「ねー、ボスぅ。ウチ、お買い物行きたーい」
とある日の昼。卯稀がリビングでネットをしていると、響香がまとわりついてきた。
例によって、明け方まで淫らなことをしていた卯稀達は全員ようやく起きてきて、シャワーと着替えをすませたばかりであった。
四人ともTシャツにズボンといったラフな格好をしており、女子は黒い首輪を付けている。百とお茶子はキッチンで食事の準備をしている最中だ。
「お買いもの? だーめ。ネット通販があるでしょ?」
卯稀はキーボードを打つのをやめて、響香を手で追い払おうとする。
「いやいやいや! ウィンドウショッピングっていうの? お店をいろいろ見て回りたいんだってば!」
なかなか引き下がらない響香に、卯稀の眉間にしわが寄る。
響香達は世間ではヴィランに誘拐されて行方不明の身の上だ。あまり外に出るのは好ましくはなかった。もしも出掛けた先で素性がばれてしまえば面倒なことになる。
響香達がやってきてからすでに一週間。あの襲撃事件から二週間が過ぎていた。
食料などの生活必需品は卯稀が店で調達していたが、その他のものはネット通販に頼りっぱなしだ。
彼女達もまだ高校生になったばかりである。マンションの一室に籠りっきりでは、さすがにストレスが溜まってしまうだろう。
「そういえば、この近くに新しいショッピングモールが出来たって聞いたような」
キッチンで野菜を切りながら、思い出したようにお茶子が呟いた。
「それそれ! なんかいろいろなお店がいっぱい集まってるんだって! テレビで見た!」
「ああ、あそこか。ますますだーめ。人が多いところは危ないって」
そのショッピングモールのことは卯稀も知っていた。有名な店舗が数多くテナントを出しているとかで、連日大勢の人で賑わっているらしい。
人が多いということは、それだけリスクが大きくなる。
「耳郎さん。あまり無理を言って、ご主人様を困らせてはいけませんわ」
テーブルを拭いていた百がたしなめるように言った。
「八百万だって、そこのアイスクリーム屋さんの紹介を見てヨダレを垂らしてたじゃん!」
「そ、それは……!? 私の個性は多くカロリーを消費しますから、その……」
秘密を暴露された百が顔を真っ赤にする。食い意地がはっていると卯稀に思われたくないらしく、言い訳をしようとする。
「そ、それでしたら! 麗日さんも、お餅屋さんの紹介を食い入るように見てましたわ!」
「急に私に来た!?」
「君たち食べ物ばっかりか! で、耳郎ちゃんは? 何が食べたいの?」
「いや、ウチは別に……」
三人の視線が響香に集中する。その圧力に耐えられなくなった彼女は目を背けながら呟いた。
「パ、パンケーキ……」
「乙女だ!?」
卯稀達は同時にツッコミを入れた。
「えーっと、アイスクリームとお餅とパンケーキね。あとでスーパーで買ってきてあげるよ」
「ぐぬぬ……」
歯ぎしりをした響香はキッチンに移動すると、百とお茶子を呼び寄せた。小声で二人に話しかける。
「だめだ。ボス手強いよ」
「きっと、私達の事がバレてしまうのを懸念されているのですわ。耳郎さん、あんまりワガママは……」
「別にウチは一人で買い食いしたいわけじゃないんだ。ボスやみんなと一緒に出掛けたいのっ」
「みんなでお買い物? それ、いい!」
お茶子の目が輝いた。
「なるほど。そういうことでしたら、微力ながらお手伝いさせていただきますわ」
百は頷くと二人に向かって手を差し出す。響香とお茶子がその手を握り返した。
三人は目をギラつかせながらリビングに向かう。そのまま卯稀を取り囲むと、側にピットリと寄り添った。
「ご主人様。お願いがありますの。皆でショッピングモールへお買いものへ参りませんか? 私、新しいお洋服を見て回りたいと思っていますの……」
百が前から卯稀に抱きついた。彼の背中に腕を回して、豊満な胸をグイグイと押し当てる。
「んお……ネ、ネット通販で好きなの選んでいいよー」
百の柔らかい感触に、卯稀の声色が慌てた感じになる。彼の股間がだんだん膨らんでいってしまう。
「んもう……つれないお方ですわ」
「ねぇ、ボスぅ、いいでしょ?」
「私もお願いしますっ」
響香とお茶子が左右から卯稀の腕に取りついた。それぞれの口を卯稀の顔に近づけると、耳元で甘く囁いた。二人からこぼれた吐息が耳を優しくくすぐる。
「さ、三人とも! ネットが出来ないってば……! いまいいとこ……!」
「ご主人様が頷いてくださるまで、やめませんわ」
百は片手を卯稀の股間に伸ばすと、ズボンのジッパーを下げた。
「ちょっ!? 百!?」
卯稀がビックリしている間に彼のペニスは外に出され、百の手に包まれている。やがて百はペニスを上下に擦っていった。
「あっ、ちょっ!」
