決して、話数またいでストーリーを考えるのが面倒くさいとか、そもそも時系列に話を作ることが出来ないからとかそんな理由ではない。いやホントホント、本当だってば。
綺麗なものほど崩壊させたくなる(確信)。
「……そんな、嘘よ……」
マルタは絶望した。
信仰を護り、人類を愛し、世界を導かんとする聖女が顔を青ざめ目の前の事実を受け入れられないでいる。
「ありえない……、こんなのは……何かの間違いよ…………」
衣服を一切纏っていない彼女は眼を瞑り、確固たる数値を否定するかの如く呟く。
生前にここまでの衝撃はあったか?
いやサーヴァントである今の方がこの真実は受け入れがたい……。
どうして、どうして、どうして。
自問自答しても真下にある機器は何も答える筈がない。
「……体重が増えているっ!!」
マルタは絶望した。
「ええー?ほんとにござるかぁ?」
「あのエセ侍の真似を今すぐ止めていただけるでしょうかマスター?」
ステゴロ聖女ことマルタさんにトレーニングルームに呼び出しをくらいました。
出来れば二人っきりで他の方達は立ち入り禁止にして欲しいと……色気のある話かなーと思いながら着いてみれば、何故かいたのは全身青ジャージで防護されているマルタさんの姿が。
「私とて嘘だと思いたいのですが……どんなに量り直しても教えられるのは残酷な真実っ!これも試練だと言うのですかっ!」
「てかジャージ姿似合うねマルタさん。深夜のドンキにいそう」
「あんたっ私の話ホントに聞いてんのっ!?」
悲しみと怒りに塗り潰された瞳でこちらを掴みガクガクと揺らしてくる聖女さん、口調乱れてまっせ。
「元を辿ればっ!私を召喚したあんたがっ!全然私を使ってくれないからじゃないのっ!?何よ、あんだけ種付けしておいてっ!レベルMAXにしたらポイッ?こんな都合の良い女扱いなんてマスターはホント鬼畜だわっ!」
「人聞きの悪い事は言わないでくれるかね」
まぁ確かに、言われてみるとウチの高レアライダー組は激戦区だからなぁ……。
ドレイク船長:言わずもがな使いやすさNo1、よっ!提督っ!
サンタさん:全体トップクラスの火力を誇る宝具、ミニスカは良いぞ。
マリー:スキルと回復で沈まない不沈艦、ヴィヴ・ラ・フランス!
アンメア:単体トップクラスの火力を誇る宝具、おっぱいとバニーは良いぞ。
これに加えて、高レアじゃない組も食い込んでくるからねー、マルタさんは不憫。
「そういや戦闘がない日は普段何してんのマルタさん?」
「…………………………起きて、食堂でご飯食べて、ブーディカやマタ・ハリと井戸端会議して、アルテラとチャットしながら昼ごはん食べて、そのままお昼寝して、起きて、食堂で夕食たべて、深夜は荊軻と牛若丸と遅くまで飲んで……」
「ニートかな?」
「ガフッ!」
床へ崩れおちるマルタさん。
自覚はあったのだろう、けどやっぱり俺は腑に落ちない点がある。
「普通の人がさっきみたいな生活してたら、当然ぶくぶく太るだろうけど、サーヴァントは成長もしないし、老化もしないんでしょう?なら体重が増える筈ないんじゃ……」
「けど現に増えてるんだもん。
体重計が壊れてるのかなって見てもらっても特に変わらなかったもんっ」
「もんって」
徐々にキャラ崩壊を起こしていくマルタ姉さん。
とりあえずは原因を解明してあげないとならぬか、見てて忍びないし。
「もしかして、マルタさんが持ってる『奇蹟』のスキルのせいだったりして……あれって不可能を可能にするみたいな感じの奴でしょ?あまりにマルタさんが非生産的な生活をするからそれがこういう形で現れたんじゃないの?神が与えた罰というか試練みたいな形で」
そんなわけねーよなと自分でも思いながら冗談めいて言ってみたが、先程から床にへたり込んでいるマルタさん口を開き、ガクガクと震えていた。
「……よ……それよっ!!」
確信するように俺を指差す聖女様、え?マジで言ってんの?
