読専時代から読んでいた方達のランキングに混ざってるのはマジでガクブルなんですけどね。
まぁ、ランキング的はそろそろ、ここいらが限界かなと思ってたりします。正直な話、連載した始めはここまで来るとは思ってなかったんで、やっぱり継続って力なんすねって思います。どんなに更新が遅くなっても連載停止はしない。それが私のジャスティス。よおし、おいちゃん次の目標は100話投稿目指しちゃうぞぉ――――(白目)。
4位記念ってわけじゃないけど、何故か続いている英霊編第4話。
いくら、特別編と言ってもあまりネタを詰め込み過ぎるのもどうかと思うんだ。人理を救う旅だぜ?もっと真面目にシリアスにやるべきだと思って今回は自重しました。
――おいでよ、カルデア島
そんな文字が書かれた適当極まりない木製の看板が刺さっているある海岸。
だが驚くことなかれ、看板は雑でも、その島には多くの人間が生きていく為に必要な全てが揃っていた。
学校等の教育施設。映画館、ゲームセンター、なんとかざぶーん等の娯楽施設。バーガーショップ、牛丼屋から三ツ星の高級レストランまで幅広いジャンルの飲食店。闘技場、野球場、サッカー場、畑、牧場、温泉施設……道路、鉄道、上下水道、発電施設、ダム、通信施設等のインフラ……そして寝床として西洋風の巨大な城から和風でありながら、どこかモダンでもある大豪邸。
衣食住に加えて娯楽と教育。島というよりはまるで一つの国と思えるぐらいにそこにはあらゆるものが充実していた。
藤丸立香とカルデアが現在戦っている世界に当然このような島があるはずもなく、そもそも彼女達の星がある宇宙に存在するかすらも怪しい。
そんな時間と次元を飛び越えたどこかの外宇宙の星の一つにカルデア島――すなわちグダおが『
「ははうえー!ただいまー!」
「かあちゃんー!ただいまー!」
カルデア島のグダおと奥さん達の住居の一つ、和モダンで2ケタに届く大家族が住んでいても余裕がある程の大きさを持つ集合住宅。その住宅の中庭で学校から帰ってきたのかそこには二人の子供が駆けていた。
金髪の少年、黒髪の後ろを短めに束ねた少女。誰かさん達の面影を残す齢二桁にも満たない二人の子供は家の縁側で座っている母親と思われる女性の胸に飛び込む。
「おーう、おかえり! 今日も元気いっぱいだなお前ら!」
赤いジャケットに白いチューブトップ、そしてショートのデニムパンツといった姿のヤンママことモードレッドは自身の子供達を抱き留め、頭をくしゃくしゃに撫でまわす。
格好はともかく、その表情はもう一人前の母の顔であった。
「僕は、やがいじゅぎょうでワイバーンを倒してきたよ!」
「う――んと、う―――んと、オレは給食でご飯を5はいおかわりしたぜ!」
嬉しそうに学校であった事を報告する子供達、そんな二人と戯れながらモードレッドの表情はこれ以上ないぐらいに緩んでいた。普通の家族を、親からの愛を、知らない自分が母親になるなんて最初は不安でもあったが……いざなってみると、あぁ、こんなにも心が暖かくなってしまうものなのかと。
それはあの純潔の狩人が全ての子供達に祝福をなんて願いを持つわけだと納得してしまうほどに。
まぁ、自分はアイツほど拗らせるつもりもないがと考えていたモードレッドの隣に噂をすれば何とやら……黒髪の獣耳の赤子を抱えたアタランテが隣に腰を下ろした。
「はぅわ~~~~~~…………これであるっ、吾が求めていた幸せとはっ……! 駄目だ……幸せ過ぎて駄目になってしまう……! ぐすっ……」
「アタランテのおかあさん泣いてる」
「また泣いてるー」
「……はぁ……この島に来てからどんだけ経ったと思ってんだ。毎日そんな感動して疲れねぇか?」
「戯け! こんな幸福過ぎる日常が毎日あるからこそ、その幸せをこうやって噛み締めているのだ! ありがたみが薄れぬようになっ!! これでも抑えている方なのだぞ!!」
モードレッドファミリーにそう興奮気味に返答するアタランテ。しかも腕の中で抱えている子供には振動も自分の声のボリュームも届かないようしながら、なおかつ気持ち良く眠れるようにあやすという徹底ぶり。
「そうですね……安寧とした日常を当たり前としてただ享受するのではなく、日々感謝をして過ごすというのはとても良い心掛けだと思います」
「あ、第一特異点でマスターからお呼び出しがなかった奴だ」
「おそらく、もう出番がない可能性大の聖女ではないか。急に吾らの話に入ってきおって、この寂しがり屋さんめ」
「わ、私はいいんですっ!身持ちになった状態でマスターの元に駆け付けても、彼に迷惑でしょう?……それに激しい運動でお腹の子に何かあったらそれこそ死んでも死にきれませんから」
少しだけ不貞腐れたように頬を膨らませているのはいつもの三つ編みを解き、白いエプロンドレスに身を包んだジャンヌ・ダルク。そして、
かつて監獄塔の復讐者が「女というには心身ともに堅すぎる」と評していたが、現在の彼女には鋼鉄の聖女という雰囲気は無く……どこまでも柔らかく、女をそして母を感じさせるような……まるで聖母の如く自身の腹を撫でていた。
マリーのようにちょっと顔を出すぐらいはしても良かったかもしれないが、それをするとオルタやサンタリリィ果てには魔法少女と化した自分まで間違いなくついてくるので自分はここで大人しくしてて正解だったとジャンヌは考えていた……。
――私の姿を見たフランスにいる別の世界の『私』に”かつて不思議空間で自身が魔法少女と化したもう一人の自分と相対した時”と同じような気持ちにさせるのも忍びないとも。
(まぁ、私はアレ程残念でも色ボケでもないですけど…………あっ、今、いまっ!お腹の中で動きました!くぅっ、まだ生まれてもいないのにこのちょっとした動作だけでも愛おしさが止まりません!……あぁ、早く名前を決めなきゃとは思っていますが……未だにしっくりと来るのがぁ……むむむっ、こんな事ならもっと文字の練習をしておくべきでした。やっぱり、私の国とマスターの国の字をうまく掛け合わせた名が……!識字力の重要性!)