電流のように走った快感に卯稀が身をビクつかせる。抵抗を試みるが、両脇を響香とお茶子に押さえられていてしまっている。
「はやく観念したほうがいいんじゃない?」
「キング様、楽になっちゃいましょう?」
響香とお茶子が、卯稀の首筋をペロリと舐める。それぞれの身体を卯稀の腕に押しつけて誘惑する。
複数の刺激にペニスが痛いほど勃起してしまっていた。先端から透明な汁が溢れ、百の手を汚していく。
「んっふふ、ご主人様のがこんなに悦んでいますわ」
百は妖艶に微笑むと、ベタベタになった手をペロリと舐めた。
「あっ、ズルい……ウチも」
「私も舐めたぁい」
上気した顔で響香とお茶子が呟く。百は卯稀のガマン汁が付いた手を二人に差し出すと、当たり前のようにしゃぶりついた。
「ぺろっ……ん、ボスの味……」
「はむぅ……美味しい……」
響香達は夢中になって百の指を舐めている。その様子を目の前で見せられて、卯稀はますますペニスを固くする。
二人があらかた指を舐め終わると、百は再びペニスを手でしごきはじめた。
響香とお茶子も卯稀の首筋や耳に次々と吸いついた。
ペニスを可愛がられ続け、卯稀の中で射精感が高まっていく。
「あっ、ちょっ! や、で、出ちゃ、からっ!」
息も絶え絶えに、卯稀が叫ぶ。すると百がペニスを擦る手を止めた。響香達も卯稀から口を離す。
「……あ、あれ……?」
いきなり行為を止められて、卯稀が目をパチパチさせる。
「ご主人様? 出されたいですか? 出されたいですわよね? でしたら……」
「ウチ達と……」
「お出かけしましょう?」
「うお……! んあっ!」
百が一度だけペニスをしごくと、卯稀はたまらず声をあげた。
いま彼の頭の中では、このまま射精したいという欲求と、外出のリスクが天秤に掛けられている。
「んふふ……」
百が再度ペニスを擦ると、卯稀の頭の中の天秤が外出に一気に傾いた。
「ああもう! 分かった! 分かったよ! 皆でお出掛けでいいよ!」
誘惑に負けた卯稀は奴隷達との外出を了承した。
「ありがとうございます。ご主人様!」
「やったぁ! それでこそボス!」
「いっぱい出してくださいね」
「うああっ!」
歓喜に沸く百達によって、行為が再開される。
「ちょっ、やべっ、出るっ!!」
百の手に導かれ、卯稀は盛大に精を吐き出した。
噴水のように放出された精液は百の手の中だけでは納まらず、卯稀のズボンを汚していった。
「たくさん出されましたのね」
「ボスの精液……!」
「キング様ぁ……!」
百が卯稀から降りると、響香とお茶子がペニスやズボンに付着した精液を舐めとっていく。
百は手に付着した精液に口をつけている。
「気持ちよかったけど、なんだか複雑……あぁ、お出掛けかあ……正体が分からないように、ちゃんと準備しなきゃね……って、みんなどしたの?」
股間をペロペロされていた卯稀は、百達の様子がおかしいことに気がついた。
「んっ、はぁっ……!」
「ボスの舐めてたら、あんんっ……!」
「止まらくなっちゃいましたぁ……!」
精液の味と匂いによってあてられた百達はすっかり発情してしまっていた。染みが拡がったズボンと下着を脱ぎ捨て、秘所を弄りながら卯稀のペニスに奉仕をしている。
先ほどまで自分の手を舐めていた百も、蕩けた顔で一心不乱にペニスに舌を伸ばしていた。
「あらら。こりゃ全員一回くらいしないと収まらないね? でもこれからお出掛けなんでしょ? だったら、エッチなことはこれでおしまいだね」
「そんなぁ……! せ、殺生ですわぁ!」
「ううううっ、お出掛けしたいっ、でもっ、ボスのも欲しぃっ……!」
「どっちも、選べへん、よぉっ……!」
すでに三人の秘所は洪水のように蜜があふれ出ている。とてもこのまま収まりそうになかった。
「やれやれ。下手に色仕掛けとかするから……そうだね。どうせ今日は起きたのも遅かったし、お出掛けは明日にしようか? それでいいよね?」
卯稀の言葉に三人が頷く。
「ようし、それじゃあ三人とも可愛がってあげるよ。ベッドに行こうか? 皆立てる?」
百達は身体を高ぶらせたまま、寝室へと移動していく。
それからしばらくの間、卯稀の部屋から艶めかしい声が響いた。
◇◆◇◆◇
ショッピングモールの広場のベンチに一人の少女が腰掛けていた。
眩しい日差しが、彼女を照らしている。
「あーあ……」
空を見上げる彼女の顔色は、天気とは裏腹に曇っている。左の側頭部で結われた長い髪が、風にフワリと揺れた。
拳藤一佳。雄英高校1-Bの学級委員長である。
彼女は友人たちと示し合わせて、ショッピングモールで遊ぶ予定であった。しかし集合場所の広場に現れたのは彼女だけであった。
これは、べつに一佳がいじめられているわけではない。
