Fate/Last Master IF 作:三代目盲打ちテイク
初だから期待するなよ!
「あ、あの、……名前も記憶もない私がお役に立てるのであれば……その、どうぞ……」
「――――」
――もういいよね――。
女。メルセデスの形の良い唇へと吸い寄せられるように口づけた。
女。メルセデスは抵抗しなかった。そっと目だけを閉じて身を任せてくれる。
女の唇に男の唇が触れる。
やわらかく、それでいてどこか甘さを感じさせた。
口づけは初めてではない。けれど。けれど、まるで初めてのように胸の高鳴りを感じた。
目の前の女が愛しくて仕方がない。もっと味わっていたいと思う。
もっともっと。味わい尽くすように女の唇へと口づける。
「…………ん……」
女の吐息が漏れる。
それすらも熱に浮かされたように。ただただ唇だけを重ねる。
拒絶されないからと、もっと強く深く。一心に。己の獣性に任せて唇を重ねる。
嫌でも高鳴っていく自分の鼓動を耳の裏側で強く感じていた。彼女の鼓動もまた同じく。
互いの高まりにただただ酔うように。
触れ合うような口づけから徐々に、徐々に。互いの舌を絡み合わせていく。感じる互いの吐息はともすれば火傷しようなほどの熱量を持っているかのように感じられた。
「ん……ふぅ、ちゅぅ……」
どちらともなく互いに求めるように。
一人で受け身でいられるのかと思ったけれど、そんなことはなくむしろ情熱的に、されどこちらを気遣うように彼女は優しく舌を絡みつかせて来る。
「――良い?」
もういいだろうか。そういう意図を込めて、唇を離してそう問いかける。彼女は小さく頷いてくれた。
了承を受けて、そっとその服へと手をかける。薄暗い中で多少難しいもののゆっくりとゆっくりと、徐々に。徐々に。
その肌に触れるか触れないか。ゆっくりと彼女の服を脱がしていく。ここでも彼女が脱がせやすいように動いてくれているのを感じる。
一枚ずつ。一枚ずつ。脱がせやすいようにと。そんな気遣いに情けないとも思う。
けれど、彼女の肌が露わになっていくのと同時にそんな考えは意識の彼方へと吹っ飛んで行っていた。
薄暗い牢屋の中に浮かび上がる白い肌。彼女の肌。綺麗なそれ。
真っ白な中、上気した頬と同じようにわずかに彼女の肌には朱がさしている。
はじめてみる女の肌。さながら美術品のようなその美しさ。現実でないかのように感じる。
「――綺麗だ」
そう純粋に思ったことを口にした。そういうと、彼女はさらに顔を朱に染めて、うつむいていしまう。そんな動作がたまらなく可愛くて。
その身体に腕を回す。抱きしめる。
柔らかな女性の感触。とても柔らかな、まるで天使のような。それでいて甘い華のような匂いが鼻腔をくすぐる。
抱きしめたまま首筋を撫でる。くすぐったいのか身体をくねらせる彼女。そのまま脇腹に指を這わせ、鎖骨を指でなぞっていく。
柔らかく、優しく。じらすように。
「……ん、ぅ…………」
次第にメルセデスのこぼす息に色がつく。色を帯びた呼気が僕の耳をくすぐる。
深みにはまるように前戯に耽溺していく。耳に当たる彼女の呼吸が強く早くなり、じわりじわりと汗ばんでいく彼女からだ。香る汗は、抗いがたい芳気となり理性を揺らす。
ぺろり、我慢出来ずその首筋に舌を這わせる。彼女がびくりとするのも構わず鎖骨から首まで舌で彼女を味わう。
甘い、汗の味。林檎のような。味わうように舌を這わせる。
「い……いけま、んぁ……せんん……」
彼女の言葉が僕の耳にかかる。もはやそれすらも興奮を高めるものでしかない。
強く興奮でいささか乱暴になりながら彼女の汗をすする。
「ああ……ぁっん……」
鎖骨から首を這い、再び柔らかな彼女の唇へと僕は舌を這わせる。
口づけて、感じたものを交換する。いや、先程とは違う。さながら侵略のように彼女の口内を上下左右と舌が蹂躙する。激しく、歯茎を舐めとり舌を絡めとる。
