お婆さんと再開し、相談をしてから俺の心は軽くなった。開き直ることができたとも言うべきだろうか。今までは自分がプレイヤーであるにも関わらず、登場人物に過度に感情移入することはいけないと思っていた。しかし、それは間違いであることに気が付いた。俺は確かに「プレイヤー」であるが、このゲームの「登場人物」である。そのため、通常のゲームと違って「プレイヤー」として今後の展開を予測しつつも、「登場人物」として感情移入をしてもかまわないということに、お婆さんの言うとおりに思索をすることで気付くことができた。そうして開き直った(タガの外れたともいう)俺の日常を軽く示しておこう。
『起きなさい!!遊!!』
「う~ん・・・。あと5分・・・。」
『まったく・・・。ごはん食べられなくなっちゃうわよ・・・。』
「それは困る・・・。」
そういってむくっと起き上がる。するとサラはため息をついてこう言う。
『全く、朝ぐらい一人で起きなさいよ。』
「はははは・・・」と俺は笑ってごまかした。
朝7時30分ごろ。俺は精霊界に行ってからはっきりと存在を理解できるようになったサラに起こしてもらう。そして日課として彼女をからかう。
「それにしてもぶつくさ言いながら俺を起こしてくれるなんて・・・。もしかしてサラって俺のことが・・・」
『はあ?何を言っているの?そんなこと言ってないでさっさと行きなさいよ!!』
こうして旧校舎にある寝床を俺は後にした。今日は朝から購買の仕事が無いので、俺はレッド寮で食事をとる。食事は十代たちや万条目たちと話しながら食べる。十代、隼人は攻略に成功したことから、翔は互いにオタク気質が似通っていることから、万条目とはレッド寮の俺の部屋に住んでいることから、仲良く話すことができている。この経験はあまり友達のいない、というよりぼっちだった俺にとって新鮮なものだ。こうして食事を終えると授業に向かう。
「では、小南君。この問題の答えを言ってください。」
「はい!!答えは等割、不当割、盤割、表割です。」
「正解です。小南君、最近頑張ってますね。この調子で頑張ってください。」
「ありがとうございます!!」
こういう風に麗華に教わって得た学力やもとからあったデュエル知識などを活かして問題を解いていく。そして昼休みにはみんなで楽しく話しながら食事をとる。今回の話題、というより最近の話題は宮田さんについてだ。
「・・・それで、宮田さんはどうなの?」
「・・・ご飯を食べてはいるみたいだけど、まだ外には出てきてくれないの・・・」
「そうか・・・。手紙は届けてくれた?」
「ええ、届けたわ。でも、読んでくれたかどうかは・・・。」
「読んでくれてるさ。」
こういった会話をし、午後の授業を受ける。そして麗華と勉強会をする。
「この問題の答えは・・・」
「X=3、Y=4ですよね?」
「正解です。よくできましたね。」
眼を細めてこちらをみる彼女に笑顔を向ける。
「それじゃあ勉強はこのくらいにして、そろそろしましょうか?」
「・・・ええ♡」
そして俺と麗華は唇を重ねあった。唾液を絡め合い、服を脱がせた。そして、結ばれた。
「1030円になります!!1050円から頂戴します!!」
こうして勉学と恋愛に励んだ後、俺は購買で働く。俺の労働は平均以上である。そうして仕事を終えた。
「ごくろうさま。遊ちゃん、はいこれ。おごり。」
「ありがとうございます。」
渡されたコーヒーを口に含んでいるといつものようにセイコが近寄ってきた。そしていつものように彼女と購買部を後にした。しばらくして話しかけてきた。
「今夜はどう?」
「今夜はちょっとだめなんだ・・・。」
「そう残念・・・」
「ごめんね。この性欲を満たせなくて・・・」
「ひゃ♡」
「せめて、ここである程度性欲を解消してあげるよ。」
胸を触ったり、股間を触ったりして彼女をいたぶった。セイコは2,3度イッた。
「ひゃあ♡小南さん、きもちいいです~♡」
「ゆ、遊!もっと触ってぇ~♡」
「・・・うう♡」
