※注意
原作キャラがオリキャラの敵役に凌辱されてしまいます。
そういうのが苦手な方は、ブラウザバックをお願いします。
時間は少し巻き戻る。
卯稀達が去った後も、エロンゲイテッドと響香はまだその場に留まっていた。
「ちっくしょう、リボーン・キングなんかに先を越されてたまるか! おい、いつまで泣いてるんだ! さっさと立て!」
エロンゲイテッドは響香を繋いでいる鎖を乱暴に引いた。
「ぐっ、えぇぇっ!」
締まる首輪を押さえながら、響香が苦しそうに叫ぶ。
「くっそう、ムカムカが収まらねぇ! おい女! 四つん這いになって、こっちにケツを向けろ!」
「げほっ! うぅ……ちょ、ちょっと待って! こ、ここでウチを犯すつもりっ……!?」
「ああ? 逆らうつもりか? お前の個性が俺に通用しないのを忘れたんじゃないだろうな? またお前の後ろから手を突っ込んで、耳の紐を口からケツの穴まで通してもいいんだぞ?」
「ひっ、ひぃぃっ! イヤっ、あれだけはイヤァッ!」
恐怖に駆られた響香が耳のイヤホンジャックをエロンゲイテッドに差し向ける。
エロンゲイテッドは素早く片手の指を伸ばし、イヤホンジャックを捕えた。
「ったく、いつまでたっても反抗的な女だ。まだ自分の立場が分からねぇのか?」
倒れている響香にエロンゲイテッドが顔を近づける。
「お前らは俺たちに負けたんだ。漫画みたいに逆転なんかできると思うなよ? お前は一生、俺に犯され続けるんだ」
エロンゲイテッドに貰われた直後、響香は今のように個性を使って彼を倒そうとした。しかし彼のゴムのように柔らかい身体は、響香の個性を使った攻撃を全て吸収した。
反抗的な響香に怒ったエロンゲイテッドは彼女を拷問したうえで、前後の処女を奪った。
それ以来、響香はエロンゲイテッドにオモチャのように扱われた。時おり彼に反抗してみるものの、軽くあしらわれてしまっている。
「これでよしと。さあて、躾けの時間だ」
エロンゲイテッドは空いた方の手の指を伸ばして響香の自由を奪うと、彼女を無理やり四つん這いの姿勢にさせる。
「くそっ! 離せぇ……っ!」
エロンゲイテッドの捕縛から逃れようとする響香だが、彼女の両手足には男が伸ばした指がグルグルと巻きついて離れない。
「無駄だ。女の力じゃ振りほどけねぇよ」
エロンゲイテッドが響香の後ろから覆いかぶさる。
こうして女性が身動きできないようにしたまま、乱暴するのが彼は大好きだった。
エロンゲイテッドはズボンからペニスを取り出すと、響香の菊門に先端を押し当てた。
男の熱い感触に、響香の額から嫌な汗がしたたり落ちる。
「そぉれっ!」
エロンゲイテッドのペニスが、響香の後ろの穴に一気に挿入される。
奴隷を犯す場合、彼は膣よりもこちらを好んだ。それは奴隷が妊娠すると面倒だからという理由からだった。
そのため男の物になって以来、響香は毎日何回も何回も菊門を捧げ続けていた。
「んっ、ぐぅぅっ、ひぐっぅ、うぅぅっ!」
男にガンガンとお尻を突かれる響香。肛門を襲う激痛に、彼女は歯を食いしばって耐えていた。
しばらく我慢すれば身体が慣れてくる。いつものことだ。それまではこうしているしかない。
「あぁ、やっぱりお前はケツだけは気持ちいいな。これでもう少し乳がデカけりゃな……おい、相変わらず色気のねぇ声だなぁ。もうちょっと可愛く喘げないのか? ……おっと、こいつを忘れてたわ」
エロンゲイテッドは腰の動きを一旦止めると、片手で捕えていた響香のイヤホンジャックを見つめた。
「ちょっ、それだめぇっ! ウチが壊れる、壊れちゃうからぁ!」
男が何をしようとしているのか察した響香は、彼に止めるように懇願した。
しかしエロンゲイテッドは掴んだイヤホンを響香の股間へと引っ張っていった。
「俺だけ気持ちよくなっちゃ、不公平だろ?」
エロンゲイテッドはニヤリと笑うと、響香の秘所の中にイヤホンの先端を二本とも突っ込んだ。
「ああぁぁぁっっ! ダメぇぇぇぇっ!!」
「さあ、個性を使え。誤魔化そうなんて思うなよ?」
「う、うぅっ……!」
男に命令された響香は泣く泣く個性を発動させた。
響香はイヤホンジャックを相手に差して自分の心音で攻撃することが出来る。心音の威力を弱めた状態で膣に挿入すれば、ローターやバイブの代わりとしても使用可能だ。
響香の下の口にズッポリと呑み込まれたイヤホンジャックから、彼女自身の心音が響き出す。それは容赦なく彼女の性感を刺激した。
心音のリズムに乗って、膣から快感の波が押し寄せてくる。たまらずに響香は声を漏らした。
感じ始めた響香の様子を見たエロンゲイテッドが腰の動きを再開する。
肉と肉がぶつかる音が辺りに響いた。
「んはあああぁぁっっ! 気持ちいいぃぃっ! きもひ、いいいぃぃぃっ!」
前後の穴を同時に犯されて響香がよがり狂う。
興奮した彼女の心拍数がどんどん上がっていく。それに呼応して膣内のイヤホンジャックの振動も激しくなっていった。
皮肉なことに響香が乱れれば乱れるほど、イヤホンジャックはより強い快感を彼女にもたらしてしまうのだ。この延々と続く快楽に響香は翻弄されるしかなかった。
「へっへっへ。すっかり出来上がっちまったようだなぁ。そろそろ出すぞ! ケツマンコでしっかりと受け取れぇ!!」
