感想数がR18作品の中で2番目になりました。この調子で投稿していけば、感想数だけならいつか1位になれそうです。累計ランキング?それは無理。
1年のスパンを開けての懐かしき亜種特異点編inアガルタでございます。
本編についてはあまり時系列的は気にしない方向で。今回の話の時点で不夜城のキャスター、不夜城のアサシン、エルドラドのバーサーカーはこのカルデアには召喚されていない体でいきます。真名バレ注意(今更感)。
亜種特異点は今の所、アガルタ・剣豪は書く予定。他二つは多分書かん。これ以上、風呂敷を広げると死ぬ。
「参ったな……」
ふぅっとため息を吐き、独りごつ。隣にいる女海賊がビクッと震えた。そんなにおびえなくても、もう何もしないっての。
事の発端をざっくりと振り返る。
ダ・ヴィンチちゃんから魔人柱の残党の反応があると観測された西暦2000年のアジア。
何と地上から奥深く、地底とあり得ない場所からの特異点の発生。統括局ゲーティアから逃亡した獣の残滓達を刈り取る為にも俺はカルデアのマスターとしてレイシフトしたわけなのだが。魔神柱、素材……今度は無限に湧いてくる魔神柱がいいなぁ。
――男だぁ!
――ひゃっはー!!野良の男だぁ!!
――野良チン、ゲットだぜ!!
レイシフト先はいきなり世紀末な女海賊の集団のど真ん中というハードモード。
案の定カルデアからの通信も効かないし、問答無用で女海賊達に襲われるし、いや最後は別に『百式官能(セクハラ術)』で撃退出来たから問題無いんだけどさ。っていうか君達、一撫でで昇天するとかちょっと脆過ぎ無い?攻めはいいけど、受けに回ると弱いってタイプ?
快楽によって物理的に天に召されてしまったお仲間達を見て、すっかりと戦意喪失している唯一の生き残り女海賊Aさんと平和的交渉を行い、情報収集も兼ねて、水の都……イースを治める海賊公女様の所とやらに連れていってもらう事にしたわけなのだが。
しっかし、予定通りに行かないレイシフトにももう慣れちゃったわ。気を抜くとサーヴァントの夢の世界に拉致られるとかもしょっちゅうだし、まぁ……今回は第三者の手によって意図的に事故られたような気もするけど。
「……ん、何だいソイツは?新しいペットか?」
「い、いや違う。公女様の所に連れていく新しい男さ……」
「はっは――!同情するよアンタ!まだアタシらに飼われてた方がマシだったろうさ!」
近づいてきたこの街の住人であるその女は女海賊Aさんの答えに愉しそうに笑い、首輪を付けて四つん這いになっている男の尻に蹴りを入れながら、去って行こうとした。
せっかくなのでこちらの女海賊Bさんもすれ違い様、『百式官能』で昇天させておいた。
「ひゃうぅんっ!!」
恐ろしく早いセクハラ術……俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。
突如として自分を虐げていた者が消失した男は辺りを見回し、いずこへと走っていった。
ガタガタと震える女海賊Aさんを連れて、この都の景観を視界に収める。うーむ、水の都って言うからベネチアみたいなの期待していたのに思いの外、汚ねぇ。というか物がそこら中に乱雑してるし、勿体無いな。円卓の皆さんが見たら発狂しますよこんなの。
「こ、この部屋の先にダユー様がいます……で、では私はこれでっ!」
バレないようにノリで十数人ぐらい昇天させながら進んでいると、ようやく目的の屋敷まで連れていってもらえた。
そのダユー様とやらがいる部屋の前まで案内した女海賊Aさんはそのまま逃げるように走り去ってしまった。そんな化け物を見るような目を向けなくてもええやん。
……さてさて、この国を治めるトップの顔を拝見するとしますかね。
「あら……また新しい人?どうしたのかしら、そんな入り口の所で固まらないでこちらまでいらっしゃい」
「ではお言葉に甘えて、お邪魔します」
扉を開け、中に入ると権力者らしく豪勢な寝室のベッドの上でリラックスしたように腰をかけていたドレイク姐さんのコスプレをしていた美女がいた。さすがにウチの所にいるドレイクさんと別人だってわかる。ドレイク姐さんのファンかな?黒髭と仲良くなれる?
