<エイジ>
サーゼクスたちとともにイッセーの家に泊まった翌日、俺はサーゼクスの相手をイッセーと部長に任せて修行へいっていた黒歌たちを迎え入れた。
「にゃにゃ!? 少し見ないうちに今度は尻尾が生えたのにゃ?」
「さすが我が主。尻尾の形からして伝説のインキュバスになったんですね」
「このハート型の尻尾、かわいいですね」
「う、ん。可愛い……尻尾」
「まったく、ご主人さまの規格外さは異常ですね」
家のリビングに置かれた大きなソファーに座った俺の周りを、黒歌たちが固めるように擦り寄ってくる。
少し暑苦しいが、俺も一ヶ月会えなかったから甘えてきてくれて嬉しい。
「でだ。さっきも説明したとおり、聖剣とかコカビエルとか神の不在とかで3大勢力で会談を開かれるわけになったんだが、俺は悪魔側につくことにした」
一拍おいて問う。
「おまえたちもついてきてくれるか?」
『もちろん』
彼女たちは笑顔で即答してくれた。
すごく嬉しい……っていうか押し倒したいっ!
いや、なんか最近、家ではクールキャラだったのにオープンな陽気キャラに……。
イッセーのオープンスケベの影響かな?
まあ、そんなことより。
「ノエルは神の不在はショックじゃなかったのか?」
ノエルはもともとエクソシストだったはずなんだが、黒歌がいても、悪魔化しても、神の不在を知ってもあまり気にした様子はないので少々気になった。
ノエルは俺の腕に胸を押しつけるようにしがみつき、言う。
「じ、実は神の不在なんてかなり前から知っていたんです。わ、私にとって、か、神さまはエイジさんだから!」
恥ずかしそうだが、迷いのない宣言。
だが、
「てか知ってたの?」
「ええ。なんとなくですが。【魔銃ベルヴェルク】の禁手に至ったときに、神さまがいないことを感じたんです」
「禁手使えたのか?」
「はい。でもかなり制御が難しくて……。実戦では使ったことないんです」
そ、そうなんだ……。
まあ、とりあえずノエルはあとで言わなかったってことを理由にうしろの穴を念入りに攻めるとして……。
「3大勢力それぞれになにか要求しろと言われてるんだが」
話を本題へと移行する。
「レイナーレ」
足元に座って俺の膝に頬ずりしていたレイナーレに声をかける。
「はい。なんでしょうか、ご主人さま?」
「とりあえず、修行お疲れさま」
笑顔を浮かべるレイナーレ。
「はい! もうかなり強くなりましたからね! 家の警備も家事も万全です!」
「うん、ありがとう。……それで堕天使側への要求なんだけど、レイナーレ自身に決めて欲しいんだ」
「私が……ですか?」
「ああ。レイナーレが望むなら堕天使の幹部にもなれるだろうし、アザゼルやシェムハザの側近にもなれるぞ」
俺の言葉でレイナーレが悲しそうな顔を浮かべる。
「……私はあなたに必要ないんですか?」
涙を浮かべて尋ねるレイナーレ。ああもうっ! そんな捨てられそうな猫みたいな顔するなよ!
