※この作品はR-18です。

桜に落花   作:猫毛布

5 / 26
エロ無し。脱衣有り。


4

 間桐桜はボンヤリと目を開いた。気怠い身体をどうにか動かして近くにある目覚まし時計へと視線を向ける。

 短針は真下を指している。桜は瞼を一度閉じて、大きく深呼吸をした。強く感じる女の匂いと裸体で自身の横に眠っている義姉。

 記憶を辿れば、明け方まで義姉の身体を貪っていたのは覚えていた。そこから気絶してしまった義姉の身体を清めて、ビニール紐を解き跡が付いていないこと確認してから、眠った筈。その時は日も昇り、時計の針も真下より傾いていた気がする。

 ――一回りぐらい眠っていた事になるのか。

 久しく長い睡眠時間に自身が今までにない充足を得ている事――……いいや、睡眠時間が原因ではない。桜の中を巡る魔力がその証拠だ。

 殆ど枯渇状態が常だった日々。慎二の血液から得ていた時よりも、もっと満ち満ちている。

 義姉の白いお腹を撫でてれば、擽ったそうに身を捩り、表情が少しだけ崩れる。アレだけ乱れていたというのに――……。

 義姉の匂いを肺一杯に溜め込んだ桜は抱きしめなおして、瞼を閉じる。

 きっと嫌われた。無理矢理犯したから。祖父の命令だと口にしたけれど、それでも慎二は桜を許さないだろう。だから、コレで最後なのだ。優しい義姉に甘えるのは――コレで最後。

 柔らかいお腹を撫でて、相変わらずいい匂いのする義姉を抱き寄せて、桜は微睡みの中へと意識を落としていく。

 落としていき、――浮上させる。顰めた顔で天井を睨み、大きく溜め息を吐き出した。

 改めて義姉の波打つ髪に顔を埋めて、肺に空気を溜め込む。桜にとっては必要不可欠な栄養なのだ。

 ベッドから降りて、乱暴に脱ぎ捨てていた下着や服を回収する。ドロドロに汚れていたシーツは既に乾いていて、独特な刺激臭を放っている。そんなシーツも丸めて回収して、桜は眠っている慎二を一瞥してから、部屋を出た。

 

 

 

 

 

「何かご用ですか、お祖父様」

「わかっておることを言うではないか」

 

 気色の悪い、喉を引き攣らせたような、耳にへばり付く笑いが響き、桜の顔が嫌悪感に染まる。尤も、その嫌悪や不快といった感情も目の前の祖父には一切通用しない。

 桜は眉間を寄せながら、溜め息を吐き出す。魔力は得た。だから、する事などわかっている。聖杯戦争への参戦。

 

「それに――お前とてもはや逃げる道はないじゃろう?」

「…………」

 

 桜はソレを否定しなかった。当然だ。自身で逃げ道であった慎二を汚したのだから。逃げる、という選択肢は桜にはなかった。いや、元々無かったと言える。抵抗する選択肢はない。抵抗すれば、自分ではなく義姉が死んでしまう――殺されてしまう。

 だから、桜は慎二を守るという事で全てを耐えぬいた。その事を慎二が知らなくてもよかった。耐えた後に、義姉が抱きしめてくれるだけで桜は良かった。

 だから――もう桜は逃げれない。

 一歩踏み出して、キシリキシリと蠢きながら床が動く。ようやく見えた石畳の床には既に魔法陣が描かれており、桜はソレを一瞥した。

 瞼を閉じて、頭の中に入っていた詠唱をスルリと開く。身体の中に溜め込まれた燃料(魔力)が炉に焚べられ、身体を駆け巡る。蟲達から得る魔(・)力(・)よりも純度の高い、義姉の魔(・)力(・)。この全てが慎二から奪(・)っ(・)た(・)モノだという事実が桜を蝕み――口元を喜悦に歪ませる。

 

「――素に銀と鉄。礎に意思と契約の大公」

 