「うむ、お腹にいる子を案じるその意気、天晴だ。吾は既に二人産み、今はまだ懐妊しておらぬから、次の特異点にお呼ばれ出来るな。聖女よ、汝の分までマスターの隣で奮闘してやろうではないか。その間は生まれて間もないこの子はブーディカに預けるとしよう……奴なら私も安心して赴く事が出来」
「あっ、第三特異点は貴女の出番が無いって『啓示』で出ました」
「………………………………嘘であろう?」
「マジです」
「グハッ」
アタランテはなんだかんだで長い付き合いであるジャンヌの顔が嘘を言っていないとわかってしまった。
そもそもこの聖女は冗談はともかく、こういう場面で虚偽の発言はしないと。
「アタランテのおかあさん真っ白になってるねー」
「燃え尽きたぜ……ってやつ?」
「お前ら、あんまり言ってやるな」
自分はおそらく、ロンドンで出番があるだろうと踏んでいるモードレッドは二人の愛子達を抱き締めながら余裕を見せていた。
耳がへたれ、尻尾がふにゃっとなっているアタランテを見て、ジャンヌは言わなかった方が良かったかな……と少し後悔していた。そんな状態でも我が子を撫でる手に一切の翳りがないのはさすがアタランテと言うべきか。それとも我が子のスキンシップで回復を図ろうとしているのか。
そんな平和なママ友の会に新たなママさんがエントリー。
「みんな、何してるの――?」
「何もしてねーよ。ただ駄弁ってるだけだ。お前こそ、何してんだ。どっか出かけんのか?」
かつては短めだった白髪を腰まで伸ばした幼き殺人鬼ジャック・ザ・リッパーもいまでは立派な一児……いや、六児の母。
いつもの露出過多の服装にエプロンをかけている格好なので正面から見れば裸エプロンにしか見えないのだが、もうこの島にいる人達は皆そんなジャックの姿にも慣れてしまっている。
「うんとね、うんとね……おかあさんが帰ってきたら、ハンバーグご馳走しようと思って、買い物しにいくの」
「おめぇもお母さんだろ」
「お母さんのお母さん、ジャックの子達からしたら、マスターはおばあちゃんという事になるのでしょうか」
「まるで意味がわからねぇな」
ほんのりだが、ジャックの体つきも少し女性らしさが出てきている。身長は相変わらずだが、胸の微かな膨らみ、腰のくびれ、黒いパンツが食い込んでいるお尻……かつてサーヴァントとして駆けていた頃よりも本当にわずかなレベルだが、肉々しい肢体になっていた。少女が女と孵化を遂げるような刹那の瞬間にこそエロスを感じずにはいられないとあのマスターなら言うかもしれない。
「おかあさんとわたしたちの子達で散歩しながら、商店街にいくの。みんな色々とサービスしてくれるんだよ」
顔を綻ばせているジャックはその小さな体に不似合いな大型のベビーカーを押し進めていた。
ベビーカーの中にはなんとジャックそっくりの白髪六つ子の赤ん坊が寝息を立てて並んでいる。このロリな躰で一度に6人も産んだのだから、驚くしかない。そしてそんなロリを6人産ませる程、孕ませたマスターはやっぱり逮捕されるべきである。
まぁ、残念な事に彼を御用する法律がこの国にはないわけだが。
「買い物か、いつ出発する?吾も同行する」
「「アタラ院」」
「復活がはえぇなお前も、つか、おいお前らそのノリどこで教わった」
「「お父さん」」
「……アイツは」
我が子達にしょうもない事を吹き込む、夫に頭を悩ませるモードレッド。
自身の子の温もり&六つ子リトルジャックの登場に子供成分を十分補給し、リカバリーしたアタランテ。
まぁ、アタランテにとっては慈しむべき子供であるジャックが子供を産み、母親になっているという一般的な倫理観からすればアウト確定な光景も子供がたくさん、家族がたくさん、幸せ倍プッシュなシーンにしか見えないのだから、もうこの元純潔の狩人も既に手遅れ感しかない。
「しかし、商店街が出来るぐらいにはこの島、いえ、もはや国というべきですか……経済が回るようになったんですね」
「最初はマスターと
「かつての無人島のように施設は作ったはいいもののそれを回す程の人口もいなかったわけだしな」
「けど、今はたくさんだよね!」
「また別世界に出張したマスターが
「あぁ……平気で犯罪行為を行うマスターを妻として説教するべきなのでしょうか……ですが彼等達の未来を考えればここに来て、職業選択の自由を与えたのは決して悪くない未来で……」
「つーか、お前らがそれぞれの特異点でお呼ばれされなかったのは、その聖杯戦争で色々とやらかしたからじゃねぇのか?」
「なっ!?……アタランテはともかく、私はそこまででは無かったでしょう!!」
「吾の姿っ、行いにっ、一片の恥なしっ!」
彼女達もモードレッドの言う通り、やらかしてはいたが……一番やらかしたのは間違いなくマスター。しかも、立香達がいるカルデアで召喚された時のようにサーヴァントとして乞われ、召喚されたというよりは自らの意思で顕現した形に近いので普段よりさらに自重しないやべぇクラスで出てきたわけで…………後はもう、ね。わかるでしょ?
「あっれー、皆集まって何してんの―?」
「うー?ママとものかい……?」
和やか?に談笑を楽しんでいる4人のママさん達に桃髪の二人の女性が中庭へいつの間にか入り込んでいた。厳密に言えば片方は女性ではないが。
着てんのYシャツしか無くない?という彼シャツルックスで見る者をもう性別とかどうでもいいフォと思わせる魅力を振りまく、「性別:アストルフォ」こと、アストルフォ。
水着verになって少し喋れて、あざとさを身につけた包帯コスチュームというパパ志望の男達が大歓喜しそうな姿のフランケンシュタインことフラン。
「全く!なんて格好をしているんですか。まさかそんな服装で外を歩いてきたのですか?ふ、やはり、PINKはINRANですね!」
「う――……ぴんくはいんらん、わたしもいんらん……?けど、いんらんの方がマスターもよろこぶ?」
「アイツの話は真に受けんな。あの女モドキ相手だとテンションおかしくなんだよあの聖女」
「むぅ――これ見よがしにボテ腹を見せつけている聖女様に、淫乱どうとか言われる筋合い無いんですけどー」
「ふふふ、羨ましいですか?羨ましいでしょう!これが性別という高くそびえ立つ壁!子を宿せるかどうかという決定的で絶望的な差異!男の貴方ではマスターと家族は作れないんですよ!!」
「いやぁ――……けど、マスターならボクのことも……」
「マスターだからなぁ……」
「家族が増えるのは良い事だ」
「かいにんする?」
「あ――、じんぞうにんげんのわたしもうめたし、わりとよゆう」
「やめてください!私も自分で言っておいて自信が無くなりました!」
ジャンヌが即座に自身の言葉を撤回せざるを得ない状況。自分の夫が色んな意味で規格外なのを身をもって知っているからだろう。
確かに、性別不明のデオンが既に二人産んでいたり、何だかんだで女体化し元に戻らないままこの島まで付いてきた花の魔術師もいるわけで……女より可愛らしい男であるアストルフォがおめでたしても別段驚くような事ではないのでは?(麻痺)
「そういや、話変わるけど。お前らがこっち側の家に来るのは珍しいよな。いつもは冷房完備の城の方に入り浸ってる癖によ……」
モードレッドの言葉にポンと「あ、そうそう!」と手を叩いてアストルフォは自分がマイホームでもある城から和風住宅の方に顔を出した理由を思い出した。
「さっき、メディア・リリィが『私は待つだけの女ではありません!自ら向かえばいいのです!召喚割り込みなんのその!伊達にキャスタークラスじゃありません!なんでこの事にもっと早く気付かなかったのでしょう!?いま会いに行きます!マスターッ!』って杖持って城から飛び出して行ったからさ…………」
「目がわりとさいこぱすってた……」
「あ、『啓示』で」
「そのスキルが無くても嫌な予感しかしねぇってわかるわ」
「その手があったか」