レイナーレの瞳から指で涙をすくう。
「そんなはずないだろ。俺はレイナーレ自身の気持ちを知りたいんだ。仕方なく俺の元にいるのか、それとも自分の意思でここに、俺の周りにいつづけるのかを……」
「私はっ! あなたに救われました! あなたが私に言ってくれたように、私はあなたのために生きたいです! アザゼルさまやシェムハザさまには憧れていますけど、私の居場所はここです!」
よかった……。
「堕天使のところからレイナーレを連れ戻しにいかなくてもよくなって、よかったよ」
「へ?」
意味がわからないという表情のレイナーレに、俺は笑みを浮かべながら言う。
「俺が離すわけないだろ? レイナーレが堕天使側を選択するなら、堕天使たちと戦争になってでもレイナーレを奪いにいっていただろうね」
「そ、それはそれで……うれしい、ですね……」
レイナーレの顔が真っ赤に染まり、俺は手でレイナーレの頭をやさしくなでた。
次にこの話のメインといえる話へ移る。
後から大きな胸を俺の肩に当てて耳を舐めている黒歌に声をかける。
「黒歌」
「んにゃ?」
「悪魔側につくので、悪魔側には大きめの要求をできる。俺はその要求で黒歌の『はぐれ』認定の取り消しを要求しようと思っている。そこで明日なんだが……」
一拍おいて黒歌に告げる。
「サーゼクスを交えて小猫ちゃん……白音との話し合いの場を設けた」
「にゃ!?」
驚愕した黒歌は後から俺の目の前に移動して詰め寄った。
「白音に会えるのにゃ!?」
「ああ。3大勢力の会談前になるべく早く話し合いをしておいたほうがいいからな。明日はサーゼクス、グレイフィア。眷属の主としてリアス部長、それに小猫ちゃんが来る予定だ。こちらは俺と黒歌の2名だ」
一拍開けて言う。
「小猫ちゃんは黒歌の事件がトラウマになっているらしいから、小猫ちゃんは何も知らずにここに来る。拒絶されたりするかもしれないから覚悟だけはしておいてくれ」
黒歌の耳と尻尾が、心をありようを表すかのようにゆっくりとおちた。
「そうだったにゃ……。私は白音を見捨てたんだったにゃ……」
落ち込む黒歌の頬を手に添える。
黒歌は俺を涙で潤んだ瞳で見つめる。
「ねえ、エイジ。……私って迷惑なのかな? 主殺しをして『はぐれ』になって白音を見捨てて、エイジに拾ってもらったけど、迷惑かけてばっかりだし、エイジが仮面つけるようになったのも私が『はぐれ』悪魔で犯罪者だからなんでしょ?」
黒歌っていつも陽気だけど、一度ナーバスモードに移行したらゼノヴィアみたいに悪いほう悪いほうに考え始めるんだよな~。
でも仮面は……。
「仮面は単なる趣味だったというか……若気のいたりだったわけなんだが……」
「そうにゃの?」
周りの視線が微笑ましく温かいモノになったのを感じたが、無視して、黒歌に声をかける。
「おまえの存在が迷惑だなんて一度も思ったことはないぞ。おまえは家族をなくして路頭に迷いかけていた俺の初めての家族だし、冥界で賞金稼ぎをできたのもおまえのおかげだ。それに、ここにいる全員は家族なんだ、迷惑ぐらいいくらでもかけろ」
「えいじぃぃぃぃ!」
号泣しながら胸に飛び込んでくる黒歌をやさしく抱きとめる。
「いろいろあったんだろうし、小猫ちゃんに拒絶されたりするだろうが、諦めるなよ。元の関係に戻れなかったとしても、自分の想いを伝えるんだ」
「ぅんっ! うんっ! 白音に許してもらえなくても気持ちだけはしっかり伝える!」
わんわんと泣く黒歌をあやす。
そして黒歌が泣き止んだあとに、一ヶ月間溜まりにたまった性欲に火がついた。
部長がサーゼクスの観光に付き合っていて留守だし、自分の部屋に黒歌たち全員と入り、24時間魔力が空になり、効果範囲も小範囲だが、通常の空間よりも時間を早めた結界を張ることのできる空間術を黒歌が発動させて、レイナーレを含め全員で盛ってしまったのは俺として当然の行動だろう。
◆
翌日の夜。
神城家のリビングでサーゼクス、部長、小猫ちゃんが座り、グレイフィアはサーゼクスの後ろに立ち、向かい側の席、サーゼクスと部長との間に俺が座っていた。