「世界を救う為に召喚されても私の出番が無いのならそれはそれで良しとしていました。
好戦的な性格でもありませんからね、ですがそれが怠惰な生活を送っていい理由にはなりません。
いつ出番があっても良いのに自身を律するべきだったのですっ!
ええっ、決して
好戦的な性格ではない……ほんとにござるかぁ?
何はともあれ道が見えたのなら解決策の一つぐらいは授けてあげねば、原因の一端は俺にあるわけだし。
「マルタさんをこれから目一杯クエストに連れていけばいいのかな」
「いえ、人理を救わなければならない旅路で悠長な事は言ってられません。
先程はお見苦しい姿を見せましたが、あなたの采配は常に最善です。それを無理に崩す必要はないでしょう」
「その采配とやらもあなたのクラスがライダーゆえにだし……なら俺に良い考えがある」
「えっ本当っ!?……―――コホンッ…本当ですか?マスター」
「クラスチェンジすれば良い話でしょ、マルタさんならボクサー、レスラー、グラップラーのエクストラクラスぐらいには…………ごめんごめん冗談だから無言で首絞めないで、タップタップ」
「……はぁ、まずは地道にこの鈍った体を鍛え直さないといけませんね、付き合ってもらいますよマスター」
「え?俺?もっとパートナに適した奴は他にもいると思うけど」
「他のサーヴァントにこんな醜態を見せれません、あなただから頼んでいるのです。
レオニダス王、クー・フーリン、佐々木小次郎、ベオウルフ、神槍 李書文……これだけの肉体系英霊に師事しておきながら運動が苦手などは言わせませんよ」
「師事というよりは遊んでもらってるだけなんだけどなぁ……まぁいいさ、頼りにしてもらえるのは嬉しいし、ビジバシと行かせてもらいますよ!」
「ええっ!望む所よっ!この聖女マルタ!必ず痩せてみせるわ!」
「まずはその野暮ったいジャージからいつもの服に着替えてもらおうか」
「…………へっ?
いやいやいやいや、運動するといったらジャージでしょう?別にわざわざ着替える必要は……」
「No!
ダイエットの秘訣はまず自分のたるんだ体を他人に意識してもらう所から始まります!」
「た、たるんだって……」
「危機感を持つ事が成功への近道、それとも必ず痩せるというのは口だけの誓いですか?」
んんぅ?どうなんだ?と視線で訴えると、渋々といつもの戦装束へと変身するマルタさん、サーヴァントってここら辺ホントに便利。
毎度思うんだが聖女と言う割りには格好が性的過ぎるだよねー、谷間とかヘソとか太ももとか。
「こ、これで満足ですか?マスター?」
腹周りを手で隠されながらそんな事言われても困る、別に自身の性癖のために着替えさせたワケデハナイデスヨ。
ぱっと見太った感じはしないけど、ふむ…実際に触ってみないとわからんか。
「はーい、おててが邪魔ですよー、もみもみと……」
隠している手を払い除け、服の上から脇腹の肉をつまむように揉んでいく。
「はっ!?ちょっ、あぁっ、やめ……だめダメ駄目っ!!放しなさいっ今すぐ放しなさい!!やだやだやだやめてってば!」
「うぅーん……あんまりお肉がついてるとは思えないし、そんなに気にする事かなぁー」
もみもみもみもみと……うん良い体ですなーと思いながら、マルタさんの抗議をスルーし、俺の手を外そうとする抵抗も意に介さずひたすら腹周りをチェックする。
………………彼女、何というか確実に弱くなってる気がする、いつもなら既に投げ飛ばされてもおかしくないのに……。
「むりむりむりっ――!もうやめてってば!やめてってぇ…………うぅ……」
「うぅ?」
「うえええぇぇぇぇぇぇええんんんっ!!!」
泣かせてしまった!!