魔術を嗜む純朴で純粋で純真で可憐な少女メディアは一体どこへ行ったというのか…………。
【たまにいくならこんな特異点 ゲームセンターBBX】
「はい、へいよーかるでらっくす。私は大海原拡がる特異点、封鎖終局四海オケアノスに来ております。おハガキの方も頂いていますよ。PN.王の話し過ぎっ娘ちゃんから……『グダおエグゼクティブディレクターこんにちは!』――こんにちは。『いつも、楽しく番組拝見させて頂いております。モニター越しじゃなくて、千里眼越しで』――ありがとうございます。『【たまにいくならこんな特異点】も今回で4回目となり、エグゼクティブディレクターのマスターのツッコミスキルもそろそろ洗練され始めた頃だと思います。これからも、彼女がエグゼクティブディレクターによって右往左往している姿を生暖かく見守らせて頂きます。ps.花の魔術師というか花を散らされた魔術師でもあるので、そろそろ本格的に一人称を「ボク」にしてボクっ娘デビューをしてもよいとおも」
星の開拓者、世界一周を成し遂げた海賊ドレイク船長。小悪魔女神エウリュアレ。その傍らにいる大きくてモフモフしている牛くんアステリオス。スイーツ神様アルテミス。そんな神様に頭を悩ませている純潔の狩人アタランテ。どう足掻いても尊敬する気が微塵も起きないダビデ王。あと、喋るぬいぐるみオリオン。
4つ目の特異点。海賊が跋扈する摩訶不思議な海域。この地に元から存在した聖杯を所有していたドレイク船長と共に私達は大冒険をし、多くの仲間と荒れ狂う航海を乗り越えた。
そして、私達が回収すべき聖杯を持つ、黒髭エドワード・ティーチ……その船団と海のど真ん中で真っ向からぶつかり合ったわけなのだが………………。
「ひぅ……ぇあ、あ、アン、ごめん、もうだめぇ……」
「大丈夫、ですわ……あぁ、んんぅっ、
「いやああああああっ!アン氏ぃぃぃぃっ!?メアリー氏ぃぃぃぃぃっ!?」
グダおの最低最悪の宝具によって、ビクンビクンしながら消滅していった二人組の女海賊アン・ボニーとメアリー・リード。
そんな二人を見て、絶叫している何故かオタク風になっている黒髭。
うん、前の特異点では大人しくしていたから忘れていたけど、やっぱアイツの宝具ひどいわ。
しかも、消えかけている二人の前で青いTシャツ姿で悠長にハガキなんて読んでいるし。なんだよ【たまにいくならこんな特異点】ってたまにでも特異点にそんなポンポン行けるか。
「マスター、バーサーカー・エイリークの消滅確認。戦闘終了しました。ご無事ですか?」
「うぅ―――、怖いし、叫ぶし、たまに真顔になって女口調で「我が夫を魅了したな?殺す」とか意味わかんない事言ってくるし、怖いし、けど、私も私も頑張ったわよね?ね?ね?」
「はい、所長がうまく、あのサーヴァントの気を惹いてくれている隙に、うまくマシュと私で戦闘を進める事が出来ました。さすがは所長です」
「ふふん、当然ね……当然よねっ!褒めなさいっ!もっと私を褒めなさい!」
得意げになっている所長に「所長は最高です!」と褒め言葉を頑張って絞り出すマシュと、それにさらに気を良くしている所長の姿にほんわかしながらも、視線をさっきのグダおと黒髭がいる方に目指す。うん、マシュがさっきまで戦闘中で本当に良かった。またお目目を隠さなきゃいけない事になってたし。
「ふ、グフフフフwww、まさかこんな所で、いきなり拙者の愛すべき部下が即堕ち、んほぉぉぉぉぉぉ、NTR展開になるとはっ!しかも、それを為したのが拙者が気に食わなさそうなリア充っ!だが、残念、デュフフフフwww拙者程訓練された船長はむしろ、NTRでも気持ち良くなってしまう事が出来るのでござる!!」
「相も変らない気持ち悪さ全開の生物だね、アン」
「言っては駄目ですわよ、メアリー。私も直視しないようにゲームの方に集中しているのですから……あ、敵が全オチしてますわよメアリー。ささっと塗り返しましょう」
「悪いけど、その試合が終わったら、一旦ゲームは中断してくれてもいいかな?」
「了解だよ、旦那様」
「はぁい、ア ナ タ」
そして、自分達と同じ存在が昇天したというのに、全く気にする事なく、私の隣で黒い長方形のタブレット的なもので塗りゲーに勤しんでいるグダおの奥さん達。
先程、消滅した二人とは変わり、海賊要素の欠片も感じない赤い「BUST」、緑の「QUICK」。グダおが来ている青の「Arts」とペアのようなダサTを着ていた。
「『旦那様』?『アナタ』?……ま、まさか、今さっき快楽堕ちし、消えてしまったアン氏とメアリー氏がもうそちら側についてしまったのでござるのか!キングクリムゾン的なあれで!!ぐぬぬ、寝取られた姿を見せつけるようにするとはそこの青Tの奴、中々な鬼畜外道サーヴァントと見たっ!!」
「夫婦や恋人でもないのに、寝取られとはおかしいだろう。しょせん、ただの失恋でしかないのでは?」
「……なんだぁ?てめぇ?」
黒髭、キレた!!
フックと銃で攻撃をしながらグダおとの距離を詰める、だがそれに焦ることなく、グダおはギリギリの動作で回避していた本当に
「アンタ達は行かなくていいのかい?アンタらの男なんだろ?」
「良い奥さんっていうのは本当に必要な時以外は座して夫を待つものなんだよ」
「それに、マスターがあんな
ドレイク船長へ、そう返答する二人。彼女達の言う通り、あんな風にキチ顔で笑っているグダおは今まで面白いかどうかはともかく、ロクでもない事はしでかしてきたわけで。
まぁ、私は良い奥さんになるつもりなんて、ないけど……アイツのマスターなんだし、信じて待つぐらいはする。
「ぬおおおおおおっ!嫉妬の闇に飲まれろぉぉっ!麦わらぁっ!!」
「違う黒髭出てんぞ……。さて、せっかくの大海原だ。やっぱり、派手に船同士にドンパチしないのは勿体無いよなっ!」
一度、黒髭から大きく距離を取り、船の端ギリギリまで引いたグダおはいつもの如く、銀の杯を手に宝具『
宝具の光の中、現れたのは純白の花嫁衣装に身を包み、顔に傷を残しながらも、見る女性に憧憬の念を抱かしそうになる程の格好良さと美しさを両立させた雰囲気を持つ桃髪の巨乳の女性。
「家での船長はアンタだけど、どんな姿になっても海での船長は譲れないよ!」
「はっ!?アタシぃ!?」
「BBAぁぁぁぁっ!!?」
かのフランシス・ドレイクとそっくり、いや、グダおの世界におけるドレイク船長がウエディングドレス姿で登場した。なんだろう、最初はこっちのドレイク船長はそういう女っぽい服装は似合わないと勝手に思っていたのに花嫁姿のグダおの方の船長はこれ以上ないぐらいに似合っていた。むしろ新郎の方をお姫様抱っこしそう。
「あ、あ、あ、ア、ア、ア、ア、」
ん?てっきり最初にドレイク船長に会った時のような罵倒を口に出すと思ったけど、黒髭なんか固まってる?
「…………もん」
「あん?」
震える声で絞り出すように黒髭は声高に叫んだ。
「BBAはち〇ぽなんかに負けないもおおおんんんんぅっ!!」
「ハッ!言いたい事があるんなら船で語りな!海賊ならねぇっ!!」
どうやら、あの二人組の女海賊の時のような余裕はこけなかったぐらいに彼にとってはドレイク船長は聖域だったらしい。うーーん、面倒くさいオタクの琴線に触れてしまったみたいな?
黒髭の滂沱の叫びを受けて、ドレイク船長(花嫁)は空高く、舞い上がる。
分かりやすい程の魔力の奔流。今まで数々のサーヴァントを見てきた私にはそれが宝具の開帳だとすぐに理解出来た。
「世界の海を回ったアタシが次に目指したのは、
やめてあげて!黒髭がドレイク船長の口から出る「新婚旅行」とかいうワードにダメージを受けてる!もう彼のライフはゼロよ!
彼女の口上と共に空中に浮かぶ巨大な波紋。その中から登場する純白の巨大船が、跳んだドレイク船長(花嫁)の足場となる。
「『
宇宙戦艦だコレ!!?っていうかヒドい口上!!