先ほどの口づけよりも遥かに乱暴で口づけ。いささか理性の抑えが効かなくなっているなと自覚するものの獣性を劣情を自覚した今、それを止めようとは思わなかった。
何より彼女はそんな己すら受け入れてくれている。乱暴な口づけには驚いた風ではあるが、それも最初だけだ。次の瞬間にはどうぞ、と言わんばかりの受け入れ態勢。
ただこういう行為に慣れているというよりは、もともとの性質がそう在るのだろう。献身、奉公。そんな誰かの為という性質。
彼女の本質がなんとなくわかってきたような気がする。
優しげな天使というのは間違いではないが、その裏には炎が隠れているように見えた。なにせ、
「んん……ぁっ……ふっ……」
どういうわけか、というか本当いつの間にか。主導権が完全に相手に持っていかれている。
身長はこちらが上ではあるのに、どういうわけか組み敷かれているかのような錯覚を覚える。それは僕が弱いとかそういう問題ではなく彼女の迫力に負けているような、そんな気がしている。
そもそもいつの間にか抱き合っていたのが、組み敷かれているのだ。押し倒されている。それも彼女に。
「大丈夫、心配しなくとも良いのですよ」
男としてはそれはどうなのだと思わないこともないのだが、如何せん脳みその方はもう麻痺してしまっているらしい。
度重なるキスの結果、糸をつなぐ唾液が彼女とのつながりに思えてより一層興奮する。
「……すごい……ですね」
ふと、彼女がそんなことを漏らす。密着している。彼女は服を着ていない。考えられるのは一つだった。
そもそもこんな状況である。自明の理として股間にあるものは、きついくらいにズボンの中でぱんぱんになっていた。
その考えに至ってかぁっと顔が赤くなるのを感じる。いまさら何をと言われるかもしれないだろうが、それとこれとは話は別だろう。
指摘されたことなどないし、こうやって誰かに触れさせたこともないのだから。
「ぅお――」
不意にそんな秘していた場所に彼女の手が触れる。服の上からなでるように彼女の手が男性器に触れる。かたちを確かめるように。
その手の動きはぎこちないものの、身体の一器官としては慣れているとでも言わんばかりだ。身体の各所に触れる動きはひどくなれたものを感じる。
「な、慣れて、るね」
ここは少しでも男として主導権を少しでも取り返そうと思っての発言してみたわけなのだが。
「いえ、私も初めてのはず、なんですが。その、こういう人の身体についてどうにも私は詳しいようで。でも、おかげであなたを癒してあげられます」
いや、いいよそんなのとはいえるはずがない。むしろ、ああ、お願いしますと言っても良いとか思っている。
それを大っぴらに認めるのは男としてのなけなしのプライドが打ち砕かれそうなんでやめておくが、どうにも状況はそのように推移しそうだった。
「苦しそうですね、外に出してあげましょう」
その言葉とほとんど同時にズボンが脱がされる。隆起していた男性器が露出させられる。
ひんやりとした牢屋の空気に触れてぴくりと動く。
「……大きいですね」
「……そ、そう?」
比べたことなどないからわからないが、女のひとに言われて悪い気はしない。
「では……そうですね、こういうのはどうでしょう」
そう言いながらメルセデス、彼女が身を寄せてくる。そしてそのまま僕のモノをその豊満な胸へとうずめた。
「……ぅぉぉ……」
およそ三百六十度。全方位に感じる肌の感覚。自分以外に触れられたことのない部分が彼女の胸の中にあるという事実。
彼女も興奮しているのか高めの体温。汗ばんだ肌ということもあって、ただそこにあるだけで凄まじい気持ちよさだった。すぐにでも達してしまいそうなほど。
それではあまりにも情けないと何とか耐えようとする。
「では――」
しかし、そんな理性的な行動は彼女が起こしたアクションによって容易く砕かれることになる。
「ふぉ……ぁ……」