「……不思議な人ね。ここに連れてこられた男達は皆、大なり小なりわたしに対して怯えを見せるというのに……。あなたにはそれが一切見え無いわ……。豪胆な勇士?それとも鈍感な愚者なのかしら?」
「さぁ、貴女はどっちだと思う?ダユー」
馴れ馴れしさを装い、俺は彼女の隣へと腰かけた。
女海賊Aさんから、このイースの支配者ダユーの下へと連れてこられた男は皆、一夜を共にした後にその場で殺されているという話は聞いている。一度、得た物には興味を持たなくなるんだっけか?
その話を聞いた後に「なら俺もその生贄の男達と同じようにダユーの所に連れていけ」と言ったら頭がオカしい奴を見るような目で見られたが。
「いいわ、勇敢な人。わたし、あなたが欲しくなってきちゃった。二人で存分に肉の快楽に溺れましょう……」
早速とばかりに色っぽく吐息を吐き、服を脱いで豊満な胸を露わにして俺にしがれかかってくるダユー。
何にせよ。この世界の事をよく把握している女性に近づく方法が性行為というのなら――。
そこは俺の領分だ。
「んひぃぃっ!!ああぁっ!!んぉおっぁっ!!」
獣のような嬌声を上げて、髪を振り乱しているダユーを背後から突き続ける。
たゆんたゆんと揺れるおっぱいを搾るように掴みながら、タイミングを見計らう。
「んあぁっ!!あぁぁっ!!イイっ!イイわぁっ!!あ、あぁっ……!!も、もうっ!」
……ん――ここら辺かな――?
「えっ――……」
膣の動き方で大体、彼女のイク寸前のタイミングを把握した俺は腰の抽送を止める。
せり上がってきてた快楽を一番良い所で止められたダユーは泣きそうな顔で俺の方を振り返る。
「何でぇ……何で、止めるのよぉっ!!」
自ら腰を動かし、快感を得ようとするが絶頂までは至らない。俺が彼女の腰を抑え、満足に動かせないようにしているからだ。
最初のただ一回のみは膣内出しをして、絶頂へと導いてあげた。だがその後、9回……俺は寸止めプレイで彼女の躰を焦らしに焦らしていた。どれだけ乞われようともイかせてあげなかった。
「嫌、いや、いやよ……!我慢は嫌っ……!!何で、なんで、イかさせてくれないのよぉっ!?……あなただって気持ち良くなりたいのでしょう?」
途中、繰り返される寸止めプレイに耐え切れなくなったダユーが無理矢理俺を犯そうと襲いかかったがそこを巧みに組み伏せ、今のバック突きの体勢に到る。
「ただの人間がどうして、サーヴァントの私に力でっ……!」
やめとけ、やめとけ、俺はベッドの上では負け知らずなんだ。多分、知名度補正(閨)とか入ってると思う。
「ねぇ……どうして、こんな意地悪をするの……?あなただって私との時間を愉しんでいるじゃない。なのにどうして……」
涙を浮かべる年上のお姉さんを見ると凄く興奮しま……じゃなくて、痛む良心を抑えながら俺は次のステップに移る。
体は十分に突き崩した。なら今度は心の牙城を壊してあげよう。
「
その言葉にビクリとダユーの体が震えた。
俺が口にしたのはこのイースの唯二つのルールにして、無法者達が守っている規範。
奪う瞬間の最大幸福のみを求め、それ以降の事にはこだわらない刹那的な生き方。
「最初の膣内出しの時にもう十分に抱いたよね?奪ったとも言えるんじゃないのかな?まだ欲しいの?」
顎を掴み、視線を逸らさせないようにこちらに顔を向けさせる。
「……ただの一回だけじゃ、満足出来なかっただけよ……」
目線が泳いでいるダユーちゃん。自分でもわかってるのかな?奪う事のみに重きを置いているのなら、今、俺との性交にこだわっているのはあまりよろしくない事だって。
「ふ――ん。じゃあ、次で満足するって事かな?もう欲しがらないって事だよね」
「え、えぇ。当然よ、私は何かに執着をしたりはしなぁひぃぃぃっ!!あぁぁっ!きた、きたぁっ!!これぇ……これが欲しかったのぉぉっ!!」
先程の悲痛な表情はどこにやら、ちょっと腰を動かしただけでこの悦びよう、現金なやっちゃね。
ベッドを軋ませ、奥深くまで突き続ける。ドレイクさんは別人とは言ったものの、体つきとナカの具合は似てるなぁ。ふむ、これはベースはドレイクさんにして霊基を弄ってるのか……?
