CBC2019年のエンジェル・ブレスのジーク君とアストルフォ君の雌みが高くて私の邪竜が召喚されそう。シロ君のイメージはあの礼装の髪を長くした感じでオナシャス。
まだまだ第五章続きです。ここから始まるクライマックス。
妻を殺して、私の関心を誘おうとした男がいた。地位も財産も捨てて、私へと溺れた権力者がいた。道徳心も忘れ去って獣のように私を求めた女がいた。
男も女も大人も老人も子供も戦士も政治家も医者も僧も聖人もありとあらゆる人間は私が微笑めば蕩け、肌に触れれば沈み、褥を共にすれば、等しく溶けていった。
私の言葉を、表情を、肢体を、お預けをくらった駄犬のように一挙手一投足、見落としまいとかぶりつく姿のなんど惨めで愛おしい事か。
他者が私を愛している様はキモチいい、他者が私以外何も見えなくなってしまう様はキモチいい、他者が私の為に狂っていく様はキモチいい、他者が私の為に死んでいく様はキモチいい。
自身の快楽の為に他の一切を消費し続ける人生。この欲望に限りはなく、我が悟りに終わりは無い。この世全ての物を使って絶頂の極みに至りたい。全ては
なのに、あぁ、私一人だけがいれば良かったのに……共に歩んで欲しい人を見つけてしまった。きっと私と同じになれる人を見つけた。この星という寝台の上で森羅万象が滅びるまで、滅んだ後も隣にいて欲しいと恋い焦がれる人。
セラフィックスで敗れた後も追い続けた、出会う事を夢見て。
直感でわかってしまった。彼の心底にはきっと私と同じ愛が溢れている筈だと。その気になれば、全ての人間を踏みつけ天上楽土に到れる筈だと。
にも関わらず、なんと真っ当な生き方か。なんと健全な交わり方か。なんと穏やかな愛し方か。
たかだか数百人程度の女達と契りを交わすなんて平凡な人生でどうして満足が出来るのだろう。
愛を囁き、体を重ね、孕まし、家族となり、生涯を遂げる。実に模範的でヒトらしい。
並行世界、編纂事象――数多の枝葉の中できっと奇跡のような確率で善性を得て、人並みの生涯を終えた私もいたのでしょう。
けれど、ほぼ全ての私は数多の
そしてその最期は大抵、私の在り方を悪とする正義の味方や主人公と呼ばれる者達に断罪されるばかりの実につまらないものでした。
私の親は犬畜生を孕ませたワケではありません。少々、環境は特殊だったとはいえ、殺生院キアラという人間はごく普通の人間から産まれたのです。
月並みにこの世に生を与えられ、原罪の『快楽』の片割れとして真性悪魔になった私。
類を見ない誕生の仕方でありながら人々を救うマスターになった親愛の獣でもある彼。
そっくりのように見えて何もかもが正反対な私達。
全てが反転している。鏡のように対称している。だからこそ、惹かれるのです。
これは自己愛の塊であるが故に鏡に夢中になっているだけなのでしょうか?