「……ううぅ、ぐすっ、ぐすっ……すんっ…」
「あー、よしよーし、ごめんねー、すぐにやめないでー、お兄ちゃんが悪かったから泣き止んでねー、よしよしー……」
あの後号泣してしまったマルタちゃんを抱き締め、頭をポンポンと撫でながら泣き止むまであやすことにした。
体重を気にしている女性のお腹をつまんじゃいけませんってばっちゃが言ってた気がする、正直スマンかった。
「……うぐっ……馬鹿、変態、ドスケベ、種馬」
「最後は否定させていただく」
回復はしたという事でいいのかな?結局どれぐらい太ったのかよくわからんけど彼女がいつもの調子に戻るまで付き合うとしましょう。
「……ぐすっ、あんたマジメにやるつもりあるんでしょうね…?」
「もちのロンですよ」
涙目でこちらを疑ってくる彼女の空気を変えるように拳をあげて宣誓する。
「う――し!マルタさんが以前のパーフェクトボディに戻るまでレッツ!ダイエット!!がんばるぞ――!!」
「お、お――!!」
~メニューその1:ランニング~
トレーニングルームに設備されているランニングマシンで軽い走り込みをするマルタさん。
マルタさん………………だったのだが。
「開始10分でバテバテって早すぎやしないっすか?」
スイッチを止め、手すりに寄り掛かり息絶え絶えな聖女様、ハァハァしてて何かいやらしいっす。
「……はぁはぁ、はぁ、……私の『奇蹟』スキル……D+から-Dになってるわ」
「は?マイナスD?」
もしかしなくてもさっき俺を振り払えなかったのはそのせいだったり?
「奇蹟のベクトルが嫌な方面に行くって事ね……私の今の体力、本当に町娘程度まで下がってるんですもの……ここまで念入りに試練を与えなくてもいいじゃない、クーリングオフしようかしらこの産廃スキル」
「おい聖女」
「冗談よ、私がこの程度の逆境でくじけるわけないでしょ!今までのは様子見よ!次から本気を出してあげるわ!」
そう言い、マルタさんはプルプルの足で強がりを見せながら再びボタンを押す。
あ、ちょい待ち、そのボタンは世界陸上選手レベルのスピードで……。
「あぎゃぁんっ!!」
おうふ、頭から行ったよこの人。
「……ううぅ、いたぁい……」
「はいはい、すぐに応急手当のスキル使うから動かないの」
こんな調子で大丈夫なのかね……?
~メニューその2:腹筋~
「ぐぬぬぬぬぬぬっ…………」
「ほらーまだ2ケタもいってないぞーやる気あんのかー」
彼女の足に自身の足を絡めながら押さえてあげ、筋トレを手伝ってあげる。
手を頭の後ろで組み起き上がろうとしているがいかんせんスピードが遅すぎる、めっちゃ震えてんだもん。
「……ぐぎぎ、これぐらい何ともないわ……やあぁんっ!ちょっと!今なんでヘソを突いたのよ!」
「あんまり遅いとペナルティが発生します。ほれほれもっと死ぬ気で頑張りなさい」
次はおっぱいの方にいくぞー、オラー。
「……やってるわよ!さっきから!あぁ!だから……やぁ、ちょ、無言で胸を揉むなぁ……ああぁん……」
~メニューその3:腕立て伏せ~
「あの頃の自分を思い出すんだ!ドラゴンを拳でしばき倒してたあの頃を!群がる悪漢達を泣き叫ぶまで殴るのを止めなかったあの純粋な頃のマルタさんを!」
「ふぐぐぐ……そ、そんな事した……お、ぼえないわっ、よ!私、せいじょ、だもんっ……むぐぐっ!というかっ!なんであんたは私の背中に乗ってんのよっ!」
気合で自分と俺の体重を支えながら、彼女は叫ぶ。
だって只腕立て伏せするだけなんて面白くないじゃないか。
「これぐらいしないと音を置き去りにする拳を放っていたマルタさんには戻れないかなーという俺の優しさからなんだが」
『祈りとは心の所作……』みたいな感じで杖を使わないマルタさん見てみたいっ!よっ!
