今日の調教師 作:とある名も無き調教師
突然だが、僕は調教師だ。と言っても動物園で勤務している訳じゃない。仕事場は小さなビルの地下にある。
そして調教するのは動物等ではなく、立派な淑女達だ。もちろん一昔前は違法だったが、今は大っぴらに女性を調教することも可能になった。それ故、僕の元にも大金が舞い込むようになったんだ。
…経緯や女性の生い立ちは、後で話すとしよう。何しろ今は珍しく女性が全員出払って、これをチャンスとして掃除をしている最中なんだ。
部下
「先生、掃除はどんな感じですか?」
調教師
「あぁ、後少しで空調も復活するよ。これで冷房がまともに機能する訳だ」
部下
「度々止まって暑かったですからね、本当に…」
調教師
「次の娘達が来る前に直せて良かったよ。さぁ、テストだ…」
たった今やっていたのは、止めていた空調設備のメンテナンスだ。埃が溜まっていただけでなく、水をよく使うからカビも割とあった。それを綺麗にしたら、これで遠慮なく空調が使える。
他の場所は終わっているから、これで掃除は完了する。試しに冷房を入れてみよう。
部下
「ふぅ…涼しくて生き返りますね。きちんと直ってますよ」
調教師
「そうかい?上手く直ったなら良いんだけどね」
直ったところで、部下が持ってきたリストを見る。ここに書いてあるのは、これからこの場所…つまり地下の調教室に度々来るようになる娘達の詳細。地上の居住フロアにある部屋に、これから住むそうだ。
そしてこの地下には、彼女達を調教する為の道具が大量に揃っている。詳細を言い出すとキリがないが…。
調教師
「納期の早い娘が多いね。こんなに大人数を相手にできるかな?」
部下
「その為の我々ですよ。先生はいつも一人で全部をやろうとし過ぎです。もっと頼ってくださいよ」
調教師
「本当にダメな時に呼ぶよ。さぁ、掃除が済んだから今日は終わりだ。帰るよ」
部下
「えっ、もう帰るんですか?」
調教師
「薬とかも準備してあるんだ。やることなら全部終わってるってば」
部下
「先生はやっぱり手慣れてるな…もう終わらせてるなんて…」
この部下は商売や取引にかけては恐ろしく優秀。僕が全面的に信頼を寄せている男だ。彼が居たからこそ、僕は余計なことを考えず調教に集中できる。感謝してもしきれないのが正直なところである。
実際の調教においてはあまり手際が良い方ではないが、本人は「直接手を下すより眺める方が性に合ってる」と言っている。同じ趣味でも楽しみ方が違うことはよくあるから、それに文句はつけない。
調教師
「明日の朝一でリストの娘達が上に来る。そこから忙しくなるよ。だから今は束の間の休息だ」
部下
「先生がそう言うなら、そうしましょうか」
いよいよ明日から今期の仕事が始まる。準備が終わったところで、今日はここまでだ。明日以降、また書いていく。