エロンゲイテッドがペニスを思いきり突き出した。その直後に響香のお尻の中に思いきり射精する。
「ああああああぁぁぁぁっっ! イクッ、イクッぅ! ケツマンコッ、イッチャウうううぅぅっ!!」
直腸内を精液でノックされて響香も限界に達した。
射精が終わると、エロンゲイテッドは響香からペニスを引き抜いた。
激しい快楽によって、響香は地面に突っ伏して荒い息を吐いている。
彼女の全身は汗でグッショリと濡れている。腰も完全に抜けてしまい、自分で起き上がることができなくなってしまっていた。
「はぁっ、はぁっ、だめだ、まだムカムカが収まらねぇ! おい女、もう一回するぞ! 立て!」
「あ……ぁ……あ……」
エロンゲイテッドの呼びかけに、虚ろに返事をする響香。
快楽で頭が真っ白になった彼女は、まともに受け答えをする余裕もなくなってしまっていた。
秘所に挿入されたイヤホンジャックから、未だに定期的に送られてくる刺激に反応してうわ言を呟いている。
エロンゲイテッドはそんな響香の様子に舌打ちをした。
「おらぁ! たった一発でへばってるんじゃねぇ!」
「あ……ちょ……も、むり……」
エロンゲイテッドに抱き起され、響香の意識がわずかに戻る。
男は地面に座ると、響香を後ろから抱きしめるような体勢をとった。そして勃起したペニスを彼女のひくついている菊門へ再び挿入した。
「が……また、ぁ……」
腸内を圧迫する感触に響香が言葉を漏らす。
先ほど精液が巻き散らかされたばかりの腸内をペニスが突き進む。
エロンゲイテッドは菊門の奥まできっちりペニスを収めると、下から何度も突き上げていった。
「ん……あ……あ……ぁ」
響香の身体が人形のようにガクガクと上下に揺れる。彼女には自分で動く気力はもう残されていなかった。
「なんだぁ、おい。ケツの穴がユルユルじゃねえか。ちっとも気持ちよくねえぞ」
先ほどとまるで違う感触に、響香がサボっていると思った男は怒りを募らせる。
「また逆らおうってのか? いいだろう。自分の立場ってやつをもう一度教えてやるよ」
憎々しげに呟くと、エロンゲイテッドは個性を発動させる。
彼の左腕がゆっくりと伸び、二人の身体に巻きついていく。そして右腕を響香から離すと、彼女から伸びている鎖を手に取った。
「死ぬんじゃねえぞ?」
エロンゲイテッドは鎖を掴んだ右腕をゆっくりと上へ伸ばした。
響香の首輪が締まり、徐々に首を圧迫していく。
傍からには響香が首を吊っているような状態に見える。
「う、うぁあっ! げほっ! し、しぬっ、あっ、うぅうう!」
響香が顔を青くして叫んだ。窒息状態に陥った彼女は、満足に呼吸ができなくなってしまっていた。
響香は首輪に手を伸ばそうとするが、男の左腕が身体にグルグルと巻きついていて身動きができない。苦しみから逃れようと、無我夢中で身体に力を入れて抵抗するのがやっとだった。
「お、気持ちよくなってきたぞ。やればできるじゃねえか」
菊門の締め付けが復活したことに嬉しそうな男は、下からの突き上げをより激しくする。
酸素不足に陥った響香の身体が少しでも多くの酸素を送ろうとして心拍数を上げていく。膣内のイヤホンジャックがひっきりなしに振動した。
「へっへっへ。ほら、止めだ!」
エロンゲイテッドが個性を使って、自分のペニスを腸内いっぱいに膨らませる。
響香の菊門がミチミチと音を立てて拡がり、男のペニスとこすれ合って血が滲み始めていた。
響香は口をパクパクさせながら男の成すがままになっている。もはや彼女の目の前は真っ暗となり、その瞳には何も映っていない。さきほどまで懸命にもがいていた身体からは力が抜け落ち、両腕はダラリと垂れ下がってしまっている。
この状態があと1分続けば、響香は死んでしまうだろう。
エロンゲイテッドはそんなことにも気づかず、自分だけの快楽を貪っていた。
「くらえっ!」
腸が破れるかと思うほどの勢いで、エロンゲイテッドが精を吐き出した。射精の快楽で男の全身から力が抜けた。男の右手から鎖が滑り落ち、響香の首輪が緩んだ。
首つり状態から解放され、響香の首がガクッと落ちる。彼女は朦朧とする意識の中で、かろうじて呼吸を紡いでいた。
「ちっとばかしやりすぎたか。おい、しっかりしろ」
男が響香の頬を乱暴に叩く。響香の瞳にゆっくりと焦点が戻っていった。
「あ……ウチ……どうなって……」
響香の顔は真っ青のままだ。しばらくは使い物になりそうにない。
エロンゲイテッドは舌打ちした。これでは何のために彼女を連れてきたのか分からなかった。
このままではリボーン・キングに獲物を見つけられてしまう。あんなにスタイルのいい奴隷を取られただけでも悔しいのに、追い打ちを掛けられてはたまらなかった。
「待てよ……別に逃げた奴はどうでもいいか」
エロンゲイテッドは先ほど卯稀が連れていた奴隷の姿を思い浮かべる。彼の興味は逃げた奴隷よりも、彼女の身体に移っていた。
リボーン・キングの奴隷を奪い取り、自分の物にしたいという黒い欲望が男の中に湧き上がる。逃げた方の奴隷は後回しでもいいだろう。
「おい、女」
エロンゲイテッドは響香の頭を掴んで自分の方に顔を振り向かせる。
