Fate/Last Master IF 作:三代目盲打ちテイク
「旦那はん、お邪魔しますねっと」
夜。眠っているときに、彼女はやってきた。
酒呑童子。大江の山の鬼は、ゆらりと風に揺れる柳の枝のように、主の部屋へと入ってきた。
人はこれを不法侵入という。あらゆるロックを力技でごり押ししてすり抜けている。いやもうめちゃくちゃだ。かなりの轟音が鳴り響いていたが、誰一人起きないのは、漂う酒精だろう。
桃、いやこれは紫に色づいた酒精の香りが、すべてを酔いの彼方へと送り込んでいる。
「うち、もう我慢できませんの。謝りはせんよ。なんせ、本気にさせたんは、旦那はんなんやから。なーんて、ほんまは、うちがやりたいだけなんやけどね。いろいろと面白そうやから、うちも参加させてもらいます」
そう言って、彼女は股間へと手を伸ばす。ズボンのジッパーを降ろして、外へといちもつを取り出す。未だに硬さなどはない、通常状態。
「ふふ、可愛らしいなぁ。でも、男らしいところもっと見せてほしいんよ」
そう言いながら彼女はふぅ、っと桃色に色づいた吐息を吹きかける。
それはとても甘い吐息だった。魔の吐息。鬼に赦された酒精と合わさった魅力が呼気となって吐き出されて、愚息へと降りかかる。
ぴくりと震えた男の証は、たちまち硬度を高めていく。天を高く貫くように雄々しい其れ。びきびきと血管を浮き上がらせた勃起に、蕩けた笑顔を酒呑は向ける。
人間の限界を超えたような勃起は、彼女の鬼種の魔が成せる業か。限界を突破し、もう一度息を吹きかけただけで射精してしまいそうなほどに、亀頭はぱんぱんに膨らんでいる。
爪で傷でもつければ破裂してしまいそうなほどの血の集まりは、見ていてほれぼれする。
「ふふ、眠ったままなんが残念やね、旦那はん」
それでも彼女は起こすことはしない。そもそも、ばらまいた酒を受けて目覚めることができる男というのはきっと英雄だ。
ただの一般人たる彼は、確かにそう言ったものへの影響には強い耐性があるものの、これは毒ではなく普通の酒だ。
少しばかり、強めの鬼の酒である。確かに人間にとっては害のあるものには違いないが、その種別がことなるのだ。
量も少量で、空気に混ぜて直接飲ませたわけではないので、そこまで防御が働くことはないことは計算の内。何よりどこぞのPが醸造した酒精を使っているから効果はバッチリだ。
「ん、うぅ……」
「苦しそうやねぇ。こんなにぱんぱんに張り詰めてしもうたら、仕方ない。気持ちようさせてあげるさかい、寛仁な?」
そう言いながら酒呑は男根へと手を伸ばす。
「あぁ、熱い熱い。茨木の炎よりも熱いなぁ」
優しく握った手に感じる熱と脈動。まるで煮えたぎるマグマが、ペニスの内側を流れているかのように錯覚するほどの熱量に気分はより一層昂るというものだった。
「これだけじゃ、痛いし、れろ……」
しかし、そのまま動かすことはない。このまましごいても気持ちが良いだろうが、多少は痛みがある。与えるのは極上の快楽のみ。
鬼としては、病みつきになって虜になって、ずうっとずうっと、交わる為にも最上にするのだ。
たらりと、ペニスにたらされる唾液は、酒精と同じく桃色に色づいているかのように感じられた。
ぴくんと酒呑の手の中で、陰茎が跳ねる。まるで唾が当たるだけで気持ちがいいとでも言わんばかりだった。もう少し顔を近づけていたり、手で握っていなければ、そのまま酒呑の顔を打っていただろう。
「んもぅ、乱暴な分身さんやねぇ、少しお仕置きが必要かな?」
といっても、人間相手にそこまで厳しいことはしない。することは、着物から取り出した紐をペニスの根本に結び付けることだった。
握られて、唾液をかけて、否応なく高まりは最高潮。それも、鬼の酒と彼女自身の魅了に充てられて、意識があれば、射精感が際限なく高まり、噴火寸前の火山のようだと感じていることだろうが、生憎と意識がなければそれもない。
何より既に無意識ながら吐精を求めて腰がへこへこと動き出しているのである。このまま続けていれば、もう数分とかからずに射精する。
だから、お仕置きとは射精禁止。出せば極上の快楽で、天に昇るほどになるのは間違いない。
「やけど、元気いっぱいの旦那はんには、ちょびっとだけ我慢してもらおうかねぇ」