何てパンパンと肉付きのよいヒップに腰を叩きつけながら分析する事でもないか。
「あっ、あっ……んぉっ……!!いく、イく……イくぅっ……!お願い、止めないでぇ、止めないでぇぇっ……!!」
懇願するダユーの膣奥へとお望み通り迸る精液を叩き込む。
「んんあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ!!」
四つん這いの犬のような体勢のまま、雌叫びを上げるダユーさん。絶頂に至った彼女を見届けて、ペニスを引き抜いた。
ビクビクと痙攣する下半身から精液を溢れ出させてるのがえっちぃっすね、ダユーさん。
「はい。これで満足した?」
「はぁ――、はぁ――……ぇえ?」
ぐったりとしている彼女の目の前に未だ臨戦態勢の怒張を見せ付ける。
「君が欲しがっていた二度目ももう終わりだよ。もういいよね。どうする?奪った俺を殺す?」
「これで終わり……?」
「そう終わり。もう十分楽しんだでしょ。これ以上求めちゃいけないよね、イースのルールの見本となる海賊公女様がさ」
「いや……いや、いやっ、嫌っ!」
浅ましくも口を開いてペニスにしゃぶりつこうとする彼女から離れる。腰に力が入らないのか未練がましい瞳を向けられた。掴み取ろうとしている手も抑え付ける。
「『自ら奪ったものは欲するな』。君は次で満足すると言った。本当は後、何回で満足してくれるんだい?3回、4回、10回、それともずっと?」
未だ俺とのセックスを求めている彼女に。一つの物に執着している姿を、自身のアイデンティティを揺るがす客観的事実を突きつける。
「あ、あ、あ、あ――――……」
俺の言葉に葛藤し、髪を掻きむしり、呻き声を上げるダユー。
奪う行為に重きを置いているのなら、もう俺に執着するべきではないのだろう。だが欲しい物を前にして我慢もしたくない。
そもそも俺からすればちゃんちゃらおかしい話なのだ。奪うという行為に最大的幸福?何かに執着しない永続的かつ流転的な資源の移動による社会制度?
