<エイジ>
木場が聖魔剣で聖剣エクスカリバーを砕き折り、クソ神父に勝利した。
「せ、聖魔剣だと……? あり得ない……。反発しあうふたつの要素が交じり合うなんてこんなことはあるはずがないのだ……」
表情を強張られているバルパーに木場は聖魔剣の剣先を向ける。
「バルパー・ガリレイ。覚悟を決めてもらう」
切り込もうとする木場だが、バルパーはつぶやくのをやめない。
「……そうか! わかったぞ! 聖と魔、それらをつかさどる存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく! つまり、魔王だけではなく、神も――」
っ!
キンッ!
「ぶねぇぇ……!」
突然、バルパーに向かってコカビエルが光の矢を放ったが、俺が直前で弾いた。
「なぜ私を……」
俺が助けたと思っているのか!?
言いかけていた言葉を止めるバルパー。
俺は途中で驚いて止まってしまった木場にバルパーを蹴り渡す。
「ぐほっ!?」
バルパーの口から苦痛に泣く声が漏れる。
俺は木場の顔を見る。
「おまえの復讐だ! おまえが止めを刺せ!」
木場は意外そうに、そして嬉しそうに笑みを俺に送ると、バルパーを見下ろした。
「これで僕の復讐は終わる――」
ズンッ!
木場の聖魔剣が深々とバルパーの胸に突き刺さる。
ごぶっ。
バルパーは口から血の塊を吐きだすと、そのままグラウンドへ崩れ落ちた。
空の上から笑い声が鳴り響く……コカビエルだ。
「ハハハ! 先ほどの動きは俺にも見えなかったぞ! これは楽しめそうだな!」
「コカビエル!」
俺は空にいるコカビエルを睨む。
コカビエルは視線を受けると、にやりと笑みを浮かべた。
「そう言えば、お前たちは知っているか? バルパーが先ほど口にしようとした事を! 先の戦争で4大魔王だけではなく、神も死んでしまっていることを! お前たちは知っているか!」
なっ!? いきなりなにを!?
コカビエルは驚く俺たちを嬉しそうに眺めながら言う。
「ハハハ! まあ、知らなくて当然だな。神が死んだなどと誰も言えないからな! 人間は神がいなくては心の均衡と定めた法も機能しない不完全な集まりだ! 我ら堕天使、悪魔さえ下々にそれらを教えるわけにはいかなかった。どこから神が死んだと漏れるかわかったもんじゃないからな。三大勢力でもこの真相を知っているのはトップの一部の者たちだけだ。先ほどバルパーが気づいたようだがな」
なんのために、こんな話をいきなり始めやがったんだ?
「戦後残されたのは、神を失った天使、魔王全員と上級悪魔の大半を失った悪魔、幹部以外ほとんどを失った堕天使。もはや、疲弊状態どころじゃなかった。どこの勢力も人間に頼らねば種の存続ができないほどまでに落ちぶれたのだ。特に天使と堕天使は人間と交わらねば種を残せない。堕天使は天使が堕ちれば数は増えるが、純粋な天使は神を失ったいまでは増えることなどできない。悪魔も純血種が希少だろう?」
「……ウソだ。……ウソだ」
離れたところで、力が抜けうなだれるゼノヴィアの姿があった。
その顔は見ていられないほど、狼狽に包まれている。
現役の信仰者。神の下僕。神に仕えることを使命として、生きてきた存在。
神の存在を否定され、今まで捧げていたものへの喪失感と生き甲斐を失えば
、こうなるのは当然か……。
「正直に言えば、もう大きな戦争など故意にでも起こさない限り、再び起きない。それだけ、どこの勢力も先の戦争で泣きを見た。お互い争う大元である神と魔王が死んだ以上、戦争継続は無意味だと判断しやがった。アザゼルの野朗も戦争で部下を大半亡くしちまったせいか、『二度めの戦争はない』と宣言するしまつだ! 耐え難い! 耐え難いんだよ! 一度振り上げた拳を収めるだと!? ふざけるなッ! あのまま継続すれば、俺たちが勝てたかもしれないのだ! それを奴はッ! 人間の神器所有者を招き入れなければ生きてはいけぬ堕天使どもなど何の価値がある!?」
憤怒の表情で強く持論を語るコカビエル。
アーシアが口元を手で押さえ、目を丸く開いて、全身を震わせた。
「……主がいないのですか? 主は……死んでいる? では、私たちに与えられる愛は……」
アーシアの疑問にコカビエルはおかしそうに答える。
「そうだ。神の守護、愛がなくて当然なんだよ。神はすでにいないのだからな。ミカエルはよくやっている。神の代わりをして天使と人間をまとめているのだからな。まあ、神が使用していた『システム』が機能していれば、神への祈りも祝福も
コカビエルの言葉を聞き、アーシアがその場にくずれおちた。
「アーシア! アーシアしっかりしろ!」
イッセーがアーシアを抱え、呼びかける。まだ信徒であるアーシアがショックを受けるのは当然だ。
アーシアは人生の大半を神へ捧げてきたのだ、木場も複雑そうな表情を浮べ、アーシアを心配そうに見ていた。
そんななかコカビエルは拳を天にかざす。
「俺は戦争を始める、これを機に! お前たちの首を土産に! 俺だけでもあのときの続きをしてやる! 我ら堕天使こそが最強だとサーゼクスにも、ミカエルにも見せ付けてやる!」
宣言するコカビエルに、俺は心に浮んだ疑問を問いかけた。
「なぜこんな話をしたんだ?」
戦闘がしたいのなら早く襲い掛かればいいものを、こいつは何を無駄に語っているんだ。
コカビエルは光の槍と剣を構えて、獰猛な笑みと殺気を向けてきた。
「それはおまえが力を隠したからだよ! ケロベロスを差し向けた時でさえ力は中級悪魔程度の力しか出さすに、戦闘技術もまだ半分ほどしかみせていないんだろう? このままではおまえが本気で戦うかわからなかった! それに先に話しておけば、戦いを中断しないでいいだろう? ああ……、そう言えばもう1つ理由があったな……」
コカビエルは俺から朱乃さんへ視線を移した。
「バラキエルの力を宿す者」
バラキエル? 堕天使の?