小猫ちゃんが恐る恐る挙手しながら訊いてくる。
「あの……なんで私が呼ばれたんですか?」
まあ、当然だろう。眷族の中でも個別で呼ばれ、さらに魔王、部長、自分が同じ側に座っていて、向かい側に俺、さらに俺の隣には椅子が1つ置かれているんだから。
「それは俺が説明しよう。だが、その前に小猫ちゃんに会ってもらいたい
「エイジ先輩?」
小猫ちゃんは疑問符を浮かべているが、俺はドアへ向かって声をかける。
「――黒歌。入ってきてくれ」
「――っ!?」
小猫ちゃんの顔が驚愕の表情というより、畏怖や恐怖といった表情になった。
「小猫……」
部長が小猫ちゃんを落ち着かせるように肩を抱く。
ガタガタと震える小猫ちゃん。
ドアから入ってきた黒歌は椅子の前に立ったまま一礼する。
「はじめまして魔王さま。神城エイジの使い魔、黒歌です」
「使い魔……?」
小猫ちゃんが俺を見た。
驚愕、悲しみ、なんとでもとれる視線を向けられるのは、すごく複雑だが耐えるところだ。
「ああ。俺の使い魔である黒歌だ」
「……白音。久しぶり……」
黒歌も気まずそうに挨拶したが、小猫ちゃんはそれど頃ではないようすだ。
ここでサーゼクスが口を開いた。
「まあ、とりあえず座りたまえ」
「はい……。失礼します」
黒歌が椅子に座り、改めて話を始める。
「先日サーゼクスに伝えたとおり、俺が悪魔側に対する要求は黒歌から『はぐれ』悪魔認定の撤回と、黒歌の罪の軽減、もしくは無罪を要求する」
「キミがはぐれ悪魔を使い魔にしているとは聞いたことがあったが、まさか黒歌だったとは思わなかったよ。3大勢力の代表としてみればキミの要求は軽いもので、すぐにのめるだろう案件だが……」
サーゼクスは小猫ちゃんを一度見てから黒歌を睨んだ。
黒歌は魔王から向けられた視線に体をビクッと震わせる。
「黒歌は主殺しをした極悪人なんだよ?」
俺はサーゼクスの顔を見ながら言う。
「黒歌が主殺しを行った理由からみれば仕方がなかったことだ」
「理由……」
小猫ちゃんが小さくつぶやいた。俺は聞こえていたがそれを無視して主張を述べ始めた。
「黒歌が何故主を殺したか、その理由は、小猫ちゃん……白音にあった」
「エイジ!」
黒歌が俺に向かって叫んだが、手で制す。
小猫ちゃんは意味が分からないという表情をうかべた。
「……私?」
「ああ。黒歌がもともと眷属悪魔になったのは小猫ちゃんを人質に取られたからだ」
「――っ!」
小猫ちゃんが黒歌の顔を驚愕と困惑の表情で見る。
始めはここまで言うつもりではなかったが、いま全部言っておいたほうがいいだろう。
「黒歌は転生悪魔になり、渋々ながらも眷属として働いていたそうだが、数年後――。主殺しを行うきっかけが生じた」
一拍おいて言う。
「当時主だった悪魔から小猫ちゃんに『仙術』を教えるように命令されたんだ」
小猫ちゃんは目を大きく開いた。
「仙術っ!?」
「ああ。仙術だ。仙術は習得困難な術で、当然黒歌は幼かった小猫ちゃんに教えるには、危険極まりない術だった。だが、当時の主は無理やりにでも小猫ちゃんに仙術を覚えさせて、眷属悪魔に転生させたかったそうだ。ここまで言えばだいたい予想はつくね?」
「…………」
無言で困惑している小猫ちゃんに俺は言う。
「黒歌は結果的に小猫ちゃんを救えなかったが、黒歌は黒歌なりに小猫ちゃんを守ろうとして主を殺したんだよ」
「で、でも、そんな……!」
ショックを受けて力の抜ける小猫ちゃんを部長が慌てて支える。
「小猫!」
サーゼクスは真剣な表情で俺と、そして黒歌を見た。
「ふむ……。そういう背景が……。それが真実なら、ただの犯罪者と切って捨てることはできないね」
「嘘は言ってないにゃ……」
サーゼクスはうなずくと部長に声をかけた。
「リアス。小猫も突然の話で混乱している。どこか別の部屋で休ませてあげなさい」
部長はうなずいて小猫ちゃんを別室へと運んだ。
部長と小猫ちゃんが退出したところで、一度力を抜く。
「やっぱりショックを受けたね」
