カルデアコレクションにて、ブラダマンテ、清少納言更新です。
新年初(もう二月)のエロは金髪北欧系幼女です。今回は導入部分です。
お待たせしたお詫びに明日も投稿し
ちゃんマス「春は人妻、夏は青姦、秋は幼女、冬は乱交」
なぎこさん「それな」
かおるっち「ぶっ飛ばしますよマスター!?それとなぎこさんも適当に返事しないで下さいっ!」
延命措置としての人減らしの『旅立ちの儀』はもはや必要とせず、夜明けを迎えた100の集落全てに
──これより、我らが定めたつがいではなく、自らの意志で選択し、他者を尊重し、
今まで決められたレールの上を何一つ疑問を持たず生きていた人の子らにとってあまりにも困難で優しい神託だった。
外に出る自由と、人生を謳歌する猶予と、愛する意思を突然与えられた彼等の顔色は困惑しか浮かんでいなかった。
23集落の一人の少女を除いて──。
アリスの容態も落ち着き、スルト及び『旅立ちの儀』という病も治療が完了した以上、『
ナイチンゲールの使い魔『白き貴婦人』達の手に運ばれ、小さくなっていく病棟を見送ったゲルダの心はどうしようもない寂しさに満ちていた。
デアーも邪ンヌもアリスも自分と住む世界が違うという事は初めから分かっていた。
今生の別れではなく、きっと彼等はまたここに遊びに来てくれるのだろう。限られた空間──集落で育ったゲルダにはこの短い時間で本来なら出会う事が無いであろう沢山の友人が出来た。
アリスの見舞いに来た──ナイフを持った危なげな銀髪の少女、不安になるオーバーオールの着方をしている少女、邪ンヌと似た大人ぶっている少女、いたずらっ子で不思議な雰囲気がする少女。集落の中で暮らしていたら決して出会う事が無かったタイプの刺激的な同年代の友人。
そして、自身を助け、親、愛、夫婦という概念を語ってくれた太陽よりも優しく暖かい陽だまりのような男性。
離れたくない。もっと一緒にいたい。新しい世界を沢山見たい。
御使いに定められた好きでもない男性と子をつくる──かつては露程疑問を抱いていなかったその決まり事にも断固として首を横に振りたかった。
だから、その御使いの新たな
「あたし、このお兄さんとつがいになりたいの!」
それは一人の少女がなけなしの勇気を振り絞った末に踏み出したとてつもなく大きな一歩だった。
決意を固めたゲルダの中でデアーと一緒にカルデアへついていく事は決定事項であった。朗らかな印象を受けるが、集落の少女の病気の為に神託を破って、巨人が闊歩する外へとその身一つで飛び出したという前科がある彼女。意外にも頑固な一面はあり──ここで断ろうものなら、南極大陸まで一人で向かってしまいそうであった。まぁ、彼女の告白をあのストライクゾーンはゆりかごから墓場までなデアーが断るワケも無いのでいらぬ懸念ではあったが……。
ともかくゲルダ12歳生まれて初めてのお引越しである。しかし、お引越しと言ってもそこまで大層なものではなく──彼女の自宅にある家具や食器、諸々を含むほとんどの物はこれから増えるであろう住人の為に残しておくようだ。
最低限の衣類と絵本だけ、彼女の身支度自体はそこまで時間がかからなかった。
「食材を腐らせるのはもったいないわ……。少しだけだし、全部使ってしまいましょう。デアーお兄さんは嫌いな食べ物はあるかしら?」
「フッ、俺はもう子供じゃないから好き嫌いはないのさ……」
ついこの間、子供をこさえておきながらニヒル顔でアホな事をほざいているが純粋無垢なゲルダちゃんは好き嫌いが無いだなんて凄いのね! ってもう何をしてもデアー褒めるbotと化して瞳を輝かせていた。ツッコミ不在の恐怖。邪ンヌお姉さんを残しておくべきだった。
食材消費&お礼という事でレモン色のエプロンを纏い、鼻歌まじりでキッチンに立つゲルダ。
デアーの手伝いの申し入れをお客さんだからとやんわりと断る。椅子に腰かけ、浮足立つぐらいに上機嫌だとわかるゲルダの後ろ姿を彼はじっと見つめていた。