「ッ! 私をあの者と一緒にするなッ!」
戸惑っていた朱乃さんが、コカビエルの言葉に激昂して雷を放った。
コカビエルはおかしそうに笑って翼で雷をかき消すと、再び俺へ視線を向けた。
まさか、こいつ……。
「お前は女を卑下に扱ったりするのが、ものすごく気に障るんだろう? どうだ? 信徒の娘は絶望し、バラキエルの娘を怒らせて、サーゼクスの妹を犯して殺せば、死ぬ気で俺に襲い掛かってくるんじゃないのか? それとも、ここにいる女全員殺せば、本気になるか?」
――っ!
「後悔するなよ、コカビエルッ!」
俺に本気を出させるために……。
いや、こいつ自身女を傷つけて愉しんでいやがった!
「おまえは俺が! 瀕死にさせられたイリナや、心を傷つけられたゼノたん、アーシア、朱乃さん! 学園を破壊されそうになって悲しんでいる支取会長以下生徒会の女の子たち! それになにより我が王、リアス・グレモリーのために! この俺が痛めつけて喰らい尽くしてやるッ!!」
ドンッ!
一気に空中へ飛び上がり、コカビエルの顔を殴りつける。
ドガッ!
避ける素振りもしないで殴られ地面へと落ちるコカビエル。
ドゴォォォォンッ!
グラウンドにクレーターを作り、土煙が舞う。
「すげぇ……、って俺たちのことはなにもねえのかよ!?」
後方でイッセーの声と、木場が苦笑しているように感じたが、当然だろ! 俺の優先順位は女性が一番と歴代の魂が定めているほど、女尊男卑の精神なんだから! 男なら自分の力でガンバレ!
クレーターの前に降りると、穴の中からあの耳障りな笑い声が聞こえてきた。
「フハハ、フハハハハハハハハ! 口に広がる血の味! 体を駆け巡る痛み! どす黒い殺気! フハハハハハハハハハ! 楽しいな!」
戦争狂で戦闘狂。
俺は冷めた眼で嬉しそうなコカビエルを見下ろす。
「俺があえて手加減していることにすら気づかないのか?」
「なんだと?」
「言っただろう?
「ッ!?」
光の剣と槍を構えようとするが遅い。
ベキィッ! バキッ!
俺の拳が構えようとしていたコカビエルの両腕を叩き折る。
「ぐおぉぉぉぉッ!?」
両腕を折られ絶叫するコカビエル。
拳を振り上げると、恐怖の表情を浮かべていた。
「ま、待てっ!」
「誰が待つか!」
コカビエルを空間に縫いつけ、拳を振りかぶる。
ドガッ!
コカビエルの鼻が折れる。
ドガッ! ドガガッ!
さらに二度、三度と殴り、拳を加速させ全身を連打で痛めつける。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!
程よい生殺し状態で、いったん拳を止めて距離をとる。
「ひゅー……、ゅ……、も、ぅ……」
顔の原型がなくなったコカビエルからなにか言葉が漏れるが、聞こえない。聞く必要すらない。油断しなければ少しは戦えただろうに……。
「これで終わりだ」
告げたあと【王の財宝】を発動させる。
波紋のように一部の空間が歪み、一振りの長剣が登場する。
刃から鞘まで黒く、紅い血の様な装飾が施された、禍々しい長剣。
光輝くというより、漆黒のオーラを放つ長剣。
その銘は【
俺が所持している宝具の中でも、かなり気に入っている武器だ。
使い手の魔力を光に変換、集束・加速させるという能力はもちろん、魔力効率を上げ、武器そのものの自力も全て能力アップ! 真名解放しなくても8割の威力で光線を放て、さらに殲滅ではなく、少人数にも対応した光線をノーモーションで放てるようになったトンデモ武装!