二週間と一日前に起きた、ヴィランによる襲撃事件。オールマイトを始めとして大勢の犠牲者と行方不明者を出した事件の余波はまだ続いていた。
襲撃の対象となった雄英高校は事件の対応に追われ、休校が続いている。生徒達は自宅待機を命ぜられ、不用意な外出は禁じられた。
事件により生徒達に降りかかったショックも大きかった。
もしかしたら自分達が犠牲になっていたかもしれないという恐怖は、多くの生徒の心を押し潰した。学校に言われるまでもなく、外に出たがらなくなる生徒が急増した。
一佳は学級委員長として、自らも不安と闘いながらクラスメイト達と連絡を取り、ケアに努めていた。だがそれも限界がある。
対応に困った一佳は気分転換に希望者だけで出掛けることを考えついた。すぐに彼女はクラスメイト全員と連絡をとり、そのことを伝えた。
クラスメイト達の大半は重い腰をあげなかった。でも数人の生徒は一佳の提案に乗ってくれた。
だが待ち合わせの当日、一佳以外のメンバーは家族や周りの人達に見つかってしまい、外に出ることは叶わなかったのである。
一佳は学級委員長としての考えを周囲に話し、なんとか理解を得られたため、こうして待ち合わせ場所に来ることができていた。
「……」
ポケットからスマホを取り出す一佳。友人達から、来られなくなったというメッセージが会話アプリに届いていた。友人達に適当に返事をすると、スマホを再びポケットに戻した。
「こうしてても仕方ないか……」
一佳はガックリとした表情のまま、広場を眺める。ショッピングモールは大勢の人で溢れかえっている。ベンチで黄昏ているのは自分だけのようだ。
そんな一佳の目に、同年代と思われる四人の男女が映った。
男は一人だけで、残りは全て女子である。女の子達はみんな男の子に腕を回したり、ベタベタと身体を押しつけたりしていた。
一佳から離れたところを歩いているので顔はよく分からないが、女の子たちは眼鏡やサングラスを掛けているようだ。
「うわ。リア充……っていうか、ハーレム?」
呆れたように一佳が呟く。
好きな相手がいない彼女は、男に夢中になるという気持ちがよく分からなかった。
「まっ、どうでもいいか」
吹っ切れたような面持ちで、ベンチから立ち上がる一佳。
いつまでもウジウジしていても仕方がない。
せっかく外に出る機会を得られたのだ。クラスメイト達の分まで楽しんでこよう。
一佳はそう決心すると広場の中を歩き出した。
◇◆◇◆◇
「ねえ、いい加減離れてくれない? 家からずっとこんな感じじゃん!」
「すみませんが、ごしゅ……卯稀様のお言葉と言え、お断りさせていただきますわ」
「ボ……却下!」
「すみません、キン……じゃなかった、変我くんっ」
ここはショッピングモールの入口にある広場。卯稀の周りに百達がピットリと寄り添っている。
結局あれからさんざんエッチをしてしまった四人は、日を改めてから揃って外出していた。
百達の正体がバレるといけないため、彼女達はウィッグやメガネ、サングラス等で変装をしている。だが少々の変装では彼女達の可愛さをごまかすことは出来ない。
とくに去年まで中学生だったとは思えない百のスタイルは周囲の男性の目を引いた。そんな彼女が大きな胸を卯稀に押し当てながら歩いているものだから、男達は舌打ちと嫉妬のこもった視線を卯稀に送っていた。
「くっ……ここでも発育の暴力っ……!」
「気にしたら駄目だよ、耳郎さん」
「うふふ」
久々に外の空気を吸えて、百達も浮かれまくっていた。
響香が若干恨みがましい目をしているが、本気ではないのだろう。彼女の口元は緩んでいる。
傍から見れば羨ましい状況だが、当の卯稀は気が気ではない。こうして出てきてしまったが、やたらと注目を浴びてしまっているため、いつか素性が分かってしまうのではと内心ビクビクしていた。
「お店がいっぱいですわ!」
「どこからいこっか?」
「迷っちゃうねー」
「もうどこでも付き合うよ。けど、くれぐれもハシャギすぎないでね?」
はーい、と揃って返事をする百達に若干の不安を感じながら、卯稀は彼女達に押されるままショッピングモールの中へと進んでいった。
「あっ! あれ皆で撮ろうよ!」
ゲームセンターの前でお茶子が叫んだ。彼女が指差す先には大型の筐体が置かれている。
「プリクラ? いいじゃん!」
「プリ……クラ?」
うんうんと頷く響香と、頭にクエスチョンマークを浮かべる百。
「おっ、八百万、プリクラしらないの? これはね――」
「まあ! あの機械で写真が撮れますの!?」
響香の説明に、素直に驚く百。お嬢様の百はこうしてゲームセンターへ来たことなど無かったのである。
「決まりだね。せっかくだからやってみようか」