笑わせる。この目の前にいる娘もこの国の奴らもまるで楽しみを、愉悦を、快楽を理解していない。
一度クリアしたゲームを何度もプレイするように。
一度読み終わった本を時間を置いて、読み直し、新たな発見を見出すように。
食べ物であれ、服であれ、武器であれ、嗜好品であれ……そして愛すべき女であれ、只の一回使っただけでやり切ったような顔をするな。
俺は愛すべき人達を手放す事は絶対に無い。飽きないし、捨てないし、生涯、彼女達の全てを欲し続ける。共にいる為ならどんな事だってしてみせる。
持ち続けるという楽しみを知らない子供が大きい顔でいきがるな。積みゲー駄目、絶対。
「んぁああっ!!ひぁああっ!!すきぃ、これ、すきぃっ!!ああんぅっ!」
わざとらしくため息を吐き、正常位で再び彼女の膣内に挿入する。
本当に可哀想な娘だ。奪うという行為そのものに酔ってしまって、自分が本当に欲しい物がわからなくなってしまっている。だから、こんな矛盾を起こしてしまう。
再びイく一歩手前でストロークを中断する。今にも自殺してしまいそうな顔で固まっていた。
「あ、アァ――、いや、いやぁっ!」
自分なりに快楽を得ようとしても、俺が彼女の動きを抑えている現状では満足に快楽を得られない。
行き場を失った子供のように首を左右に振る。
時間を置いて、再び抽送を開始する。
絶望で歪んでいた顔に光が差す。俺の腕をギュッと握りしめ、媚びを売るような視線を向ける。
「あんぅっ!!はぁっ!すてき、すてきよぉ!あなたのオチンポぉっ!」
だが俺はそれに絆されるような事は無い。またギリギリのタイミングで腰の動きを止める。
「……あっ、あぁっ!!ちがう、違うのぉっ!いや、いや、いやぁっ!!なんで、後ちょっとだったのにぃぃっ……!!あぁっ……ひどい、ひどいっ!」
間を開け。
「んぁおあっ!!はぁっ!!あんぅぁっ!!今度こそぉぉっ……」
寸前で止める。
「あぁぁっ……!!やだ、やだやだやだやだ!!動いて、動いてよぉっ!!」
昂りが収まったのを見計らってまた膣を蹂躙する。そして寸止め、その繰り返し……泣き叫ぶ彼女を無視しながら、寸止めプレイを続けた。
「ひっぐ……えっぐ……いや、もう嫌ぁ……頭、おかしくなっちゃうぅ……イかして、イかさせてよぉぉ……」
寸止めプレイを二十回繰り返して、繋がったままのダユーは子供のように泣きじゃくっていた。
今の自分が喉から手が出る程に欲しがっている快楽の極致。それを寸前で何度も取り上げられているのは我慢が嫌いな彼女には堪えるだろう。
「ぅぇ……んぐぅ……お願い……おねがいしますぅっ……。もう、何でもしますからぁ……あなたが欲しがってるものならあげるからぁっ……お願いイかさせてぇ……」
ダユーの体と心はもうボロボロだった。言葉で揺さぶられ、快楽で正常な思考も奪われる。まぁ、元々正常とも言えないものの考え方だったが。
自ら奪ってくれと懇願するぐらいに彼女は追い詰められていた。
ここまで鞭を与えていた俺はやっと飴を与える。
「ダユー。俺は別に君が憎くて、こんな事をしてるわけじゃないんだ。ただ、嘘を付くのを止めて欲しい、正直になって欲しいだけなんだ」
「しょーじきぃ?」
涙目で首をコテンと傾けるダユーちゃん可愛いですね。
「そう。俺に抱かれるのはこれっきりでいいの?もっと欲しいんじゃないの?」
「…………私が欲しがったら、ちゃんとくれるの?」
「あぁ、もちろん。これからもずっと。君がきちんと欲しがるならね」
まぁ、この亜種特異点の情報が欲しくて、最初は接近した感じはあるけど。ここまで誑かしてしまった責任は取るつもりさ。ちゃんと最後まで面倒は見るとも。途中で飽きてポイなんてこの国の奴らみたいな事はするつもりも無いし。
「ずっと、ずっと、ずっと、ずっと…………」
うわ言のように呟き続けるダユーはやがて、何かを振り切ったような蕩ける笑顔を浮かべた。
「……欲しい。欲しいわ、あなたからの絶頂が欲しいの」
堰を切ったように彼女は俺に縋りついた。
「一回じゃ、満足出来ないの。これっきりなんて言わないで。お願い私が欲する度に与えて欲しいの!こんなの知ってしまったら他の男の粗チンじゃな、全然満足出来ないの!!私が掲げるルールが気に入らないなら捨てるからぁ!あなたに尽くすから……。だから、だから……」
「いい娘だ」
堕ちたな(確信)。
「あ――」
よく出来た娘にはしっかりとご褒美を上げないとね。
腰を動かし、熟した彼女の膣内を擦り出す。
「んおおおぁぁっ!!あああぁっ!!これぇ、これだけが欲しかったのぉぉっ……!!もう、いらない他には何もいらないのぉぉっ!!」
先程のしおらしさはどこへやら。狂ったようによがり続けるイースの女王。
唇を近づけ、彼女のだらしなく開いた口から出ている舌を絡め取る。
俺からの行為を全て受け入れるようになってしまったダユーは感極まったように目を細める。
じゅぶじゅぶと上下の口から激しく水音を立てる。
「んじゅぅっ!ちゅっ、んじゅるぅ……んぱぁっ!あぁっ!!イくぅぅっ……イく、イくイくぅぅぅっ――……!!」
クハハ……これでこの特異点の情報源&足をゲットだぜ。
…………何だろう。この地底世界に来てから、澱みなく悪役ムーブしているけど、俺ってばそっちの才能があったのかな。
いや俺がこんなあくどい事をしているのも特異点を発生させた魔神柱の仕業なんだ!!おのれ、許せねぇ魔神柱!!