「それはそうだろう。姉が眷属悪魔になったのも、主を殺したのも、自分が原因だったと知ればね」
黒歌が俺の横腹に拳をぐりぐりとねじ込んだ。
「エイジ! なんであそこまで白音に話したのにゃ!?」
「なんでって、言わないほうが酷いだろう」
黒歌の顔を真剣に見つめて言う。
「黒歌が小猫ちゃんのためにやったことを知らないほうが、小猫ちゃんにとって酷いことだとは思わないか? それに小猫ちゃんは守ることはできなかったが、黒歌が小猫ちゃんのために転生悪魔にもなって主殺しをして、犯罪者になって、いまも大勢の悪魔から追われているんだぞ。黒歌の想いも事情も知らずに拒絶されるのは、俺が納得できない」
「でもエイジ……」
納得いかないというより、戸惑っているような表情の黒歌の手をとる。
「それに他の誰から教えられるより、いまこの場でおまえを交えて教えるほうが。小猫ちゃんの混乱が少なくてすむ。どちらにしても拒絶されるというのなら、お互いすべてを知った状態のほうが、俺はいいと思う」
「ぅぅ……」
黒歌は小さな唸り声をあげると、サーゼクスたちに向き直った。
俺も向き直って話を始めた。
「話を戻すが、悪魔側は俺の要求を受け入れるか?」
サーゼクスは少し考える間の沈黙後、うなずいた。
「ああ、わかった。悪魔1人の罪を消すだけで魔王クラスがこちら側につくんだ。こちらはキミの要求を受け入れよう」
「感謝する」
そう言って手を差し出し、商談成立の握手をしようとするが、直前でかわされた。
「おい」
俺が睨むとサーゼクスはいつもの笑みをうかべていた。
「考えたのだが、これでは少々要求が小さすぎるな」
「なんだよ。別に欲しいものなんて特にないぞ? あ、いや『悪魔の駒』は欲しいかも……」
サーゼクスはうなずいたあと、わざとらしくリビングを見渡しはじめた。
「『悪魔の駒』だね、用意するよ。……そういえばこの家は少々小さいかな? もうすでに3大勢力にキミの正体は知れ渡っているんだし……。うん、新たな対価として家の増築をグレモリー家が行おうじゃないか」
悪魔の駒ゲットだぜ! って家の増築? マジで無償でやってくれんの?
「いいのか?」
「これぐらい当然だよ。魔王側にエイジがついてくれるんだから、対価としては少ないほうだよ」
サーゼクスはそう言うとグレイフィアが入れた紅茶に口をつけた。
それにしても増築か~。住人が一気に増えて狭く感じていたから渡りに船だけど、今のところってメイドはレイナーレしかいないから掃除とかで負担をかけそうだなぁ~。
しばらく紅茶を飲みながら考え耽っていると、部長と小猫ちゃんが入室してきた。
黒歌は小猫ちゃんを申し訳なさそうな視線で見る。
「白音……」
「姉さま……」
部長と小猫ちゃんは元の席へついた。
小猫ちゃんが恐る恐る小声で黒歌に尋ねた。
「…………姉さまは、力に、溺れたわけじゃ、なかったの?」
黒歌はゆっくりと首を横に振った。
「主を殺したときの私は溜まっていた怒りに飲まれて、力を暴走させていたわ」
「――っ」
黒歌は辛そうに語った。
「……私はなんとか白音を連れて一時的に逃げることができたけど、すぐに追っ手がきて、自分が逃げるためにあなたを置き去りにしてしまった最低の姉よ」
「……私のためにしてくれたの?」
黒歌は震える手で俺の服を机の下でつかんだ。
肯定も否定もせず、何も言わず、言えない黒歌。
「…………」
そのようすだけで伝わったのだろう。小猫ちゃんは涙を流しながらゆっくりと口を開いた。
「…………わ、私は……姉さまが全部悪かった、わけじゃないことを知ったけど……私はまだ姉さまが、あのときの姉さまが怖い……」
「白音……」
「でも……姉さまが私のためにやってくれたって知って、悲しかったし、嬉しいとも想った。……いきなり今日姉さまに会わされて、話を聞かされて……まだ混乱してるけど……」
小猫ちゃんはそう言って、涙を溢れさせている黒歌をみた。
小猫ちゃんが涙を流しながら言う。
「辛いこともたくさんあったけど、守ってくれようとしたことが分かって嬉しかったよ……」
「白音ぇぇぇ……ごめん、ゴメンなさい……。守れなくて、ごめん……!」
