「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「はっ・・・はぁ・・・」
ふたりはフラストも捜索対象に加えて、というよりはフラストに的を絞って捜している。しかし相手はゆっくり神出鬼没な魔導師。簡単に見つかるはずなかった。
「これだけ捜しても・・・いないなんて・・・」
「仕方ないわね・・・向こうから現れるのを待つしかないわ・・・」
ふたりは公園のベンチに座り、休憩も兼ねてフラストが現れるのを待った。その様子を空中で見ていたフラストは地上に、ふたりの前に降り立つ。
「フラスト!」
ふたりは慌てて立ち上がり、警戒して身構える。
「あなたに聞きたいことがあるの!」
「花海ことはのことか?」
ふたりは図星を突かれて驚いたと同時に確信した。ことはがいないのはフラストの仕業だと。一方のフラストは微笑を浮かべている。
「はーちゃんを返して!返してよ!」
涙目で必死に訴えるみらいにフラストはにやけたまま答える。
「俺が返せと言われて素直に返すと思うか?」
「みらい!」
リコはモフルンの左手を握り、みらいに向ける。みらいも空いた右手を握る。皆わかりきっていた。力ずくで取り返すしかないと。
「変身モフ!」
「「キュアップラパパ!ルビー!」」
ルビーのリンクルストーンを使い、ふたりは変身する。
「ルビーか・・・ふん・・・」
フラストは魔物の部隊に合図を送る。魔法使い達は吹雪や雷等の攻撃魔法を放ち、他はプリキュアに襲いかかろうと前に出た。
「どいてぇ!」
「あんた達の親玉から・・・はーちゃんを取り返すんだからぁ!」
ふたりは攻撃魔法を捌きながら魔物達を蹴散らしていく。フラストは徐々に自分の元に迫りつつあるふたりを見据えていた。
「「はぁ・・・はぁ・・・!」」
フラストに迫りながらもふたりの顔が疲れを隠せなくなっていた。
「そろそろ出番だな。」
フラスト配下の魔法使いが呪文を唱える。やがて呪文の詠唱が終わるとミラクル達は急に膝をついて四つん這いになる。
「うぅっ!」
「身体が・・・重い・・・!」
「ミラクル!マジカル!ふたりに何したモフ!?」
ふたりは明らかに苦しそうな表情を浮かべる。モフルンが魔法使いを問い詰める。
「へへっ!俺様の魔法でプリキュアどもの重力だけを100倍にしてやったのさ。さしものプリキュアどももさすがに身動きとれまい?」
「そう言うことだ・・・」
合図とほぼ同時にミラクル達が倒していない魔物達が一斉に襲いかかる。少なくなっているとはいえ、数はそれなりにいる。それらはミラクル達に群がると容赦なく拳を叩きつける。
「きゃあぁぁぁ!」
「うわぁぁぁぁぁ!」
重力に縛られ、身動きの取れないふたりはガードすら出来ず魔物の執拗な攻撃をただただ受けるしか出来ず、ふたりは遂に倒れてしまう。
「ミラクル!マジカル!」
魔物達は倒れたふたりにも足も駆使して執拗に攻撃した。魔物の山の中から可憐な悲鳴が何度も響き渡る。やがて満足した魔物達が去るとそこにはボロボロにされたふたりが倒れていた。