「はぁっ!!んおおおおあぁあぁあっ!!あひぃぃっ!!嬉しい、うれしぃぃっ!!今度は止まってない……ちゃんと動いてくれてるぅぅぅっ!!あぁっ……もっと、もっとぉぉっ!!」
ま、取りあえずは戦前の腹ごしらえ(性)とイくとしますか。
「なるほど、つまりこの地底世界では3つ……いやレジスタンスを含めて、4つの勢力がいると」
「はい。内向的であまり他の地域に侵攻をしない不夜城の勢力。他の勢力に手当たり次第、突発的な攻撃を仕掛けているアマゾネスの勢力。そして虐げられていた男達による反抗勢力」
食事(セッ)&運動(クス)を終え、一息ついた俺は隣にいるダユーから地図を見せられながら、この国の情勢を知る。ちなみに二人とも服は着ていません。えっち。
「そしてそれぞれの勢力に君みたいな指導者がいると」
「マスターがお求めになっている魔神柱とやらもそのどこかの勢力を根城にしている可能性が高いなら確実にその内の誰かが……」
ちなみにダユーちゃんは外れ。
彼女の支配下にあったイースの国のヒャッハーな女海賊さん達もダユーが屈服した事により、俺の言う事を素直に聞くようになった。支配権が俺に移ったのかな?彼女達は実際に存在するというよりは使い魔的なイメージの方が正しいかもしれない。国の上がすげ替わればそちらに従う。国盗りシミュレーションゲームみたいだな。いや、あっちは忠誠度とか面倒くさいのあるし、まだこっちの方が大分楽か。
イースの国を掌握した事で、女海賊達がペットにしていた男達は全員解放させた。そういうアブノーマルな趣味は
解放された男達は逃げるようにイースから出て行ってしまったけど。それも仕方ないか。今まで自分達を虐待してた奴らが大人しくなったとはいえ、一緒にいるなんてごめんだろうし。さらにはたった一日でこの国の頭になっている俺も彼らからすれば化け物みたいなもんだろうさ、きっと。
この国を奪うのに使ったのはアソコだけどね。俺の愚息に『国堕とし』とか異名を付けてもいいんじゃないかなこれは。
彼等に関しては最低限の助けは果たしたって事にしておきましょうか。レジスタンスに与するか、自分達で生きるかは彼等自身の判断だ。
「後、気を付けるべきと言えば。災害のように現れる獰猛な巨人と君の所にいた筈なのにいつの間にか姿を消していた軍師さんか……。ま、当面の攻略対象は不夜城かアマゾネスだね」
この亜種特異点が女>男の女尊男卑の世界というのなら、俺は虐げている方から攻略させてもらう。
必ずしも黒幕が強者側にいるとは思ってなんかいないけど、幅を利かせている集団からカチコんでいった方が何かしら手掛かりはヒットする確率は高いでしょう。
「うむ。具体的な説明ありがとう。それにここで移動手段に長けている水路と操舵に長けている人材を確保出来たのは幸先が良い。褒めて遣わす」
「あ、ありがとうございます……。だから、そのご褒美を……きゃんっ!」
そろーりと俺のペニスに手を伸ばそうとした手を叩く。
「ハウス」
「……わん」
そんなシュンとしなくてもどこの勢力から落とすか決めたら、後でちゃんとあげるからさ。信賞必罰は上に立つ者の基本だよネ。
さーて、亜種特異点in地底世界修復タイムアタック行ってみよ――。