あぁ、デアー様、■■■■様、貴方様の生き様に夢を見たのです。貴方様そのものを求めているのです。現実を歪む程に恋し、愛したいのです。
何かが変わるかもしれない。いいえ、何かを変えられるかもしれない。
貴方様と一緒なら心の底から
『キアラちゃんサイコー!』
大地を覆い隠してしまう程の魔神ケルト兵の群れが津波の如く迫っていた。醜兵共の波の乗り手は『嫉妬の老鹿』。エレナ(軍服ママ)の小型UFO隊もここにはいない、グダおが自分の所はいいから、他の所に数を回してくれと頼んだからである。
数千単位の規模で軍を作り、大陸中で魔神ケルト兵が暴虐の限りを尽くしているのなら、余裕の無い所に数を回すべきだろう。
故に魔改造されたケルト軍と相対しているのはグダおたった一人。
「『
彼の周囲から浮かんだ無数の波紋。百にも及ぶ空中砲台から
だが痛覚も人としての理性すらも失われている魔神ケルト兵は剣が刺さった程度では止まらない。体から剣が生えようとも意に介さず進み続ける。
「無駄だ。宝具ならまだしも、ただの鈍らでそやつらは止まらぬよ」
「どんな物も使いようだと俺は思うのさ。緑ゼリーか、餌にしかならない武器もこういう使い方が出来る」
『キアラちゃんサイコーォォォォオ!?』
「なにっ!?」
連鎖する爆音。轟音に次ぐ轟音。突如として魔神ケルト軍を爆発の山が包んだ。
先程、彼が放った剣全てにはメフィストフェレス特製「ちくたくくん」が付着していた。カルデアのマスコットの座を狙って大量生産したものの、結局、衝撃を与えると爆発してしまうという仕様によって不良在庫になってしまった悲しきグッズ。
「ふーっ、きもちぃぃっ」
誰でも出来る「
だが、それは彼が槍を振るって出現させた汚水の壁によって防がれた。
「朽ちるが如く」
汚水の壁は解かれ、出て来たのは錆付き朽ち果てた剣だったもの。
「全ての物には老いがある。無機物、有機物、エネルギー、速度、ありとあらゆる物は老化で殺せる」
フィン・マックールという英霊が保有している宝具『
だが、嫉妬の原罪として魔改造された魔神柱ベリアルを注ぎ込まれた事により、その能力は歪められた。自身よりも輝かしいもの、美しいもの、若々しいもの、全ての寿命を加速させ、朽ち果てさせる嫉妬の宝具。
『
『嫉妬の老鹿』の両手槍の動きと呼応して、彼の周りにある汚水が生きた濁流となってグダおに襲いかかる。
「老いとは本当に恐ろしい。劣化していく肉体、鈍くなっていく思考、しがらみだけが増え、若かりし頃の輝かしい思い出さえも自身を蝕む!」
「昔は良かったなんて言葉、ダサさしかないから止めた方がいいと思うけど、おっと危ねっ」
『
スカサハ特製の複製ゲイ・ボルクを五槍も展開。
師匠曰く「人の限界が二本だと誰が決めた。その気になれば同時に使える武器などいくらでも増やせる。二槍流、三槍流、無槍流……型に捉われるなマスター。人間には無限の可能性がある」と。
右手に一本、左指に二本挟め、肘裏、膝裏にそれぞれ槍を一本ずつ挟め、ジャグリングのように巧みに刺突、斬撃の連撃をお見舞いする。グダお自身も回転し、360度あらゆる方向から空間を削り取り、敵を追い詰める。何度か体を斬り裂かれる感覚に見舞われたがそれを無視して『嫉妬の老鹿』は魔神柱としてのスペックを存分に生かし、致命的な部分だけは守り切る。このまま押し切る事も出来るかもしれないが、『嫉妬の老鹿』を守るようにうねる汚水がそれを許さない。再び距離を取るグダお。
「老化ねぇ……。成長しないサーヴァントには効くとは思えないんだけど」
「私が気付かないと思っているのかね?貴様は座ではなく、別の次元から無理矢理顕現した人類悪。マスターを気遣い、肉体を無理矢理サーヴァントの格に落としているが。今の貴様を構成しているのはエーテルではなく純粋な肉体であろう?ならば殺せるとも」
「さすがフィンのそっくりさん。馬鹿ではないんだね」
「その上から目線。妬ましくて仕方がないなぁ!」
嫉妬と怒りで顔を歪ませた老鹿はグダおの『
『