小猫ちゃんは泣き顔を無理やり笑顔に変えて微笑んだ。
「そんなに泣かないで、姉さん。辛い思いもしたけど、いまの私はリアス部長やオカルト研の部員や友達がいて幸せなんだから」
小猫ちゃん……。
そのあと会談は終了し、サーゼクスたちは部長を残して出て行った。
小猫ちゃんはまだ黒歌の顔をあまり見れずに戸惑っているようだが、関係は大きく近づいたように思えた。
家の玄関まで見送ったあとに、リビングに戻ると黒歌は俺に抱きついてきた。
「よかったよぉぉぉ、白音に拒絶されなくてよかったぉぉぉぉ!」
涙と鼻水でシャツがぐじゅぐじゅになっていくが、黒歌を慰めるように抱きしめた。
俺をジト眼で見てくる部長は、ため息を吐いたあと言う。
「…………今夜はエイジを貸してあげるわ」
「部長……」
「リアス……」
俺と黒歌が部長の心意気に胸を熱くしてつぶやくと、部長は顔を真っ赤にしたあと指をさしてきた。
「今日だけだからね! 明日からはエイジと寝るのは私なんだからね!」
「にゃ? 私はリアスも一緒でもかまわないにゃよ?」
バイセクシャルな黒歌はそう言うが……、
「なっ!? なに言ってるのよ淫乱猫!」
と叫んでリビングから出て行ってしまった。
まあ、まだ部長はいちおう処女だからね。
ああ、早くもらいたいっ! けど3大会議後になるんだろうな~。部長のことだから会議前に処女もらうと、自分の処女を差し出して悪魔側につかせたとか勘違いしそうだし。
自室に入ると、黒歌は俺の尻尾に自分の尻尾を絡めてきた。
翼と同じようにしまっていることもできるんだが、なぜか尻尾はしまうと窮屈に感じて出した方が落ち着くのだけど、ぶっちゃけ、俺の尻尾って女に触られると気持ちよくなる性感帯なんだよな。
よく悪魔の尻尾は弱点と言うけど、俺の尻尾は性感帯としての弱点で、戦闘活用なんかには問題ないみたいで、傷ついても命に影響はないみたい。
まっ、それはいまおいておくとして……。
「今日はありがと、エイジ。白音にはっきり拒絶されなかったし、少しだけ近づけた気がしたにゃ。だから、今夜はたっぷりとサービスしてあげるにゃん」
「それは嬉しいな。黒歌――」
「なんにゃ?」
「おまえはこれからも俺のモノだからな」
「にゃん♪ 当たり前にゃ」
尻尾を絡めながら、唇を交わした……。
◆
「あむっ……、ぺろぺろ……、はにゃぁぁぁ」
ベッドの上に仰向けで寝転んだ俺の股に顔を埋め、美味しそうにペニスを舐める黒歌。猫舌のザラザラ感が半端なねぇぇっ!
常人なら痛すぎるか、気持ちよすぎて一瞬で果ててしまうだろうが、人間とは違う舌の感触を俺はベッドに寝転がりながら楽しんでいた。
ぺろぺろ……じゅぶぷ……。
ミルクでも舐めるような舌使いに時おり混じる激しい動き。犬歯や小さな舌、ヌルヌルの温かな体温。喉の奥の当たる亀頭が俺に快楽を送ってくる。
「すごい……、すごく気持ちいいぞ」
黒歌は満足げに微笑んだ。
「にゃにゃ、まだまだこれからなのにゃあ♪ 今夜はたっぷり私がサービスしてあげるんだから――」
あうっ!? ペニスがスベスベの温かくて柔らかいものに包まれたっ!
こ、これは!
「エイジって、ほんとにおっぱい大好きだにゃあ。挟んだだけでもうギンギンにゃ♪」
やはりおっぱいだったか!
「おっぱいだけじゃないけど、おっぱいも好きだ。それにしても黒歌のおっぱいは白くてシミひとつなくて、乳輪も乳首もずっと俺がしゃぶっていたのに、くすみもしないキレイなピンク色だな」
そう、まるで処女みたいに。
「にゃん、エイジに悦んでもらえるように体はしっかり清潔にしてるのにゃ♪」
「うん。黒歌はいつもキレイでいい匂いで可愛くて――愛しているよ」
「私もにゃん♪」
嬉しそうにぱくっとペニスをくわえ込むと、黒歌はちゅうちゅう精液を吸いだし始めた。
す、すごい吸引力! っていうか吸引しながら口をもごもごさせたり、雁首の裏を凶悪な猫舌で舐められて、もうヤバい!
しかも竿はおっぱいに包まれていて、乳圧をかけたまま激しく上下運動させるからもう決壊寸前だ!