「い、いたいっ! お願いだから、こ、殺さないでぇっ!」
響香の瞳には恐怖の色がありありと浮かんでいた。
彼女は目の前の男に危うく殺されるところだった。ヒーロー志望とはいえ、まだ高校生になったばかりの少女だ。圧倒的な暴力に怯えてしまうのは仕方がなかった。
もはや響香の心は完全に折られていた。もうできるのは男に媚びへつらい、命乞いをすることだけだ。
「おい女。よく聞け。今から俺が言うことをやってくれたら、お前は解放してやろう」
「ほ、ほんとう……ですか?」
まだ半信半疑といった様子で、響香が言った。
今まで自分に乱暴の限りをつくしてきた男だ。そう簡単には信じられなかった。
「ああ。どうせお前はケツ穴しか取り柄が無いからな。きっちり仕事をしてくれたら逃がしてやってもいいぜ」
この言葉は嘘であった。
巨大ドーム襲撃事件の詳細を知っている響香をヴィランが見逃すはずがない。だが酸欠で頭がハッキリしない響香はそこまで考えが回らなかった。
「わかりました……ウチ、なんでもします」
「ようし。さっきのヴィランを覚えてるな? 俺達は今からあいつら……リボーン・キング達を追跡する。この広い森の中だ。あいつらは逃げたやつを手分けして探すに違いない。お前はリボーン・キングに接近しろ。そしてあいつを油断させて……殺せ」
「ころ……!? ちょっ、い、いくらなんでも、それは……!」
響香が目を見開いた。いくらヴィランとはいえ、相手を殺すのは限度を超えている。
動揺する響香を見かねて、エロンゲイテッドが口を開いた。
「何を今さら驚いてんだ? いいか? 誘いに乗った時点でお前は悪事の片棒を担いでるんだよ。ちっぽけなヒーローの良心なんか捨てちまえ。それが出来ないなら、いまここでお前を殺す」
エロンゲイテッドが響香の首に手を掛けようとする。
「い、いや……! 人殺しだけは……!」
恐怖に顔を染めながら、響香は男の命令を拒絶した。
心を折られていても、人間としての最後の一線だけは超えるわけにはいかなかった。
「ほう……だったら、お前だけじゃない。お前の家族、友達もまとめて殺す」
エロンゲイテッドが冷酷に言い放った。
「ち、ちょっと待って! 他の人は関係ないでしょ!」
「俺は本気だ。これが最後の質問だ。俺の言うことを聞いて自由の身になるか、それとも家族ともども殺されるか、選べ」
響香は絶句した。エロンゲイテッドが嘘を言っているように思えない。
「…………わ、わかった。やればいいんでしょ、やれば……」
長い沈黙の後、響香はエロンゲイテッドの命令を了承した。自分自身と大事な人達を守るためと己に言い聞かせてみるが、みじめな気持ちは拭い取れなかった。
先ほど百に放った言葉が響香自身に圧し掛かる。
『あっさりヴィランの手下になりやがって……この、このっ……裏切り者っ! ヒーローの恥さらしっ!!』
「恥さらしはウチのほうだ……」
エロンゲイテッドの腕の中で、響香は吐き捨てるように言った。
◇◆◇◆◇
そして現在。
八百万百は深い森の中で絶体絶命の危機を迎えていた。
百の身体はエロンゲイテッドが伸ばした指に両手足を捕えられ、彼の目の前で大の字に固定されている。
彼女のコスチュームは引き裂かれ、胸と秘所は晒されてしまっている。無理やり開かされた股の間では、エロンゲイテッドの巨大化したペニスが秘所にグイグイと押し当てられていた。
「ああぁっ! イ、イヤあぁっ……!」
「往生際が悪いぞ。大人しくヤられちまえ!」
百はエロンゲイテッドのペニスから何とか逃れようともがいた。だが両手足に巻きついた太い指は痣ができるほどの強さで締め付けてくる。
こうしているあいだにもペニスを押し当てられた秘所の入口が、男を受け入れようとゆっくりと開いていく。
二人のすぐ側では、巨大な岩の袂でお茶子が気を失っていた。百の手で二回も絶頂させられた彼女の意識は深い闇の中に沈んだままだ。
「くぅぅっ、こ、こうなったら……!」
破れかぶれの百は個性を発動させる。運よく彼女の右足のスネからボーリングの玉が産み出され、下へと落下した。その先にはエロンゲイテッドの足があった。
落ちたボーリングの玉がエロンゲイテッドの足に勢いよく直撃する。しかし男は痛がるそぶりをまったく見せなかった。全身がゴムのように柔らかいエロンゲイテッドの足は、ボーリング玉が与えた衝撃を全て吸収していた。
「残念だったな。そんなもんじゃ、俺の身体はなんともねえ。俺を殺すつもりだったら、そこの岩でもぶつけるんだな」
余裕しゃくしゃくなエロンゲイテッドの様子に、百は顔を歪めた。
「これで抵抗はお終いか? それじゃあ、そろそろいかせてもらうぜ! おらぁっ!」
エロンゲイテッドが思いきりペニスを突き上げる。
その瞬間。百はとっさに腰を浮かせた。男のペニスが秘所から滑り、彼女のお尻をなぞっていく。やがてペニスは百の菊門へと到達し、そのまま後ろの穴を突き破った。
「あ、ああああああああぁぁぁぁっっ!!!」
お尻から走った激痛に、百は涙を流して叫んだ。
エロンゲイテッドの巨大なペニスが、百の菊門の中に呑み込まれていた。
「お? 後ろに入っちまったか」
「あ、う、ううううっ……!」