四人は揃って筐体の中に入り込んだ。プリクラ初体験の百は少し緊張気味だ。
「はーい、それじゃみんな笑って笑って! ほら、八百万さんも!」
「こ、こう、でしょうか……?」
「うわっ!? 顔引きつってるってヤオモモ! もっとスマイルスマイル!」
「ヤ、ヤオモモ!? 耳郎さんっ、いまのは一体!?」
「な、何でもないって! 落ち着いてヤオモモー!」
「うひゃあっ、狭いとこで動いたらあかんよぉっ!?」
「ほら三人とも! もうすぐシャッターが落ちるって!」
慌てた百が響香の肩を掴んだ。それを離そうとする響香が暴れて、室内は軽く混乱した。それが収まらないままパシャッと音がして、室内にフラッシュがたかれた。
「写真出来たよー」
筐体からプリントアウトされたシートをヒラヒラさせながら、卯稀が言った。
その側ではガックリ肩を落とした百と、それを慰める響香とお茶子の姿があった。
「だからゴメンって。急にあだ名で呼んで悪かったって」
「いえ、いいんですの。耳郎さんは悪くありませんわ。動揺した私がいけませんの」
「あはは……」
くすん、と涙をふく百。
「まあまあ、そんなに落ち込まないでよヤオモモ」
「ごしゅ、卯稀様までっ!?」
「ちょっ、声大きいって!」
ビックリして叫んだ百の口元を慌てて響香が押さえた。
「やだ、あの男の子、女の子を泣かせてる……」
少し離れた場所で、事情を知らない通行人がヒソヒソと話をしていた。
「えっと、気を取り直して次行ってみよう! ね?」
お茶子に背中を押されて、四人は移動を開始する。
ゲームセンターの側には女性向けのブティックが建っていた。店頭には色とりどりの水着が並んでいる。
「あれもう水着売ってるの? まだ春でしょ?」
卯稀が意外そうな顔をする。女性向けの商品が並ぶのは意外と早いのだ。
「水着……!」
三人娘が顔を見合わせる。
「あの、せっかくですから、少し見て行っても?」
「あ、ウチもウチも!」
「私も……!」
「別にいいけど……じゃあ、僕はそこで待ってるね」
卯稀がお店の前のイスに座ろうとすると、三人に裾を引っ張られた。
「え……なに?」
「できましたら、その……」
「変我くんにも見てほしいなって……」
響香も無言で頷く。三人は揃って赤い顔をしていた。
「え」
卯稀の顔が固まった。女性の水着売り場など、男性が居て心地よいものではない。
「ちょっと待って! 買う気なの!?」
三人は首を縦に振った。彼女達は水着を手に入れることで、夏に皆で海やプールに行こうと企んでいるのだ。
「卯稀様? 私達の水着姿をご覧になりたくありませんの?」
「う……」
卯稀は百達が水着を着ている様子を想像してしまった。すでに幾度となく彼女達の裸を見ている彼であるが、水着姿はまた違った色気を伴う。思わず股間を膨らませてしまっていた。
「ボ…じゃなかった、変我も期待してんじゃん」
「決まりですね」
百達に背中を押されて、卯稀は水着売り場へと進んでいった。中に入ってみると、四人の他にも彼氏連れのカップルが居たりして、卯稀は少しホッとした。三人娘はそれぞれ店内を散策している。
「卯稀様……これはいかがでしょう」
「おおう……」
百が持ってきたのは、まるで紐のような水着であった。以前の彼女だったら絶対に選ばないタイプのものだ。卯稀を悩殺したい百は無理して刺激的なものを選んできていた。
だが、やはり抵抗があるのだろう。百は顔を真っ赤にして俯いてしまっている。
紐水着を着た百を想像して、卯稀は前かがみになった。
「もうちょっと露出を押さえた方がいいんじゃないかな……」
「わ、わかりましたわ……!」
百は赤面したまま売り場に戻っていった。
「選んできたよ、変我」
「どれどれ?」
次は響香が卯稀に駆け寄ってくる。
股間の猛りを鎮めながら振り向いた卯稀は絶句した。
響香が持っていたのはハート形のシールのようなものであった。乳首と秘所に直接貼って使うもので、もはや水着と言っていいか分からない代物だ。
響香は耳たぶの先まで真っ赤にして、卯稀の反応を確かめている。
「ちょっ、黙んないでよ! ウチ、貧相だから、こっ、これくらいしないと……」
「いやいやいや! 普通のでいいから! 逆に引くから!」
卯稀が叫ぶと、響香は慌てて売り場へ戻っていった。
「どうしたんですか?」
最後にやって来たのはお茶子だ。彼女も水着を手にしていた。
「いや、ちょっと頭痛が……って、お茶子ちゃんも僕の意見を聞きに?」
「は、はい。私って、学校指定のものしか着たことがありませんから。よく分からなくって……」
おずおずとお茶子が拡げたのは普通のビキニタイプの水着だった。腰の部分にヒラヒラとしたパレオが付いている。
「そういうのだよ! そういうのでいいんだよ! お茶子ちゃん!」
