※この作品はR-18です。

おいでよ カルデアの森   作:一火

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小分けにすれば、そりゃあ更新速度は上がりますよ。






疾走する青春の桃色ジャンクフード ②(第4章)

「見果てぬ夢をここに、我が未来は潰えぬ、我が理想は果てぬ。蒸気に満ちた鋼鉄たる文明を」

 

シティエリアの中心部、異質たる存在があった。

鋼鉄の機関鎧を纏った紳士。魔霧計画の首魁が一人、魔術師「B」と名乗る者。

 

コンピューターの父、キャスター、チャールズ・バベッジ。

 

「終ぞ叶う事の無かった空想世界を……『絢爛なりし灰燼世界』を渇望する私に立ち向かうか……」

 

彼自身、そして彼が生み出す不明の怪機械の軍団と相対する二人の少女がいた。

 

 

「妄想、空想、創作……素敵だわ。人の数だけ、物語があるんですもの。夢見るお話は子供達の頭の中に不思議な国を作ってくれるの。楽しいわ、楽しいわ、楽しいわ、だって白ウサギを追いかけなくても、誰でも物語の主人公になれるのだから。でも、駄目よブリキのおじさま。そんなおっかないやり方じゃ、誰も笑えないわ。ねぇ、ありす(わたし)?」

 

「ええ、アリス(ママ)。だってこんなどんより天気じゃ、いつまで経ってもパパとお茶会が出来ないわ!!このモクモクおじさんに教えてあげましょう。子供達の空想世界を!」

 

不思議な光景だった。

今のロンドンにはそぐわない光景だった。

白いゴスロリ衣装に同じ色で腰までふわふわと伸ばした髪を持つアリス(ママ)と呼ばれた少女。

色違いの水色のゴスロリ衣装に三つ編みで可愛らしく髪を結んでいるありすと呼ばれた少女。

 

二人は片手を繋ぎながらくるくるくるくる回っていた。楽しくダンスをするように。

片方はママと呼んでいたがそれにしても親子にしては、背丈も顔もそっくり過ぎる。双子と言った方がしっくり来る。

 

「カルデアからのサーヴァントか?違う……その霊基は、いや霊基ですらない……?幼子達よ、お前達がこの街の子供ではないのは理解出来る、だが……なんだ、英霊ではない。確信、驚愕。まさか、確固たる生命としてこの地に降りたっているのか?一体何者だ……?」

 

「あら、おじ様は変身シーンを律儀に待ってくれるタイプなのね。ふふ、とても紳士だわ。わたしはわたし(アリス)よ。マスターのワイフ。大人になんてなりたくなかった夢見る少女は立派なレディになったの。そして、この娘はわたしの大事な一人娘(ありす)。不思議な話だわ、素敵な話だわ、物語にしか過ぎなかったわたしがマスターの奥さんになって、()()()()()()()()()()()()()。ふふ、周りの唖然とした表情に勝ち誇った気分になっても仕方ないわよね?」

 

「えぇ、あの島は、わたし達の家は、宝石箱よ。子供達が皆、笑ってるの。たくさんのママ達も優しいわ、叱る時はジャバウォックよりもおっかないけど!毎日が冒険譚!そんな子供達の夢を見せてあげるわ!」

 

「宝具か……!」

 

歌い続ける。詠い続ける。少女達は、母娘は。夢みたいな現実を、現実みたいな夢をくれた彼を想って宝具を発動する。

 

「悪い夢はおしまい。ほんとのわたし(アリス)を見つけてくれた愛しいあなた。ページを閉じて、さよなら?いいえ、それは新しいページを開く合図よ」

「わたしとアリス(ママ)とパパと皆のしあわせを。居場所を。やっと見つけたわ。夢みたいな現実。けど、もし物語が現実みたくずぅっと続くならそれはとても素敵な事だわ!」

 

「「くるくるくるくる回る世界!行き着く先は渦の中!!」」

 

 

世界の果ての物語(ワールド・エンドコンテンツ)

 

 

少女達の宝具によって、霧に包まれていたロンドンの外観が変わっていく。

時計塔は巨大な闘技場に。住宅街は和洋折衷豪華絢爛な屋敷に、ありとあらゆる建造物が世界観がごちゃ混ぜな物へと変貌していく。

何より、一番目立つのが空を燦々と照らしている太陽。

今、このロンドンは樹々が生い茂る常夏リゾート島スタイルへと変貌を遂げた。

それはグダおのマイホームたるカルデア島に酷似していた。

 