百の額から冷や汗がダラダラと流れる。
ご主人様との性交の日々の中で、百は後ろの処女も卯稀に捧げていた。だが前の穴と比べるとそれほど経験はない。男のペニスが挿入されたことにより、彼女の菊門は切れ、血が滲んでいた。
「まあ、このさいどっちでもいいか。どうせ両方とも犯すつもりだったしな」
とぼけたように呟くと、エロンゲイテッドは指を操作して百の身体を上下に揺らし始める。
「あっ! あぁっ! やめ、やめて……! ひぐぅっ! いた、いたぁぁっ!」
百の口から悲痛な声がこぼれる。快感などなかった。後ろの穴から送られる激痛に、百は身を捩って耐えるばかりだ。
「へっへっへ。こっちの具合も悪くねぇな」
百の痛がる様子に、エロンゲイテッドは満足そうだ。快楽を貪るために、彼女の菊門を容赦なく突き上げる。
その時であった。
二人の側の茂みから人影が現れた。
「ご、ご主人様っ……!?」
百が反射的に叫ぶ。しかしその顔はすぐに失望へと変わった。
「ざんねん。ウチだよ」
首輪姿の響香はそう言うと、繋がっている二人を見て眉をしかめた。
「おう。ご苦労だったな。首尾の方はどうだ?」
「はい……リボーン・キングは間違いなく殺しました」
エロンゲイテッドの問いかけに、響香が淡々と答える。
「そんなっ! ウソ、ウソッ……あぁっ!……ん、ぐぅっ! 耳郎さんっ、あなた、殺人を犯しましたのっ……!?」
百の問いかけに響香は頷いた。
「う、ううぅぅっ……っっ、ご、ご主人様ぁぁっ……!!」
百の目から涙がこぼれる。彼女は身を震わせながら、最愛の人の名を叫んだ。
「よくやったぞ。今まで反抗的だったが、最後の最後で役に立ったな。これが済んだら首輪を外してやる。そうしたらお前は自由だ。どこにでも行っちまえ」
百を突きながら、ニヤニヤと笑うエロンゲイテッド。邪魔者が消えたことを知った彼は嬉しそうに笑った。
対照的に響香の顔には陰が差している。
視線を落とした響香は、百が産み出した機械が落ちているのを見つけた。
何気なく機械を拾いあげる響香。スイッチを入れた彼女は、それが小型の掃除機であることに気づいた。そのペニスを象った卑猥な形と、半透明のタンクに収められた大量の精液を見て、響香はこの機会の使い道を把握した。
「あの、エロンゲイテッド……様。そいつのマンコを見てください。精子が垂れてますよ。それ、あなたのじゃないですよね?」
百の股間を指差す響香。
彼女の指摘通り、百の秘所からは少し前に卯稀に注がれた精液がこぼれ落ちようとしていた。
エロンゲイテッドに後ろの穴ばかり犯されていた響香は、それが百の主人が中出ししたものだと推測した。
「そんなところにチンコを突っ込むのは嫌ですよね? ちょうどここに掃除機があります。ウチに、そいつのマンコをきれいにさせてくれませんか」
「おっと、確かにそうだな。よろしく頼むぜ」
響香の申し出を、エロンゲイテッドは了承した。やけに従順な響香の様子に男は少し怪訝に思ったが、先ほどの脅しが効いたのだとすぐに納得した。
エロンゲイテッドは百の菊門に挿入したまま、彼女の身体をクルリと回転させる。百は男に背中を預ける形になる。百の身体とエロンゲイテッドの胸板がピッタリとくっついた。
響香は百の大きく開かれた股の間まで歩くと、そこで膝をついた。
「ちょ……耳郎さん、あぁっ……! 本気……ん、ですの?」
百の額からひと筋の汗が滴る。
「もち本気だよ。これでリボーン・キングの精子をぜんぶ吸い取ってやるよ」
「や……やめてください! そんなことをされたら……」
ご主人様の子供を妊娠できなくなる。百の顔がますます青くなった。
卯稀がこの世を去ってしまった今、体内に残された精液だけが百の唯一の希望であった。
「すぐに代わりをたっぷり出してもらえるんだから、いいじゃん」
「ふ、ふざけないで、いただけますか……ご主人様と、こんな男とでは比べ物になりませ……きゃあ!」
百の豊かな胸を、エロンゲイテッドが後ろから揉みしだいていた。
「新しいご主人様に対して、ずいぶんな言い方じゃねぇか。おい、さっさとやれ」
「だってさ。八百万……ウチは堕ちるとこまで落ちちゃったんだ。お前も……堕ちちゃえ」
響香は頷くと、スイッチを入れた掃除機を百の秘所に突っ込んだ。
「イ、いやああああっ!」
掃除機のモーター音が無情に鳴り響いた。
百は自分が産み出した機械によって、胎内に注がれた精液を吸引されてしまう。
「うわ。どんだけヤりまくってたんだよ……うらやま、いや、汚らわしい」
呆れたように響香が言った。
彼女の呟きはモーター音に掻き消されて二人の耳には届かなかった。
前後の穴をいっぺんに責められて、百が悶絶する。彼女の頭の中では脳内麻薬がどんどん分泌されていた。痛覚が麻痺し、お尻からの激痛を感じなくなってくる。代わりに両方の穴から快感が押し寄せてきた。
「ああぁっ! ん、はぁぁっ! ああぁぁぁっ!」
「お? 声色が変わってきたな。とうとうヨガリはじめたか。女なんて、所詮はこんなもんよ。あいつに操を立ててたつもりかもしれねぇが、チンポをぶち込まれりゃアンアンと泣き叫ぶしかねぇのさ」
エロンゲイテッドが百の胸を弄びながら罵った。力強く握りしめられた胸が、男の手の中でぐにゃりと歪んだ。