(はぁーあ、まいったねぇ、どうも。あっち側にはもう結構なサーヴァントが仲間になってるし、サーヴァントでありながらサーヴァントを召喚するワケのわからん奴もいるし、その上
ドレイク(花嫁)が宇宙戦艦ヤマト的な宝具を展開している隙に乗じて、立香達が乗る船に乗り込んだトロイア戦争における大英雄ヘクトール。彼の目的は二つあった。
「女神様か
黒髭とドレイク(花嫁)のド派手な戦闘に眼を奪われているエウリュアレの背後に忍び寄ろうとしたヘクトールに、両脇から二つの影が襲い掛かった。
ギリギリで気づき、バックステップで回避したヘクトールは下手人を睨み付ける。
「残念、S+カンスト勢の僕達にその手の策は通用しないよ」
「裏取りキッズ死すべし、慈悲はありませんわ」
「やーれやれ、あんなにだらけきってたもんだから、てっきりオジサンの事は眼中にないと思ってたけど……いやいや中々に油断ならないねー女海賊さん達」
さっきまでゲームに勤しんでいた、赤緑Tシャツの女海賊コンビはそれぞれ武器を構えて、ヘクトールと対峙する。
アンはどこか水鉄砲のようなポップな色をした狙撃銃を。
メアリーは自身の体と同じぐらいの大きさを持つ筆を。
自分達の仲間であったこちら側のアンとメアリーとは毛色の違う武器を持っている事に疑問を持ちながらも槍を構えた。
「さぁ、メアリー。ノーデス、オーバーキルでいきますわよ!」
「いつも通りだね、アン!」
「「『
近接戦担当のメアリーが筆の武器「ホクサイ」を手にヘクトールへ肉薄する。
当然、ヘクトールも応戦するが……。
「そらそらそらそらそらそらぁっ!!」
(っと、なんだぁ、この武器……?やりづらいったらねぇなぁ!!)
一見すれば、武器に思えないふざけた外見をしているメアリーの「ホクサイ」もヘクトールの槍と打ち合えている以上、宝具として最低限の耐久力はもっているのだろう。
しかも、彼にとって厄介なのは、その筆を振るう度にばら撒かれる緑や赤、そして青といった3つの間で色が変わっていくインク。
ただの目くらまし程度ならまだしも触れると自身の霊基がダメージを追うという点。そして、筆とインクが届かないように少しでも距離を取ろうものなら……。
「目標をセンターに入れて、スイッチですわ!」
「ぐぅっ!」
アンの狙撃銃「スプラチャージャー」から強烈なインクの一撃が飛んでくる。
互いに絶対に邪魔にならない絶妙なタイミングで飛んでくるコンビネーション。さらに二人の攻撃によってばら撒かれるインクは消える事はなくその場に残り続けている。ヘクトールがそれに足を取られれば、動きが鈍るだけではなく、スリップダメージも受ける事になる。これなら、普通の剣や弓や銃と戦った方が百倍マシだと彼が思ってしまうのも仕方がない。
的確にヘクトールの行動を封じ、仕留めにかかる二人組の女海賊の猛撃はまるで一つの生き物のように完成されていた。
(こりゃあ、いっそ船ごと吹き飛ばした方がいいかもなぁ)
「そらよっと!!」
「……!」
槍を真下に突き刺したヘクトールはそのままテコの原理で舟板をひっくり返した。
盾のようにその舟板に姿を隠した彼は投擲の構えをする。
近づいてもやりづらい、離れても駄目なら、いっそ宝具で船というステージごと破壊するという目論見があった。
「……!マシュ!グダおッ!…………グダお?」
戦闘に気付いていた立香が自身のサーヴァント達に指示を出す。黒髭の方は取り敢えず、グダおが召喚したドレイク(花嫁)に任せても良いと判断したのだろう。
マシュが盾を構え、宝具を展開する。
「そぉらっ、しっかり耐えてみろよぉ、盾持ちのお嬢ちゃんよっ!」
仮に防がれても構わない。そもそも自身の狙いはこの船にデカい風穴を空ける事。馬鹿正直に盾の方へ投擲するつもりはない。
ほくそ笑むヘクトールに、アンとメアリーは何故か追撃する事なく口だけを動かしていた。
「ねぇ、何で僕達の宝具名に『アクト3』ってついていると思う?まぁ、もちろんver3っていう意味もあるんだけどさ」
「重なる翼は三つ、申し訳ありませんが今の私達はトリオですのよ」
立香は気付く。グダおの姿が見えない事に、いつの間にか黒髭の船にもこっちのドレイク船長の船にもドレイク(花嫁)の宇宙船の方にも彼の気配は感じない。
「仕上げは」
「マスターですわ♪」
ヘクトールの背後、メアリーとアンが今までまき散らしたインクの一つ、青いインクの中からそれと同じ色である「Arts」と書かれたTシャツを着たグダおが突如として飛び出した。そのインクの中に潜んでいたのか、一体化していたのか、今の今まで……この瞬間までまるで気配を感じさせない完璧な不意打ち。
グダおは自身よりも二回りも大きいコロコロローラーのような巨大武器を振りかぶっていた。
「なっ!?」
「ダイナモローラーだっ!!」
もう遅い! 回避不可能よ! 背後からの強烈な一撃に虚をつかれたヘクトールは押し潰された。
(あっちゃ……拉致とか強奪とかあんまり慣れねぇ事はしないで、さっさとトンズラこいておくべきだったかね)
インクを纏った巨大ローラーの下敷きとなり、サーヴァントとしての核にも致命的なダメージを負い、後は消えるだけだったヘクトールはグダおの妻となっているドレイク(花嫁)やアンとメアリーを見て、一つわかった事があった。
どうして急に上司と連絡がつかなくなったのか、その理由が。
(こりゃあ、イアソン船長ももう無事じゃ無さそうだな。
「ちくしょう、ちくしょう!殺せっ!今すぐあの女を殺せっ!!ヘラクレス!!」
「■■■■■■■■■■■―――!!」
「まぁ、イケない人。ヘラクレスをマスターに差し向けるなんて、彼なら負けないでしょう……けど、相手はかの大英雄、もしかしたら傷を負うかもしれません。マスターを傷付ける可能性は一粒たりとも残してはおけませんから…………えぇ、えぇ、こうしましょう『
藤丸立香達が黒髭陣営と衝突している時と同時刻、そこまで距離が離れていない海域でもう一つの戦いが起こっていた。
召喚されてから、一切イアソンの言う事に何の反応も返さなかったメディア・リリィ。そしてようやく痺れを切らしたイアソンへ口を開いたかと思えば、その第一声が「ねぇ、イアソン。ちょっと死んでもらってもいいですか?」
冗談ではない、それは紛れもなく本気の言葉。そして、その言葉はまるでお茶にでも誘うような軽い調子で紡がれた。瞳は、雰囲気は、正気のままだ。神に呪いをかけられているわけでもなく、誰かを見ず自身の世界に閉じこもっているわけでもない。
メディア・リリィはある人の為にまともなまま、自らの意思で狂っていた。
それを本能で悟ったイアソンはヘラクレスをけしかけるが……。
メディア・リリィがパンッと手の平を叩き、宝具を展開すると共に現れた大量のパンケーキもとい、ピンク色の魔神柱がそれを阻む。とても甘い匂いを漂わせているがこれでも立派な魔神柱である。確か、名はハーゲンダッツ。
アルゴノーツを取り囲むように海底からどんどん生えてくる無限のパンケーキ。