「ふ――、ふ――、ふ――、抜き足、差し足、忍び足からの右見て、左見て、右見て、左見て、上と下も見て、速やかに安全歩行」
上下左右全方向を挙動不審に確認しながら、イースを後にする褐色美女の姿があった。石橋のタイルを一枚一枚全て叩きながら渡るレベルで慎重に逃亡を図るその姿は一つの感動さえも覚えてしまうかもしれない。
「上手い話には裏がある。あの下手ラップ魔神柱の話を鵜呑みにした私が愚かでした……。何が『我らが仇敵/カルデアのマスター/色狂いの癖有り、ならばこのアガルタとの相性大なり→我がカルデアからの支援を妨害。奴は孤立無援で狼狽。ここの女共でいくらでも絡め取れる』ですか……! 相性が良すぎるんですよ……最悪の方向で。今度からちゃんと書面で詳細に記載されているもの以外の話は断る事にしましょう。口約束程、恐ろしいものはありません……」
丁度、ダユーとこのイースを見限り、去ろうとしたタイミングであのカルデアのマスターがこの国に来たのは不幸中の幸いだったかもしれない。もしまだイースの軍師だった時に彼とエンカウントしてしまった日には……キャスター、シェヘラザードは想像だけ死にそうになった。
「あれは駄目です。女である以上、誰も彼には敵わない。不夜城のアサシンもエルドラドのバーサーカーもそして、当然私も……いえ、先の二人はともかく、もし私がこの特異点発生の片棒を担いでいると知られたら、きっと……閨でイき殺されてしまいます……。物語をかき乱す配役にも限度という物があります……。アレの口車に乗らないでフェルグス辺りのサーヴァントでもキャストしておけば良かったのかもしれません……」
魔神柱はプロローグの時点でやらかしているし、何故かカルデアからこちらに召喚出来たのはヘラクレスだけ。エレナ・ブラヴァツキーやフランシスドレイクはアガルタに引き込む事は出来なかった。あのダユーも英霊の座から呼び寄せたドレイクの霊基を弄り、その上にダユーという英霊としては貧弱なキャラクターを上書きしただけ。
エレナは最悪、いなかったとしてもそこまで物語上、不都合は無い筈。おかげで随分と手間がかかってしまったが……。何故、ヘラクレスはこちらで召喚出来て後の二人はこちらに呼ぶ事が出来なかったのか。
「カルデアにいる彼女達はサーヴァントではない……?私の宝具の世界に誘い込めない程の確立した存在になっている……?いえ、まさかそんな筈は……。ですが可能性として留意しておく必要はありますか。まだ勝負の土台に立てるのは極限狂化したヘラクレスもとい、メガロスか。あるいはレジスタンスのライダーか……」
まだ公の場に見せていないのは良かったかもしれないとシェヘラザードは心の中で深くため息を吐く。イースの致命的弱点となる水門の鍵の在処という手土産を持って、不夜城に行くのも手だろう。あの傲岸不遜な女帝ならアサシンの特性を生かして、自ら乗り込んでいってくれるかもしれない。十中八九失敗しそうだが。
「この狂い始めている物語の中で身の振り方を考える必要がありますね……。私の目的の為にも。あぁ、ストレスと恐怖で胃が死んでしまいそうです……」
鬱鬱と呟きながら、語り部は闇夜へと消えていった。
前回、甘々の話を書いてしまった反動。
アガルタ編を書いたのはあるサーヴァントのエロ回を書きたかったからです。全3話予定。