暇なのでいい形をしてるお尻でも撫でまわしておく。
「よ、けいなお世話よっ……ひぃやあぁぁんっ……!ふぎやぁっ!」
あ、潰れた。
~メニューその4:強制ギブス~
「マ、マスターこれ本当に強制ギブスなのかしら……?」
「うん、ダ・ヴィンチちゃん特製『亀甲縛り型ギブス』という優れもの、‘これを着けるだけで10kg減量間違い無し!‘だってさ」
「胡散臭い上にもう亀甲縛りって言ってるじゃない!完全にアレなグッズでしょ!コレ!」
確かに強制ギブスと言うには拘束しているモノが些か細く見えるし、前側は胸を強調するようにその周りを縛り、お尻の割れ目と股に深く食い込んでいる。
だが俺は自分の仲間を信じている。ダ・ヴィンチちゃんが強制ギブスといったらそうなのだろう。
「動きは強制されてるし、効果はあるんじゃないの?」
「強制というよりこれ……は……ふうぅんっ!」
歩こうとする度に悶えてしまうマルタさん、どうしたんでしょうか?(すっとぼけ)
「はぁ、うぅ……これぇ動くたびにぃ……敏感な所がぁ、あんっ……こすれてぇ……いやあぁ……」
内股で小さく一歩踏み出そうとするとギシギシという音と共にギブスが彼女を縛りつける。
それでも進もうとするが機械から与えられる快感に耐え切れなくなったのか床に倒れこんでしまう。
「あぅん、ぎしぎしいってぇ……あ、あっ……しめつけないでぇ……んんぅ……」
「マルタさーん、大丈夫?」
うつ伏せのままビクビクしてる彼女に近づく。
こういう時は一緒についてきた取説でも読むべきだろう。
『《ダ・ヴィンチちゃんの一言アドバイス!!》
え?ギブスを着けてる人が倒れ込んでしまった?それは大変だ!今すぐギブスの背中部分についてる紐を引っ張ってあげるんだ!出来るだけ思いっ切りね!』
おぉ、見事に対処法が載っている。
さすがは世界トップクラスの芸術家だぜ!
とりあえず取説通りに、背中にある紐をグイッと引っ張ってあげた。
「んひいいいぃぃああああぁぁ!!……あぁぁっ……んあっ、はあぁ!」
アレーオカシイゾー、何故かマルタさんが仰け反って達してしまったぞ――、これは一体どういう事なのかな――?
「あ、あんたぁ……いますぐぅ……くふぅっ!あ、あぁ、それやめなさいぃ……あうぅっ!」
「それと言われてもどれの事なのか」
紐をグイグイする度にギブスの軋む音と彼女の嬌声が聞こえる。
しかも激しく動けば動くほどさらに自分の体を強く縛る事になるので快感が二重苦で襲いかかってくる。
「あぁぁっ……あぐっ……やあぁんぅ!だからぁ、ひっぱるのぉ……んんうぅっ!やめぇっ、ひぐうぅっ……!」
体も拘束され、空気を求めるように口をパクつかせながらも頬は紅潮し完全に雌の顔になっている聖女様。
「これもある意味では良い運動になるんじゃない?
それにほらマルタさんってちょっとMの気質あったりするし、ちょうどいいでしょ?」
「あ、あんたぁ……ふうぅっ……!あとでおぼえときなさいよおぉ……あぁ!やだぁ!はうぅっ!またいっちゃぁ…………んんんっ!!……」
イケる所までイッてみましょうよマルタさん、滅茶苦茶痩せるかもしれないじゃないですか。
それグイグイっと――。
~メニューその5:バランスボール~
「ハァ、ハァ、ハァ…………」
しばらく楽し……もといトレーニングをし終わった後、ギブスを外してあげ、全身汗でしっとり濡れてぐったりして息切れ状態マルタさん、完全に事後みたい。
聖女がしちゃいけない顔してますよ――。
「どう、マルタさん?10kgぐらい痩せた?」
「……ハァ……もう、ツッコむ気力もないわ……」
そう言いながらもゆっくりと立ち上がる。
力は失っても根性はあるみたいですね素晴らしい。
「頑張ってる聖女様に朗報。
次はあなたにとって比較的簡単なメニューを用意しました」
「……………………」
「そんな疑いの眼で見ないでくださいな、次はちゃんと真面目な奴だから」
今までは真面目じゃなかったのかと聞かれるといや大真面目にふざけてましたとしか言い返せないが。
「体幹を鍛えれて、お腹周りのダイエットも可能!
その名もバランスボール!どう?これならスーパーポンコツ状態のマルタさんでもいけるんじゃない?」
「………………ふっふっふっ、マスター、私のクラスはライダーですよ。
タラスクを初めとして竜種を乗りこなせる私がそんなボール程度に遅れを取ると思いまして?