「世界が、書き換えられて、いるっ……!?」

 

「これなら、モードレッドも喜ぶかしら。きっと太陽を得たぬんぬん騎士様みたく生き生きとするわよね」

 

「ふふ、絶好のお茶会日和。ほら見て鋼鉄のおじ様、さっきは不気味な人形達しかいなかったけど、今はこんなに賑やか。ファンタジーだもの、色んな友達を用意しないといけないわ!」

 

舞台は彼女達のマイホーム。

そして、そこにはかつてグダおが妻たるアリスと一緒駆け抜け、娘たるありすに読み聞かせた物語の一端。

ワイバーン、デーモン、キメラ、ウルフ、ゴブリン、スプリガン、ゲイザー、ヤドカリ、バイコーンetc……魑魅魍魎ともいえるエネミーの数々が生まれていた。

 

 

「さぁ、おじ様。あなたの空想と」

「わたし達の空想どっちが楽しいか勝負なのだわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『って、うわぁ!!なんだいこれは!!?ジャパニーズモンスターパレード?百鬼夜行というやつかい!!?』

 

ドクターの驚く声、実際に目の当たりにした私達は声すら上げられなかった。グダおが懲りずに召喚した二人の少女達(またロリか……)と合流した私達の目に入ったもの。

 

三つの特異点を経て、それなりに場数は踏んだつもりだったけど、目の前の光景は思わず、現実逃避をしたくなる程に現実離れした景色だった。少女達の前にいる巨大ロボが気にならないぐらいに。

 

「おぉ、おぉぉっ!これはこれは!まさに世界の終わりのような絵!所詮は童女達の妄想と何故、笑う事が出来ようか!げに恐ろしきは穢れを知らぬ純粋無垢たる少女達の夢物語!!吾輩の創作意欲がガンガン湧いてきますなぁ!」

 

「何が純粋無垢たる少女だ。お前の目は節穴か、あの小娘共もどっぷりこの淫蕩魔王に誑かされているではないか。男の肉の味を知った身で純粋無垢を名乗るか、ハッ!片腹痛いわ!!」

 

「ふぅむ、アンデルセン君はどうにも、潔癖症ですね。『綺麗は汚く、汚いは綺麗(Fair is foul and foul is fair)』!真っ白なキャンバスのような少女達がドロドロに煮え滾った欲望という名の絵の具をぶちまけられたからこそ、得られた光景でしょうに!」

 

「てめぇら、何でついてきた?」

 

「「そこにネタの香りがするからっ!」」

 

モードレッドの返答に大変楽しそうな作家コンビ。

私とマシュと所長はそこまで余裕がありません。所長は「ひぇ~~……」って言いながら、グダおの腹にしがみついてるし……前々から思ってたけど、あなた達、ちょっと距離近すぎじゃありません?おい、頭撫でてんじゃねぇぞグダお。

あれですか?何回か寝たぐらいでもう恋人面ですか?さすが名門の当主、きたない、ドスケベ所長きたない。

……大丈夫です。もうさっきみたいな醜態は晒しません。ちゃんとマスターらしく毅然とした態度で人理修復に臨みます。もう、色ボケなんてしません。

 

「夏だぁぁぁぁっ!!イヤアアアアアアッホウウウウウウゥゥ!!!」

 

『うむ、スイッチがぶっ壊れたように叫ぶもう一人のモードレッド君は置いておこう。それにしても、圧巻の一言だよ。英霊でも固有結界持ちは何人かいるが、これはロンドンの街そのものを取り込んでいる……規模が桁違いだ!!』

 

「ま、待ちなさいっ!それが事実なら、固有結界の、範疇を超えているわ……!そんな、そんなの……魔法のレベルじゃない!!あり得ないわ!!」

 

ダ・ヴィンチちゃんの感想に所長がヒステリックに叫ぶ。

最近はカルデアのトップとしての貫禄が出てきたと思ったら、この様です。

まぁ、気持ちはわかるけどさ。歴史あるロンドンの街並みがカオスなリゾート地になったら誰だって混乱する。

 

 

「『ありえないなんて事はありえない』なのだわ。怖がりの悪魔様。」

「『奇跡も、魔法も、あるんだよ』。でも納得いかないかしら?なら、わたし達はこう叫ぶの!」

 

「「愛に不可能はないの!!」」

 

愛……こわいな――っ!