「は、はい……?」
先ほどのやり取りを知らないお茶子は目をパチクリさせる。
「でもちょっと問題が……私、こういうのって着たことがなくって……変我くん、あの……」
顔を赤くして、お茶子は口ごもった。やがて何かを決心したように卯稀の腕を掴むと、そのまま歩き出した。
「お、お茶子ちゃん?」
お茶子に腕を引かれて歩き出す卯稀。彼らの向かう先にはカーテンが入口に取り付けられた部屋があった。いわゆる試着室である。
お茶子は強引に卯稀を試着室に連れ込むと、カーテンをサッと閉めた。
「えーっと、イヤな予感が……」
薄暗い密室の中で、卯稀が頬を掻いた。
「この水着を、私に着させてくださいっ……!」
お茶子が恥ずかしそうにモジモジしながら卯稀に囁いた。慣れない場所でどうやらテンパってしまっているらしい。お茶子にしては珍しく大胆な発言である。
「あー、いや、それはちょっと……」
やんわりと断ろうとした卯稀だったが、すでに手遅れであった。
お茶子は服をどんどん脱いで、ほとんど裸になってしまっていた。
「お、お願いします……!」
恥ずかしそうに胸と秘所を隠すお茶子。その初々しい姿に、卯稀の理性がゴリゴリと削がれていく。彼は思わずツバをゴクリと呑み込んでしまった。
「それじゃあ、まず……」
卯稀はお茶子にショーツ部分を履かせた。次にパレオの部分をお茶子の腰に巻いていく。卯稀の手がお茶子の肌に触れると、お茶子はきゃっと、声を挙げた。
最後はブラに当たる部分だ。胸を隠す手をどけさせて、水着を乳房に当てていく。紐の部分を背中に回してキュッと結んだ。
「痛くない? お茶子ちゃん」
卯稀が尋ねると、お茶子は無言で頷いた。これで出来上がりだ。お茶子が身体を卯稀の方に向ける。
「おお……!」
卯稀は感嘆した。
お茶子が選んだ水着は彼女によく似合っていた。程よく膨らんだ乳房をビキニがしっかりと包み込み、大きな谷間を作っている。パレオの隙間からチラチラと見える太ももが妙に艶めかしい。上下の薄い緑色も、健康的な彼女によくマッチしていた。
お茶子のそんな水着姿を見ているうちに、卯稀はだんだんムラムラしてきてしまった。
「えへへ、ちょっと恥ずかしいですね」
「お茶子ちゃん!」
「きゃあっ! んっ、んんんぅ!」
壁際に追い詰められたお茶子は、荒々しく唇を奪われた。ビキニの隙間から侵入した卯稀の指が、お茶子の胸をグニグニと揉む。たちまちのうちに性感がこみ上げてきて、お茶子は切なそうに内股を擦り合わせる。乾いていたショーツに、少しずつ染みが拡がる。
たっぷりと胸の感触を確かめた卯稀は、お茶子から口を離した。
「ぷはぁっ、き、キング様……っ!?」
驚いたお茶子は、つい卯稀をヴィランネームで呼んでしまった。
「水着で押さえてるせいかな。おっぱいの感触がいつもと違うね。ちょっと屈んで」
「こう、ですか?……って、きゃあっ!」
お茶子に座るように命令した卯稀は、ズボンとパンツを脱いで下半身を露出する。いきり立ったペニスを、お茶子の顔に近づけた。
「お茶子ちゃん、水着をつけたままパイズリさせてくれないかな? どうしても我慢できないんだ」
「わ、分かりました……準備しますね」
お茶子はペニスを頬張ると、口内で舐め回した。舌で唾液をペニスに絡ませていく。
「うっ……お茶子ちゃん、うまくなったね」
「ぷはぁ……ありがとうございます」
ペニスを離すと、お茶子ははにかんだ。
卯稀はその場に膝をつくと、お茶子の唾液でベトベトになったペニスを彼女の胸元に向けた。
「それじゃ、いきますね……」
お茶子は慣れた手つきで胸の間にペニスを挿入させていく。水着で乳房が固定されているためか、普段より狙いがつけやすかった。
「あぁ、すごい……」
お茶子の胸の圧力に卯稀も満足そうだ。お茶子が胸を上下に揺らし始めると、彼は更に息を漏らした。
「あっ、あっ、キング様の、いつもより固い……!」
淫靡な音が狭い更衣室内に響く。卯稀のペニスが谷間から顔を覗かせると、お茶子は舌を伸ばして先端をつついた。その刺激に反応して、ペニスが細かく震える。
あまりの心地よさにペニスからガマン汁が溢れ、お茶子の唾液と混ざっていった。
胸を犯されて、お茶子の股間が熱くなる。ショーツの染みはますます大きくなるばかりだ。
「あぁっ、出そう、出るよっ!」
急激に高まった射精感を卯稀は抑えられなかった。腰を突き上げると、そのまま欲望に任せて精を解き放つ。大量の精液がお茶子の顔と胸にぶちまけられる。
「ひゃああっ! キング様の、たくさんんっ……!」
お茶子はウットリした顔で、口を開いた。飛び散った精液が彼女の口内に入り込むと、美味しそうに咀嚼した。
「水着やべぇ……うん、これ買おう。家でもやろう」