さらに【
鞘(【
「っ!?」
コカビエルが腫れてほとんど閉じている眼が少しだけ開いた。
おそらくこの剣のオーラに恐怖しているんだろう。
「これは魔剣エクスカリバー。だが、この世界の聖剣エクスカリバーとはまったくの別物。この剣は因子などではなく、使い手に資格を問い、使い手に染まる
魔剣エクスカリバーを高く振り上げる。
周りの闇が剣へ向かって吸い込まれていき、剣のオーラの密度が増し、紅い装飾も煌きを増す。
コカビエルへ静かに告げる。
「この一撃で喰らい尽くされろ」
振りかぶろうとした瞬間――。
「ちっ、最後まで見たかったが潮時か……」
声とともに空から、イッセーの禁手【
「ふぅ……、まるでカラスの羽だ。薄汚い色をしている。アザゼルの羽根はもっと薄暗く、常闇のよう……っ!?」
何者かは知らないが邪魔はさせない! それに、なにいきなりコカビエルの散った羽を見てぶつくさつぶやいているんだ!
「ま、待てまだ話の……!」
うるさい! 振り上げた魔剣エクスカリバーは振り下ろさないといけないだろ! 女の子だったら分からなかったが、俺のセンサーはこいつは男と断言している!
俺は白い鎧の前へ移動し、力を溜めた魔剣を大きく振りかぶる。
殺しはしないがコカビエルごとふっ飛びやがれ!
リアス部長の処女をもらうはずだった!
「邪魔された怒りはまだ収まってねぇぇんだよぉぉぉぉッ!!!!」
ガギギギギギィィィッ!
俺の魔剣が、白い鎧は咄嗟に両手をつきたして防御体勢をとった。
白い鎧の手甲に当たり、魔剣エクスカリバーから黒いオーラが噴出した。
「ぐぐぐぐっ! も、ものすごいパワーだ! アルビオンッ!」
膝をつきながらも魔剣を受け止め、白い鎧は何かに呼びかけた。
その瞬間――。
『
と音声が聞こえ、魔剣からパワーが抜けていく。
白い鎧から苦しそうな声が漏れる。
「うぐッ! 予想よりも数段上のパワーだ……!」
まさか力を吸いとる能力か?
すごい能力だが――。
「運が悪かったな。この魔剣は先ほど溜めた魔力より前に、元から魔力が蓄積されている。先ほど溜めた魔力だけだったら止められただろうが、おまえは自分の力を過信し、受け止めた。多少傷を負っても避けるべきだった」
呟きながら魔剣に蓄積していた魔力の封印を一部解き放って、どこかの騎士王よろしく光線を放つ。
「殺しはしないが、鬱憤は晴らさせてもらう!」
「アルビオンッ!」
『Divide!』
白い鎧がふっ飛び、後に位置していたコカビエルも巻き込んで後方へとふき飛んだ。
校舎は破壊しないように、なんか白い鎧に事情がありそうだったから、一応動けるように、コカビエルは瀕死になるように手加減して、鬱憤をぶちまけた。
「あ~っ、スッキリした~」
【王の財宝】を発動させ、剣を鞘に戻してしまい込む。
ゆっくりと歩きながら、倒れている白い鎧と気絶しているコカビエルの前に立つ。
白い鎧の鎧はひび割れ、ところどころから血がついていた。
あれ? あんまりダメージ負ってない。
「うぐぐぐ……、キミの言うとおり過信していたようだ。まさかこんなに強いとはね。最後苦し紛れに半減させたのに、それでもかなりのダメージを負ってしまったよ」
そう言ってギギギッと鎧から嫌な音を響かせながらゆっくり、立ち上がる白い鎧。
「ああ、最後に力を半減せてたのか。どーりで、やりすぎたって思ってたけど無事でよかった」
うん。間違って殺さなくてよかった……。
「ふふっ、まさか、赤龍帝に挨拶にきておいて、黒の聖職者――黒い捕食者にやられるとはね」
なんだろう? バトルマニアの臭いがする……。
「まさに黒い捕食者。噂通り何でも喰らい尽くす男だ」
いい感じに褒めてくれてすまない……。
その何でも喰らい尽くすって、
ロリでも熟女でも種族関係無しに人型の女なら誰かまわず堕してセックスするってのがほんとの由来だったんだ……。
なんか申し訳ない。
「えっと、まっ、まあそれはいい。とりあえずおまえは何者だ?」
割り込んできたのとアザゼルって言っていたから、堕天使側だというのはだいたいの予想がつく。
あまりの出来事に放心していた部長たちが集まってきた。
「エイジ!」
白い鎧を警戒して部長たちは少し離れて陣形を取る。