響香も百の秘所に掃除機を激しく出し入れした。先ほど百がお茶子から吸い取った分と合わせて、タンクが精液で満杯になりそうだ。
「ホントに気持ちよさそう……もっと狂っちゃいな……!」
響香が百のクリトリスをギュッと摘まんだ。
百の身体が大きく跳ねる。性感が高まっている彼女は思わず達してしまいそうなる。ご主人様を殺した連中にイかされてたまるかと、なんとか踏ん張っていた。
だが、百の意に反して、快楽に溺れた身体はクライマックスに向かって階段を駆け上がっていく。彼女が陥落するのは時間の問題だった。
「あぁっ、んぅ、だめ、イク、あぁっ……! ううぅっ!」
「おら! イケ! 俺のチンポで無様にイっちまえ!」
「あっ、あああああぁぁぁぁぁっ! もう、ダメぇ、っ、ん、ああぁぁぁぁっ!」
エロンゲイテッドが突き上げを更に激しくする。両胸の乳首を強く摘ままれ、彼女はついに屈服した。激しく身体をビクつかせながら、百は絶頂を迎えてしまう。
続いてエロンゲイテッドも百の腸内に熱い欲望を吐き出した。先ほど響香を犯したばかりだというのに、ペニスから大量の精液が放出されていった。
「うへへ……搾り取られちまいそうだっ。こりゃ前の穴も楽しみだ」
「あ……あつ、い……ご主人様、申し訳ありま……」
身体を他の男に汚されたショックで、放心した百がうわごとのように呟く。
百の拘束が解かれ、彼女の身体が地面に落ちる。その衝撃で彼女の膣に収まっていた掃除機が抜け落ちた。
百の菊門からは血に入り混じって、エロンゲイテッドの精液が溢れ出していた。
もともと卯稀のお仕置きで消耗していたうえに、エロンゲイテッドに責められ、絶頂させられた彼女は立ち上がる気力すら残っていない。
「これで勘弁してもらえると思うなよ」
倒れた百はエロンゲイテッドに仰向けにひっくり返され、カエルのように股を開かされた。
エロンゲイテッドがその上から覆いかぶさる。男のペニスは相変わらず勃起したままだ。
両腕を押さえつけられた百は虚ろな瞳のまま、荒い息を繰り返している。心身ともに抵抗できるような状態ではない。
響香はそんな二人の様子を側で黙って見つめている。
「さあていよいよメインディッシュだ。俺の子種で孕ませてやる」
いよいよエロンゲイテッドが完全勝利する瞬間が訪れようとしていた。
因縁のあるリボーン・キングは響香に始末させた。彼の奴隷である百は奪い取ったも同然。これから彼女の子宮を犯し尽くして妊娠させてしまうつもりだ。
自分の奴隷を孕ませるのは面倒だと思っているエロンゲイテッドだが、百は別だ。男は死んだリボーン・キングに対して、更なる屈辱を与える気であった。
本来のターゲットのお茶子も気絶したままで、すでに男の手の内にあると言ってもいい。エロンゲイテッドは笑いが止まらなかった。
「へっへっへ……」
エロンゲイテッドが百の秘所にペニスを挿入しようと、腰を降ろしていく。
その時、男の身体に異変が起きた。
「ぐ……! てめぇ……!」
エロンゲイテッドは側にいた響香を睨んだ。
彼女の両耳から伸びた二本のイヤホンジャックが男の菊門を貫いていた。
「……やっと隙を見せた。八百万には悪いけど、ずっとチャンスを待ってたんだ」
響香がニヤリと笑った。男に服従していたときの怯えた表情は欠けらも残っていない。
「忘れたのか? お前の個性は俺には通用しねぇ! 今なら許してやるから、とっととこれを抜け!」
エロンゲイテッドが大声で怒鳴る。なぜか男の声には動揺の色が混じっていた。
「イヤだね。確かにウチの個性は、あんたには通用しない。でもそれは普通にやったらの話さ。あんた、外側は柔らかいけど、お腹の中はそうでもないんだってね?」
「お前……どうしてそれを……!?」
エロンゲイテッドは愕然した。男は個性のおかげで全身がゴムのように柔らかい。骨や筋肉も伸ばすことができる。だが、胴体の臓器についてはその限りではなかった。
このことを知っているのはヴィランでもごく僅かのはずだ。どうして響香がこのことを知っているのか。エロンゲイテッドには分からなかった。
「教えてくれたんだよ。ウチの、大事な人がさ」
「大事な人だと? てめえ、まさかリボーン・キングにヤられたのか」
エロンゲイテッドは響香の言葉から、彼女がリボーン・キングに返り討ちにされ、逆に奴隷にされてしまったのだと気づいた。
「ホント下品だよねぇ……あんたみたいな奴の奴隷だったかと思うと、吐き気がするよ。で、質問の答えだけど、奴隷にしてもらったかって意味ならイエス。抱かれたかって意味ならノーだよ。あんたが八百万を襲ったりなんかするから、構ってもらう暇なんか無かったっての」
響香が悔しそうに目を細める。
「だからさ。とっとと死んでほしいんだ。これまで好き放題されたけど、それでも生きてこられたのはあんたのおかげだ。だから、一瞬で楽にしたげるよ」
響香は個性を全開にした。
エロンゲイテッドに挿入されたイヤホンジャックから、最大威力で心音が放たれる。生み出された衝撃が、男の体内の臓器を押し潰した。
エロンゲイテッドの口から大量の血が溢れた。全身を痙攣させながら、男が地面に崩れ落ちる。