このような物、眼を閉じてでもお茶の子さいさいですわよ、おほほほほ。あと誰がポンコツよ」
フラグをそこら中に田植えしているとしか思えない発言をドヤ顔でかましているが本当に大丈夫なんですか?
あぁ――、そんなに勢いつけて……。
「ドラゴンライダーの実力その眼にしかと焼き付けなさい!とうっ!!」
高く飛び上がり、バランスボールへ乗っかるマルタさん
―――ボヨンッ
「きゃっ!」
―――ドスッ!ゴスッ!!
「ぐはっ!!」
うわぁ……頭とケツ同時にいったね。
景気よく乗っかったはいいものの勢いをつけ過ぎてボールに弾かれ床に落とされる始末
これはどうしたものか、笑えばいいのか、泣けばいいのか……。
仰向けに倒れてるマルタさんも両手で顔を覆い隠したまま微動だにしないんだもの。
「…………………………死にたい」
「……マルタさん」
「バランスボールにすら乗れないライダーとか聞いた事ある!?
私の騎乗A++は飾りなの!?ボヨンッて何よ!?ボヨンッて!?」
あまりの羞恥心のせいか隠している手はそのままで嘆いている。
ほらバランスボールって乗り物なのか微妙だし気にしなくてもいい気がするけど。
「そう気を落とさないでマルタさん、今はおかしなスキルのせいで力を失ってるだけなんだから」
「無理よ、もう……ランニングは10分も持たず、腕立ても腹筋もロクに出来ず、強制ギブスではイキまくって、バランスボールには乗車拒否されるサーヴァントなんて誰が使うのよ。
あぁ、これからはマスターの慰み者として生きていくしかないんだわ……」
「普段あなたが俺の事をどう思ってるかはよくわかったよ。
ともかくちゃんと健康的で運動もする生活して痩せれば、元の力に多分戻るんだろうし、もう少し頑張りましょう。俺も最後まで付き合うからさ」
「う、うぅ~……ますたぁー」
隣に座ると顔を上げこちらに見事な泣き顔を晒す聖女様
さっきの失敗がよほど堪えたらしい、なんか幼児退行してね?
「……だっこ」
「はいはい」
自ら起き上がる気力すら無いのか両腕をこちらへ広げているので、お姫様抱っこで持ち上げしばらくそのまま機嫌が直るまであやし続ける。
顔はムスッとしてるし大きい子供やこれ。
「完全運動音痴状態の私がこれからクソ真面目にトレーニングしても効率が悪いと思うの」
「と言うと?」
「もっと手っ取り早く痩せれる方法があると思うのよね
……いっそのことアンタとセ○ロスした方が早く痩せれるんじゃないかしら?」
「聖女が言ってはイケない台詞を平気で言いやがりましたね」
「ハッ!聖女の誓いは時と場合によっては投げ捨てるものよ」
やさぐれながら吐き捨てる彼女を見ながら、あぁ月見だんご騒動の時からこういう人だったなーと思い返す。
「で本音は?」
「……マスターがさっきからちょっかいかけるから昂っちゃってるのよ、慰めなさい」
「しょうがないにゃあ」
まぁ、空気を入れ替えるにはいいかもしれない。
案外これが解決策に……つながるわけはないだろうけど
これも運動といえば運動だもんね!