「あなたが何者か答えてもらうわ」
部長が白い鎧を睨む。
「そう睨まないでくれ、こちらに戦闘意思はない。俺は、アザゼルの命令で勝手な行動をとったコカビエルを連れ帰りにきた、今代の
『白龍皇!?』
部長とイッセーが声を上げて驚く。
確か、イッセーの【赤龍帝の籠手】と対になってて、
「イッセーの宿敵か」
「イッセー? ああ、今代の赤龍帝だね。彼には今のところ興味はないよ」
「なんだと!」
イッセーがヴァーリを睨む。
ヴァーリはイッセーに顔を向けると、魔力を解放して威嚇した。
「っ!」
それだけで、イッセーだけではなく他の部員も震えた。
「強い相手にしか興味がないんだ」
はっきり言って力量が違う。
ヴァーリは少なくてもコカビエルよりも数段上位に位置している。
今のイッセーは愚か部長たちの誰も、この場では俺以外に勝つことはできない存在だ。
「黒い捕食者、この場は引かせてもらってもいいかい? 先ほども言ったが、コカビエルを回収にきただけなんだ」
って俺に聞かれてもな~。
「部長、どうします?」
部長に判断を仰ぐ。悪魔の政治は部長に任せた方がいい。
「そうね――」
部長は少し考え込み、
「見逃すわ」
「リアス!?」
部長の決定に朱乃さんが声を上げる。
部長は朱乃さんを制してヴァーリに問う。
「堂々と回収に来たってことは、堕天使側から後日、なにかあるのでしょう?」
「もちろん、アザゼルはこの件に対して3勢力全部で一度大きな会談の場を設けるつもりだ」
ヴァーリの言葉を聞いて、部長は改めて決定を下す。
「では、そちらへコカビエルを渡します」
ヴァーリは鎧姿のまま部長へ頭を下げるとコカビエルの足首をつかんだ。
酷い持ち方だな。
「感謝する。では、俺は帰らせてもらうよ。あっ、忘れてた。フリードも一応連れ帰らないといけないんだった。こちらもいいかい?」
「ええ」
部長から許可をもらいヴァーリが飛び立とうとした。
『無視か、白いの』
初めて聞く声が、イッセーの左腕から聞こえた。
見ると赤龍帝の籠手の宝玉が光りだしていた。
『起きていたか、赤いの』
ヴァーリの鎧の宝玉も白く光った。
確か龍が宿ってんだっけ? なんか会話でも始めんのか?
『せっかく出会ったのにこの状況ではな』
『いいさ、いずれ戦う運命だ。こういうこともある』
『しかし、白いの。以前のように敵意が伝わってこないが?』
『赤いの、そちらも敵意が段違いに低いじゃないか』
『お互い、戦い以外の興味対象があるということか』
『そういうことだ。こちらはしばらく独自に楽しませてもらうよ。たまには悪くないだろう? また会おう、ドライグ』
『それもまた一興か。じゃあな、アルビオン』
会話が終わり光が止んだ。
別れを告げた龍たちだったが、イッセーは納得できなかったようだ。
「おい、ヴァーリ! おまえも俺を無視してるんじゃねえよ!」
叫ぶイッセーだが、ヴァーリは歯牙にかけていない様子で一言だけ残した。
「すべてを理解するには力が必要だ。強くなれよ、いずれ俺の戦う宿敵くん」
そして俺の顔を見て、
「俺がもっと力を手に入れた時は、その時もう一度戦ってくれるか、黒い捕食者?」
俺はその言葉にうなずいて真剣に答える。
「俺の名は神城エイジだ。俺と戦いたければ美女を3000人用意してから来い!」
「エイジ!」
いたっ!
少し茶目っ気を出しただけなのに、部長に殴られた……。
ヴァーリは鎧の中でふっと笑い声を漏らした。
「わかった。3000人用意してから挑みに来るよ」
マジで!?
「美女3000人!? マジで用意するのか!? くそぉぉぉ! 俺も強くなれば女の子くれるのか!?」
俺が言葉を出す前にイッセーが叫び声をあげた。
ヴァーリもそんなイッセーに困惑しながらも言う。
「あ、ああ。キミが強くなれば……」
「ほんとだな! ほんとに用意してくれるんだな!」
「も、もちろんだ」
「ならお前より強くなってやるぜヴァーリッ! そうすれば! 俺はハーレム王にッ!」
下品な笑みで笑うイッセー。
「イッセー……、あなたねぇ」
これには部長も呆れて叱る気にもなれなかったようだ。
ヴァーリが空へ消えてもイッセーはぐへへっと笑い声をあげていた。