「が……あ……」
エロンゲイテッドは白目をむいたまま、やがて動かなくなった。それを見届けてから、響香は男からイヤホンジャックを引き抜いた。
「あー、ばっちい。後でよく洗わないと」
響香はブツブツ言いながら、倒れている百の元へ駆け寄った。
「おーい。八百万、おきろー」
倒れている百の頬をペチペチと叩く響香。彼女の呼びかけに、百の目の焦点が徐々に戻っていく。
「……あ、耳郎……さん? いったい、何がどうなって……?」
「まあ、お互い色々あったけどさ。これからは同じ人に仕えるんだし、改めてヨロシク」
「は、はあ……って、どういうことですか!? ちゃんと説明し……あいたっ!」
飛び起きようとした百だが、お尻からの激痛に思わず叫んでしまった。彼女の菊門はエロンゲイテッドの凌辱により傷ついている。しばらく激しい運動はできないだろう。
「お尻、大丈夫?」
「このくらい、へっちゃらですわ……! それよりも、ご主人様はっ……!?」
「あー、そのことだけど……って、ちょっと待って。アレ見て、アレ」
響香が指差す方向を見た百は思わず声をあげそうになった。
そこでは死んだはずのエロンゲイテッドが起き上がろうとしていた。男は口から大量の血を吐き、白目をむいたままだ。内臓を潰されたというのに、驚くべき生命力であった。
「うわっ、まるでゾンビみたい」
「そんな呑気なことを言っている場合ではありませんわ……!」
お尻を押さえながら、戦闘態勢を整えようとする百。そんな彼女の肩を響香が軽く叩いた。
「たぶんウチ達の出番はないよ。ほら」
響香が別の方向を指差した。そちらを見た百は目を見開いた。
いつの間にか復活したお茶子が、側にあった巨大な岩を片手で持ち上げていた。
「麗日! やっちゃって!」
響香が叫んだ。
お茶子は口をしっかりと閉じながら頷くと、エロンゲイテッドを睨んだ。そして渾身の力で、巨大な岩を男に叩きつけた。
圧倒的な質量に押しつぶされ、今度こそエロンゲイテッドはその生涯を終えた。
「うわっ、スプラッターなことに」
エロンゲイテッドの最期の様子に、若干引き気味に呟く響香。
お茶子は弱った体で個性を使ったため、その場にうずくまって嘔吐と闘っている。
「私も気分が悪くなってきましたわ……」
辺りに飛び散った血やら何やらを見て、百も顔を青くする。
「八百万って、ああいうのダメなんだ?」
「時と場合に依りますわ……」
「あっそ。とりあえず麗日のところへ行こうか」
響香は百に肩を貸すと、二人でお茶子のところまで移動した。
その頃になると、お茶子の吐き気も収まったようだ。お茶子は近づいてきた二人を見上げた。
「はぁ、はぁ……あの、どうして耳郎さんがここに……?」
口元を拭いながら、お茶子が響香に尋ねた。
「えっと、あいつに捕まってたんだけど、逃げ出した……みたいな?」
「そっか……私と似たようなもんなんだね……」
「だいたいそんな感じ。さっきは助かったよ。サンキュー、麗日」
「ううん、私も無我夢中だったし、何が何やらで……」
「それはそうと麗日さん。いつごろお目覚めに?」
二人の会話に百が割って入る。
「ええっと……ついさっき? 起きたら、なんだか悪そうな人が血を流しながら二人に襲い掛かろうとしてて……それで……」
お茶子の言葉を聞いた百は胸を撫で下ろした。どうやら二人の秘密はバレていない様だ。
「私……また、人を……」
言いながら、お茶子が俯いた。ヴィランとはいえ人を殺めてしまったことに、彼女の心は張り裂けそうになっていた。
お茶子の身体が細かく震えている。それを見かねた百は、彼女をそっと抱きしめた。
「麗日さん。ああしていなければ、きっと私達は殺されていました。お辛いのは分かりますが、思いつめてはいけませんわ」
「うん……」
頷いたお茶子がエロンゲイテッドの亡骸の方を向いた。目を閉じて両手を合わせる。せめて安らかに祈らずにはいられなかった。
百はお茶子の邪魔にならないよう、そっと身体を離した。
「で、どうする? できればウチはここを離れたいんだけど。だって、臭いしグロいし」
「あなたには緊張感というものがありませんの?」
呆れたように呟きながら、思案する百。
卯稀との待ち合わせ場所を移動するのはリスクが大きかった。他にもエロンゲイテッドのように欲望をむき出しにするヴィランが潜んでいるかもしれないからだ。三人とも程度はあるがボロボロの状態だ。もし彼女達だけで移動して襲われたら一巻の終わりである。
だが、響香の言うとおり、ここの環境は最悪だ。おまけに大きな物音を立ててしまったから、他のヴィランが集まってくる可能性が高い。どちらにしても安全な状況とは言えなかった。
百がどうしようか迷っていると、お祈りを終えたお茶子が自分と響香を見ているのに気づいた。
「ぷっく……」
「麗日? 急にニヤニヤしてどした?」
響香が尋ねると、お茶子はおかしそうに答えた。
「うん、二人の様子を見てたら、なんだか懐かしいなって。一人で逃げ回ってた時は怖くて、辛くて、どうにかなっちゃいそうだったけど、八百万さんとまた会えて、耳郎さんとも再会できて、なんだか元気出てきた。
……だから、だからね! 三人で頑張れば、きっと大丈夫!