旧校舎に帰ると、俺はいつものようにセックスをした。今回は3人を一度に相手にすることにした。ツァンと彰子、そして雪乃である。今はツァンと彰子の相手をしている。股間を触り、彼女達をよがらせた。Gスポット、クリトリス、割れ目などを触った。そして頃合いを見て、彼女たちを貫いた。抱く方法としては彰子のうえにツァンがのしかかった体勢をとらせ、交互に突くという形をとった。普段より一回に膣内を突く回数は少ないはずだが、それゆえに彼女たちは俺の分身をより愉しもうと普段以上に快楽に敏感になった。俺としても、俺のイチモツに合った形へと変化した名器が普段以上に締め付けてくる心地よさに快楽に溺れた。
「うう♡」
雪乃はそれを手足を縛られ、ただ見ていた。俺は彼女を焦らしておき、熟れきった躰を味わうつもりだった。そしてその試みは功を奏していた。雪乃の下着は愛液でぬれ、びしょびしょになっていた。顔をみても欲望を満たしたい顔になっていた。
『ああ~♡♡♡』
そうこうしているうちに2人は昇天した。俺も精液を2人にまき散らした。そして雪乃の縛りを解いた。すると雪乃は待ち構えていたのか、いきなり唇を奪った。そして俺を押し倒した。俺は笑っていった。
「・・・特別だ。好きなようにしろ・・・。」
俺の言葉がきっかけになり、雪乃は騎乗位の体勢となり、自分から腰を降ろした。そしてそのまま、上下運動をした。俺は彼女の普段以上の乱れようをしばらく観察してから、腰を動かし始めた。雪乃は今まで以上の喘ぎ声をあげ、一層腰を力強く動かした。こうして互いをけだもののように貪りあい、最後は悦びの声をあげて果てた。
こうして夜の営みを愉しむと宮田さんに届けてほしい手紙を渡し、彼女たちを部屋に返す。そしてサラの「この性欲の塊・・・。」というジト目での批判を受けながら眠りにつく。こうして1日が終わる。
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とまあ、こうした日常を楽しみ、愉しんでいたわけだが、それが崩れ去ろうとする出来事があった。俺が紬紫を攻略するために彼女の所属する茶道部に参加して、茶道の作法を教わっていると加藤先生が急いでやってきて俺を校長室へと呼んだのである。そして、校長室で告げられたことはデュエルアカデミアが売却されそうになっているということだった。「なぜかと聞く」とモニターの電気が付き、その理由が映った。そこには万条目の兄が2人と・・・。
「お、お父さん、お母さん。」
ツァンの両親だった。
「どういうことだ!!兄さんたち!!」
「簡単なことだ。我々万条目三兄弟の目標は政界、財界、カードゲーム界のトップに立つことだ。しかし、準。お前がオシリスレッドという落ちこぼれに落ち、カードゲーム界のトップに立つことができなくなった以上、我々は他の方法でカードゲーム界のトップに立たざるを得なくなった。そのための方法がデュエルアカデミアの買収なのだ。」
そして、ツァンの母親が言葉を続けた。
「もし、デュエルアカデミアを万条目財閥が買収するならばツァン、あなたを万条目家に輿入れさせてもいいということにしたのよ。名家であり、海馬コーポレーションとI2(インダストリアル・イリュージョン)社はもとより、政界、財界、カードゲーム界に大きな影響力を持つこのディレ家の娘を万条目家のね。」
そう冷然といった。おいおい、ツァンと万条目を結婚させるかよ、いい加減にしろ怒るぞ!!怒りを抱きながら二人に目を向けた。ツァンと万条目はどちらも震えていた。それは怒りによるものか、恐怖によるものか。俺は目線をモニターに戻して、疑問をぶつけた。
「解せないのですが、どうして政界、財界、カードゲーム界に大きな影響力を持つならば、どうして自分の力で買収しないのですか?」
質問をぶつけるとツァンの両親は憮然とした表情、一方万条目の兄たちは優越感を持った表情をつくった。俺はそれで大体の事情を察した。
「・・・影響力があるということと権力を持っていることは違うのよ。」
「つまり、影響力はあるけれど、金がないと?」
苦虫をかみつぶした顔をした。万条目家の長男が言葉を続ける。
「まあ、端的に言えばそうだ。ディレ家は金がないが、影響力はある。一方、万条目家は影響力がないが、金はある。この2つの家が結ばれることで政界、財界、カードゲーム界のトップに立つだけの力を得ることができる。そのための婚姻だ。」
「・・・つまり、デュエルアカデミアを買収することでツァンの居場所をなくさせ、ツァンに婚姻を余儀なくさせると・・・」
