『8/28』
昨日と同じ時間に紫さんが迎に来た。
その日は、草むしりを手伝った。
「楓殿 お昼の手伝いを頼む」
「わかりました」
今度は切るだけではなく、料理の仕方も少し教えてもらった。
「やはり手際がいいな 教えがいがある」
「ありがとうございます」
教えてもらいながらだけど、大根の煮物を作った。
みんなには中々好評だった。
今度、幽香さんにも作ってあげよう。
――
―――
――――
お昼を食べた後には
昨日とは違う所の掃除を手伝った。
「ふぅ~」
「ごくろう」
藍さんがお茶を持って来てくれた。
「ありがとうございます」
一服付くと。
「どんな感じ?」
「わぁ!!」
背後からいきなり、紫さんが出てきた。
「ある程度終わって 休憩して貰っている所です」
「休憩が終わったら私の部屋に連れて来て」
「了承しました」
なんだかわからないけど、今度は紫さんの手伝いらしい
お茶を飲み終わると藍さんに紫さんのお部屋に案内された。
「では楓ちゃん」
「はい」
「私の肩を揉んで♪」
「あっはい」
意外なお手伝いでびっくりした。
「始めます」
「おねがーい」
肩を揉む前に手のひらで。
スーッスー
スーッスー
と軽擦をし。
「……」
グッと肩を掴んで。
ギュッギュッ
ギュッギュッ
と何回も揉みほぐす。
「痛くないですか?」
「全然♪ 丁度いい力加減よ♪ その調子でお願い♪」
「わかりました」
首筋を両方の親指で。
ギューっと挟みこみ。
上下に何回も往復し。
「……」
背骨を挟み込みように。
グイッーグイッー
っと何度も指圧をして。
「……」
最後にポンポンと肩を叩いた。
「はい お疲れさまでした」
「ありがとう とっても気持ちよかったわ マッサージうまいのね」
「そう言ってもらえるとうれしいです」
「このままついでに髪も梳いて貰おうかしら」
「僕がやっていんですか?」
「いいのいいの♪ お願い♪」
櫛を渡された。
「わかりました」
紫さんの髪に触れてみると
すごい柔らかい上にいい匂いがした。
思わず手で集めて鼻を近づけてしまった。
「……ふゎ」
「あら? どうしたの楓ちゃん?」
「あっ! ごっごめんなさい手触りがよくていい香りがするのでつい……」
「気にいってもらえてよかったわ♪」
こんな上品な髪を僕が梳いてしまっていいのだろうか……。
勇気を出して、櫛を通した。
サァーッサァーと
何度か櫛を通していると、
紫さんも気持ちよさそうにしていた。
サァーッサァー
サァーッサァー
「……」
サァーッサァー
サァーッサァー
「……♪」
サァーッサァー
サァーッサァー
「……♪♪」
触ってみると、最初に比べてだいぶ指通りもよくなった。
「こんなものでいかがでしょうか?」
もっと触っていたいが、『僕なんかが触っていいのだろうか?』
という気持ちが強かったので止めておいた。
「まあ こんなもんね ありがとう」
「いえいえ」
終わったので櫛を返したら。
「あら ダメよ楓ちゃん」
「何がですか?」
「こんなに爪を雑にしたら」
「爪?」
指を掴まれてそんな事を言われた。
「普段は爪切りで切ってるだけ?」
「はい そうです」
「もっとお手入れしないと~ 折角女の子……じゃなくて可愛い顔してるんだから」
「はっはぁ……」
そう言うと、紫さんは隙間に手を突っ込みオシャレなものを取った。
「なんですかそれは?」
「爪用のやすり♪ ほら手を貸しないさい」
紫さんに手を預けた。
「ふんふん♪」
慣れた手つきで僕の爪を
整えてくれた。
シャッシャッシャ
シャッシャッシャ
見るみる内に僕の変なふうに尖った爪が綺麗に丸くなっていった。
シャッシャッシャ
シャッシャッシャ
紫さんの手がなんだか気持ちよかった。
シャッシャッシャ
シャッシャッシャ
そして最後の爪が終わった。
「これで終わりどう?」
「わぁ~すごい!」
爪が全部整っており、つやつやと光沢が出ていた。
「ありがとうございます!」
「どういたしまして♪…… あらこんな時間 楓ちゃんは もう帰らなきゃね」
「あっはい」
紫さんに連れられて、自宅に帰った。
「また 明日ね~」
「はい また明日」
――
―――
――――