ちょっとしたお仕置きというなのプレイである。
「さあ、気持ちよくしてあげるさかい、楽しんでな?」
ゆっくりと酒呑は手を動かし始める。上下にゆっくりと、柔らかく男の象徴を片手で包み込んで上下させる。
撫でるように優しい手淫は、されど酒精で昂ったペニスには毒でしかない。ありていに言えば足りないのだ。もっと刺激がほしい。
だが――。
「だぁめ♡」
酒呑はそれを赦さない。快楽を貪るのはいつだって鬼である。だからこそ、自分からは貪らせない。酒吞は腹の上に乗って体重をかけて腰を動かせないようにする。
さらに、鬼の力で押さえつけているので、非力なマスターでは身動き一つとることは出来ない。
その間に、ゆっくりとゆっくりと酒呑は手を動かし続ける。
亀頭を包み込み、唾液でぐちょぐちょになっている撫でていく。先走りもどばどばと吐き出されており、唾液と混ざり合ってぐちゃぐちゃと淫靡な音を鳴らす。
そのまま手は根本の方へと降りていく。浮き上がった血管を撫でつけるように、唾液や先走りをなじませていく。
根元についたら指で根元をこすっていく。扱くのとはまた異なる快楽にペニスは跳ねるが、どうあっても射精できない。
「射精したいんやなぁ。でも、まだまだ」
「うぅ、ぁ、ぁぅ……」
意識のないまま、苦悶と快楽に板挟みされた男の喘ぎ声がわずかに開いた口から出ていく。それが嗜虐心と母性を刺激させられる。
もっといたぶりたいという気持ちと射精させてあげたいという気持ちがせめぎ合って、酒呑の中で膨れ上がっていく。
それは、まるで目に見えない攻めを受けているかのように気持ちがいい。
中途半端といえば聞こえが悪いかもしれないが、こういうどっちつかずが一番気持ちが良いのだ。
例えるなら、眠る前のまどろみの中だ。
もう少しで眠りそうで、眠っていないこの時間は何よりも心地が良い。
これはそれと一緒だった。相反する状態が互いに同居した中途半端な状態は、相乗効果を及ぼして快楽を際限なく、未知の領域に至るほどに高まらせていく。
それは、何も酒呑に限った話ではない。射精しそうで、射精しないこの中途半端な状態は、無限の快楽を得ている状態に等しい。
吐き出しそうで、出ないというこの状態は、ある種の拷問であるが苦悶以上に与えられる刺激による快楽は天を衝くかのように極大であった。
鈴口からあふれ出す先走り汁は、ダムが結界でもしたのかと思うほど。
次から次へと注ぎ足される潤滑剤によって、手の滑りは良くなる一方。それにつれて、酒呑は徐々にだが手のスピードを上げていっていた。
それにつれて加速度的に快感は高まっていく。
「ぐ、ぁぁ――」
その時、ぴゅぴゅっと、ペニスから透明な液体が噴き出す。
「あら、まぁ、旦那はん逝ってしまったん? 仕方のない人。ふふ、可愛らしくて本当、旦那はんは罪作りな人やなぁ」
だが、まだまだと鬼は嗤う。
「今度は口で、もっと気持ちよくしてあげるさかい。頑張ってな?」
小さな口を大きくあけて酒呑は逸物へとしゃぶりつく。
「んぐっんむあむっちゅっれろんっあむっれろんむ、んぷっんぐっんふんっじゅぷっずずっ」
たっぷりと溜めた唾液の海の中をペニスが出たり入ったり。くちゅくちゅといやらしい音が、部屋中に響く。感じられるのは、強い雄の味。
塩辛い汗臭さ、むありと香る精臭は、先走り汁のそれだろう。頼りないと感じられるマスターのそれではあるが、やはり雄なのだと思えば、きゅっっと子宮が疼く。
やはり鬼ゆえの欲望は抑えきれない。ここまでよく我慢した方だろう。
そんなことを酒呑は頭の片隅から追いだして、男の象徴に舌を這わせて、自分の唾液と混じり合った先走りを味わう。
「んぐっんっんっあむっんちゅんぐっあむっ……ずぶっんぷっんふ……あむっんむんっ……」
一舐め、一動かしの都度、びくびくと跳ねる陰茎に浮き上がる腰。与えられている快楽の大きさは想像すらできないほどであり、常人が意識を持ったままなら気がくるってしまいそうなほどだった。
だが、全ては意識のない時のこと。過去最大の精夢ということで、脳は処理をして正気を保とうとする。射精感はとっくの昔に振り切って、もう訳が分からない状態となっていた。