 

「どうやら、彼女達に召喚されたエネミーは私達には攻撃は加えてこないようです。皆、不明の怪機械とその首領らしき、巨大機械兵に向かっています。」

 

「ウゥ……ッ!」

 

ん?フランちゃんが唸りながら、急に前に出てきた?

相変わらず、何を言っているかはわからないが声色が少し、悲しそうな……。

 

「ごめんなさい、わたし達が知っている彼女より口数が少ないもう一人のフラン。貴方が迷って、悩んでいるのはわかっていたの」

「そして、このおじ様の所まで案内したくないという気持ちも。けど、子供はそういうのに敏感なの。隠された物は暴いてしまいたくなるどうしようもない性があるの」

 

「ゥァゥ…………」

 

「おぉっ……!ヴィクターの娘よ。そうか、そうか……お前もいたのか、だが、わ、たしは……グガァッ、!もう止められぬ。聖杯の影響下にある以上、この身の理性はッ!破壊、され……ている……我が夢は、隣人達を脅かす悪夢として……!」

 

そうか、あのサーヴァントもフランちゃんとは顔見知りだったんだ……。

だから、彼女は私達にここまで案内するのを迷っていた。そして、この白青の少女コンビはそれに勘付き、フランが案内する方向とは逆方向へ走り出したのか……。

 

「離れろッ……ヴィクターの娘よ……!そして、カルデアの者達よ、私を……止めろッ!!」

 

鋼鉄の鎧から吹き出る蒸気の量がさらに勢いを増す。

少女達が呼び出したエネミー達に対抗するように不明の怪機械達もその数を増やしていく。

 

確かに、ロンドンの街並みは変わったがっ……!霧だけは未だ、残っている!なら、原因を突き止める為にも私達がする事は一つ。

 

「マシュ、グダお!」

 

「了解です、マスター!敵性、大量の不明の怪機械を操る、鋼鉄のサーヴァント!戦闘態勢に入ります」

 

「おっけぇ。というか所長、そろそろ離れてくれないとくっついたまま、敵陣に突っ込む事になるけど」

 

「ご、ごめんなさいっ……!」

 

そこ!ラブコメんな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『人繋ぎの大秘宝庫(マテリアル・ボックス)』!、”全戦局対応型直流交流万能籠手”装着!!」

 

『おぉっ!?』

 

宝具で雷が走っている金色のガントレットを取り出したグダおはそれを左腕に装着。

モニター越しに驚いているダ・ヴィンチちゃんが付けているのと良く似たものだった。

 

「さぁ、さぁ、さぁ!進め勇者達よ!数多の魂無き屍を越えて!吾輩は後ろで心を込めて応援させていただきますぞ!」

 

「戦いなさいよ!なんでサーヴァントの貴方達が戦わないで、私が戦ってるのよ!?」

 

「まぁ、そう言うな恋愛雑魚痴女。お前の駄肉をみっともなく揺らしながら戦う様も余す所なく執筆してやる。だから心置きなく戦うがいい!」

 

「恋愛雑魚痴女!?駄肉!?」

 

否定は出来ない。私達はもう慣れたとはいえ、どスケベプリンセス姿の所長だもん。後、恋愛雑魚というのもまんまかと。

 

しかし、作家コンビが戦闘ノータッチでもサーヴァントの数はこっちが上。

不明の怪機械の集団も、モードレッドに叩き斬られ、ジャック(エプロン)に解体され、モードレッド(水着)にサーフボードで殴打され、少女達のモンスターに蹂躙されている。

所長の魅了であちらの統率を乱しているという点もあるが、この狭い市街地で良く戦えている。

 

そして、私自身も。

 

「マスターには、指一本触れさせませんっ!」

 

一番信頼出来る盾がこうして、守ってくれているのだから安心して指示を出せる。

ならば、最後のとどめは一番信頼出来る矛に任せるとしよう。

 

「戦闘服スキル!『全体強化』!!やっちゃえ、グダお!!」

 

「■■■■■■■■■■■■!!じゃなかった、了解マスター!模倣(まねっこ)宝具、『にのうちいらず』!!」

 

押し寄せる不明の怪機械の集団を蹴散らし、鉄のサーヴァントへ肉薄するっ!