射精を終えたペニスを谷間から引き抜く卯稀。彼が呼吸を整えていると、お茶子がゆっくりと立ち上がった。
お茶子は無言でショーツを膝のあたりまで下げると、卯稀に背中を向けた。壁に手をついて、お尻を大きく突き出す。
「キング様ぁ、こっちにもください……!」
切なそうに呟いたお茶子の秘所から、蜜がポタポタとこぼれ落ちる。彼女のお尻が、卯稀を誘うように左右に揺れた。その光景を見て卯稀のペニスは再び固さと大きさを取り戻す。
「んもぉ! お茶子ちゃんエロすぎぃぃっ!」
「あぁんっ!」
卯稀はお茶子のお望みどおり、後ろからペニスを秘所へ突っ込んだ。衝動に任せて、乱暴に腰を振る。すっかり潤っていた膣は易々と侵入を許してしまった。
「あんっ、あんっ、あああぁっ!」
ちょうどお茶子が手を付いた先は鏡であった。そこにはバックから犯されている彼女の姿が映っている。それを見たお茶子は更に興奮してしまった。快楽で目が濁り、激しくお尻を揺らしていく。
「おっぱいも、いじるよ!」
卯稀はお茶子を犯したまま、後ろから彼女の胸を鷲づかみにした。先ほどのように布地の間から指を忍ばせて、思いきり揉んでいく。
卯稀が身体を前に倒したことにより、ペニスが膣の一段奥を抉った。子宮の入り口をノックされて、お茶子は悶絶した。
「ひゃああっ、あかんっ、それぇっ!」
あまりの快楽に、お茶子の身体から抜けていく。鏡に手をついて、なんとか倒れないようにふんばる。だが、徐々に手が鏡の表面を滑って、ずり落ちていく。
お茶子の絶頂も間近に迫っていた。
「お茶子ちゃんっ、もうちょっとだから、がんばって!」
「あんっ、きんっ、さまぁっ!」
卯稀の言葉を信じて、懸命にがんばるお茶子。
卯稀はラストスパートとばかりに激しく腰を打ち付けると、ペニスを思いきり奥まで押し込んだ。ペニスの先端が子宮の入り口をこじ開けて、中まで侵入する。
「うぅっ、出るっ!」
「ふぁあああああああああああああぁぁぁっ!!」
お茶子の奥で、ペニスが大きく震えた。おびただしい量の精液がお茶子の子宮に注がれていく。身体の奥が精液で満たされる感触に、お茶子も絶頂を迎えてしまった。
「うっ、うう、ふぁあ……! 濃いのいっぱい出てるぅ、お腹のなかに、染み込んじゃうぅっ……」
恍惚とした顔のお茶子が吐息を漏らす。
激しい交わりのせいで、二人の全身は汗でグッショリと濡れてしまっている。発情した雄と雌の匂いが更衣室内に充満していた。
「ふう……」
卯稀は最後の一滴まで精を流し込むと、ペニスを引き抜いた。
放心したお茶子がゆっくりと床に尻餅をつく。秘所からは収まりきれなかった精液が奥から垂れていた。
「お茶子ちゃん? だいじょうぶ?」
少し心配になった卯稀が、お茶子の頬をペチペチと叩く。
「う、あ……」
「やば、ヤリすぎちゃったかも」
意味のない言葉を呟くお茶子の様子に、卯稀は慌てた。
「あの、お客様? 大丈夫ですか?」
カーテンの向こうから声を掛けられ、卯稀がビクッとする。
言葉の内容からすると、おそらく水着売り場の店員だろう。お茶子の嬌声が外に漏れてしまっていたに違いない。不審に思った店員が様子を見に来たのだと、卯稀は推測した。
更衣室の中は下半身を露出した若い男女。しかもお茶子の方は股間から精液を垂らしながら、グッタリとしている。こんなところを見られたら通報は免れない。
卯稀は返事をすることもできない。額から冷や汗がダラダラと流れた。
「あけますよ?」
「ちょっ、ま……っ!」
卯稀の願いも空しく、カーテンは開かれてしまった。
「あー、やっぱり。ヤリ過ぎだよ、二人とも」
そこに立っていたのは響香だった。やれやれと様子で室内を見回している。
「耳郎ちゃんっ、ビックリさせないでよ!」
「それはこっちのセリフだって。まったくもう、ちょっと目を離すとすぐこれだもん」
ブツブツ言いながら更衣室に乱入する響香。カバンからタオルを取り出して、お茶子の股間の精液を拭っていく。
「あとでヤオモモにお礼を言いなよ? いま店員を引きつけてもらってるから。ここはウチがなんとかするから、ボスは外で待ってて」
卯稀はパンツとズボンを急いで身に着けると、更衣室を出た。水着売り場を出口に向かって歩いていく。更衣室から離れた辺りで、百が店員と話し込んでいるのが見えた。
「ふぃ~……助かったぁ……」
水着売り場の前に用意されたイスに卯稀は座り込んだ。心と身体の両方に疲れがドッと押し寄せる。
「あらあら。色男ちゃんはお疲れかしら?」
「はい?」
しばらくイスで休んでいた卯稀に誰かが声を掛ける。彼が振り向くと、イスの側に一人の少女が立っていた。
少女は白いワンピースに麦わら帽子を被っており、顔には百達が付けているようなメガネを掛けていた。彼女の口元から、細長い舌が少しだけ覗いている。