「そうだ。そのためのアカデミア買収だ。しかし、安心したまえ。それには条件がある。」
「条件?」
「デュエルアカデミアは知っての通り、海馬瀬人が築いた自治都市というべき治外法権の場所だ。そのため、この条件をのまざるを得なかった。」
「なんなんだ?兄さん。その条件って?」
「それは我々とデュエルすることだ。そして我々が勝利すればアカデミアは買収し、ツァンさんを嫁にする。我々が敗北すれば、アカデミアもツァンさんもこのままだ。」
「それなら・・・。」
「ただし、条件がある。デュエルは2戦おこなうが、デュエルはそちらが1人、こちらが2人という1対2の変則マッチだ。そしてお前たちは攻撃力500以下のモンスターカードしか使用できず、バーンカードも使用できない。」
『なっ?!!』
俺以外のここにいる人たちが驚愕の声をあげた。
「その代わりにこちらは先行を譲る。条件は以上だ。デュエルは明日の朝10時だ。それでは・・・。」
そうして画面が消えた。
それから学内は騒然とした。それも当然だろう。自分たちの愛する場所である、このアカデミアがなくなろうとしているのだから。その観点で言えば、ツァンと万条目を非難する声が起こったのも当然といえる。
「っっっっっっ!!」
万条目とツァン。普段強気なこの2人が泣き顔をしているのは極めて珍しいな。そんなことを思いながら俺は周りのみんなを批判した。そして、大徳寺先生、加藤先生などを交えて作戦会議に入った。
「・・・それで小南君。自身はあるのですかニャー?」
「俺は当然ながら自身はあります。ですが、問題があります。」
「なんですか?小南君?」
俺は黙って万条目に視線を向けた。万条目は唇をきつく結んでいた。
「俺が負けるとでも?」
「この条件で勝利できるデッキをお前は持っているのか?」
「・・・!それは・・・。」
万条目のデッキを俺のカードで強化しようにも、デッキ編集は攻略キャラしかできない。そのため、俺のカードでデッキを強化するということはできない。沈黙が俺たちを包み込んだ。しばらくすると、あることに気付いた大徳寺先生が助け船をだした。この学園には古井戸などにカードが置かれている。そのカードを集めれば、もしかしたら勝てるデッキを組めるのではないかということだった。俺たちはその話に飛びついた。
古井戸をはじめとした学園に捨てられたカードを俺たちは探し求めた。火山、川、森と様々な場所にカードは散らばっていた。そのカードを集める過程で俺たちは擦り傷をはじめとした。けがを多くした。すると、ツァンが小さな声で話しかけてきた。
「どうして、ボクのためにそんなことをしてくれるのと?」
俺は真面目な顔をつくって答えた。
「そんなの友達であり、クラスメートであり、仲間であり、好きな人であり、愛する人であるお前を助けるために決まってるだろ!!」
その一言で彼女は赤面した。それから万条目とツァンがこの買収騒動に無関係であり、むしろ被害者でもあることを知った生徒たちも探索に加わり、どうにか万条目が勝てそうなデッキを作り上げることができたのであった。
デュエル当日。デュエル開始の直前俺は加藤友紀先生と紬紫と話した。加藤友紀先生はツァンと万条目の置かれた立場を生徒たちに説明し、紫はデッキのキーとなるカードを体調が悪いにもかかわらず、見つけてくれたからだ。加藤先生は明らかに生徒以上の愛情がこもった目で「困ったことがあったらまた私を頼ってくださいね!!」といい、紫は「遊様のような殿方のために骨を折るのはあたり前ですわ!!」といった。その言葉で俺は攻略が順調に進んでいることを理解した。理解した後、俺はデュエル会場に向かった。デュエル会場につくとちょうど、デュエル開始時刻あった。こうしてデュエルは始まった。
デュエルは1戦目が万条目vs万条目長作&万丈目正司ペア、2戦目は俺vsディレ夫妻である。俺は特別席からデュエルを見ていた。
「これで終わりだ!!『強制転移』でコントロールを奪った『星態龍』でコントロールを渡した『ワイト』を攻撃!!」
『うわぁ!!』
万条目長作&万丈目正司ペア LP0
決着はついた。万条目のデッキはコントロール奪取系のデッキである。『強制転移』などを駆使して相手の協力モンスターを奪い、こちらはローレベル・低ステータスのモンスターを渡していくデッキである。サポートとして『ワン・フォー・ワン』、『アメーバ』などがある。ちなみに紫が見つけたカードは『下克上の首飾り』である。これを装備した『ワイト』の攻撃は実に圧巻であった。