「じゅるる……エイジ、我慢しなくてもいいにゃん♪ 今夜は朝までサービスしてあげるから私の体、ドロドロの精液で汚して欲しいにゃ」
ま、マジで! 朝までいいの!? 我慢しないぞ?
黒歌は止めといわんばかりに亀頭を飲み込み、玉袋を解すように揉んだ。
「く、黒歌!」
「にゃん!」
ビュクッ! ビュビュッ! ビュルルルルルッ!
腰が持ち上がり黒歌の口の中に腰を進める。黒歌の口内が精液だらけとなり、ペニスに絡みつくのを感じたが、黒歌はすぐにごぎゅん、ごきゅんと精液を飲み下し、ペニスを根元から先端まで口を窄めて、ペニスに付着していた精液を舐めとり、口内でコロコロと転がした。
「はにゃー、エイジの精液濃厚でおいしくて大好きにゃあ。昨日もセルベリアにたっぷり抜かれているはずなのに、全然そんな感じがしないのにゃあ……」
まるで酔っているみたいに、トロンとおちた瞳で俺の精液を味わっていた。
まあ、自分でも異常だと思う。インキュバス云々抜きにしても俺の性欲が尽きることなかったもんな。ていうか記憶を探ると歴代の俺も性欲は一度も尽きたことがない。魂から性欲の権化で絶倫みたいだ。
「さてと、そろそろ挿入れるにゃ」
「クンニはしないのか?」
正直、オマンコ舐めるのも愛液を啜るの大好きだから飲みたいんだけど。
黒歌はベッドの上に膝立ちになって両の指でオマンコを見せ付けてきた!
「もう私の、じゅっくり、びしょびしょになっているのにゃ。それに今夜は私がサービスするのにゃん♪」
ニコッと笑顔の黒歌に俺のペニスはダラダラとカウパーを漏らした。
「ならサービスしてもらおうかな」
黒歌のサービス期待してるよ!
黒歌はゆっくりと腰を降ろし始める。
――くちゅっ。
ペニスとオマンコがキスを交わす。黒歌の割れ目に、陰唇にズズズゥゥと食べられていった。
黒歌は顔を上に向けて気持ちよさそうな声でつぶやいた。
「あにゃんっ……おっきくて、凶悪にゃ」
俺の視界からペニスが黒歌のオマンコに食べられてしまっていることがよくわかった。そりゃあもう、左右に開いたスジ肉とか、触れ合う陰毛とか、なにより熱々でザラザラなオマンコの感触が最高ですぐに腰を振りたくなる――ああっ、もう! つき荒らしてぇぇぇっ!!
すぷっ。
「あうっ!?」
尻の穴に……! 黒歌の指がっ!
黒歌の顔を見ると、楽しそうな子供のような笑みをうかべていた。う、動いちゃだめなのか?
「今夜は
そう言うと黒歌は前後に腰を動かしはじめた。
「ああ――す、すごい……」
腰の振り方がすごく厭らしい! よく絞まるオマンコにペニスを捕まえられて、無理矢理上に下にと引っ張られているみたいだ!
「うふふっ、気持ちよさそうね。エイジってセックスのとき気持ちが顔に出やすいし、幸せそうだから、ついついサービスしてあげたくなるにゃん♪」
そう言いながら今度は左右や円を描くそうに腰を動かしてきた。
ああもうっ! 最高! 最高だぞ!
縦横無尽に腰を振るいながら甘い声をもらしたり、なによりぷるんぷるんのおっぱいの動きに釘づけになってます!
「気持ちいい! 気持ちいいよ、黒歌! ヌメヌメでザラザラで最高だ!」
「うふふっ、エイジのオチンチンがごりごりに擦れて私も気持ちいいにゃ!」
黒歌がうしろに体を反らさせる。ペニスが引っこ抜かれそうだ!
「にゃにゃん♪」
そのままピストンを開始した!?
ズズズゥゥ、ズプンッ、ズズズゥゥ――。
子宮口から膣口まで、最深部と入り口を行ったりきたり、ペニスがしゃぶられ、ザラザラが竿や亀頭をスリスリと鑢掛けしてきて、俺はもう限界だった。
「く、黒歌……」
黒歌の名を呼ぶと、黒歌は満足げな、そして、Sな表情を浮かべた。
「まだダメにゃよ、これから新術使うんだから」
新術――っ!?