料理をしながら背後に視線を配っていたゲルダも当然気付いていた。じっと見られることは恥ずかしいが悪い気はしてなかったようだ。
(お兄さんのとても真剣な表情──。きっと今も頭の中ではこの世界のことを憂いているのだわ……。世界を救う大変なお仕事、せめて今だけでも休んで欲しいの…………)
(う──ん。時折、金髪から覗かせるうなじがすごくエロい……。前々から思ってたけど、外見も言動も年相応の少女にしか見えないのにゲルダって妙な色気を出す時があるんだよなぁ、今だってエプロン姿で料理している姿とか幼妻しか見えないし。チラチラとこっちを気にしているの可愛くてえちえちのえち。ロリとアダルティが混在している
平和なのはこの男の頭であり、ゲルダには今一度、この男の幻想から目を覚まして欲しい所だが尊敬と好感度の値がストップ高している様子を見る限りきっとそんな日は来ないのだろう。
ソーセージとキャベツを具材にいもを煮込んだ北欧集落ではオーソドックスなシチューを木の皿から香りを漂わせてテーブルに並べられる。
はふはふむしゃむしゃもぐもぐと人間火力発電所の如くシチューを胃へ流し込むデアーの様子は美味しい? と尋ねる必要も無いぐらいに気持ちの良い食べっぷりだった。
向かいに座ったゲルダは自分の分にも手をつけないで花が咲いたような笑顔で目の前の男を見つめ続ける。
「ふふっ」
「ごくん──と、ふぅ……。ん? ゲルダは食べないの?」
「食べるつもりだったのだけれど……あたしったらおかしいの。お兄さんの食べている姿を見ているだけでお腹も胸もいっぱいになって……。あっ、おかわりが欲しいならあたしの分も食べて欲しいわ! お兄さんが幸せそうに食べているだけであたしまんぷくになっちゃったから!」
「ウッ」
嘘や建て前を口にする事を知らないゲルダは本気でそう思っている。母性と純粋さが黄金比で混ざり合ったイノセント・エンジェルっぷりにデアーは浄化された。
「あれ、あれれ? ど、どうしたのかしら……? 胸を抑えて、うずくまって、病気ッ!? 病気なのかしら!? あぁ、大変だわ! フローレンスさんをお呼びしないと!」
「────そうだ。私は本当に、美しいものを見た。おめでとう、ゲルダ。第零の獣は、君によって倒された」
「お兄さ────ん!!?」
茶番を挟みつつ、お腹を満たした二人はベッドに腰かけ他愛の無い会話を交わしていた。約12の年月を過ごした我が家の別れを惜しむかのように、あるいは新天地への期待に胸を膨らませるように。
年相応に足をバタつかせ、話し、相槌を打つ彼女は一分一秒が愛おしそうに表情を生き生きとさせていた。
特にカルデアに在住する毒舌ショタ作家著作の童話『雪の女王』の話を聞かされた時は、その舞台背景と主人公の名前に加えてあの捻くれ者にしては珍しいハッピーエンドもあってか、ゲルダのお気に入りとなっていた。
「『雪の女王』……とても面白かったわ……。あたしと同じ名前なのが少し照れてしまうけど……」
「カルデアに来れば、その作者にも会える。感想は本人に言ってあげればいいととても喜ぶと思うよ」
「まぁ! それはとても素敵なことだわ……! ふぅ……あたしもこの中の『ゲルダ』みたく、もしお兄さんが雪の女王様に連れ去られたら助けてあげられるように頑張るわ!」
「どっちかと言えば、俺が連れ去る側だと思うんだけどねぇ」
「?」
「いや、ゲルダは健気で可愛いねって」
「可愛いだなんて……ほ、褒められてしまったわ……」
ちょっとした褒め言葉にも照れるようにほっぺだを両手で抑えるゲルダ。こんな娘から邪気の無い瞳で『雪の女王』について持て囃されてしまったら、アンデルセンは間違いなくゴーヤを生で齧ったようなしわくちゃの苦々しい顔になるだろう。