とろりと陰茎の埋まる谷間に垂らされる唾液。それが竿にかかった瞬間に電流が股間から脳髄へと駆け巡ったかのような衝撃を受けた。
それが醒めきらぬうちに大きな乳房を抱えて上下に揺らし始めた。
「……どう……でしょうか……」
初めてですが、これで合っているでしょうか? そんな彼女の言葉を僕は聞いていなかった。
聞ける余裕などない。
一瞬でも気を抜けばすぐにでも果ててしまいそうであったからだ。
目を閉じて耐える。けれど、それは逆効果にもほどがあった。
視覚を閉じたことによって、逆に聴覚が鋭敏になる。
ぬちゅり、ぬちゅり。
唾液が絡まった乳房が動く音。僕のモノを彼女の乳房がしごく音だ。
「ふふ……ぴくぴく……震えてますよ。我慢などしなくて良いのです。さあ、どうぞ存分に。名もなく記憶もない私にはこれくらいしかできませんから」
ぬちゃ。ぬちゃ。ぬちゃ。
彼女の動きが加速したことが感覚でわかる。びりびりと電気でも流されているのではないかと錯覚するほどに快楽の波が脳髄を焦がす。
耐えることなどできそうになく、
「ふぅ……」
彼女の吐息がペニスに当たった瞬間。僕は果てた。
「きゃっ……」
どぴゅ、どぴゅ。
そんな音が聞こえるかのようにさながら火山の噴火のように僕の陰茎は白濁液を吐き出していた。遠慮なく噴き出したそれは彼女の胸だけでなく顔にもかかってすっかり汚してしまった。
申し訳なく思う者の、僕本人はそんなことを考えている余裕などない。初めて感じた尋常じゃない快楽。一人でする以上のそれにただただ酔い痴れていた。
「熱い……これが男のひと、の……どう、でしたか? 少しはお役に――」
そんなだから身体は勝手に動いていた。
彼女を強く、強く抱きしめる。
いまだ、僕の股間の肉棒は大きくなったままだ。一度精を吐き出したとはいえど、長い禁欲生活の弊害かまだまだ足りない。
むしろもっともっと吐き出したいと猛っている。
だからこそ、
「今度は、僕が――」
そう自然に思えた。やってもらってばかりでは男の沽券にかかわる。
そのまま体勢を入れ替えて上下が逆転。
上から見下ろす彼女の身体は実にそそるものがあった。
「……どうぞ」
こちらの意図を理解したのか、彼女は身を預けるように力を抜く。本当、初めてなのだろうかこの人は? そう思うものの正直その気遣いはありがたい。
なにせこちらも初めてである。どうすればいいかなんてわからないが、やりたい気持ちだけは高まっていくばかりだ。
とりあえず、何もしないという選択肢はなく、まずはと言わんばかりに彼女の結んでいた髪を解く。ふぁさりと音がして彼女の長い髪が広がりを見せる。
さらりとした綺麗な髪だ。指を通せばさらりと通り抜けていく。そのくせになるように気持ちよさを堪能したあとは、徐々に手を下へとおろしていく。
なでるように肩、鎖骨を通り乳房へと。吐き出したばかりの精液が残る彼女の乳房に触れるとぐちゅりと音がした。唾液と精液が混じったものがたてる音がひときわ大きく静かな牢屋に響き渡る。
そのまま立派な乳肉へと手を差し入れてゆっくりとこね回まわす。なぞるように肉を寄せ、搾り、あるいは軽く撫でる。
その柔らかさは、どれだけ触っていても飽きるということがないかのようだった。
「あっ……ああっ……んっ、ああっ……あっ……」
彼女も感じているのだろう。吐息は熱っぽく喘ぎ声を漏らす。
それに気をよくして触れるようなものから揉みまわす。優しく鷲掴む。指に沈む乳肉の感覚にガチガチになっているはずのペニスが反応してさらに硬度が増したように感じる。
彼女の反応がさらにそれを加速させる。焦れったそうに息を荒げ、もじもじと腰をくねらせている彼女。
更に手は下へ。下へ。下へ。
脇を降りて腰を伝いついにそこへと至る。女が秘めている場所。膣口がねっとりと濃い蜜を垂らしていた。
淫靡な芳香が鼻腔を突き抜け直接脳を犯すかのよう。はやる気持ちそのままにもはや我慢できず無遠慮にそこへと指を入れていた。