私、生きて父ちゃん達のところに帰って、身体を治したら、また、学校に戻る。それから、卒業して、ヒーローになって、大勢の人達を助ける! それが、私が殺しちゃった人達にできる唯一の償いだと思うんだ」
それがお茶子の出した答えであった。落ち込んでいても何も始まらない。だからひたすら前を向いて、自分のできることをする。さらに、自分や友人たちを汚したとはいえ、命を奪ってしまった相手への贖罪も忘れない。
強さと優しさを併せ持った、ひたすら不器用な少女。それが麗日お茶子なのであった。
「ぐすっ……麗日さん、私も同じ気持ちです。あなただけに十字架は背負わせませんわ。どんな困難があろうとも、三人で乗り越えてまいりましょう」
「ちょっ、八百万が泣いてる!? ていうかなにこの空気……こういうのウチ苦手なんだけど……」
百がお茶子の手をしっかりと握った。まっすぐにお茶子を見つめる瞳からは涙がこぼれている。
お茶子も無言で百の手を握り返す。それを見た響香が恥ずかしそうに頬を掻いた。
「いいから耳郎さんも加わってくださいな。全員の絆を深めあいましょう」
「う、うん……」
頬を赤らめながら響香も二人の手を握った。お茶子も百も満足そうに微笑んだ。
「あっ、私の肉球には気を付けて。うっかり個性が発動しちゃうかもしれないから……」
お茶子の個性は両手の肉球を対象に全て触れさせることで発動する。そのためこういった行為は個性の誤作動の危険を孕んでいるのだ。
「ええ。承知しておりますわ。お茶子さんの個性が出ないように、ちゃんと注意しておりますわ」
「だったら、安心だね」
ホッと息を吐き出すお茶子。また先ほどのように吐くのは嫌だったからだ。
「……で、いつまでこうしてんの?」
いい加減うんざりした様子で響香がぼやいた。
「あとちょっとですわ」
澄ました顔で百が答える。
「八百万さん、ホントにごめんなさい……! 私も少し手が痛いといいますか……」
気絶する前に百に「手当」されたときのことを思い出し、お茶子の背筋が寒くなる。もしかして自分の手の感触を楽しんでいるだけではないのだろうか。そんなことを思ってしまう。
「もう少々、お願いしますわ」
「なんだよ八百万……って、あー……うん、確かにもうちょっとだけ」
何かに気づいた響香が二人の手をより強く握りしめた。
「耳郎さんまでっ!? えっと、その……大変言い出しづらいのですが! じつは私、トイレに行きたくって」
恥ずかしそうに内股を擦り合わせるお茶子。
「あらまあ、それは大変ですわ。代わりに私が行ってきて差し上げましょうか?」
「それ無理だよね!?」
「ウチはさっき行って来たから大丈夫」
「耳朗さんも他人事だと思って!?」
トボける二人に連続でツッコミを入れるお茶子。こうしていると本当に何だか一週間前に戻ってきたような気がしてきて、つい頬が緩んでしまう。
「ご安心してくださいな、麗日さん。そろそろ頃合いですわ」
ニッコリ微笑む百に、お茶子は首を傾げる。側にいる響香もうんうんと頷いていた。
「八百万さん? それってどういう――」
「がぶりんちょ」
突然、お茶子の頭上から彼女の知らない声がした。
「っぎゃあああああっ!?」
悲鳴と共に、お茶子の視界が真っ暗になる。あれだけ固く握られていた二人の手はアッサリ離されてしまっていた。
ヌルヌルとした感触に逃げ出そうとするお茶子だが、身体中に触手のようなものが巻きついてきて、自由を奪われてしまう。
「……ご主人様、再びお会いできて本当に良かったですわ。一時はどうなったかと……」
主人の無事な姿を遠目に見て出てきた嬉し涙を拭いながら、百が呟いた。
個性で身体を大きくした卯稀が百達の側に立っていた。彼の大きく伸びた首の一部が膨れている。その中で、お茶子がもがいていた。
百が執拗にお茶子の手を握っていたのは、卯稀が彼女を捕獲するまで逃がさないためだった。
「心配かけてごめんね。耳郎ちゃんが先に行っちゃったから、少し道に迷っちゃっ……って、うぉぅ!?」
突然、卯稀の身体が地面から少し浮いた。
「麗日が中で個性を使ったみたいだな」
「耳郎さん、落ち着いている場合ではありませんわっ!」
冷静に状況を分析する響香と、オロオロする八百万。
「ほっといて平気じゃない? だって麗日は体調悪いみたいだから――」
響香が喋り終わる前に、卯稀は着地した。
どうやら首の中でお茶子が力尽きたらしい。
「ちょっと待ってくださいな。今の麗日さんが個性を使ったということは……」
「……あっ、あっ、なんか喉の中で酸っぱい匂いがする!」
卯稀が泣きそうな顔で叫んだ。と言っても、しっかり口を閉じたまま腹話術の要領で喋っているのはさすがである。
「ご主人様! 麗日さんを吐き出してはいけませんわ! どうかご辛抱を!」
「そ、そうだそうだ! JKのゲロを味わえるなんて、ある意味ご褒美みたいなもんだって!」
必死に卯稀を応援する百と響香。
卯稀は目に涙を浮かべながら無言で作業を続けた。喉の中の触手でお茶子の破れたコスチュームを剥ぎ取ると、器用に口から吐き出していく。
「もごもご。ぺっ、ぺっ……あのさあ、言いたくないんだけどさあ、なんかまた生暖かい感じがするんだけど……」
卯稀が再び泣きそうな顔で言った。
先ほどお茶子がトイレに行きたがっていたことを思い出した百と響香は顔を青くする。
「ご、ご主人様! いま一度のご辛抱を!」
「え、ええっと、JKの排せつ物を味わえるなんて、ご褒美だって!」
「さっきと同じこと言ってんじゃん! ていうかゲロも排せつ物も味わいたくないわ!」