「んぅっ、あっ、あぁ……ひあぁぁ……!はぁ……ふぅぅ、あうぅん……」
床にマットを敷き、彼女を押し倒した後は服を完全に脱がすという事はせず、股の方は横にずらして指を挿入して膣内で細かく動かす。
胸の下の方のベルトを2本とも外し、露出させると既に出来上がっていた先端部分が見えたのでそこをコリコリと弄り回す。
上と下を同時に責められる快感に為すがままにされている。
「トレーニングの時に焦らした甲斐あってもう前戯の必要もなくグショグショだねマルタさん」
「ああぁ!あ、やあぁ……う、うるさいっ、ばかぁ……ああぁっ!ひぃああ!そこやめぇ……やあぁ、あぁっ……いくぅぅっ!」
この人は強くした方が感じてくれるのはわかっていたので乳首とクリトリスを強めにひねると簡単に絶頂へイッてしまった。
プシュップシュッと潮も小さく吹いている
これならもう
「それじゃあパパッと本番の方いくよマルタさん」
「あぁ……はあぁ、はぁ……服はこのままでいいの、かしら……?」
「全裸でもいいけど着衣は着衣ならでの良さがあるんでこのままでオナシャス」
溜息とともに呆れた視線を向けられるがいや別に何でも好きってワケじゃないんすよ。
要するにケースバイケースというだけなんで。
「入れるのはいいけど…………して」
「?」
「ちゅーしながら、して」
あらやだ今日のマルタさんいつも以上に可愛く見える。
普段はどっちかと言うと大人のお姉さん的な余裕があるが、ポンコツ化してる今はその余裕もなく子供っぽい。
あー、ギャップ萌えという奴なんですかねこれは。
「わかりましたよっと」
ご要望通りに、大事な所へ侵入しながら口づけを交わす。
「んうっ!!……んちゅっ、ちゅっ……んはぁっ!…はむぅ、れるぅ……んんぅっ!」
奥へ奥へと進むごとに触れ合う唇が震え、吐息と声が漏れるがそれでも彼女は俺に唇と舌を啄ばむことを止めようとしなかった。
「んんんっ……あぁ!はいったぁぁ…………ちゅむぅ……ちゅるぅ、んん!……んちゅ……」
完全に入りきっても動く事はせずひとしきりお互いディープキスを楽しむ。
「……はぁっ、そろそろ動くかい?」
「……んはぁ、いや、あんたは動かなくていいわ……あっ……私が動かないと運動にならないでしょ?あんっ……」
倒されていた体を起こし、俺を押し倒す。
さっきとは立場逆転の体勢になった。
「じっとしてて……ねぇ……あうぅっ!」
騎乗位の体勢で少しずつ腰を上下に動かす
動くなと言われたので大人しく彼女の痴態を眺めることにする。
「あっ、あっ、ああぁ、はあぁっ!……きもちいところついてぇ、あふぅっ……これぇ、いいぃ……んあぁ!」
コツを掴めたのかだんだんとスピードを上げていき、自分が気持ち良くなれる所を探っている彼女の姿は胸と髪が激しく暴れ……そしてパンパンと臀部を叩きつける音とこちら絞ろうとする膣内の動きにマルタの心地よい重みがどんどん欲望を増幅させていく。
「はぁっ!ああ!……んんぅ、ほらぁ……ふぅぅ!…さっさと出しなさいよぉ……あぁんぅ!あぁっぁっぁぁぁ……」
急かすようにピストンを激しくしてくる彼女に言われるまでもなく射精しようとする。
せっかくなので揺れ動いている巨乳の先端も思いっ切りつねりながら出してあげた。
「ひいいいぃあぁぁああああああああ―――――……!!あぁぁっ!ああぁ!はぁ!……す、すごいぃ……んふぅ……」
引っ張られて形をのばしている胸を気にする事もなく彼女は顔を上げながら自身の体を巡ってる快感と白濁液を堪能してた。。
「……ふぅ、う、うごくなっていったのに……」
「でも気持ちよかったでしょ?」
「……く、癖になっちゃったらどうすんのよぉ、ばかぁ、あぁ……けど、ちょっとたのしくなってきたかもぉ……んあぁっ」
恍惚とした表情でつながっている肉棒を抜こうとはせず再び動き始めるマルタさん。
俺も彼女との騎乗位は気持ちよかったし、付き合うのも問題はなかった。
「あうんっ……ちゃんと、やせるまでぇ……ふうぁっ!……つきあってもらうわよぉ……ますたぁー……あはぁっ!」
てっきりその目的は忘れてるもんだと思いましたよ。
その後、彼女が満足するまでひたすら好き勝手に動いてもらった。
たまにはこちらが何もしないというのもオツなもんでした。
今はトレーニングルームの後始末をしている。
さすがにこの状態のまま他の人に明け渡せないわ、絶対ブチ切られるもん。
ふとマルタさんの様子が気になったので見てみると……。
「いよっしやあぁぁぁっ!!」
ひぃっ!え?え?急にどうしたのあの人?こわいこわい。
「マスター!!」
「は、はいっ」
「戻ってるのよ!」
「な、なにが?」
「私のスキルもステータスも元通りに!!」
「え?マジで?」
聖女様は感極まってその場でシャドーボクシングを始めた模様です。
うん、本当に戻ってるみたい。
だって拳を放つ度にシュパァンッッ!!シュパァンッッ!!って音がこっちまで聞こえるんだもん。
「あれかしら?マスターにいっぱい魔力を注いでもらったおかげかしら?それともマスターって実は房中術が使えたり!?