 身体を熱する自身(義姉)の魔力が、まるで自分を咎めるように魔術回路を傷めつける。――だからソレはとても心地良い。

 一節一節に魔力を込めて唱える。きっと、聖杯戦争が終われば、自分は叔父のように死んでしまうだろう。けれど、義姉は生きている筈だ。――ソレでよかった。

 出来ることなら、死ぬ前に目の前の祖父を殺してやりたいけれど……コレは殺しても死なないだろう。そういう類の生物である事はなんとなく理解出来ている。

 きっと嫌われてしまっただろうけど、桜は義姉の為なら何でも出来る。自分の命だって惜しくない。義姉さえ生きていれば……天才的な義姉だからきっと上手くやることだろう。

 

「――サーヴァント、ライダー……召喚に従い参上しました」

 

 眩い光が収まり、魔法陣の上に立っていたのは長身の女性だった。足元にまで伸びる紫色の髪、目元には自身の視界を隠すような皮の眼帯。ボディコン服を苦しそうに押し上げる肉体。

 ライダーはその隠された視界を右往左往させることもなく、真っ直ぐに桜を視た。

 

「貴女が私のマスターですね」

 

 こうして二人は主従を結ぶ。決して戦う事を好むわけではない。誰かを傷つける事など、桜は嫌いだ。けれど――義姉の為ならば、桜は誰とだって戦える。例えソレが尊敬する恋敵でも、愛すべき実姉だとしても。

 

 

 

 

 

 

 さて、と桜は本当に困っていた。慢性的な魔力不足であることは当初から気付いていたことだけれど、ソレはつまり義姉を犯さなくてはいけないという事だ。いやはや、仕方ない。

 昨晩のように魔術で眠らせて、犯す。というのも味気ない。お祖父様曰く、趣向を変えなければ獲物の需要(ニーズ)に応えられないそうだ。あの畜生でも辛うじて相手の事を考える事が出来る事に驚いてしまった桜は仕方のない事なのだろう。

 そもそも獲物であるから需要(ニーズ)など応えなくてはいいのではないだろうか、と疑問を口にすれば、耳障りな笑いを響かせて「慎二は獲物であり、パートナーじゃろう」などとまるで人のような事を言うのだ。畜生の分際で。

 あの祖父にも様々な思惑があって助言していることを理解しつつ、桜は大凡あの蟲爺が自分達の関係を応援している事を判断した。判断したからと言って、あの畜生に縋ることは無いだろうが。

 桜は自分の斜め後ろの空間を見つめる。きっとソコにはライダーが控えている。可視化は出来ないけれど、怖がりのクセに時折幽霊を視てしまうような義姉ならば――見えるかもしれない。

 見えたならば、どう説明すればいいのだろうか。桜は困ってしまう。何より、義姉に会う事自体が桜にとって今は避けたい事なのだ。出来れば眠っていてほしい、という願いもあるけれど、どうせ起きているのだろう、という事実も理解している。

 少し大きめに溜め息を吐き出して、書斎の扉を開く。薄暗い部屋の中。月明かりと手元を明るくする程度の蝋燭を灯しただけの部屋。紙を擦る音だけがやけに大きく響き、透き通るような群青の瞳が蝋燭の光に揺れ、メガネ越しに桜へと視線が移る。

 

「やあ、桜。こんばんは」

「こ、こんばんは……義姉さん」

 

 声には怒りなどの感情は含まれていなかった。それこそ慎二が愛してやまない読書の時間を遮った事への不快すらも、含まれてはいない。

 まるでいつものような挨拶だった。ただ少し違うのは慎二が目を細めて桜の隣の空間を見つめていた事ぐらいだろうか。

 数秒ほど眺めた後に目頭を揉むように指で抑え、ズレたメガネを直して、深く溜め息を吐き出した。

 

「まったく、神秘性が高いというのも中々に考えものだな」

「?」

「コッチの話だよ、桜。あとどうして私から距離をとっているんだい?」

「そ、それは……」

 

 じぃ、と深い色の瞳が桜を映し込む。その視線から逃げるように桜は少しだけ目を逸らした。そんな桜を構わず見つめ続けながら慎二は口を開く。

 

「私を犯した事に引け目を感じているみたいだね」

「ッ……」

「魔力の為、お爺様に言われたから。どんな理由にしろ私を犯し尽くしてしまった。だから私に嫌われていて当然――……と思っているんだろう?」

 

 桜は俯いて口を噤む。図星だ。義姉は自分の事をなんでも知っている。知らない事なんてきっとないんじゃないだろうか。

 そんな思考が桜に過ぎり、慎二は深い瞳の中に桜を入れながら口角を吊り上げる。

 