「んんんっ、ンッっ――」
夢中で彼女の蜜壺をかき回す。くちゅりくちゅり。いやらしい音が耳を打ち、てらてらと彼女の蜜で輝く指先が彼女の熱を伝える。
柔肉をかき分けていく。初めてというわりには処女膜はない。彼女の人生の結果だろうか。そんなことを頭の向こう側に言ってしまった理性が思うものの身体の方は本能が乗っ取り言葉すらあげずただ荒い息を吐きながら女の膣をかき分けていく。
十分に濡れている。それが確認できたらもう遠慮などいらないだろう。最低限度の遠慮も理性と同じく頭の向こう側へと放り投げ、メルセデスの腰をつかんで一気に、ぬちゅりという水音とともに己の分身をぶち込んだ。
「―――――」
声にならない嬌声が牢屋へと響き渡る。
「ぉ、ぉおぉおお――」
こちらもまた言葉にならない快感に押し流されそうになっていた。
ずぷ。ずぷ。腰を押し進めるたびに陰茎全体にねっとり絡みつく膣肉。じゅぷりじゅぷりとまるで音がなっているかのように絡みつき、精液を強請ってくる。
一度放出したというのにまた精を吐き出しそうになる。ただ入れただけ。それだけで絶頂しそうなほどだった。ほどよく鍛えられているからだろうか。すさまじく具合がいい。
「ふ-、ふー」
漸く陰茎の全てが彼女の中に入る。僕は既に限界だった。
彼女と視線を交わす。
「いい……ですよ。……がまんしないで」
「ッッ――」
びゅう、びゅう。
ふわりと抱きしめられ耳元に吐息を吹きかけられた瞬間決壊した。関をきって吐き出される精液。彼女の中へとたっぷりと。
二度目の射精。本当に情けないと思うものの、そんな余裕はない。
さすがの二度目は体力的にきついものの、いまだに肉棒は萎えることを知らない。彼女の乳を枕のようにして彼女の身体へと倒れ込む。
「……まだ、元気、ですね……では――」
再び上下が逆になる。彼女が上に。
ゆっくりと彼女が動く。
「どう……ぞ、気持ちよく……なって……くださいね」
ぬぷりぬぷり。彼女が動くたびにいやらしい音が響く。
それとともに大きく揺れる乳房がまたエロい。
「ぉ……ふっ、く……」
三度目ともなればさすがに慣れてきたのかすぐに果てることはない。
「っ、は……はぁ……んんっ、ん、ん……」
彼女もまた動くたびに感じているのだろう。喘ぎ声がだんだんと大きくなっていく。
続々と再び射精感が昇ってくる。今度はこのままイクわけにはいかない。
「ぉおお」
「きゃ――」
気力を振り絞って身体を起こす。彼女の背中に手をやってそっと寝台へと寝かせる。再びの逆転。
「行く、よ」
今度はちゃんとできるように。
腰を振る。 ゆっくりと。早く。抜いて、一気に中へと。
ゆっくりと膣奥を突き上げる。
彼女の喘ぎ声がより一層大きくなる。
パンパンと一心不乱に腰を打ち付ける。
ぐちゅぐちゅと水音が響き渡る。
限界など知ったことかと一心不乱に腰を振るう。
パンパンと互いの肉がぶつかる音が響く。
いつまでも続けていた。いつまでも貪っていたい。だが、それはできない。
どんなに我慢して耐えようとも限界はある。
「く、そろそろ――」
限界はすぐそこまで迫っていた。
「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ!」
それは彼女も同じだった。
「一緒に――」
「あぁ、あっ――」
返事の代わりにかすかに頷いてくれた。
激しく行為を初めてからもっとも激しく腰を打つ。
より一層突き入れる。
「――――」
「――あッあッあアァアアアッ!!」
その瞬間、メルセデスがイクと同時に僕も果てた。
「…………」
三度目となればもう萎えてそのまま倒れ込む。
「…………」
重なるように倒れ込んで。
眠気に誘われるまま僕は、眠る。彼女の優し気な微笑みを見ながら――。
ちなみにエドモンはとなりでちゃんとやれているだろうか心配していたとか。