(あぁ、とても幸せだわ……みんなと同じようにここで決められた人とつがいになって──十年ぐらい生きて──そして、巨人にぺしゃんこにされて──あたしの人生はそこで終わりだと思っていた)
腕が触れ合う距離、隣にいる男の口から紡がれる話は全てが御伽話のようでゲルダにとっては新鮮で何日でもずぅっと聞いてられるものだった。
(でも、違ったの……。自分の好きな人とつがいになって『夫婦』になって、子どもをつくって『親』になる。『おばあちゃん』になって好きな人達と生きてられる……もしそんな未来が用意されているというのなら……)
今まで絶対に見ることが無かった未来を彼女は夢想する。アリスのように愛しい人の子種を宿し、その腕で抱き締められる家族を、義務でもなく、誰かに指図されるのでも無く、自らの意志で産み、愛し、生きるという未来を。それがどれだけかけがえなく、暖かいものなのか、今ならよく分かるのだろう。
(幸せ──幸せ過ぎて、不安になってしまうわ。もう前の生活には戻れない……もしこれが夢だったら、
「ちょっとおねむかな、ゲルダ」
「へ、……そ、そんなことないわっ! もっとお兄さんのお話聞きたいもの!」
気を遣った言葉ではない、だがゲルダの本心とは裏腹に彼女の肉体は疲労を感じていた。
何せ、ラウラの薬を求めて外に飛び出し、巨人に追われ、そこからはアリスの出産の場に立ち会い、世界滅亡の危機までその目にしたのだから、十代の少女には些か負担が大きかったのだろう。
否定しても、彼女の瞼はうつらうつらと閉じかかっている。
「少し休みなさい、目が覚めるまで傍でみているから……」
「う、わかったわ……なら少しだけ」
デアーとの憩いの時間が中断されるのは寂しいが、指摘されてしまえば眠気に逆らえないのも事実。彼がほんの少し体を押すだけ、彼女の体は簡単に横たわった。シーツをかけられ、小さな頭を撫でられているとゲルダはすぐに意識を落としていった。
▲▲▲
「んっ………んぅ──……あ、れ?」
目が覚めると見慣れた景色が映り、自宅のベッドで眠っていたことに気づく。寝ぼけまなこをこすり、もう何度も目にした家の中をきょろきょろと見回すと何かが足りないと気づく。
「デアーお兄さんは……?」
眠ってしまう前に楽しく会話をしていたデアーお兄さんがどこにもいない。
あたしが声をかけたときも何か用事があるようにも見えたし、もしかしてお外にいるのかしら。
「それなら、あたしに時間を取らせて、悪いことをしてしまったわ……」
急ぎ足で外套をはおり、外に出ると、集落の様子が少しおかしい気がした。
「誰もいない──」
人の声が微かも聞こえない。せいぜい羊の鳴き声ぐらい。皆いなくなったわけじゃない、窓から中を覗けば、暗い中でベッドに膨らみがある事に気付く、どの家も中で人が眠っていた。
「まだお昼なのに変なの……」
もう集落の外に出てもいいのに、巨人にぺしゃんこにされることもないのに……どうして誰もお外に出ないのかしら?
言いようのない不安で胸の奥がきゅぅっとなる。お兄さん、ねぇ、お兄さんはどこにいるの?
「はぁ、はぁっ……」
いない、いない、誰もいない。お兄さんもいない。嫌な胸騒ぎがして泣きそうになってしまう。
駄目、駄目よあたし……こんな悲しい顔をしていたらお兄さんに心配されてしまうわ。誰もいないのは皆、たまたま疲れて寝てしまっているだけ……お兄さんはあたしが知らない用事があるのだわ。
だから楽しいことを考えよう、楽しいことをしよう。
今までのデアーお兄さんとの出会いが全部夢だったなんて恐ろしいことを考えずにすむように──絵本でかかれていた人達のように──思いっきり笑顔で跳ねてみよう。
「せ──の…………」
──ぴょ────ん!
空へ飛びあがった時に風が吹いた、あたしの体も時間が止まってしまったように浮いたまま。
──え?
空が割れる。大地が砕ける。山も木も動物も家も何もかも氷のように簡単にバラバラになって──。
──え……?