そこから伸びる数多の触手がヘラクレスを捕らえる。
「この世の終わりの予感……」「「困っている!」「どうなっている!」「ふざけている!」「貞操の危機!」「とても暖かい!」
「■■■■■■■■■■■―――!!」
「ひ、ひぃぃっ!……な、何をしているヘラクレス!相手は只の醜悪な怪物だ!怪物退治はお前の十八番だろう!一体何を手間取っている!!」
「十二の試練、十二回もヘラクレスを殺すのは、それはそれは物凄く骨が折れる事ですが、別にそんな手段を取らなくとも良いのでしょう。殺さなくとも
ひゅぅっと言葉にならない悲鳴を漏らしたイアソンの視界にはピンク色の肉柱が大英雄へと殺到する画が映っていた。
それでもさすがはギリシャ神話における最強の英雄。肉柱をへし折り、殴り、叩き斬り、引きちぎる。
しかし、メディア・リリィもその宝具によって召喚された魔神柱の群れもヘラクレスを打破しようという目的はない。只、何も出来ないように無力化する事こそが目的。
ヘラクレスの抵抗も暖簾に腕押し、ヌカに釘。聖杯の泥のように無限に湧き出る終わりなき魔神柱の波についに大英雄は飲み込まれてしまった。
「ふぅ……バーサーカークラス以外だったら、こうはうまくいかなかったんですけどね。まぁ、ヘラクレスも今回はあまりやる気も無かったようだったので助かりました」
「…………あ、あ、う、嘘だ」
全幅の信頼を寄せる友がピンク色の甘い香りがする肉柱に取り込まれてしまった。
取り残されたのは何の戦闘力もない自分一人。魔神柱の瞳が、そしてあの女がこちらを見ている。
「……だ、れだ……お、お前は誰だ、メディアじゃないな……誰なんだお前はっ!!」
最後の強がりか、イアソンはこの惨劇を起こした女に向けて、震えを抑えながら叫んだ。
宙に浮かび、マントをたなびかせているメディア・リリィは嬉しそうにその返答に答えた。
「はい、厳密に言えば私はあなたの知るメディアではありません。愛すべき夫と二人の子供、どこにでもありふれた幸せ家庭生活を満喫する普通の奥様■■メディア!■■メディア・リリィでございまーすぅっ!あぁっ……!愛する人の名の半分をもらえるっ!それを名乗る事が出来るなんてっ!!うふ、うふふふふふふ……!■■メーディーアー!!」
わからない、恍惚としている目の前の女が何を言いたいのかがまるでわからない。恐怖で朦朧としているイアソンにはメディア・リリィが自身の名にくっつけている日本人の苗字すら只のノイズにしか聞こえなかった。
メディア・リリィが言った「マスター」とやらも自分の事ではないのだろう。ならば自分がこんな目に合っているのもそいつが元凶かと。怖れと怒りに顔を歪ませたイアソンは悪足掻きに罵倒を口にする……その言葉が彼女の地雷を踏む事とは知らずに。
「は、はっ……ははははは、なんだ、結局アレか、サーヴァントになってもお前は男に媚びを売っているワケか。このイカれ女め!何が「マスター」だ……!お前みたいな魔女を重宝している時点でそいつの頭も狂っているな!どうせ、ロクでもな……ガヒュッ!!」
イアソンの周りにある肉柱達が蠢動する……ギチギチギチチチチチチチ、メディア・リリィの目の前で人体が出しているとは思えない音が聞こえた。
「駄目よ。イアソン。私はいい、けど彼の悪口は許さない。口は災いの門……あなたの心無い言葉がもし彼に届いて、心に傷を負わせたらどう責任を取ってくれるの、私はもうあの人が傷付く姿を見たくないの。ねぇ、ねぇ、ねぇ、聞いている?どう責任を取るのと聞いているのだけれど、聞いているのかしら?……あぁ、もう聞いていないのね」
ついさっきまで微笑みを絶やす事が無かったメディア・リリィからその笑みが一切消えた表情を彼女の宝具によって飲み込まれ、パンケーキと化したイアソンは終ぞ目にする事は無かった。
「……デュ、デュ、フフフwwwまさにワンサイドゲーム…………真っ白に燃え尽きたぜ……」
黒髭とドレイク(花嫁)による海上(?)戦闘も特に番狂わせもなく、残骸と化したアン女王の復讐号の上で黒髭は大の字で満身創痍になっていた。
まぁ、普通の海賊船とかたや宇宙戦艦だからね、スペックが違い過ぎるというか……空からの弾幕掃射がエグ過ぎるというか……泣きながら戦ってた黒髭も頑張ってはいたけども、いやグダおん所のドレイク船長容赦なさすぎない?
「……あぁ、だが言い訳のしようもなく、尊敬すべき大海賊から真っ正面から戦い完膚なきまで叩き潰されたんだ。後悔はねぇ……………………ところで……あのぉ……そのぉ……ドレイクさん?ひとーつお尋ねしたいのですが」
「なんだい?」
「マジで既婚者?」
「そうだよ」
「もしかして、もしかしなくても、もう既に子供とかも産んじゃってる系だったりしましゅか?」
「あぁ、3人はこさえたよ」
「…………………………………………………………………………………………………そうでござるかぁ、そうでござるかぁ、そうでござるかぁ、BBAが経産婦でござるかぁ……あぁ、ちょっと興奮しちまってる自分が悔しいビクンビクン……これはあれでござるな。昔からずっと応援していた絶対に結婚する事はないと思っていた声優ができちゃった婚した事を知ってしまったファンの気分に近いような……」
とても複雑そうな顔をしながら、黒髭は愛船と共に消えていった。
自分が尊敬しているヒーロー的な存在を女にして戦わせるなんて、やっぱりウチのサーヴァントはホントえげつない。
「照れる」
「褒めとらん」
お前、絶対『属性:善』じゃないだろ、『混沌・悪』とかだろ。
「ヘッヘッヘッ……所でグダおの兄貴、そのたくさんのねーちゃん達を囲えるハーレムノウハウとやらを俺にも」
「ダーリン?」
「アガァァッ!ヤメテェ!出ちゃうぅっ!綿が出ちゃうからぁっ!!」
「奥さんを何人もつくるとは不誠実の極みのような奴だ!許せないね!それはそれとして、もしかしなくても君はアビジャグじゃないか?」
「うふふ、殺しますわよ。クズ」
「君、アタランテだよね……」
「そうだが」
「……子供は好き?」
「あぁ、守るべき対象であり、慈しむべきものでもある」
「こっちのは大分まともだぁ、僕達と一緒にいる方はどうしてあぁなったんだろうねぇ……」
「?」
黒髭とその一味を撃破した私達にはそれぞれ談笑する余裕が生まれていた。アルテミス様に雑巾のように絞られているぬいぐるみ、ちょっかいをかけたアン(Bust Tシャツ)にインクの銃弾をぶち込まれまくっているダビデ王。何故かアタランテを見て、遠い目をしているメアリー(Quick Tシャツ)。そしていつの間にかエウリュアレを肩に乗せているアステリオスと所長を肩車しながら船の縁でグリコで遊んでいるグダおの姿が。「ちょっ……下ろしなさい!ってば……ちょっばか、頭擦るなぁぁ……あんぅっ」………………うん、聞こえない、私には何も聞こえない。マシュも止めなさい。「私も肩車しましょうか、先輩?」じゃないから、しなくていいから。
ホント、ウチの後輩に悪影響しか与えねぇなぁ!アイツは!!