「この状況でなお、何故笑っていられる!?世界を何度も救ったという偉業が貴様をそこまで増長させているのか?自分は負けるワケがないと驕っているのか?今まで成功してきたから次も同じように成功すると思いこんでいるのか?あぁっ!その余裕が妬ましい!!」
避けきれない汚水の弾は『
「よしんば、何かの奇跡が起きて我らを倒せたとしよう!だがキアラさまが健在の限り、我らは何度でも復活する。貴様らがキアラさまに辿り着く事はあり得ん!もう詰んでいるのだよ人理は!!」
時が経つ毎に量を増していく汚水が遂にグダおを渦のように取り囲んでしまった。
「聞こえるだろう!我が同族達と矛を交えてしまった仲間達の悲鳴が!誰も助からぬ!何も救えぬ!貴様にかつての栄光はもう訪れない!」
▲▲▲
暴風怒涛、竜巻のように振り回させる二槍の軌跡は立香達を飲み込まんとして――。
「ぐ、ぬぬぬ……動きが無軌道過ぎて読めん……!人というよりはもはや獣!猪風情が獅子に歯向かうかね!」
『立香君!エジソン氏に礼装から応急手当を!』
「やってる!やってるけど、回復しないの!どうして!?」
「馬鹿め、我が魔槍は不治の呪いがある。貴様らには回復もやり直しも認めん。俺の怒りの肥やしとなれ」
「……は?不治?この私の前で……よくも、よくもまぁ……そんな戯言をほざけましたね。殺します。殺して
「いけませんナイチンゲールさん、無策で突っ込んでは!」
下半身の欲望が脳髄まで及んでいる悪魔はちょっとやそっとの罠では止まらない。弓や槍で貫かれようとも、毒沼に沈もうとも、地雷を受けようとも、喜色満面の笑みでオルガマリー所長を追い続ける。
「ハハハハハハハ、そんなに愉快に尻を振って誘っているのかぁぁ!!ならば応えてやらんとなぁぁ!!」
「いやああああああああ!!全然効いてないじゃないのよぉ!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ばかぁ!!軍隊の六割ぐらいは削れるって話じゃなかったの!?『破壊工作A』は!?」
「あれが異常過ぎるんだっつーの!さっきまでの勇ましさはどこに行ったんですかねぇ!?泣き言言っている暇が足を動かす!あんなのに犯されたくないでしょ、オタクも!」
「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死んじゃ――――うぅぅっ!!助けてグダおぉぉぉっ!!」
黒い粒子を全身に纏い、宙に浮かぶ強欲の化身は嘲弄の笑みを浮かべて、魔神柱の肉蔦が巻き付いている弓から放たれるは神の域に達した黒き光閃。
アメリカの兵士達を追いやっていた時とは比較にならない速度と威力。一つ一つがまさに宝具級。彼が人間達を弄んでいた時とは全く別物の矢。そして『強欲の魔神』を注ぎ込まれたその弓兵が扱う矢の真に恐ろしいのは――。
「ほう、よけたか。よけたな、カルナァァ!貴様を無敵たらしめているその黄金の鎧を身に付けておきながら、避けたかぁぁ!……フフ、フハハハハハ!…………ったく、相変わらず勘の良いやつだ」
「その、矢、よからぬ物が混ざっているな」
鎧部の右肩の棘の先、数センチ。そこが最初から無かったかのように欠けていた。被害としては微々たる物だが、圧倒的防御力を誇るカルナの鎧が削り取られたという事実。
カルナは顔色を変えず、だが一切の油断は無いままに敵を見据える。
「簒奪し、強欲する我が原罪と、この鏃に込められた破壊神の業は実に相性が良い。もう自慢の防御力には頼れんぞ、我が矢を避ける選択肢しか貴様には無いのだからなぁ!」
「戦場で、敵の矢を避けるのは当然であろう。随分と当たり前の事を声高に叫ぶのだな」
「…………死に晒せぇえええええ!!」
▲▲▲
「ここ一帯全てが既に我が領域!もう逃げ場はないぞ!老い干乾びた貴様を愛する者の前に投げ捨ててくれるわ!」
寿命を搾り取る汚水がうねりをあげて、迫りくる。『嫉妬の老鹿』は勝利を確信した。世界を救ったという栄光を持ち、国時代を経て、あらゆる美女達を思うままにした男。死ぬ程に妬ましい男の生涯を終わらせる事が出来る快感に酔いしれていた。
「ここが貴様の初めての失敗だ!!」