あたしは二度と地面に足をつけることなく、その風にさらわれてしまった。
──全部、夢? あぁ、嫌……た……す、けてお兄さん……。
浮かべた笑顔は凍り付き、泣きわめくことも、助けを呼び暇もなく、そのまま……。
▲▲▲
「──……ダ。ゲルダッ!」
「………………はっ、はぁ、はあぁっ……お、お兄さ、ん……? あ、れ……あた、し──?」
激しくなった動悸と共に意識を覚醒させたゲルダの瞳に最初に飛び込んできたのは真剣にこちらを心配しているデアーの顔だった。
荒くなっている呼吸を落ち着かせ、周りを見回せば、自分が最初に眠りについた家にいる事を理解する……今度はちゃんとデアーも傍にいることが現実に帰ってきたと実感させてくれていた。
「凄くうなされていたよ……怖い夢でも見た?」
(あぁ、じゃあ……やっぱりあっちが夢──……)
夢で良かったと今のゲルダは安心することが出来ない。ついさっきの悪夢があまりにも真に迫っていて現実味があったから……。
彼女は子供ながらこう考えていた。あの夢の結末は
無知なままなら良かった。それならきっと、あの夢のように消える自分は笑顔を浮かべたまま、痛みすら感じず消えていくのだろう。
けれど、もう今のゲルダは知ってしまった。長く生きれる未来は幻想ではなく、現実味のある将来だと。
ゲルダは思い描いてしまった、好きな人とつがいになって家族になるという愛を。
ゲルダは味わってしまった、自らの意志で行先を決めることが出来る自由を。
「デアーお兄さん……あたし、あ、たし…………」
未だ震えは止まらず、上半身だけを起こした彼女はベッドの端に腰かけていたデアーの腕にすがりつくように抱き着いた。体温とその感触が少しずつだが彼女の恐怖を和らげてくれる。
「幸せなの……いま、今とても幸せなの──。あぁ、けれど、幸せになるほど怖いの──、もしこれが夢だったら…………あたしはもう戻れないわ、怖さで頭がおかしくなっちゃうもの……」
自分でも支離滅裂で何を言っているのか分かっていない。うわ言のように幸せと怖いというワードを口走り続けるゲルダに対して、デアーは何も言わずただ、その小さな頭を抱かれていない方の腕で優しく抱きとめていた。
「お兄さんはいなくて、あたしは好きでもない決められた誰かとつがいになって……子供が大きくなる未来も見れなくて、ぺしゃんこになるか、最初からいなかったみたいに風になって消えて──、お兄さんたちが来るまで当たり前だったことが……あたしは怖くて仕方ないの! こんなに、こんなに幸せなのに──」
文明にどっぶり浸かっている現代人は石器時代には戻れない。贅沢を当たり前のように享受している富裕層に節制倹約は出来ない。
『幸せ』というのは一つの麻薬。味を知ってしまったが故にその前に戻ってしまう事に強烈な忌避感を覚えてしまう。ゲルダは子供でありながら、聡明である。今の自分がどれだけの奇跡を折り重ねた先に出来たものなのかと先程の悪夢で嫌というほど教わってしまった。
だから彼女は夢ではないことを確かめるように、デアーの体に触れる。強く強く自らが出せる限界の力で彼の肉体にしがみつく。もし、デアーもアリスも邪ンヌも全てが夢幻だったとしたら、彼女はきっと壊れてしまうだろう。
(今のあたしは恵まれている……怖がって、お兄さんを心配させるのは間違っている……。だから、証が欲しいの……。あたしが立っている世界が現実だという証を──)
ポロポロと零れるゲルダの涙がデアーの袖に染み込んでいく。彼の腕の中で震える彼女の体のなんと小さい事か。彼女は不安を消す為により深く強く、触れ合う方法を自ら求めようとする。彼女が知っている中で最も強烈な存在感があって、愛という概念を教えてくれた男の子種をせがむ。はしたないと思われようとも、自らの意志で止まることは出来なかった。
「んっ……?」
あなたと子どもをつくりたい──と、口を開きかけた彼女の薄桃色の唇にデアーの人差し指がそっとあてがわられる。それ以上は言わなくても大丈夫だと。