「なんだい、なんだい、不細工な顔して、気に食わない事でもあったかい『アタシ』?」
「奇天烈な事ばかり起きる海だと思ってたけど、まさか自分のそっくりさんがそんな格好で現れるなんて思わないからねぇ……」
「確かに!どう考えても姉御はあっちの姉御に女力で勝負になってませんからね!もう、あちらの船長は性別女ってハッキリわかるけど、ウチの船長は油断すると性別どっちか忘れちまいますからね!ってか姉御って女でしたっけ?」
「よし、野郎共。後で
「そうさ。アタシ達はただ、名前が「フランシス・ドレイク」って同じなだけで只の別人さ。確かにアタシもガキをこさえるなんて最初は想像もしてなかったけどよ……」
花嫁姿のドレイク船長は照れ臭そうに笑っていた。自分と同じ顔をした海賊の前で。
「未知や未踏を突き進む海賊としては、食わず嫌いは良くないと思っただけさ。女としての幸せもかっぱらってやっても悪くないってね。今着てる服や
「……見てて、退屈しなさそうな男だってのは同意するけどね……」
海賊の人生と女の幸せ、交わる事ないと思っていた二つを両立し、謳歌しているもう一人の自分を見てドレイク船長はしかめっ面になりながらも、そういう自分もいるんだろうと納得しているようにも見えた。目の前の自分が言っている事が自分故に理解出来てしまう点もあったのかもしれない。
まぁ、あんな剛胆で男らしい船長を退屈させないで娶る男なんて、私も知る所一人しかいないし。欲望に正直っていう点ではあの二人は相性は良かったのかな?………………んぅ、ちょっとだけなんかムカムカする。
『ともあれ、黒髭ティーチが保有していた聖杯も無事回収出来たわけだし、これでめでだしめでたし。勝った!第三特異点完!ってやつだね!』
おいばかドクター。フラグが立ったぞ。
――――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………
「なんだいッ!?」
「先輩!海面が盛り上がって……!」
いくつもの不自然な海面の盛り上がりが私達が乗ってる船を囲む。
転覆しないようにドレイク船長が船の舵を切り、帆を操作する。
やがて、海中深くから、どこか甘い匂いを醸し出すいくつものピンク色の肉柱が現れた。
肉柱から生えている黒い十字を瞳孔とした虚ろな瞳が私達を凝視しているようにも思えた。
「なによ、これええええええええ!!」
私の前に所長が驚いてくれたのでいくばくか冷静になれた。
この特異点を乱していた聖杯は確かに回収した筈……まさか、まだ見逃していた何かがあったの?
「うわぁ……このサイコな宝具は彼女しかいないよねぇ……」
「まぁ、来ないわけがありませんもの」
グダおの奥さん組が特に焦っていない様子を見るあたり……。
「待つんだマスター。確かに俺のせいかもしれないけど、俺は悪くない」
「妻がやらかす事は夫が責任を取るべきだろ、あん?」
「察しが良すぎるマスターの吐くど正論にぐうの音も出ない」
「そうですよリッカさん。今回は私の独断専行。誰かに言われてでもなく、マスターに命じられてということもなく、私が自分で考えて、自分の判断で、何か強制される事なく、自分の意志で本来召喚される筈だった『私』の召喚に割り込んでいただいたんです」
「!?」
『新たなサーヴァント反応だ!!』
そのサーヴァントの元々の能力か、それとも魔術か。宙に浮かんでいる一人の女の子が海中から生えている肉柱達の中心にあたる位置から私達に語りかけていた。
ドレイク船長(花嫁)は何かを察したようにその少女へと話かけていた。
「アンタがここにいるって事は……」
「はい、イアソンもヘラクレスもパンケーキの材料となりました。まぁ、霊基が完全に消えれば座に帰るんですけどね。私も悪魔ではありませんし、さすがに一生材料にするとかそんな事はしませんよ」
「ん?なんだろう、俺の耳が悪くなったのかな?今、女の子らしく見せかけて最高にパスってる台詞が聞こえたんだけど?」
「じゃあここにあるの全部、ケーキなの!?どうするダーリン?ケーキ入刀しちゃう?ゴールインしちゃう?」
「しねぇわ!こんなおぞましいウエディングケーキあってたまるか!」
「厳密に言えば、パンケーキとなった元魔神柱なんだけど」
『ハハハ、グダお君ってば面白いジョークをかますね。パンケーキになる魔神柱なんてどこの世界にいるのさ。メルヘンやファンタジーじゃあるまいし』
だが、グダおの奥さんという事は敵ではない筈、なのにどうして今になって大勢のモンスターを引き連れて現れたのか。私の疑問に答えてくれるべく、彼女は杖を構えて言葉を放った。
「初めましての方は初めまして、私の名前は■■メディア・リリィ。私がここに現れた理由は一つ。リッカさん、あなたが彼のマスターとして相応しいかどうかを見極める為です。いきなりで申し訳ありませんが、この特異点が完全に修正される瞬きの間、どうか私と私の宝具と戯れて下さいな」
ボスを倒したと思ったら、いつの間にか裏ボス戦に突入していた件。
「私は彼がこの世界でサーヴァントとして人理修復の旅路に付き合うのは正直な所反対でした。それは彼の考えに反対というのではなく、彼が傷付く可能性がある戦いに身を置いているというのが私自身が嫌だというわがままな理由です」
水平線の彼方まで生えているのではと錯覚するほどの肉柱の軍勢、だが、メディア・リリィと名乗った彼女は本気ではないのか、攻撃を行っているのは船を囲んでいる数体のみ。
それでもパンケーキになったとはいえ、元は魔神柱。たった数体でも脅威である事は間違いなかった。
――この戦闘において、彼の力を借りる事は許しません。
戦いに入る前にメディア・リリィはそう条件を出した。確かに、グダおが参加してしまえば、この数多いるパンケーキ柱達も欠片も残さず毟られてしまうだろう。
さすがに無理じゃないかと苦言を呈しようとしたグダおを制するように立香はその条件を飲んだ。
――こっちも元々そのつもりだったし、私だってコイツのマスターである以上、いつまでも頼りっきりってわけにはいかない。今回の特異点だってグダおがほとんど片付けちゃったわけだし。
――はい!グダおさんはここで大黒柱らしくどーんと構えて、見守ってて下さい!貴方がいない分も私がしっかりと先輩を守りますから!
――え、えぇ……あ、あなたがいなくてもまままままったくもって何ももももも問題はないわ………………けど、本当にヤバくなったら助けに来てくれるわよね……?
立香、マシュ、所長の腹を括った顔を見て、グダおはこれは自分が何を言っても止まらないなと思った。男に譲れない物があるように女にだって譲れないものがあるのだから。
――私だって、君が自慢に思う、召喚されて良かったって思うぐらいのマスターになってやるんだから!!
立香に力を貸すサーヴァントはマシュ、ドレイク船長、エウリュアレ、アステリオス、ダビデ、アタランテ、オリオン……そしてサーヴァントではないが所長の8人。
決して少なくはない数だが、それでもいくら破壊しても再生を繰り返す複数の魔神柱達に立香とサーヴァント達は押され始めていた。
「やれやれ、僕の専門は巨人なんだけどね。そもそもコイツらに投石って効くのかい?」
「口を動かしている暇があったら手を動かせ!汝は!」
「銃弾は当たる!砲弾は当たる!なら殺せるって事だろ!出し惜しみしておっ死ぬのは笑えないさね、ありったけをぶち込みな!!」
アーチャークラスが多数いるおかげで攻撃手段には困る事はなく、遠距離の大量弾幕をお見舞いする事は出来る。藤丸立香のマスターとしての指示、そしてドレイク船長の困難を打ち破る「星の開拓者」としての素質……押されてはいるが、何とか戦いにはなっていた。
立香達が知り得る事ではないがメディア・リリィがイアソンとヘラクレスを襲った時のように本気で魔神柱達をけしかけた時程、全力を出していないという理由もあるかもしれない。今回の彼女の目的はあくまで試す事なのだから。
「うぅ……いいにおいが、する……くっちまう、ぞ?」
「間違ってでも食べるんじゃないわよアステリオス。絶対にお腹を壊すわ」
「あぁもう!キリがないわね!……こういうウネウネした気持ち悪い怪物はフランスの時で懲りてるのよ!!」
しかし、このまま闇雲に肉柱共を攻撃しているだけでは埒が明かない。
シンプルにこの戦いを終わらせるには術者でもあるメディア・リリィを何とかしない事は皆わかっているのだが、空中に浮かんでいる彼女に矢や砲弾を放とうとしても、やはり彼女の宝具である魔神柱の触手が肉壁となってそれを阻む。
ジリ貧になっていた状況をひっくり返す為に立香はある決断をする。
「ドレイク船長……ちょっとお願いがあるんだけど」
(悪くない、悪くないチームですが、まだこれでは足りませんし、認められませんよリッカさん)
ローブをはためかせ、空を飛んでいるメディア・リリィはただ冷静に彼女の采配を見極めていた。
「野郎共!砲撃用意!!たらふくぶち込みなぁ!!」
「!?」
号令と共に発射される砲弾、しかし目的はメディア・リリィではなく水面。巨大な水飛沫が彼女の視界からドレイクの船に乗っている者達の姿を隠す。
(目くらまし……ですか?)
