「プリキュア!ダイヤモンド!エターナル!」
フラスト達が現場にたどり着いた頃、既にプリキュアの必殺技がヨクバールに炸裂していた。ヨクバールはダイヤモンドに包まれた後、宇宙まで飛ばされて浄化される。
「おのれプリキュア・・・!またしても・・・オボエテーロ!」
手駒であるヨクバールを倒され、見るからに悔しそうな表情を浮かべながら、バッティは転移魔法の呪文を唱えて逃げ出す。その後、ヨクバールに破壊された場所や物が全て元通りになり、プリキュアの2人は笑顔で勝利を喜びあう。
「なんだ・・・呆気ないものだな・・・全く・・・なっちゃいない・・・さて・・・そろそろ行くか。」
高いところで一部始終を見ていたフラストは、変身を解こうとするふたりの少女の前に降り立つ。
「わっ!?」
「あなたは・・・?」
驚くミラクルをよそにマジカルが尋ねる。その表情はヨクバールと対峙していた時のそれと全く変わりない。2人はフラストをバッティ達の仲間だと思い込んでいたのだ。それが何となくでも汲み取れたのか、やれやれと言わんばかりに呆れた表情を浮かべる。
「俺の名はフラスト。言っておくが奴らとは何の関係もない。ただ・・・お前達の敵であることは確かだ!」
フラストの言葉が終わると同時に彼が連れてきた魔物達がプリキュアに襲いかかる。
「なにあれ!ヨクバールじゃない!?」
「怯んでる場合じゃないわミラクル!応戦するわよ!」
「う・・・うん!」
ヨクバールとは違う未知の敵にミラクルは戸惑いを露にするがマジカルが冷静に指示を出したおかげで何とか気持ちを切り替えて応戦する。戦いを遠くから見ているフラストだが、無論ただ見物しているわけではない。虎視眈々とプリキュアが隙を作るのを待っていた。そして・・・
「うわあっ!」
「ミラクル!ああっ!」
やはり相手は2人にとって未知の敵。ヨクバールとの戦いの直後で疲れもあるからなのか割とあっさり倒された。
「ミラクル!マジカル!」
「うぅ・・・」
「くっ・・・」
ボロボロになりながら例によって立ち上がろうとする2人だったが、これほど分かりやすい隙を逃す彼ではなかった。
「今だ!捕らえろ!」
合図を聞いてミラクル達の近くの地面から大量の触手が現れ、2人の手足を素早く拘束する。
「「きゃあぁぁ!」」
逃げる暇は愚か、驚く暇すら無く2人はこれまたあっさり捕らわれてしまう。
「生憎俺はさっきの奴らほど甘くはないからな。」
「放して!私達をどうするつもり!?」
触手の拘束を解こうともがきながらミラクルが尋ねる。
「痛め付けたって無駄よ!何をされても私達は絶対に諦めない!」
続いてマジカルがもがきながら叫ぶが当然触手の拘束は解けない。
「くくく・・・どうするつもり・・・ねぇ・・・」
ミラクル達のこの反応もプリキュアの事を調べ尽くしたフラストにとっては予想通りであったため、彼は込み上げる笑みを我慢できなかった。これから自分のしようとしている事でその気丈な態度を崩していくのが楽しみで仕方がなかったのだ。
「ミラクルとマジカルを放すモフー!」
くまのぬいぐるみの様な姿の妖精はミラクル達を助けようと無謀にもフラストに突っ込んだ。
「「モフルン!」」
「お前はしばらくこっちにいろ」
それを合図に1本の細い触手がモフルンを転ばせ、その先に落とし穴の様に異空間の入口を開けておくと転んだモフルンはその中へ入っていってしまう。
「そんな・・・モフルン!」
「モフルンを返しなさい!」
「案ずるな。用が済んだら返してやる。」
邪魔者を片付けたフラストはゆっくりと2人に近づきながら告げる
「さぁ・・・お楽しみの時間だ。」