稲妻が走っている左手で宝具を発動させたグダおは見惚れる程に綺麗な動作で目の前の鎧に拳を叩き込んだ。

 

「グゥオオオオオオオッ!ガアアァッ……!……グ、ヌゥッ……あぁ、良い、この一撃は……なる程、私とは……別のあらゆる技術、叡智が詰まっている……」

 

「それと武術だよ。キャスター・チャールズ・バベッジ」

 

見事に貫いていた。

素人の私でも致命的な一撃とわかる程だった。

鋼鉄だろうと関係なく、雷鳴を轟かせたグダおの強打は豆腐の如くチャールズ・バベッジと呼ばれたサーヴァントの霊基を破壊していた。

 

「そうか……その腕に纏う鎧も、叩き込まれた拳も見事で、あった……うむ、これならば、私も心置きなく、消える事が出来る……もう、これ以上、無辜なる市民達を、街を、ヴィクターの娘を傷付ける事もなく……カルデアの者達よ、シティの地下へ向かえ……。そこに全てがある……魔霧計画の主体、我が発明『アングルボダ』……その中に、聖杯も…………この事件の全てがそこに――――」

 

私達に貴重な情報を残して、鋼鉄の紳士はこの特異点から姿を消した。

憎らしくも、笑顔で戻ってくるグダお、鉄の拳でこちらに手を振っている。

良かった……スキルのタイミングは間違ってなかったみたい……。

 

「ナイスガード、マシュ。俺も安心して攻撃に専念できるよ……へぇ――い、ハイタッチ!」

 

「へ、へぇーい……!」

 

…………。

 

「マスターも、へぇーい!」

 

「腕」

 

「ん?」

 

左手でじゃなくて、そっち。

籠手を着けている方じゃなくて、素手で。

ちゃんと素肌で触れ合いたいの。ほら、ハイタッチ。

 

「へぇーい……!」

 

パチンッ!

 

「マスターもナイスサポートだったよ!ご褒美にヴラドおじ様直伝裁縫式『スケープゴートグダおくんver』を上げよう」

 

空中の波紋から、出てきたぬいぐるみを押し付けられる。

ちょ、ちょい近いっての! 何だこの二頭身のデフォルメされたグダおは!完成度高いなオイ! ……ってか妙に可愛いのが腹立つ……。

 

「どうしたマスター、反応が鈍いぞ?もしかして、二体欲しいのか?このいやしんぼさんめ!」

 

「違うっつーの!あぁ、もう顔にぐいぐいするな――!」

 

「ずるいのだわ!ずるいのだわ!頑張ったワイフにもご褒美が欲しいのだわ!」

「そうよパパ!家族サービスを要求するのだわ!」

 

「おかあさん!わたしたちにも家族さぁびす!」

 

うぉぉおおお!トリプルロリにもみくちゃにされているぅ!!

マシュ! マシュは!? いつもの鉄壁のディフェンスっぷりはどこへ!?

 

「おぉ、胸元で抱けるベストサイズ……。フォウさんとはまた違った抱き心地です……あれ、所長はもらいに行かなくて良いのですか?」

 

「いいのよ、私は七つもらってるから……な、何よ!その生温かい瞳は!?いつからそんな瞳が出来るようになったのマシュ!?」

 

「フォ、フォーーウ!!(噛みちぎる!!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ごめんねマスター。ちょっと寄りたい所があるの。

 

地下鉄へ向かう前のちょっとした寄り道、ソーホーエリアにて人々を覚める事のない眠りに陥らせている魔本があるとの噂。

アリス(白ゴスロリ)のお願いを聞き、私達はそこに歩み始めていた。フランをジキルさんの家まで送り、()()()()()()()()()()()()

 

「オイ、オイ、オイ、オイ!んだよそのメカニックな左腕超クールじゃんかよぉ!グダおの旦那!!デザインもそうだが、雷って所がたまらねぇ!!メタルスパーキング!!かぁ―――ッ!男のロマンだよなぁ!!」