「令呪をもって命ずる……『マシュ!――――――メディア・リリィの真上に転移して』!」
マスターたるものの最大の武器の一つでもある令呪。
その一画を使用すれば、空間転移も造作ではない。
令呪の効果によってメディア・リリィの頭上に大楯が現れる。盾に身を隠すようにその持ち主たるマシュ・キリエライトは重力に従い落下する。彼女を守る魔神柱達も所長の魅了によって、一瞬の間だが動きを封じられていた。
メディア・リリィを守るの物は何もない……筈だ。
彼女が先程、思ったように立香、マシュ、所長……カルデア組の3人はバランスが取れている悪くないチームだった。だが、ひ弱なキャスターと思われがちなメディアも神代の魔術師、さらにはあの絶倫サーヴァントの魔改造(SEX)を受けている身でもある。
「ふふ、サーヴァント歴がまだ浅いあなたに遅れは取りませんよ?」
「ぐぅっ!!」
展開する大量の魔術式、もはや魔法に近いレベルで再現されているその速さと正確さ。迎撃として容赦ない魔術砲撃がマシュの盾を打ち続ける。
そして、たまらないとばかりにマシュは盾を手放し、投げ出されてしまった。メディア・リリィに届く筈だった、攻撃が出来るルートから外れるようにマシュは海面へと落ちる。
(狙い所は良いかもしれませんが、まだ一手足りませんね。さて、リッカさんはどこに…………………………)
攻撃を中断したメディア・リリィが水飛沫も消え、様子を伺えるようになった船の上へと視線を向けるとある事に気づく。藤丸立香の姿がない、と。
さて、いくらデミ・サーヴァントとはいえ、英霊の力を授けられたマシュがそう簡単に盾を手放すだろうか?
マシュが盾を使うのはいつだって大事なマスターを、先輩を守る為……なら、持ち主がいなくなり、落下し続けている盾の裏には誰がいる。
立香が先程、令呪で下した命令は。
――『マシュ!
先入観とは恐ろしい物であり、頭上に突如として現れた盾を見て、メディア・リリィはマシュしかいないと思っていた。
だから、彼女が盾の裏から投げ出された時に既に攻撃は止めたのだ。マシュは盾を手放されたのではなく、自分から手放した事に気づかず。その盾の裏にもう一人いる事に気づかず。
「まさか――ッ!!」
メディア・リリィの砲撃によって少しズれたルートを修正するようにシールドと一緒に落下してきた立香はその盾を踏み台にして跳んだ。
「つぅーかまえたァッ!!」
――ドボンッッ!!
両手と両足を使って全身をホールドしてきた立香に完全に意表を突かれたメディア・リリィは思わず飛行の魔術を解いてしまった。それぐらいに立香の作戦は想定外だったのだ。
そのまま、重力に逆らえない二人は仲良く海の中へと沈んでいく。
海中だろうと藤丸立香は口をぷくーっと膨らませたまま、メディア・リリィから体を離すことは無かった。自身が窒息するのもいとわない……そんな覚悟を感じさせる程に四肢に渾身の力を込めて、メディア・リリィにしがみついていた。
まさか、自身を気絶させる為に、宝具を消させる為にサーヴァント相手に息止め勝負を挑む人間がいるとは誰も想像しないだろう。
(本当に馬鹿な人……もし私が迎撃しないで回避に専念していたら?もし私がマシュさんが放り出されようが気にせず残った盾にも攻撃をし続けていたら?私がびっくりしないで飛行の魔術を解かなかったら?一つでも何かがズレていたら、あなたは無事では済んでいなかったんですよ?)
そして、多大な魔術を網羅しているメディア・リリィには海中で呼吸出来る魔術を使えても別段おかしくはない。
だが、彼女は立香を嗤う事はしなかった。彼女の目的は彼のマスターとして相応しいかどうか立香を見極める事。私を……魔神柱達を倒せとは一言も言っていない。
あくまでメディア・リリィを納得させてしまえばそれでいいのだ。
(もしかして、それも視野に入れて、こんな滅茶苦茶な作戦を決行したのですか?…………なら馬鹿な人というのは撤回しましょう。本当に強かな人…………合格です立香さん。貴女が彼のマスターで良かった。私も妻として、安心して、彼の帰りを待てます……)
――んぅっ……んむぅっ
なんだろう、暖かくて、柔らかくて、湿っていて、今まで経験した事のないナニかのようで…………そして、とてもキモチ良くて…………。
――……ッッ!!――っ!…………っあ……!!
体が激しく痙攣するのが止まらなくて、凄く恥かしいのにずっと浸っていたいような気持ちにもさせてくれて……。
目の前でいつも私を困らせているグダおが笑っている。滅茶苦茶するし、私もツッコミ疲れるし、ロクでもないサーヴァントなのに、彼が笑ってこっちに手を伸ばしているのが何故だか嬉しくて、気恥ずかしい気分にさせる。
あ――ハイハイ、その手を取れば、いいんでしょ?わかってるわよ……。
彼と手を繋いだ瞬間、体が浮かび上がるような感覚に…………あぁ、これは夢なのかな、そういえば私、どうしてたんだっけ?
「…………っ輩!!」
これはマシュの声…………?
「……んっ、んぅ?あ、れ……私、なんで?」
「先輩、良かった!目を覚ましてくれて、本当に良かった!!」
涙目になっているマシュに抱き着かれながら、私は思い出した。
あ、そうだ。あの怪物の群れは!?メディア・リリィは!?
「もう、全部いなくなったよ。さすがにちょっとオイタが過ぎたから百式官能(ハードver)でお家に強制送還したけどさ」
「嬉しそうな顔しながら消えていったけどね」
「お仕置きされるまで、計画通りだったのかもしれませんわね。汚いさすがリリィクラスきたないですわ」
グダおの言う通り、私が目覚めた船の周りにはあの肉柱の軍勢もメディア・リリィの姿も無く、穏やかな海が拡がっていた。
「全く、無茶し過ぎよ。あなたが海に落ちた瞬間に血相変えて飛び込んだグダおに感謝しなさい。ついさっきまで息してなかったんだから」
「え!?本当ですか!!なら私、よく無事でしたね……誰か治癒とか蘇生の魔術でもかけてくれたんですか?」
そう聞き返した私に所長は何故かしまったみたいな表情をして、顔をそらした。同じように女性陣も皆顔をそらしている。え、何?ナニがあったの私?何で、皆して頬を赤らめているの?