「――悪い子にはお仕置きをしないといけない。そうだね、桜」

「は、はい」

「さて、お仕置きは何がイイかな。処女を奪われた事だし、喉も痛い。ああ、膝も少し痛いね。動くのが億劫だ」

 

 椅子に座りながら自身の太腿をテシテシと叩く慎二は微笑みを浮かべている。微笑み、というには幾分か悦が入り込んでいるが……。

 動くのが億劫。などと言っているが、寝室と書斎は隣接している訳でもなく、移動は必須だ。けれども慎二は動くのが億劫、と言葉に出した。

 その意味を正しく理解した桜は喉を鳴らしながら一歩を踏み出す。コレから自分を責めるであろう出来事を予想して、表情を歪める。

 

「桜、どうしてそのまま歩いて来ているんだい? 着ている服を脱ぎなさい」

「ッ……はい」

 

 慎二の命令通りに、足を止めて服に手を掛ける。一枚一枚を慎二に見せつけるように自分の身体から剥いでいく。その様子を慎二はただ真っ直ぐに見ている。

 月明かりと僅かに灯った蝋燭の灯が揺らぎ、桜の肌が薄暗く照らされる。大きな乳房を支える下着を外した桜は改めて一歩を踏み出す。乳房と股間を両手で隠しながら、一歩、一歩と進み、桜はようやく慎二の前へと到着した。

 蝋燭が置かれた机に頬杖を付き、慎二は溜め息を吐き出した。まるで呆れるように吐き出された溜め息に桜の身体がビクリと震える。

 

「――手は後ろに」

 

 慎二の命令に桜は少しばかり躊躇を見せながら、ゆっくりと手を自身の背中へと隠す。まるで値踏みをするかのように、慎二の視線が桜の身体を這う。

 

 

「胸を張って、真っ直ぐ立ちなさい」

 

 曲がってしまっていた背中を意図的に真っ直ぐに伸ばす。自然と胸が押し出され、大きな乳房の頂点がツンと突き出されている。

 桜の頭から、強く閉じられた瞼、鼻立ち、唇、顎先、喉、鎖骨、乳房、腹、臍、陰毛、太腿、膝、足元までしっかりと視姦して満足したのか慎二の口が厭らしく歪んだ。

 何も言ってくれない、触れてもくれない、視線だけを感じていた桜は閉じた瞼を少しだけ上げて慎二を確認した。

 

「……ではお仕置きを始めようか」

「はい……義姉(ねえ)さん……」

「じゃあ私の膝に腹ばいになろうか」

「何を、するんですか?」

「悪い子のお仕置きというのは古今東西決っているモノだろう?

 

 尻叩きだよ」




>>スパンキング?
 いえす、スパンキング!(いい笑顔
 桜さんの肉付きのよさそうな臀部を叩くよ!

 やったぜ。

>>ライダーと会うとか言ってなかったっけ?
 両方共、意識してないだけで顔合わせは終わってるから(震え声

>>後半部分、文章密度無くない?
 日数開けたから(白目
 詰め込みたいけど、無理でしたゴメンナサイ。

>>召喚詠唱カットしてもイイんですかね?
 文字数稼ぎしてもいいけど、ぶっちゃけ皆読み飽きてるデショ。

>>チンコは?
 まだ)ないです。

>>ワカメネキ攻めですか……
 受け側を書くなんて言ってないから。桜さんの性格を考えると仕方ないね。

>>桜さん
 義姉からのお仕置きにワクテカしている女の子。それなりに恥じらいとかを見せているのは見せているだけ。ソッチのほうが義姉が喜ぶ、という事をわかっている行動。
 没部分だと
慎二「桜、どうしてそのまま歩いてきているんだい?」
桜 「四つん這いの方がいいですか!?」
慎二「……」
 みたいな事も書いてた。雰囲気台無しである。

>>ワカメネキ
 桜が「お仕置き」を願っている事が分かったので、叶える義姉の鏡。S役もM役も出来る女性的性感に初心なロリ(合法)。

 普通に許して、物語を進めてもよかったけれど、桜さんの性格上、必要かなー、と。このまま何もなく許して進めると黒桜に成りそうですし。
 面倒な姉妹だなー(棒
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