ダムは完全に決壊して先走りは留まることなくあふれ出して、寝間着はおろかベッドのシーツにまで巨大な染みを創り出してしまっている。
まるでお漏らしをしてしまった子供のようであるが、煙たつかのような淫香がただただ深い享楽の証として残り続けていた。
それだけでなく、マスターの全身からは汗が噴き出してシーツはびしょびしょですっかりと色が変わっている。
「じゅぷっれろんっんちゅんぐっ……くふっ、もう限界やねぇ。これ以上は可哀想やし、じゃあ、一気に出してしまい」
紐を解くと同時に、スパートをかける。
「んぐっんふ……あむっずずっんふんぷっあむっずっ! ずずっ……」
「あ、ふっふっああっ」
「んふあむっずぶっちゅっんぐっんぐっずずっんっんふんむんぷっんちゅずっ! んぷっんちゅじゅぷっれろずぶっずずっんむ――んんっ」
「ぅ――」
限界を超えて精液が爆発したかのように吐き出される。否、まさしくそれは爆発だった。どぴゅどぴゅと勢いよく、それこそ喉に直接打ち付けるかのような精液の一撃は、暴力的に酒呑の口内を蹂躙していく。
脈動の度に大量の精液が吐き出されては、酒呑の中に飲み込まれていく。既に二十は超えただろうか。その脈動は留まることを知らず、一分を超えてなお射精は続いていた。
最後までその勢いは留まることを知らず、大量の精液が吐き出された。普通の人間であれば、そのぷるぷると粘土の高い精液に溺れてしまっていただろうが、彼女は鬼だ。
どれほど大量の精液だろうとも酒の如し。寧ろ、極上の酒の如く飲み干してしまった。ごくりと、最後の一滴まで吸い出して飲み込んだ。
「んもぅ、お腹がたぷんたぷんになってしまうまで出してしまうなんて、旦那はんはさすがやねぇ。でもまだまだ元気一杯でうち、うれしいわぁ」
だというのにまだまだ剛直は天を指している。射精したというのに変わらず。いや、むしろより硬くなっているかのようにも感じる。
「うちもここ、こんなになってもうたし、最後までやってしまおうかねぇ」
酒呑は誰とも言わず、自らの秘部を露わにする。すっかりと愛液で濡れた彼女の膣。とろとろと蜜が太ももをつたり落ちていた。
もはや待ちきれないとばかりにペニスがぴくんぴくんと震えている。
そこへゆっくりと腰を落としていく。触れるか触れないかの位置で焦らすように、己の蜜液を亀頭へと塗りたくっていく。
びくびく震えて早く膣内に入れてほしいと主張する男根はいじらしく、身体は火照るばかりだ。
火照りとともに膣液は溢れだして、触れた亀頭から陰茎へと伝わって流れていく。ちゅくちゅくと音が鳴り、耳を犯すように打つ。
「んっ、んん……はぁ、いいわぁ、こういう中途半端は、嫌いやないけど、旦那はんはお嫌い?」
入りそうで入っていない中途半端な状態。少しずつ腰を前後に振って亀頭の刺激を陰核で楽しむ。男のそれと同じく勃起した陰核と亀頭がキスをすれば、よっぱらった時のように気分が良い。
だが、それは酒呑の話。マスターからしてみれば、快楽をお預けされている。腰はすぐにでもいれたいのか浮き上がるが、そのたびに酒呑は合わせて腰を浮かせるので膣内へはいけない。
眠っていながら切なげな声を漏らすマスターに、ぞぞぞと子宮から昇る嗜虐心はもっともっとと言っているが、自分の身を使っていなかった先ほどとは異なり、酒呑の方もだいぶ出来上がっている。
今の気分は、いじめて楽しむよりも自分も楽しみたいという方が大きい。
よってこれ以上は逃げることはせず、あてがったペニスを抑えて腰を落とし始めた。
愛液と先走りが混じり合って滑りは十分。驚くほど簡単ににゅるんと音を立てるかのようにペニスは酒呑の膣内へと侵入を果たす。
ひだひだの森をかき分けながら奥へ奥へと進む男根を知覚すればするほど、身体は反応して膣壁は剛直を絡めとって離さない。
「くぅ――」
その強烈な締め付けにマスターも声を漏らす。それも当然だった。鬼の強烈な締め付け。全てを根こそぎ搾り取るという宣言は、否応なく雄を刺激する。
それは、おまえの全てを受け入れるということに他ならないからだ。もはや限界を超えているはずの勃起は更なる向上を見せる。
硬さはまるで金剛石はかくやというほどであり、腹の中にあってなお、外からでも形がわかるほどに浮き出て見えた。
