※この作品はR-18です。

問題児世界でエロ勝手やるそうですよ?   作:作者ほぼ4亡

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十一話 ギフトゲーム

『ギフトゲーム名“πολεμιστές μονομαχία”

・プレイヤー一覧

 逆廻十六夜

 久遠飛鳥

 春日部曜

 白夜叉

 

・“ノーネーム”大将 ジン=ラッセル

・“ペルセウス”大将 ルイオス=ペルセウス

 

・クリア条件

 ホスト側3名を降参、戦闘不能にする。

・敗北条件

 プレイヤー側3名を降伏、戦闘不能にする。

 

・舞台詳細・ルール

*ホスト側プレイヤー側両大将は最大4名の選手を任命する。

*任命出来るものはコミュニティの同志、隷属者、眷属、ギフトのみとする。

*なおプレイヤー側は他のコミュニティの助っ人を1名のみ任命できる。

*先鋒・次鋒・中堅・副将・大将の順に1名ずつ1対1の決闘を行う。

*ホスト側プレイヤー側両方が決闘中の者に手を出してはいけない。

*手を出した者は失格となり、ゲーム参加権を失う。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ノーネーム”はギフトゲームに参加します。

   “ペルセウス”印 』

 

 

 場所はペルセウスが所持するコロッセオ。入り口前に十六夜と飛鳥、耀、ジン、黒ウサギというノーネームのメンバーに加え白夜叉もいた。白夜叉がノーネーム側としてゲームに参加する事はルイオスが認めた事だ。なおゲームに参加して負けたら逃げ道が完全に塞がる事に気付いていない。気付いていても負けないと思っているのだろう。

 

「ギフトゲームは1対1の闘いを5回繰り返し、先に3勝した方が勝利といったごく簡単な内容だ。シンプルが故に純粋な力が求められる。俺達は先鋒を春日部、次鋒をお嬢様、中堅は俺、副将を白夜叉、大将をオチビとした順番になる」

 

黒ウサギは審判としての参加だ。問題児による3戦でストレート勝利する事が理想である。仮に負けても一敗までなら白夜叉でリカバリーする事もできる。十六夜としてはルイオスか隷属した魔王と闘いたい所だったが、負けてしまったら意味がない。ジンでは絶対勝てないルイオスまで回さずに勝利したいところだ。

 

「ペルセウス側は大将がルイオスで他の駒はペルセウスに居るという有名処のクラーケンやグライアイ、そして側近の隊長辺りだろう。それで3枠だ、残り1枠に隷属させた元魔王が出てくる可能性があるが中堅、副将辺りだろう。この魔王を俺か白夜叉で確実に潰す。今回のゲームはノーネームのこれからがかかっているゲームだ、確実に勝ちにいく」

 

「十六夜君と白夜叉さんで2勝は確実だから、あとは私か春日部さんが1勝すれば私たちの勝利ね」

 

「うん、頑張る」

 

「何、あの程度お主らなら簡単じゃろう」

 

 面々は観客席から闘技場を眺める。大きな舞台である。観客が選手である5人と審判の黒ウサギしかいないのが勿体ないくらいだ。十六夜がルイオスの方を見ると、高みから豪華な玉座に腰掛けて見ていた。その周りに人影は見えない。

 

『始めに言っておこう。このゲームはコミュニティではなくルイオス・ペルセウスとしての喧嘩だ。よって俺個人の所有する戦力で迎える』

 

「…何だと?」

 

 十六夜たちは早速予想を崩された事に驚愕する。これでは出てくる駒が全く予想出来なかった。クラーケンやグライアイはルイオス個人に所有されているわけではなく、ペルセウスに属しているだけだ。ルイオスの個人戦力ならば隷属させた元魔王、アルゴールは予定通りに単体で出てくるだろう。

 

「おい、白夜叉。情報はあるか?」

 

「残念ながらほとんどないのう。あの小僧は金に物を言わせ珍しいギフトなどを買い漁っておるらしいが、公のギフトゲームに出た事はほとんどない」

 