『強制転移』(通常魔法)
お互いはそれぞれ自分フィールド上のモンスター1体を選び、そのモンスターのコントロールを入れ替える。そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。
『星態龍』
シンクロ・効果モンスター ☆11 光属性 ドラゴン族
攻撃力3200 守備力 2800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードのS召喚は無効化されない。
(2):このカードのS召喚成功時には、魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードは攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで他のカードの効果を受けない。
『ワイト』
通常モンスター ☆1 闇属性 アンデット族
攻撃力 300 守備力 200
どこにでも出てくるガイコツのおばけ。攻撃は弱いが集まると大変。
『ワン・フォー・ワン』通常魔法
(1):手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。手札・デッキからレベル1モンスター1体を特殊召喚する。
『アメーバ』
効果モンスター ☆1 水属性 水族
攻撃力 300 守備力 350
フィールド上に表側表示で存在するこのカードのコントロールが相手に移った時、相手は2000ポイントダメージを受ける。この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。
『下克上の首飾り』(装備魔法)
通常モンスターにのみ装備可能。装備モンスターよりレベルの高いモンスターと戦闘を行う場合、装備モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみレベル差×500ポイントアップする。このカードが墓地へ送られた時、このカードをデッキの一番上に戻す事ができる。
勝利した万条目に俺はハイタッチを求めた。万条目は俺の意図に気付くといったん立ち止まり、睨みつけ、ため息をついてこれに応じた。なかなか良いものだと思った。次は俺の番である。みんなの視線(特にツァンの)視線を浴びながら舞台へあがった。あちらも上がってきた。すぐに勝負が始まろうとしたが、始まる前に2,3ほど質問をすることにした。
「あなたたちは自分の娘をどう思っているんだ?」
するとすぐさまこうした答えが返ってきた。「『道具』だと思っている」。子が親に尽くすのは当然であり、それをしないのは親不孝である。そのため、子が親孝行をできるようにするのが親の務めである。
「なら、どうして今になって親孝行をさせてやろうと思ったんだ?」
曰く「忘れていた」。自分たちには養子を含めると何人もおり、その子らにかまわざるを得ず、ツァンにかまう暇がなかった。
耳に聞こえなかったが、俺の背後で涙を流す音とそれを慰める声がした。もう1つの質問はやめておいた。「ツァンを愛しているのか」などと聞いても答えは分かりきっており、状況を悪化させるだけだから。代わりにこういってやった。
「ありがとう。質問に答えてくれたおかげで俺も遠慮せずにチートカードを使うことができる。」
こうしてデュエルは始まった。先行は俺である。両親をみると笑っていた。おそらく、手札が相当いいのだろう。『六武の門』でも複数枚引いたのだろう。しかし、それはすべて無駄である。
「手札から『魔術師の書庫』を発動し、『魔術師の書庫』を手札に加える。再び『魔術師の書庫』を発動し、最後の『魔術師の書庫』を手札に加える。最後の『魔術師の書庫』を発動し、デッキから『天使の施し』を手札に加える。『苦渋の選択』を発動。『王家の神殿』(エラッタ前)3枚と『魔法再生』(原作効果)2枚を選択する。さあ、選べ!」
「『王家の神殿』(エラッタ前)を選択する!!」
母親がそう宣言した。どちらを選ぼうと同じだ!!