「いくら若いからって、場所を考えずにしちゃうのはどうかとおもうわ」
ケロ、と少女は呟いた。
「な、なんのことかなー?」
目を伏せてとぼける卯稀。どうやら少女は更衣室内の出来事を知っているようだ。
「ま、私にはどうでもいいけど。そうそう、これをあなたに渡すように言われてたわ」
少女は白い封筒を卯稀に手渡した。卯稀は封筒を裏返して、差出人の名前を確認しようとする。
「なんだこれ。っていうか、名前書いてないじゃん!」
卯稀が顔を上げると、少女の姿は消えていた。辺りを見回すが、どこにも見当たらない。
もしかして幻だったのかと思ってしまうが、彼女から手渡された封筒は手元に残っている。
「なんだよおい。怖い系の話は嫌いなんだけど……」
封筒を開封しようとした卯稀の目に、水着売り場から百達が出てくるのが見えた。卯稀はポケットに封筒を入れると、立ち上がった。
その後、四人はショッピングモールをあちこち見て回った。昼食は響香が行きたがっていたパンケーキ店に行くことにした。卯稀はそこで三人娘からパンケーキの切れ端を次々と「あーん」で食べさせられ、満腹になってしまった。さらに恋人同士がよくやる、二本のストローでジュースを飲むという行為も全員とさせられた。
帰り際に百とお茶子が行きたがっていたアイスクリーム店とお餅屋さんにも寄った。
「おうふ……買い過ぎだと思うの」
四人は大量の荷物を抱えてショッピングモールの広場を歩いていた。とくに卯稀は山のように買い込まれた商品の大部分を持たされている。
「麗日とお楽しみだったんだから、これくらい我慢してよね」
「んふふ。そうですわ」
「もう、二人とも、その話は……」
からかい気味の百と響香に、お茶子は赤面する。
その時であった。広場の反対側から悲鳴が上がった。
「どけ! どいてくれぇ!」
全身タイツの男が人ごみを掻き分けて進んでくる。その後ろから別の男が走ってくるのが見えた。後ろの男も全身タイツのようなコスチュームを纏っている。
人ごみがサッと分かれていき、逃げる男達の前に道が作られる。
卯稀達も他の買い物客達と一緒に、端の方へ移動した。
「あれ、あいつ……」
「卯稀様。お知り合いですか?」
「うん。ちょっとね」
逃げている男は卯稀の知り合いのヴィランであった。察するに、彼を追いかけている男達はヒーローなのだろう。
「う、うあぁぁぁっ!」
買い物客が落とした荷物につまづいたヴィランが転倒する。そこへ彼を追ってきたヒーローが追いついた。
「うわあ……あれもう駄目だね」
「うん……」
遠巻きに観察していた響香が呟くと、お茶子が頷いた。
昔の彼女達であればヒーローを応援していたところだが、今は違う。卯稀の手に掛かり、ヴィランの手下になった立場から見ると、ヴィランがあっけなく捕まるところを見るのは忍びなかった。
卯稀もヴィランが拘束されていく様子を黙って見ていたが、やがて口を開いた。
「いくよ。みんな」
卯稀が呟くと、百達の顔に緊張が走る。三人娘は主がヴィランを助けるつもりなのだとすぐに理解した。
四人は素早くその場から離れると、買った商品を建物の陰に隠した。
他の買い物客は騒ぎに注目していたため、卯稀達の方を気にする者はいない。
「キング様、本当にやるんですか?」
「ああ。あいつには借りがあるからね」
「でもボスっ、騒ぎを起こしたらウチ達の正体が……」
「まあ、そん時はそん時だよ。なるべく個性は使わないこと。百、顔を隠すマスクだけでも作ってくれる? あと武器も」
「かしこまりましたわ」
百が個性で全員分のドミノマスクを生成する。次に鉄パイプを産み出すと各自に手渡した。
「ようし、それじゃあ行こうか」
ドミノマスクで顔を隠した卯稀達は、広場に向かって駆け出した。
「ちくしょうっ、離せっ!」
「大人しくしろっ!」
ジタバタと暴れるヴィランに、ヒーローが蹴りを入れる。
「ぐぅっ!」
ヴィランの顔が苦痛に歪んだ。
ヒーローがヴィランを更に痛めつけようとしたとき、飛んできた鉄パイプがヒーローの頭を直撃した。
「んぎゃあっ! 誰だっ!」
ヒーロー達から少し離れたところに、四人の少年少女が立っている。
「悪いけど、そこまでにしといてよ」
卯稀が唇をつり上げながら、ヒーローに言った。先ほど鉄パイプを投擲したのは卯稀であった。
「おいおい、俺はヒーローだぞ? ヴィランごっこなら余所でやってくれ」
「ごっこ、ではありませんわ」
百の呟きを合図に、四人がヒーローに向かって飛びかかる。百達はそれぞれヒーローに向かって鉄パイプを振り下ろした。
「くそっ! マジか!」