「ぁぁん、すごいわぁ、旦那はん」
膣一杯に飲み込まれたペニス。それは子宮にまで届き、その入り口を叩いている。はやく中に出して、精液を子宮に満たして種漬けしたいのだろう。
その事実に酒呑は、嗤う。凶悪なまでに甘美な笑みを浮かべる。ここまで雌を刺激させられたのは、いつ以来だったか。
まあいい。今は、目の前のマスターのことだけを考える。比較なんてするものじゃない。
「さて、それじゃあ一緒に気持ちよぅなろうな、旦那はん」
奥まで入れた陰茎をゆっくりと引き抜いて行く。酒呑の膣内はまるで別の生き物のように、ペニスを逃がさないように締め付ける。
そこから一気に、腰を打ち付けた。
ばちゅんばちゅんと水音が響き渡る。二人だけの部屋に腰を打ち付ける肉打音が響き渡り、愛の液音が心地よく音楽を奏でる。
官能の音楽だ。聞く者を淫乱へと落とす、堕落の演奏。だが、ここに聞く者はいない。ただ二人だけ、貪るように酒呑は腰を振る。
「ぁっ、くふゅん……」
「んんっ! ぁあっあぁ」
マスターの口から洩れる喘ぎを聞きながら、酒呑のまた喘ぐ。
自分のいいところに男根をあてがい、秘肉をこすらせる。
一回出したからだろう。すぐに射精することはないが、徐々に徐々に射精感が高まっていることを酒呑は感じていた。
より膨張する亀頭は、射精が近いことを教えながら膣肉を抉るかのようにひっかき、快楽を与える。下半身から背骨を通って頭へ抜ける。
絶頂はもうすぐそこまで迫っていた。酒呑の中にも余裕はなくなっている。
「っぁあっっあっん……あっあっ……んんっ! あん。良い、旦那はん、とってもいいわぁ」
相手が眠っていてこれなら、もし起きていたのならどうなっていただろうか。
きっと今以上に気持ちがいいに違いない。
今回は、自分が好き勝手やってみるために眠らせたままであるが、今度は互いに起きた状態でやるのもいいだろう。
「くふ、次やなんて、このまま食べてしまわんかったらやけど――まあ、大丈夫やろ」
腰をひねり、回し、緩急をつけながら快楽を高めていく。
互いに絶頂はそこまで来ている。
「……はぁうっ! あぁはぁ」
「んんっ! んんっ! あっあっっあんぁんんっ! ぁあっぁぁ」
夜の冷え込んだ空気に淫靡に汗ばんだ身体は心地よく、互いの喘ぎ声にさらに腰は速まる。
パンパンと激しく鞭打つような音とばちゅばちゅとした水音が廊下にまで響き渡るかのように大きくなり――。
「――――」
「くぅぅう――」
頭の中で花が咲いた。
どぴゅりと精液が吐き出され、酒呑は全身が痙攣したかのようにのけぞる。身体の制御が聞かずに足に力が入り、膣が締まるが射精は止まらない。
子宮を殴りつけるかのような爆発が連続して続く、終わらない。
彼が何度も何度も絶頂して精液を吐き出すのと同じく、どろりと濃い精子が子宮や膣壁を殴りつけるたびに、酒呑もまた逝っていた。
「ぁぁああぁ――うちら、相性ばっちりかもしれんなぁ」
倒れるようにマスターの胸の上でその鼓動を聞きながら、荒い息をする。
精液は、溶岩のようにお腹の中で溜まっていた。その熱さを感じながら、紅潮した表情でマスターのだらしのない寝顔を見つめる。
ぼこりと小さくなっていったペニスが膣から抜けると同時に、塊としか思えないような精液が膣から流れ出す。
「ああぁん、勿体ない」
それを掬って膣に戻していくが、あふれ出すのは止まらない。
「どれだけ出したんやろなぁ、この旦那はん」
やったのは自分であるが、少々驚くほどだ。Pの薬の効果だろうか。
「んー、まあ、今度また注いでもらえば良いか」
ともあれ、今回はこんなものだろう。
時間をみればすっかりと夜も明ける時間だ。このままここにいては、マスター大好き勢に見つかってそれはまた大変なことになるだろう。
それも良いだろうが、今はこの余韻をとっておきたい気分であった。
「ふふ、それじゃあ、またやろうな? 旦那はん」
軽い口づけと、自分のものである主張として少し強い口づけと噛み痕を首筋に遺して酒呑は、部屋を出た――。
目が覚めたぐだ男が、大変なことになったのは言うまでもない。
唐突な酒呑童子。
寧ろ、書いてなかった方が不思議である。
しかしPは便利だなぁ。
次回はどうしようかな。