・・・いや、丸藤亮はまたアメリカに?」
「ああ、またアメリカのデュエルアカデミアにデュエル留学にいったよ。」
「そう、なんだ・・・。」
そう言って目を下に向けた。会話の最中に思い出したのだが、コイツそういえば最初はカイザー好きだったな。そう思い、目を向ける。
明らかに落ち込んでいた。それを見て俺は提案をした。
「デュエルしないか?」
「すごい・・・。」
「そりゃあ、なんてたって俺はカイザーに勝ったからな。」
「気分転換と歓迎を兼ねてデュエルしようぜ!」と提案したものの、気乗りしない様子だった。俺は気乗りさせるために「カイザーに勝った俺とデュエルするのも一興だぜ!」などと丸藤亮を貶めるような発言をした。すると彼女は「亮様が負けるはずない!」とむきになって反論してきた。かくして目的通りにデュエルをすることになったのである。
デュエルは7試合ほどした。結果はすべて俺の完封。ハンデとして初期手札0やLP1スタートなどの条件を付けたが、いずれにおいても俺が勝利した。
「・・・亮様に勝ったなんて嘘をつけるわけね。」
「だから、本当に勝ったんだって!」
そう言って口げんかが始まる。そして、口げんかが一息つくと俺たちは笑った。デュエルをして俺たちの距離は随分、縮まった気がする。そんな中、事件は起こった。
「遊!いる!?」
「遊さん、いますか?」
「小南君!」
『・・・・・・・・・』
人間万事塞翁が馬。このことわざの意味がよくわかった。そうため息をつきながら思う。
「・・・それで遊。アンタ小学生にも手を出そうとしたクズってことでOK?」
「ちがわい。手を出そうとしてないわい。」
「だ、大丈夫ですよ小南さん。私、ロリコンでも遊さんのことが好きですから。」
「ありがとう。ウサミン。だけどその言葉重い。」
「小南君。小学生に手を出すのは犯罪ですよ。恥を知りなさい。」
「少しは俺の話を聞け!」
さて、この3人がなぜ俺の部屋に来たかというとレイの家族からアカデミアに通報が入ったからである。「小学5年生の娘がデュエルアカデミアに向かっているかもしれない。」という通報が。その話をこの3人は盗み聞きし、すぐさま俺のところに向かってきたというわけである。
「それにしてもなんで俺のところにいると思ったんだよ。」
『女の勘(です)!』
「怖いな!女の勘!」
そうやってふざけていると、蚊帳の外にいたレイが発言してきた。
「小南さんとみなさんってどんな関係なんですか?」
『・・・・・・』
子供のこの無邪気な発言にはただただ沈黙するしかなかったね。
その後は、レイの存在を先生方に教えて、明日の昼にレイを船に乗せるということで問題はまとまった。
「あ♡あ♡遊ソコ♡気持ちいい♡もっとしてえ♡」
「前戯でこうなるなんてエッチだなぁ。」
「だれがエッチにしたのよ♡」
「誰だろうな?元々、雪乃がエッチだったんじゃないのか?」
「ホントですよね。こんなにエッチな胸をして、このこの♡」
そういうとセイコは雪乃の胸を揉みだした。すると雪乃はより一層乱れ始めた。
俺は今、廃校舎でセイコと雪乃の2人と3Pをしている。内容としては俺とセイコが雪乃をいじめるというものである。
「それにしても、どうして彼女たちは自分の順番をとばしたんだろう。小南君知ってる?」
「まあ、一応は。」
レイは今、一人でレッド寮の俺の部屋に泊まっているが、もし何かがあったらあの3人でレイの世話をすることになったからな。だkら、泣く泣く俺との情事を断ったんだ。
「ふふ、そんなことどうでもいいわ♡もっと私をいじめて♡」
「全くしょうがないな・・・。」
俺たちはさらに雪乃を凌辱するのだった。そして、気分が乗っていくにつれてセイコも犯した。セイコはすでに随分と興奮していたようで派手に乱れた。それを見て雪乃は一層乱れた。後は・・・。
「いい、強いです、遊くん♡」
「もう、いっちゃう♡」
ご覧の通り、完全に出来上がった美少女と美女がいるばかりだ。この2人の様子をしばらく愉しんだ。その後、俺はちらと扉を見た。行為に及んでいる最中、視線を感じたためだ。扉はきちんと締めたはずなのにすこし、開いていた。俺は何があったのか、ゲーマーとしての推理力から理解した。念を入れるために、監視カメラを調べることにした。
翌朝、全校集会で校長の言葉があった。「ノース校との対抗デュエルが近づいているが、丸藤亮が海外に留学しているので誰が代表になるかわからない。自分がなってもいいように準備をしておくこと」。要約すると、そういった内容だった。
校長の会話が終わって散会した際に、明日香を見かけた。話しかけようと思ったら、逃げられた。・・・明日香の攻略イベント早く来ないかな?