ギキュキュキュキュゥゥゥゥゥッッ!
まるで万力のような締め付けだった。な、なんだこの締まりは!?
「うふふふっ、まだまだいくにゃん♪」
グジュジュ、グジュッ、グジュジュッ!
こ、こんどはふかふかで包み込むように柔らかい!?
ギュルルゥゥゥッ!
ね、ねじれ――ペニスがねじられている!?
「く、黒歌、まさか――」
「そうにゃ、仙術でオマンコ操ってるのにゃ♪」
「ま、マジで?」
「にゃん♪ エイジがもっと気持ちよくなるよう1人で修行したのにゃあ」
超嬉しい! 修行までして覚えてくれたんだ!
黒歌の背中や尻をなでていた尻尾を、黒歌の尻尾に絡める。
さすが黒歌! サラサラで触り心地抜群だな!
「にゃにゃん、そこは尻尾は私も弱い――」
可愛らしい黒歌、愛らしい黒歌、笑顔が素敵で、妹想いで、寂しがりやで……もう我慢できねぇよ!
黒歌を押し倒して正常位になる。
「え、エイジ、私が今日サービス――んんっ」
黒歌の口をキスで塞いだあと黒歌に覆いかぶさった。
黒歌の首筋を舐めながら言う。
「もう我慢できない……黒歌をもっと感じたい!」
黒歌はふぅとため息を吐くと俺の頭をなでてきた。
「しかたないにゃねー、サービスはまた今度にするにゃ。ほらエイジ、好きにしていいにゃよ」
全身から力を抜く黒歌。俺は黒歌のおっぱいを揉みながら、乳首に吸い付いた。
ペロペロと乳輪を舌でなぞり、チュゥゥッ、チュゥゥゥッとコリコリの乳首に赤ん坊のように吸いついた。
腰を振りながらもおっぱいに吸い付く俺に、黒歌は喘ぎ声を上げながら言う。
「はぅんっ! あ……、ふ、ふふっ、んんっ――。ま、まったくエイジは最初に出会った頃から変わらないんだから」
ま、まあ、偶然出会って黒歌の怪我の治療が終わってから、俺って黒歌と添い寝するときとかお風呂のときとかでもいつもおっぱい吸ってたからな。
黒歌は俺の頭をぎゅっと抱きしめると訊いてきた。
「エイジっ、一生精液便所でもいいから私をエイジの傍においてくれる?」
「精液便所じゃなくてもセックスできなくても、黒歌と一緒にいるに決まってるじゃないか!」
「ありがと、エイジィィィィッッ!」
ビュルルルルルルルゥゥゥゥッッ!!
「あにゃぁぁぁぁぁ~っ!」
精液を子宮で受け止めた黒歌の口から絶叫が漏れ、体が痙攣しているようたが――俺の射精は――俺のセックスは終わってない!!
ジュブッ! ジュプッ! ジュブッ!
射精をしながらつきまくる。
黒歌は口から涎も流した。
「え、エイジ! は、はげしぃっ! ま、まだでてるのに、こ、こわれ、ちゃ……」
黒歌の口をキスで再び塞いでペニスを深く挿入して、子宮口に亀頭を固定して栓をした。
フリフリっ。
俺は尻尾の先端を黒歌のアナルに合わせた。
アナルを俺の尻尾の先端がつついていることに驚いて黒歌は大きく瞳を開いた。
ズボボゥッ!
「あひゃん!?」
もう1つのペニス、尻尾がアナルを貫いた瞬間――黒歌の口から悲鳴が漏れた。
ああ、すごく気持ちよさそうな黒歌……俺も気持ちいいよ。
キスを交わしながら尻尾でピストンを始めると、黒歌は俺の尻の穴に猫しっぽを
挿入状態のまま、尻尾同士でアナルを犯しあい。俺たちは一気に快楽に飲まれていった……。
◆
そして翌朝――。俺が満足して正気に戻ると、全身精液と体液に汚れ、小便の水溜りに沈んだ黒歌と、その黒歌のアナルに挿入中であった自分のペニスに気づいた。
「あにゃ……あにゃぁぁぁ……え、いじぃぃ……ぇいじぃぃぃ……」
黒歌は本物の精液便所と化していた。