「大丈夫。君がいる世界は絶対に消えたりしない。君を誰にも攫わせたりしない。ここに誓うよ、俺は君と君がいる世界を守るって」
それは何の根拠も無い言葉だった。けれど、
「ほん、とう?」
「あぁ、夢の中だろうと絶対に助けに行く。好きな人が苦しんでいたら手を差し伸べる。つがいってそういうものでしょ?」
「す、き? あたしがつがいでいいの?」
「あぁ、これ以上女の子からのアプローチを受け身のままでいるのも男の沽券に関わるからね」
約十年しか生きていない小さな少女が自らが育った故郷すらも捨てて、どこの馬の骨とも分からない男に求婚したのだ。集落という衆目ある場で。その勇気と行動力をデアーは讃える。だから、ここでのアプローチは自分からしようと。
もし彼女から性交渉を求めて、デアーがそれに応じても──後々にそれはもしかすれば、泣き喚いている自分を慰める為だとゲルダが勘ぐってしまう危険性をデアーは少しでも潰す。今の不安定なゲルダ自身が自分は彼に求められる存在では無いのではと不安に駆られてしまわないように。
その不安を掻き消す為に、自信に満ち溢れた彼女でいてもらう為にデアーは言葉と行動で示す。決して、自分は憐憫で女を抱くことは無いと──。
「シンプルな言葉で言おう。君のことが好きだ、だから抱かせて欲しい」
縮こまり、震えているゲルダの涙に濡れた瞳とデアーの眼差しが交差する。
「抱く……? でも、もうお兄さんはあたしのことを抱いてるわよね?」
さもすれば男女の行為をただ子どもをつくるというものだけで捉えているゲルダはセックスという言葉すら知らないのだろう。
不思議そうに首を傾げるゲルダに微笑ましく思っていたデアーは簡単に説明をした。
「『抱く』っていうのはこうして抱っこするという意味以外にもあるんだよ。子どもをつくるっていうのは好き合った者同士でするものなんだ、だからその行為の中で色んな所を触れ合って、好きって気持ちをお互い確かめる為に愛し合うことを『抱く』っていうんだ」
「すきって気持ちを──……確かめる……。お兄さんはあたしのことがすき──」
「今は言葉の意味はわからなくても、本能で理解して欲しい。君を抱く、愛する、犯す、君とまぐわう、交尾する、セックスする──君を俺の女にする」
愛も恋も知らずに育った12歳の少女にとってはシンプルで燃え盛る程に情熱的な求愛を受けて、彼女はエメラルド色の瞳をパチクリと大きく開ける。
告げられた言葉を胸に刺さってしまった恐怖という氷を溶かす為に何度も反芻する。震えはもう止まっていた。告白された言葉の意味を飲み込む程に固まっていた頬が緩んでいった。
「え、えぇと……そ、の……あたしで良ければ……よ、よろしくお願いしま、す……」
原因不明の頬の熱によって上手く回らくなってしまった思考回路で発したゲルダの返答は非常にしどろもどろではあったが、北欧少女特有の白い肌に赤みがかった頬、口を何度も開閉させ、視線を泳がせるという彼女が初めて見せた男女の行いに対しての恥じらいの表情は意図せずにデアーの情欲を煽った。
「あっ、そ、そうだ! アリスに教えてもらったの、こういうときどうすればいいかって……!」
何とも言えない空気を変える為か突然、何かを思い出したかのようにベッドから起き上がり、立ってデアーの前へと移動したゲルダ。視線の高さは腰掛けている彼と同じぐらい。
屈んで、両手でドレススカートの裾の端を左右に掴んだ彼女は上半身と一緒にそれを持ち上げた。
長い緑のスカートが捲り上げられ、扇状になる。露わになったのは纏うものが一切無い生まれたままの下半身。誰の足跡もつけられていない新雪のような肌。
彼女自身も原因は分からないだろう、股からは僅かに液体が滲んでいた。
「あたし、もうこどももつくれる体です……。だから、どうか……たくさん可愛がって下さいな」