十六夜は舌打ちし、親指の爪を噛む。十六夜は決してルイオスをなめていない。ペルセウスを知る白夜叉と黒ウサギは騙されている様だが、ルイオスが道化を演じている事を十六夜は気付いた。ルイオス個人が集めた戦力次第では勝負がどうなるか予想できない。

 

『それでは先鋒戦の開始です。選手は舞台に上がってください!』

 

「行ってくる」

 

 ノーネームの先鋒である耀は皆に一声かけて舞台に上がる。箱庭に来てからの2度目のギフトゲームだ。怪我も治り気合十分であった。

 

『ノーネーム側先鋒。ノーネーム所属、春日部耀!』

 

「…ん」

 

『ペルセウス側先鋒……え?』

 

 黒ウサギは登録選手が書かれた紙を見て絶句する。十六夜たちはそんな黒ウサギに疑問を抱き、視線を向けると慌てて選手を発表する。

 

『失礼しました!ペルセウス側先鋒。元魔王、ペスト!』

 

「馬鹿なっ!魔王じゃと!?」

 

「おいおい、白夜叉…。ルイオスに隷属している魔王はペルセウス座の1体じゃないのか?」

 

 黒ウサギの発言で闘技場に黒い風が吹き、収束すると1人の女の子が耀の正面に浮かんでいた。白夜叉は声を上げ立ち上がり、飛鳥とジンは絶句し、十六夜はヤハハと笑うがよく見れば冷や汗を流している。十六夜はルイオスが何かを仕掛けてくるとは予想していたが、先鋒戦から新しい魔王を出してくるのは予想出来ていなかった。ルイオスはそんな十六夜たちを見ながら頬を吊り上げる。今の彼らにはまだ魔王と戦う力は無い。ただの蹂躙に終わるか、それとも…ルイオスは彼らなら何とかできるかもと少しだけ期待していた。

 

「貴方たち、対魔王を掲げるコミュニティですってね?」

 

「あ…うん」

 

「なら、まずは私を乗り越えてみなさい」

 

 ガルド戦の後、大々的に宣言した『対魔王コミュニティ』。ジンの名前で売り出したノーネームである。ならば実際に魔王との戦いを経験させてやろうというルイオスの粋な計らいである。黒ウサギの合図と共に、耀がグリフォンのギフトでペストに迫るが、ペストは動かずに黒い風を操作する。

 

(アレに当たったら不味い!)

 

 直感により黒い風が危険だと察知して回避しようとするが、既に逃げ道を塞がれていた。旋風が耀を包み込み、その身を死のギフトで蝕む。受け身も取れずに地に落ち、起き上がらない。勝負は一瞬。ペルセウス側が1歩も動かずに決着が着いた。

 

『先鋒戦勝者、ペルセウスです』

 

「…くっ」

 

「弱い。この程度で魔王と戦うつもりだったの?悪いことは言わないわ、諦めなさい」

 

 耀は地面に横たわり、何も出来ずに負けた自身の無力さに涙が出る。ペストの死のギフトに蝕まれた身体はペルセウス側の治療で直ぐに治ったが、心には大きな傷を負ってしまった。

 

『…次は次鋒戦です。ノーネーム側次鋒。ノーネーム所属、久遠飛鳥』

 

「春日部さん…必ず仇は取って見せるわ。相手はもう魔王を出した、もう後は」

 

「お嬢様、それはフラグだ。やめておけ」

 

 耀と入れ違いに闘技場に出る飛鳥はそう言葉を放ったが、十六夜に止められた。ペストは試合が終わると、ルイオスの元まで行き、その膝に座った。頭を撫でられている姿は先ほどまでの冷たいイメージはなくただの少女にしか見えなかった。

 

『…ペルセウス側次鋒。元魔王、マクスウィルの悪魔』

 

 漆黒の紙吹雪をかき乱す炎の嵐が螺旋を描きながら収束すると、1人の男性が姿を現した。感じる力量は先ほどの魔王と変わらない。

 

「おいおい、やべーぞ。俺と白夜叉で2勝してもオチビじゃ相手にならねーぞ」

 