「失敗なんてとうの昔から数え切れない程してるってーの」
それでも槍を構える彼の顔に諦めは無い。
「皆がいなかったら、槍も扱えなかった。料理も出来なかった。本を作る事も出来ない。誰かを愛する事も。俺は独りじゃ、生きていけない自信がある」
「……何を言っている?」
「お前らに勝てる話さ」
彼の懐にある携帯端末。21世紀において、世界中40億の民が持っている変哲の無い小型演算機。誰でも簡単に繋がる事が出来る電子の板からポコンと可愛い音が鳴った。
マスター
【ちょっと助けて欲しい】
メイヴ
【りょ】
メイヴ
【秒で行くわ】
それは前触れも無い突然の事だった。
ワシントン上空から、元ホワイトハウスであるキアラの魔城に世界を超えて飛来した鉄戦車の流星が落ちてきた。
「ッッ――!?」
殺生院キアラの声にならない悲鳴と、目を覆うばかりの衝撃。ミサイルの如く地上へ激突した何者かがもたらした破壊はそびえ立っていた魔神柱の塊を吹き飛ばし、肉柱に囚われていた女王メイヴも解放させた。
殺生院キアラの落ち度は二つ。
一つは『カルデア国物語』だけを読んで、彼の全てを把握した気になっていた事。『カルデア寝物語』……つまりは彼を取り巻く女性達の方へは興味を向けなかった事。
二つは
グダおの宝具『
「一度は尽きたこの命なんの因果か甦り」
「あり得ません……!彼の能力でもう呼び出せる羽虫はいない、筈……!」
だが、家族はいなくともグダおのSOSに光速ですっ飛んでくる最高の友達がここにはいた。
「まぐわい語らい笑うが宿命なら」
怠惰の魔神柱が消滅し、狂ったケルト兵の母胎としての役目から解放され、へたり込んでしまっている女王メイヴが呆然とした瞳に映していたのは自身とそっくりの顔と髪。だが服と溢れるばかりに濃厚な生命力は彼女とは次元が違う。
「親友への想いを胸に秘め」
黒いスーツ、白いマフラー、艶めかしいパンストはこの特異点にてマフィアスタイルでいたグダおとのペアルックを意識したようにも思われる。鉄戦車をバックにガイナ立ちするその女の表情には自信と不敵に満ちていた。
「貫くまでよ己の
いくら彼の精をその身に注がれようとも世界を跨いで単身でやって来れるのはグダおの妻達でもそうはいない。それこそ「単独顕現」でも持っていない限りは。
「何者ですか……?突然何なのですっ……あなたはッ!!」
本来の女王メイヴには虜にした男達の宝具を扱える能力がある。新たな次元へと昇華出来る精を持つグダおと愛した男達の力を行使出来るメイヴと体の相性は最高だった。
これは彼と家族ではなくセックスフレンドという道を選んだ彼女の新たな宝具。
『
人類悪、親愛の獣:デアーの宝具とスキルをその身に宿す事が出来る対人(自身)宝具。
到着早々、『白式官能』でこの特異点のメイヴに埋め込まれていた『シトリー:怠惰』だけに特大級の魔力を注ぎ込み、破裂、消滅させたメイヴちゃん(セフレ)。これで魔神ケルト兵の補給元も、他の原罪達の復活源も断たれた。無限ループというクソゲーからの解放という粋な仕事をしたメイヴちゃんにはまだ仕事が一つ残っている。
「キアラちゃん?誰よそれ。メイヴちゃんサイコー!と叫びなさい!」
【第七の戦――最終戦】
スーパーセックスフレンド:メイヴVS愛欲の獣――ビーストⅢ/ラプチャー:殺生院キアラ
『
ランク:EX
種別:対人宝具
使用者:メイヴ(スーパーセックスフレンド)
我が物にした男達の宝具を扱えるというメイヴの特性が羽化を遂げた。最高のセックスフレンドであるグダお――零の獣:デアーのスキルとほぼ全ての宝具を使用出来る状態にする。
単独顕現で彼女も自由きままに色んな世界で男漁りをしているようだ。
零の獣は彼女の物にはならなかった。彼女だけの物にはならなかった。それでも
あの子は所帯を持って、家族に包まれた暖かい人生を歩んでいる。前程、一緒にはいられなくなったけど、それでも彼が助けを求めたらどんな世界だろうとも飛んでいくわ。彼の家庭を脅かす奴は殺してあげてもいい。
友達ってそういうものでしょ?
ギャグエロなのに伏線を撒いていくスタイル。