ふふふふふっ、何はともあれ復活!復活!マルタさん復活よ!!おほほほほ――――」
高笑いをあげ、有頂天気分。
元に戻ったのはいいけれど聖女の面影は感じられない、それでいいのかマルタさん。
「まぁ、役に立てれたなら幸いだよ」
「ええ!本当にありがとう!
今度からは何か困った事があったらまずはマスターに抱かれることにするわっ!
とりあえず、体重も減ったかどうか自分の部屋で確認してくるわね!!」
彼女は「この恩は必ず返すわよー!」と言いながらそのまま部屋から出ていってしまった。
「………………発言からはまだちょっとポンコツ臭がするけど、元気になったのは良いことだよねっ!!」
「ふふんっ♪、なぁーんだ体重も元に戻ってるじゃない!」
体重計を確認し、自らの部屋で一安心している聖女がここにいた。
「マスター様様ねぇー……私は彼の事好きだし、抱かれると気持ちいいし、悩みも解決するし、一石三鳥じゃない!」
色々とアウトな発言をかましてるが気分がハイになってる彼女は気にする事はないのだろう。
「うぅ――ん、肩の荷が下りたこの感じいいわねぇ――……ちょっと掲示板でも漁ろうかしらー」
心に余裕が出来た彼女はいつもの日課を行わんとパソコンを立ち上げた。
「ふーん♪ふーん♪ふふ――……」
【カルデア英霊掲示板】 No.121
1:絶対文明少女
【悲報】トレーニングルームからステゴロ聖女の嬌声と「何か困った事があればマスターに抱かれることにする」発言が聞こえる
とりあえず、どう思うよコイツ
2:キュアジャルタ
私は最初っからわかってたわよ、あんな破廉恥な格好してるんだもの痴女よ痴女
3:キャアオルタ
聖女というより性女だな
4:猛怒裂弩
あぁ、騎乗A++ってそういう……
5:酔いデレ姐さん女房
主殿のナニに乗るんですかねぇ……
6:保母さん志望
子供の教育に悪い事はやめていただきたいのだが……
7:くぎゅ魔王
トレーニングルームってそういうトレーニングする所じゃねえからっ!
マルタは絶望した。
≪Wii Fit Tarasque:非売品≫
荒ぶる悪竜タラスクの回転しまくってる背中に乗って、バランス感覚、運動神経、度胸諸々を鍛えることができる新感覚スリルアクションダイエットゲーム、これで君も今日からドラゴンライダーだ!!
なお、製作陣からの「こんなもん誰が乗れんだ」というド正論の元、販売を断念。
<強化クエストにて>
奇蹟D(回復量300-1500)「おっ、マルタちゃん強化クエスト来るのか!よっしゃ、わいに任しておけ!うぅーーんん」
奇蹟D+(回復量1000-2000)「せいっ!」
<今話にて>
奇蹟D+「マルタちゃん、最近たるんどるなー、よっしゃ、ここはワイが一肌脱いだる!うぅーんん」
奇蹟-D「せいっ!めっちゃ弱体化してあげたでマルタちゃん!」
余計な事しかしねえなコイツ。
聖女ってあれっすかね性的な格好をしなきゃいけない決まりでもあるんでしょうか?
いや全然してくれていいっすよ需要はあるんで。
マルタさんはステゴロイメージが強いですけど結構不憫枠だと思います。
聖女なのにヤンキーネタばっかりでイジられ、強化クエストではスキル追加がされなくて……もう杖捨てるしかないねコレは。
というわけで今回は出来るだけ不憫にしてあげました、不幸な年上の女性はいいと思います。
けど、どうせ落ち込んでもマスターに慰められるんだし(意味深)役得じゃないっすか性女様。