「ほら、溺れた美少女、濡れた唇、そして愛しの彼女は息をしていないとなったら、定番のお約束があるだろ?いや、最初は僕が立候補しようと思ったんだけどね、あまりにも早いグダおくんの行動に先を越されてしまったよ」
………………………………………………………………………………………あぁ――、なるほど、ね……つ、まり、緊急蘇生的な……あれですか、ほ――ん、へぇ…………人口呼吸、マウス・トゥ・マウスですか………………ふむふむ、なるほどなるほど………………。
燃えるぐらいの頬の熱さを感じている私がグダおへ視線を向けると、合掌し、御辞儀をして、「ご馳走様でした」と宣いやがった……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
っだああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!やっぱりさっきの夢だけど、夢じゃなかった!!!なーにが「とてもキモチ良い」だぁ!!なぁにが「恥かしいのにずっと浸っていたいような気持ちにもさせてくれて」だぁぁっ!!破廉恥か!!破廉恥の極みか!!
『いやぁ――凄かったよ。ピクリともしなかった立香君の体がグダお君の口撃であら不思議、電流が流れたようにビックンビックンしていたからね!!もう、音とかもね、一種の芸術の域に達していたよ。あ、これは別に立香君が達しているのとかけているわけではないからね!もし気になるなら後でカルデアに戻ってモニターを確認するかい?』
ダ・ヴィンチちゃんの言葉で私の致命的なナニかがぶち切れた。
「マシュ!!今すぐ、カルデアに戻って記録機材をボッコボッコにぶち壊しに行くよ!!」
「は、はい!お供しますが……もう体は大丈夫なのですか?」
「悔しいぐらいに絶好調になってるよ!!畜生!!」
「マスター、人類最後の希望であるカルデアで破壊活動はどうかと思うんだが」
「うるさい!!誰のせいでこうなっていると思っているんだ!!お前もうら若き乙女の唇奪っておいて、反応が薄いんじゃないの!?」
「えー、とても柔らかく、甘く、美味しく、今度は人口呼吸とかじゃなくて。二人っきりで触れ続けたいと思うぐらいに素晴らしいお手前でした」
ううううううううううううううぅぅぅぅぅぅぅっ………………死ねぇ!!ばかあああぁっ!!
《カルデア島》
グダ男と奥さん達のマイホーム、本文で語った通り、都市レベルで機能出来るぐらいには大体揃っている。国の通貨はQP。グダ男は今日も立香達の世界で金扉をボコボコにして荒稼ぎしてくる。家族を養うという事は大変なのだ。
グダ男がどっかのルーマニアから拉致ってきた本来短命だったホムンクルス達の寿命問題も解決済み。まぁ、優秀なキャスター達もいますし、心臓なら仰山ありますから(蛮神の心臓感)。働くも、働かないのも、何をするのも君達の自由なんだZE!
そこら辺の話もいつかやりたい、というかジャンヌとアタランテをハブったのもこっちの方で出番があるからです。
《ゲームセンターBBX》
感情豊かな邪ンヌが色んなゲームで見せる新鮮な反応を見たくない?見たいよね?というマスターとそれに乗った総合演出であるBBの手によって作られた番組。
クラス相性ゆえ逆らえない為か、BBのカンペによる無茶振りに翻弄される邪ンヌ。
「はぁっ?『クロック・タワー』?どうせ、只の子供騙しでしょ?1時間でクリアしてやるわよ」……1時間後→「クソゲー!クソゲーよっ!!車乗ったらそのままトンズラでいいじゃない!っていうか後部座席ぐらい確認しなさいよ!この女!!」この黄金のテンプレートはもはや視聴者お馴染みとなった。
最近、始まった『たまにいくならこんな特異点』も本編を喰いかねないない程の大人気コーナーとなっている。
『
ランク:EX
種別:対軍宝具
使用者:フランシス・ドレイク(花嫁)
まるでウエディングドレスのバーゲンセールだな……。
一人の男と女達は地球を発った。新天地を求めて……せっかくだし、このまま新婚旅行と洒落込みましょうかという事で造られた船。海賊船というよりは豪華客船に近い外見。モノホンのワイバーンとドラゴンを素材に作られているスペースシップ。船長の座を巡って、謎のヒロインXやヒロインXオルタを始めとした多くの女性陣達による「デッドハネムーンシーレース」を見事優勝したドレイクに賞品として送られたものでもある。
そして、宇宙船の中に一人の雄との大勢の雌達(一部不明組有り)……何も起きない筈がなく……。ただ一つ言える事は新婚旅行は約1ヵ月……自動操縦付きの船の中できっとビックバン(意味深)が何百発も起きた事は確実だろう。
使用者のドレイク船長一人でも十分な強さを誇るが、グダ男の奥さん達が乗れば乗るほど、宝具の性能は向上する。特にグダおが乗船すれば、まさに宇宙戦艦に相応しいスペックを誇るまでランクが上がる。彼と彼の奥さん達が全員乗れば、おそらく星一つぐらいは軽く滅ぼせる。ぅわらんこうぱーてぃつよい。
『
ランク:B+
種別:対人宝具
使用者:アン(Bust Tシャツ)&メアリー(Quick Tシャツ)&グダお(Arts Tシャツ)
マンメンミ!海賊は転売屋を許さないのだ。
マスケットの代わりに狙撃銃的な「スプラチャージャー」による遠距離攻撃担当のアン。
カトラスの代わりにどう見ても筆な「ホクサイ」による近接攻撃担当のメアリー。
そして、リスキル上等、脳筋「ダイナモローラー」による奇襲攻撃担当のグダお。
コンビネーションも厄介だか、この宝具の真価たるは武器を振るう度に撒かれるインクである。触れれば敵の霊基にダメージを与えるだけではなく、その場に残ったインクの中に3人がそれぞれいつでも転移可能な点。(赤色のインクにはアン。緑色インクにはメアリー。青色のインクにはグダお)そして、そのインクの中に潜んでいる間は気配遮断B相当の隠密性を保持出来るので、今話のグダ男のようにサツバツ!サヨナラ!も出来るわけである。元々のコンビネーションとインク転移の合わせ技は対人に関しては無類の強さを誇る。
3人に!勝てるわけないだろ!
『
ランク:EX
種別:対軍宝具
使用者:"――"メディア・リリィ
「この体は無限のパンケーキで出来ていた……」(杉田ボイス)
一度手を叩けば、美味しいパンケーキ、二度手を叩けば、尽きる事のないパンケーキ。三度手を叩けば、悪い子は皆パンケーキ。
かつて魔神柱を素材に無限に食べれるパンケーキを作り上げたメディア・リリィ(幕間参照)は、今度はそのパンケーキを素材に無限に湧き出る魔神柱を作り出した。魔神柱ハーゲンダッツさんがパンケーキになったのなら、そのパンケーキから再びハーゲンダッツさん×∞を作り出す事も可能ですよね?と因果律を滅茶苦茶にしたメディア・リリィちゃんの超物量サイコパス宝具。
その肉柱に取り込まれれば、皆漏れなくパンケーキになる。どうせ みんな パンケーキになる。
立香達と戦った時はまともな攻撃のみでさすがにえげつないゴア攻撃はしなかった。イアソンには黙祷。
前回の特異点でのアルテラちゃんの宝具に匹敵するヤバさがある。正直、味方が使っていい宝具ではない。
宝具とは関係ない話だが彼女が本編でも名乗っていた自身の名に付けているグダ男の苗字はグダ男の奥さん、または
マシュ「グダ男さんが、あの…………じ、人口呼吸をしてから、先輩のバイタルが非常に安定しています。これから先輩は厳しい戦いに身を投じる事になります…………。私も先輩を支えるサーヴァントとして、いつでも出来る療法を身に付けておきたいんです!どうか、その手練ならぬ口練を私にご指導ご鞭撻を!」
グダ男「俺の指導は生半可じゃないぞ…………実技を交えての厳しいものとなるが?」
立香「ヤメろぉおおおお!てめえええぇっ!!」