卯稀は泣きながら、お茶子をゴックンと飲み込んだ。
「……ふう、これで後は待つだけ。あー、胃の中がシュワシュワしてる。いい感じでお茶子ちゃんが溶けてるよー」
なんとか落ち着いた様子の卯稀を見て、二人はホッとした。
「それはそうとご主人様? 耳郎さんもご主人様の奴隷になった、ということでよろしいのでしょうか? 実はまだちゃんとお話が聞けてなくて……」
「そうだよー。ここに来る前に耳郎ちゃんもゴックンしちゃいました」
「ま、そういうことなんで。今までのことは水に流してヨロシク」
「……耳郎さん? ご確認したいのですが、ここに来た時にはもうご主人様の奴隷になられていたのですわよね?」
百は氷のような目で響香を睨んだ。
後ろめたいことがあるのか、響香は百から視線をそらした。
「あの男と一緒になって、ずいぶんと私に色々してくださりましたが、その件についてご説明して頂けますでしょうか」
「いや、それはあいつの隙を窺うために仕方なく……というか、その辺のことも……水に流して……ヨロシク」
響香の額から滝のように汗が流れ始める。
事情を知らない卯稀は頭の上にクエスチョンマークを浮かべていた。
「耳郎さん……戻ったらジックリ問い詰めさせていただきますわ」
「うぎゃー! 助けてボス! 八百万がウチを苛めるーっ!」
「ボ、ボス!? ちゃんとご主人様とお呼びしなければダメですわよっ!」
「まあまあ百。呼び方は何でもいいよ」
「ですが……」
響香を庇う卯稀に、百は不満そうだ。
「お、そろそろ出来たみたい。あー、気もち悪くなってきたー……ホント、これさえなければって、おっ、おえええっ!」
二人の前に卯稀が半透明の巨大な粘液の固まりを吐き出した。
「お背中をナデナデさせていただきますわっ」
「あっ、ウチもウチも」
元のサイズに戻り始めた卯稀の背中を百と響香が優しく撫でた。
そうしているうちに、粘液の固まりの中から全裸のお茶子がゆっくりと立ち上がった。彼女は百の時と同様に虚ろな目をしている。
「おっはー。お茶子ちゃん」
卯稀が呼びかけると、お茶子の身体がビクッと震える。彼女の目に生気が蘇った。
「麗日さん、ここが何処だか分かりますか? あの方がどなたか、仰ってくださいな」
「うん。えっと……ここは私が逃げてた森の中……だよね? この人は……私のキング様です」
お茶子は卯稀を見つめてポッと頬を赤らめた。恥ずかしそうにモジモジとしながら、卯稀に熱い視線を送っている。
「うまくいったみたいだね。三人目の奴隷、ゲットだぜ!」
卯稀はビシッと親指を立てた。
「おめでとうございます。ご主人様」
「さっすがボス! やっるー」
「えっ、えぇっ? 二人もキング様の……奴隷だったん?」
驚くお茶子に、百と響香は頷いた。
「その通りですわ。黙っていて申し訳ありませんでした」
「ウチもごめんね」
「う、ううんっ! 二人とも謝らないで! さっきまでの私が本当のことを知ったら、きっと逃げちゃってたと思うもん。そしたらキング様の奴隷になれなかったかもしれないから……八百万さんも耳郎さんも内緒にしてくれて、ありがとうございます!」
屈託のない笑顔でお茶子が微笑んだ。もしもの未来を想像すると、背筋が寒くなりそうだ。お茶子は本当に二人に感謝していた。
「うんうん。さすが三人とも同じクラスだっただけのことはあるね。すぐに仲良しさんだ」
「ええ。仲間が増えて私も心強いですわ。お二人の教育は私にお任せくださいな」
「ウチも八百万に色々教わってがんばるよー」
「私も! がんばっちゃう!」
意気揚々と三人の奴隷が応える。お茶子に至っては拳を突き上げてジャンプまでしていた。
その様子に卯稀も満足そうだ。
「さってと。それじゃヴィラン連合に報告して帰ろうか。あー、帰る前に三人の治療が先かな? えっと、エロンゲイテッドはお茶子ちゃんに乱暴しようとしたけど、反撃されてお陀仏しましたと。それで一緒に逃げようとした耳郎ちゃんとお茶子ちゃんを僕達が見つけて、止むを得ず二人とも僕の奴隷にしちゃったってことで」
「かしこまりましたわ」
「わかりました!」
「はいボス! ずっと気になってたんだけど、どうしてウチだけ苗字なのっ!?」
響香が手を挙げて抗議した。
「え? だって耳郎ちゃんは、耳郎ちゃんって感じじゃない?」
「耳郎さん、ご主人様がお決めになったことに逆らってはいけませんわ」
「私もそう思うな。耳郎さん」
「二人もここぞとばかりに耳郎さん耳郎さんって!」
怒りだす響香だったが、卯稀の言うことなので結局あきらめることにした。
こんなふうにワイワイと喋りながら、四人はヴィラン達が集まっている場所に向かって移動を始める。
そして、この場所には岩に押し潰されたエロンゲイテッドの亡骸だけが残された。
間もなくして、近くの茂みがガサガサと揺れた。
「……ケロ」
茂みの中の人物は小さく鳴くと、そのまま何処かへ去っていった。
お読み下さり、ありがとうございました。
冒頭の、耳郎が凌辱されるシーンは前回のうちに書いていたのですが、あまり敵役が無双するのはどうかと思い、お蔵入りにしていました。ですが今回の分を書くにあたり、耳郎が反撃するシーンのカタルシス強化のために復活させてみました。
また、エロンゲイテッドの弱点は参考にしたエロンゲイテッドマンには該当しません。弱いところを作らないと話が進められませんでした……
次は四人がエロエロする回になりそうです。
あとは回想で卯稀 VS 耳郎をいれようかな、と思っています。
2016/07/13 お茶子のセリフを少し修正しました。