というわけで、レイに会うことにした。俺が近づくと、レイは顔が赤くなり、俺から去ろうとした。そんな彼女に言った。
「帰る前によった方がいいところがある。」
しばらくして、俺たちはオベリスクブルーの丸藤亮の部屋にいた。今朝早くに丸藤と連絡をとり、事情を説明して部屋を見せてほしいと頼んだのだ。カイザーは快諾した。
「・・・・・・」
レイはしばらくの間、無言だった。そして時がたつと、質問した。
「亮様はここでセックスしたことが、あるのかな。」
「さあ、どうだろうな。人の私生活には立ち寄らない主義だから俺には分からないな。」
また、無言になり、しばらくして質問をした。
「・・・遊。どうしてセックスをするの?2人も、ううん。ツァンさんたちを入れたらそれ以上の人たちと。」
「昨日の情事をみてそこまで推理したのか。頭いいな。」
「知ってたんだ。」
「まあな。」
それから俺は持論を展開した。
「男というのはそもそも美しい女性には目がない生き物である。」
「何人抱いたかが、問題ではなく全員幸せにできたかが問題である。」
「男女の関係は当事者が納得していれば、基本的に第三者が立ち入るべきではない。」
「つまりだな。こういう理由で俺は抱くわけだ。」
そう言ってやる。
「・・・・・・ボクも。」
「うん?」
「ボクも抱いてくれるの?」
しっかりとした目を向けて尋ねた。
「いや・・・」
俺は真摯な目を向けて答えた。
「俺は児童には興味ない。」
「そう。」
レイはそういって押し黙った。それをみて俺は思った。
早乙女レイは児童だ。俺には幼女趣味はない。しかしハーレムを目指している以上、原作キャラであるレイはおさえておきたい。だからとりあえず、今のうちに俺のものにしておいて、ゲーム期間終了目前の肉体的に成長したころに関係を持とうと思いこうしたわけだが果たしてうまくいったかどうか。それは船で見送るころにはわかるだろう。
こうして時間が過ぎていった。
昼になって船が街に向かう頃。早乙女を俺たちが見送ることになった。その際、大きな声でこう叫ばれた。
「ボクなるから。遊にも亮にも愛される女性になるから。その時は昨夜のセイコさんや雪乃さんのように、よろしくね。遊!」
・・・あいつめ。気に入った男をとっかえひっかえにするつもりかよ。俺の攻略手段を乗り越えた言動をするとは・・・面白いやつだ。再会を楽しみにして、水平線に消えるまで一人の女が乗った船を見送った。すると、あることに気付いた。
『・・・・・・・・・』
昨夜、なにがあったのかを知った3人の視線の痛さに。この後、なにが起こるか想像ができて恐ろしい。
「・・・ふう・・・。」
人間万事塞翁が馬。このことわざの意味がよくわかった。そうため息をつきながら思う。