「…拙いな」

 

「魔王が何よ、今すぐ平伏して降伏なさいっ!」

 

「…私も暇ではない、棄権するなら受け入れるが?」

 

 飛鳥のギフトである威光はマクスウェルには一切通用しなかった。マクスウェルは冷めた目で飛鳥を見ると腕を組み、そう進言する。

 

「私はまだっ!」

 

 飛鳥はガルド戦で手に入れた銀の剣を取り出して構える。しかし銀の剣は熱力学の悪魔であるマクスウェルにより、刀身が一瞬で熔解し、形を失う。

 

「棄権しろ。3度目はない」

 

 威光は聞かない、剣は溶けた。打てる手が無くなった飛鳥はそれを受け入れるしか無かった。

 

『次鋒戦勝者、ペルセウスです』

 

「主人、私は戻るぞ」

 

 マクスウェルは飛鳥を歯牙にもかけずにルイオスにそう言うと、転移する。ここまでペルセウス2勝0敗である。最後がリーダー同志の闘いである以上、これでチェックメイトであった。だが十六夜は立ち上がり、観客席から闘技場に着地する。

 

『…中堅戦。ノーネーム所属の逆廻十六夜対元魔王アルゴールの悪魔です」

 

「アルちゃん、とーじょー!我らがご主人様に勝利を!」

 

「ヤハハ、三連続で魔王様が登場か」

 

 シュタとポーズを決めてアルゴールの悪魔が登場する。十六夜は最低でも3体の魔王を隷属させているルイオスの強大さを目の当たりにし、獰猛に眼を輝かせる。対魔王コミュニティとしてのノーネームの目指すべき場所が見えたのだ。

 

「アルゴール!?なぜ霊格が完全に戻っておる!?」

 

「あ、白ちゃん。久しぶりー」

 

 アルゴールは久しぶりにあった友人に手を振る。体は白夜叉と同じく小さいが、その身体から感じる霊格は桁違いである。ルイオスはアルゴールを完璧な状態で御せている。今までの魔王たちもそうだ。小物であるルイオスに御せる筈のない各上の魔王ばかりだった。何より完璧な状態のアルゴールは拙い。

 

「十六夜!直ぐに棄権するんじゃ!あやつは拙い、全盛期の私と同格の相手だぞ!?」

 

『全盛期の白夜叉様と同格!?危険です!十六夜さん!!』

 

 仏門に下り、霊格を抑えている白夜叉にすら十六夜は戦うことなく降伏したのだ。今ピリピリと体を突き刺す威圧感は今まで十六夜が感じた事がないほどである。

 

「…だが、このままじゃ終われねえ。一矢報いる!」

 

 開始の宣言も聞かずに十六夜は第三宇宙速度で殴りかかるが、アルゴールは片手でそれを受け止める。

 

「ギフトを無効化するギフトかー。けどギフトごと石化させちゃったら関係ないよね♪」

 

 アルゴールがそう言うと、十六夜の体は一瞬で石像に変わった。

 

『十六夜さん戦闘不能。…3対0で勝者、ペルセウスです』

 

 黒ウサギは自慢のウサ耳をへにゃりとさせて、ゲームの勝者を宣言した。これで、ノーネームも白夜叉もペルセウスに下った。

 

 

 




ギフトゲームの名前はギリシャ語での“戦士の決闘”です。
ギリシャ語を学んでいる訳ではなく、翻訳だよりなので間違っていたらすみません。

わざわざコミュニティ全員参加させなくても相手は数人なので同じ人数で相手してあげるルイオス君の優しさです。
なおペルセウス側の参加メンバー。

先鋒ペスト(魔王)
次鋒マクスウェル(魔王)
中堅アルゴール(魔王)
副将コッペリア(人類最終試練)
大将ルイオス(チート)

どう足掻いても絶望ですね。
ペルセウスの伝承的に良さそうなのが無かったので、普通に剣道の団体戦のようなゲームにしました。ルールは簡単なのに契約書類風にするとややこしかったです。

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