赤面し、自分では原因が分からない羞恥という感情で目を伏せている少女はその誘いがどういう意味をもっているのかも、まだ深く理解していないのだろう。だが、その無知さ故の艶姿はデアーの獣性を完全に目覚めさせた。
《同時刻~~カルデア、マシュの私室にて》
カラカラッ……とルーレットを回す音と小気味よくコマを進める音が聞こえる。
大きなボードゲームを四つの座布団を下敷きにしているプレイヤー達が囲んでいた。
「1、2、3、4、5……あっ転職マスですね。魔術を利用したYouTuberが大当たり!やりましたよ先輩、毎ターン、100万の収入が入るようになりました!」
「魔術系YouTuberとは新感覚……。でも魔術協会からの警戒度が星一つ増えたから、これからはちょっと気を付けていかないといけないね」
「当たり前でしょう。神秘の秘匿も何だと思っているのかしら……」
「フォウ、フォフォ、マワレフォウッ! (訳:聖杯手に入れて、大金持ちに俺はなる!)」
「あっ、フォウさんは聖杯戦争エリアに進んでいきました……!チャレンジャーですね、三割が即死マスなので気を付けて下さい」
「小動物とは思えない程に器用にコマを動かしているわね、フォウ。私が知っている頃より大分知性を持ってないかしら?」
カルデアのマスター、マシュ、オフェリア、そしてフォウという三人と一匹が白熱しているボードゲームは『人生ゲーム メイガスドリーム』。
プレイヤーは一人の
「次はオフェリアさんの番ですよ」
「あっそうね……。1、2、3、……(そういえば、どうして私こんなことしているのかしら?)」
オフェリアのコマがハートマークのマスに止まった。
「おっ、結婚マスだ。結構メリットがあるよこれは。子供も産まれれば、根源に至れる確率も上がるし。パートナーがいる事で純粋に資金獲得倍率は上がって、死亡マスに止まってもパートナーの出目次第では避ける事も出来るし……さては魔眼を使ったなぁ?」
「使うわけないでしょ馬鹿。え――と、もう一回ルーレットを回して、時計回りで当たった人がパートナにー……ってえぇ!?」
「フォウ、フォフォウ……(訳:ピンポイントにアイツにあたりましたねぇ)」
「先輩……結婚した、のですか? 私以外の人と――」
ハイライトを失った眼がオフェリアを射抜く。
「あ、そのマシュ、待って、これは違うの……ご、誤解よ!」
「浮気した人は皆、同じ事を言う」
「あなたは黙ってて!そもそもどうして私がこんな弁明しなきゃいけないのよ!むしろ慌てるべきはあなたじゃなくて!?」
「俺からすれば、どうしてオフェリアさんがそんなに焦っているのかが謎。一応わかってはいると思いますけど、ゲームだからね?マシュもあんまりからかわないの」
「すみません、狼狽えているオフェリアさんを見るとこう胸のあたりがポカポカするんです」
「わかりみ」
「先輩!」
「マシュ!」
感極まり、抱き合う
「そもそも先輩の私以外の結婚相手なんて両手じゃ、数え切れませんし。何なら子供だっていますからね」
「ね――っ」
「ね――っじゃないわよ! そこにこそ怒るべきじゃないのマシュ? 奥さんが三桁もいると王族でももう少し慎みを持つわよ」
「なるほど、正妻は自分だと。結婚マスに止まった途端に正体を表しましたねオフェリアさん」
「いやだから……たかがゲームでしょ?」
「たかがだなんて言っちゃ駄目だよ。現代魔術科の
「私はその嘘が輝く様を見ない!」
周回地獄からの解放を条件に二世が過労死間近テンションで一晩で作ってくれました。
「むぅ、先輩へのキレキッレのツッコミ……羨ましいです。私はいつも突っ込まれる側なので――」
「あぁうん。マシュがボケなのよね? そういう意味よね? ね? ね! お願いだからそう言って!」
「フォウ、フォウ……(訳:早く、次回してくれよ)」
北欧ロリの処女膜を破るまで、残り一時間弱。
時系列的にはオフェリアさんがロシアに行く前です。
後半のエロは明日投稿しまーす。