「楓? 何か食べたいものある? 私が奢るからなんでもいいわよ」
「ほんと!?」
屋台がたくさん出ていて迷ってしまう。
「う~ん…… あっ! あれがいいな!」
「たこ焼きね」
「うん!」
近寄ってみると屋台のおじさんがクルクルとたこ焼きを転がしていた。
「ほら楓」
「すいません! たこ焼きくださいな」
「お嬢さん一つでいいかい?」
「ぼっ僕男です」
「えぇっ!?」
いつも通りのやり取りをした。
「ほら! 焼き立てだよ」
「わぁ~ありがとうございます……アチチチ……ゆっ幽香さん持って~」
「はいはい あそこのベンチで食べましょうね」
ベンチに座って、たこ焼きを食べる事にした。
「先に食べていいかしら?」
「どうぞ~」
「どれどれ……外はカリっと中はトロっとして美味しいわね」
幽香さんは、あの熱いたこ焼きを一口で食べてしまった。
「すっすごいな」
「ふ~ふ~ふ~ はい楓 あ~ん♪」
「あっあ~ん はふはふ 美味しい!」
「可愛い」
頭を撫でられた。
六個入りのたこ焼きをぺロリと食べた。
「次は焼きそば食べない? 楓?」
「うん!」
濃い目のソースの太麺の焼きそばを食べて。
「あっ 幽香さん おっきい肉まんがあるよ~」
「食べようかしら 一つください」
熱々の大きい肉まんを半分にして食べて。
「幽香さん小籠包てなに?」
「食べてみる?」
「食べてみる!」
「小籠包二つ」
焼売みたいなのが、出てきた。
「いい楓? このまま食べると とてつもなく熱いから」
「ふむふむ」
「先に生地に穴をあけて スープを飲むの こうやって」
幽香さんは生地のねじった部分をかじって、生地に穴をあけて
スープを器用に飲んでいた。
なんだか、幽香さんの口元がやけに艶ぽく見えた。
「そんで 残った生地を生姜を乗っけて食べるの 分かった?」
「分かった」
言われた通りに、かじって穴をあけて……。
「あっ熱い~」
「うふふ」
すごく熱かったけど、美味しく食べれた。
色々食べ回り、量は少ないけど、種類を食べたのでお腹が膨れてきた。
「最後は甘いものが食べたいわね~」
「僕も~」
幽香さんはキョロキョロ周りを見ていた。
「どこからか……甘い匂いが……あっ!」
幽香さんが指を差したのは、クレープだ。
「僕大好き!」
二人とも甘い匂いに釣られて、クレープ屋さんに並んだ。
「楓はどれにする?」
「僕はバナナ」
「私は苺で~」
「毎度~」
「美味しいわね~」
「甘くておいしい~」
「バナナも美味しそうね」
「食べますか?」
「一口貰おうかしら♪」
幽香さんが僕のクレープを一口食べた。
「う~ん 美味 苺も食べてみる?」
「頂きま~す♪ 甘酸っぱくて美味しい~」
ふと考えてみると……幽香さんと一緒に出かけるのって初めてだな……。
こっこれてデートなのかな……
なんとなく、ギュッと幽香さんの手を握った。
「んっ? どうしたの楓?」
「なっなんでもないです……」
幽香さんがニッコリと笑顔になり握り返してくれた。
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