 

「何を言うのか、Mrゴールデン。そっちの腕、『赤龍の尺骨』が宿っている?痺れる程にイカしてるだろ。クリムゾンドラゴンとか男心をくすぐりまくりじゃないか」

 

「あっれれ~~?私、確かロンドンに来たんですよね?何ですこの世界観闇鍋的な街並みは?お天道様が燦々としてるのは良い事ですが……。二階建てバスは?時計塔は?バッキンガム宮殿は?いつからロンドンはこんな魑魅魍魎なリゾート地になったんです?というか霧が深すぎるのですが!!」

 

「あぁ――、わかるぜ狐女。せっかくの常夏日和なのにこんな天気じゃ、アゲたテンションも急降下だぜ……さっさと邪魔くせぇ霧も取っ払ねぇとな!おちおちビックウェーブにも乗れねぇよ!」

 

「隣にはサーフボード片手の水着ノー天気女が普通に話しかけてきます。みこぉーん、これはあれですかね?私が知らない間にロンドンはハワイアンな観光地にイメージチェンジでもしたのですか?彼女の格好がデフォルトなのですか?まぁ、別にこういうリゾート地も嫌いなわけじゃないですけど――……」

 

ゴールデンこと金時君、フォックスこと玉藻の前さん。

私達のパーティは結構な大所帯になった。

グダおと金時君は随分と少年談話に花を咲かせているが……騙されるなよ、見かけはキッズでも中身はドロドロのアダルティだぞそいつは!!

 

 

「ふぁ!?その年で子持ちとか犯罪でしょう!!しかも、もう6人も産んでいるとか……!言うに事を欠いては多妻国家ですとぉ……!?おぉ、静まれ、静まれぇ……我が去勢拳ぅ……!!」

 

「でも、わたしたちの所にも狐のおねーさんいるよ」

 

「しかも9人、いるのだわ」

「キャットママ、グッチママ、モデルモママ、ヴィッチママ、ヒメママ、アリアママ、シャークママ……あ、これはタマモママだったわね」

 

「み゛ごぉおおおおおおん゛!!!!??…………な、ななななななななぜ、私の黒歴史達の名を…………」

 

「いがみ合っていた9人がマスターを独り占めしようとして、合体したりした時は凄かったのだわ。島を飲み込みかねない巨大怪獣に大変身!マスターと九尾の忍界大戦!最後はマスターの万年殺しでフィニッシュだったわ!」

 

「でも、タマモママはまた懲りずに暗躍しそう……パパの前では外面良くしているけど」

 

「……し、かもあの大化生状態の私とタメ張れるって……。ぬぬぬ、彼の魂を見て、イケメン度に隠れた奥底の中に得体の知れない物があると思ってましたが……あっ(察し)、な・る・ほ・どぉ……それはヤり合えますわ。結構な厄ネタじゃないですかー、獣案件じゃないですかー、やだ――。あ、あと貴女にママと呼ばれる筋合いはありません」

 

「じゃあ、タマモおばさん?」

 

「ころころするぞ♪くそがきゃぁ♪」

 

ふぅ、玉藻の前さんの驚きっぷりが最初の頃の私を見ているようで微笑ましい。

グダおと付き合いが長い私はもう、ちょっとやそっとの事では驚かなくなったのだ。ハハハ。

ふっ、ふ――ん。これも培った絆レベルの賜物なのだ!サーヴァントの事を真に理解してこそのマスターだもん!

 

「随分と余裕綽々なラブコメ主人公に一つ、耳寄りな情報を教えてやろう。あのアリスと呼ばれた少女達が母娘なのはもう知っているな」

 

イイ声で喋るショタ作家が私に話しかけてきた。

まぁ、知ってますよ。もうロリが彼の子供を産んでるくらいじゃ、私は驚かないよ。

 

「では、アイツらが、厳密に言えば、母である白い童女の方がどういう存在なのかは知っているか?」

 

「どういうって……だからロリでしょ?」

 

それは本質ではないと笑う童話作家はアリスちゃん(白ゴスロリ)の方を指を指す。

話に夢中になっていたのか、いつの間にかソーホーエリアの件の場所に辿り着いていた。

 

古書店から飛び出したナニか……アリス(白ゴスロリ)ちゃんの手元に吸い込まれるように浮遊してきたそれは……絵本……?