「続けて『天使の施し』を発動。デッキから3枚ドローし、2枚を捨てる。『強欲な壺』を発動し、さらに2枚ドロー。続けて『魔法石の採掘』を発動し、手札2枚を捨て、墓地から『魔術師の書庫』を手札に加える。そして発動して2枚目の『天使の施し』をサーチして発動。デッキから3枚ドローし、2枚を捨てる。」
ツァンの両親たちはいらだっていた。そしてこちらを慇懃無礼な態度で批判してきた。俺はこういいかえした。
「じきに終わる。手札から『王家の神殿』(エラッタ前)を発動。そしてカードを伏せる。そして『王家の神殿』(エラッタ前)の効果ですぐさま発動。『現世と冥界の逆転』(エラッタ前)!!」
『なんだと(なんですって)!!』
『王家の神殿』(永続魔法・エラッタ前)
このカードのコントローラーは、罠カードをセットしたターンでも発動できる。また、自分のフィールド上のこのカードと「聖獣セルケト」を墓地へ送る事で、手札・デッキ・融合デッキからモンスターカードを1枚選択し、特殊召喚できる。
『現世と冥界の逆転』(通常罠・エラッタ前)
自分の墓地にカードが15枚以上ある時、1000ライフを払い発動。お互いに自分の墓地と自分のデッキのカードを全て入れ替える。その際、墓地のカードはシャッフルしてデッキゾーンにセットする。
小南遊LP4000→3000
デッキ残り枚数 19枚→18枚
ディレ夫妻
デッキ残り枚数 40枚→0枚
「これでアンタたちのデッキは0枚。よって俺の勝ちだ!!」
こうしてデュエルは終わった。
デュエルが終わった後は、なかなか負けを認めない両親に決定的な一言を言ってやったり、万条目に「デッキを見てくれ」とデレられたり、生徒たちから感謝の言葉を述べられたりした。
「き、きて♡遊♡」
「言われなくてもいくよ。ツァン。」
「あひぃん♡入ってくる中にぃ♡」
絶賛、ツァンを慰め中である。今回はみんなからツァンを抱くように言われて抱いている点が普段と異なっている。まあ、言われずとも抱くつもりだったが。俺は最初、正常位でツァンを抱いた。キスなどをすることで「ツァンには俺がいる」と知らせたかったからだ。その作戦は図に当たった。ツァンは最初のころの寂しさはどこへやらセックスを愉しんでいた。だから、俺はツァンの足を肩に乗せて、より奥への挿入が可能になる屈曲位へと移行した。より深くへ打ち込むことでツァンがより感じられるようになった。それはツァンも同様であったようでより大きく声を出した。互いにこの快楽を可能な限り得ようとして、性液を出すことをこらえ続けていた。その時間は短かったが、2人にとってはとても長く感じられた。そして、我慢ができなくなり、互いに欲望を吐き出した。
「ところで、デュエルが終わった後、遊があの人たちに言ったことってなに?」
ツァンは「両親」ではなく、「あの人たち」といった。もうあいつらを親とは思っていないのだろう。俺はミネラルウォーターでのどを癒してから答えた。その答えを聞くとツァンは飲んでいたミネラルウォーターを吹き出しそうになった。そして怒り顔をつくろうとして自然とうれしさが出てしまった顔で「バカッ」といった。俺はその表情をみてうれしくなり、その言葉をもう一度繰り返した。
「ツァンは俺のものだ!!誰にも渡さない!!」
するとツァンは軽く殴りかかってきた。あわてて避けてツァンの様子を見ると、トマトのように赤くなっていた。だから、ツァンをからかうことをやめて、シャワーに誘った。ツァンは黙ったまま、うなずいた。そして体を寄せ合ってシャワーを浴びた。
こうしてツァンとの一夜は過ぎたのだった。