 

「ここにいると思ったわ。可哀想なわたし、ここにはありす(わたし)はいないのにね……。ふふ、自分で自分を名付けるなんておかしな気分……寝坊助さんな私、悪夢から覚める時よ『ナーサリー・ライム(アリス)』」

 

「…………ここは、どこ?ありす(わたし)は?あ……」

 

「?」

 

「せ、先輩!本が……アリスさんの手元にあった本が女の子になりました!!」

 

見ていた、見ていたとも!え、つまり!?

 

「さすがに気付くか。概ね合っているぞ。何の因果か、どこぞの奇特な奴が名を付けたおかげであの姿になっているが、『ナーサリー・ライム』の名の通り、元は創作、わらべうた、絵本のジャンルの一つに過ぎない!」

 

ま、まさか――!!

 

「隣にありすと呼ばれている子供がいる以上、真実は一つ!奴は本すらも孕ませたというわけだ!!はははははは、この俺ですら、罵詈雑言が思いつかない!あぁ、曇りなき称賛の言葉だけだ!創作物を妻にし、子供を産ませる!!二次を妊娠させる等、正に全童貞の夢とも言えるだろう!!これを褒めずして、何を褒める!」

 

 

ありす(わたし)ありす(わたし)なの……?それに、もう一人のわたし(アリス)?」

 

「いいえ、この娘はあなた(アリス)の知る私ではないわ。けど、わたしにとっては切っても切れない大事な娘。悪夢に誘い出されてしまった悲しいもう一人のわたし……このまま何もせず、消えるなんてバッドエンド、わたしはごめんなの。わたし達と一緒に来ないかしら?ねぇ、ありす(わたし)?」

 

「うん!姉妹が欲しいと思ってた所なのだわ。わたしがお姉さんね!ありすおねえちゃんって呼んでいいのよ!アリス(わたし)!」

 

「来る?どこへなのかしら……?」

 

「「絵本みたいに楽しい所!!」」

 

白色と水色の童女達にそれぞれ手を取られ、困惑しながらも笑みを浮かべる黒い童女。

3人目のアリスはその笑みの中に涙を浮かべていた、理由は自分でもわかっていないのかもしれない。

けど、その涙はきっと悪いものではないと彼女自身もわかっているだろう、でなければあんな眩しい笑顔は出せない。

 

うん、童女達の心温まるシーンにそれっぽいナレーションは付けてはみたものの私の心の中は一つの事でいっぱいになっていた。

 

 

 

 

 

本に欲情出来るのにどうして私に欲情出来ないんだよぉおおおお!!!

 

「うぉ!どうしたマスター!?無言で脇腹突き始めて、あ、ちょ、くすぐったい!!」

 

 

 

 

 

 




アリス母娘を見てのアンデルセンの一言「あの小娘共もどっぷりこの淫蕩魔王に誑かされているではないか。男の肉の味を知った身で純粋無垢を名乗るか」

話は変わるけど、親子丼っておいしいよね?











世界の果ての物語(ワールド・エンドコンテンツ)
ランク:EX
種別:対国宝具
使用者:アリス(白ゴスロリ)&ありす(水色ゴスロリ)
アリスとありすの二人で使用可能。一人では発動出来ない。
アリスが夫と共に過ごしたカルデアでのかつての現実、夢のような結婚生活。
ありすが父親に聞かされたカルデアでの夢のような話、実際に過ごしている家族生活。
彼女達の思い出、幸せ、夢、憧憬、あらゆる物を詰めた宝石箱のような宝具。
カルデア島より小さい面積であれば、そこを彼女達のマイホームと酷似した場所として再現可能になる固有結界。
街、そのものを取り込む固有結界とか空想具現化レベルを通り越して、異界創造レベルまで達しそうだが、愛があれば問題無いのです。イイネ?
かつて、人理修復で戦ってきた特殊な物を除くエネミー達をアリス達の友達として多数召喚も可能。その物量は本編で不明の怪機械の集団を蹴散らす程。ぅゎょぅι゙ょっょぃ。






グダおの子供を産んだ順番トップ3
1位:アリス
2位:マシュ
3位:スカサハ









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