襲いかかられたヒーローが応戦する。その隙をついて、拘束されたヴィランに卯稀が接近した。あっという間にヴィランにかかっていたロープを解き、身体を自由にした。
「リボーン・キング、か……? 今日はずいぶんラフな服装なんだな」
「買い物の途中だったからね。ここは僕達に任せて」
「すまん。この借りは後で必ず……」
「楽しみにしてるよ」
自由になったヴィランは広場から脱出した。それを見届けた卯稀も戦列に加わる。
卯稀がヴィランを逃がす間、ヒーローは百達の攻撃を凌いでいた。三対一でも動じないのだから、かなりのベテランと伺える。
「お前ら、よくもヴィランを……! いったい何者だ!」
「僕はリボーン・キング。知ってるかな?」
「ほう、噂には聞いたことがある。女の子を誘拐して洗脳するエロ野郎だってな」
「えー、僕そんな風に言われてるの? ま、事実だけど」
己の悪評に、卯稀は肩をすくめた。
「私はリボーン・キング様の忠実な奴隷。リボーン・ガール7号ですわ」
「同じく8号!」
「えっと、私は9号!」
武器を構えながら百達が次々と名乗りを上げた。
今回が響香とお茶子の、ヴィランとしてのデビュー戦である。
「てぇりゃああっ!」
鉄パイプを持った百が一人で特攻する。ヒーローは鉄パイプを叩き落とすと、百の両胸を鷲づかみにした。
「んなっ!?」
「俺の名前を教えてやろう。俺はミルキーマン! 名前の由来は……こうだ!」
「んっ、きゃあああぁぁっ!」
ミルキーマンの両手が妖しく光ったと思うと、百が悲鳴をあげる。ミルキーマンはニヤリと笑うと、百の身体を蹴り飛ばした。
「ううっ!」
「7号、しっかり!」
百の身体を響香がキャッチする。百は顔を赤くしながら、苦しそうに呻き続けていた。
「ちょっ、大丈夫!?」
卯稀が慌てて百の元へ駆け寄った。お茶子は鉄パイプを片手にミルキーマンを牽制している。
「む、むねが……あぁんっ!」
百がうわ言のように呟く。すると彼女の胸がどんどん膨らんだ。着ていたシャツとブラを突き破り、乳房が外気に晒される。
「うわあ……7号の胸がますます大きく……」
響香の額から汗が滴る。
すでに百の胸はスイカのように巨大化してしまっていた。
「ああっ! むね、むずむず……してぇっ、だめっ、あぁぁっ!」
百が大きく叫ぶと、彼女の両胸から大量の母乳が噴水のように吹き出した。
卯稀と響香は思わずあっけにとられてしまう。
「はっはっは! これが俺の個性だ。俺は胸を掴んだ女性を爆乳にして、母乳を出させることが出来る。こんなふうにな!」
「いやあああぁっ!」
「9号!」
卯稀達が百に気を取られているうちに、お茶子もミルキーマンの毒牙に掛かってしまっていた。彼女の両胸が男に鷲づかみにされている。
「きゃうっ!」
胸から手を離されて、お茶子が崩れ落ちる。彼女の胸が百のようにどんどん膨らみ始めた。
「あっ、あっ、むね、おっきくなっちゃ……きゃあああぁっ!」
お茶子のシャツとブラがはじけ飛び、巨大化した乳房から勢いよく母乳が噴出した。
「安心しろ。胸はすぐ元に戻る。だが、母乳が出ている間は快感で動くことはできん。更にこうだ!」
ミルキーマンはお茶子を背後から抱きしめる。
「俺の実家は酪農を営んでいる。そこで鍛えた乳搾りのテクニックを見よ!」
ミルキーマンはお茶子の胸を巧みに絞り始めた。乳房を握る手に力が入るたびに、乳首から大量の母乳が飛び出した。
「やめ、やめてえぇぇぇっ! おかしくなる、なっちゃううぅぅっ! あっ、あああぁっっ!」
母乳を垂れ流しながら、お茶子が悶絶する。全身を震わせながら、あっという間に絶頂させられてしまった。ミルキーマンが手を離すとお茶子はヨロヨロと座り込んだ。
「ひぃ……あ、あはぁ……」
お茶子は地面に座ったまま呆けた表情で宙を見つめている。口からは涎が垂れていて、瞳は虚ろだ。その乳房からは依然として大量の母乳が噴き出していた。とても戦える状態ではない。母乳を出す悦びを教え込まれた雌牛と化していた。
二人目を仕留めたミルキーマンは腕を組んで高らかに笑った。
「どうだ! 人呼んで搾乳ヒーロー、ミルキーマンとは俺のことだ! って、あれ……」
周囲の人々から拍手喝采を受けると思っていたミルキーマンだったが、実際の反応は違った。買い物客達は若干引いた様子で彼を見つめていた。
「ご主人様ぁ、むねが、張って……苦しいん、ですの……! 私のお乳も絞って……ああんっ!」
「よしきた!」
「そんなことしてる場合じゃないでしょ!」
百の胸に手を伸ばしかけた卯稀の頭を、響香が叩いた。
個性はふざけているが、ミルキーマンはかなりの強敵である。あっという間に百とお茶子が戦闘不能にされてしまった。
しかも悪いときには悪いことが重なるものだ。
人込みを掻き分けて、一人の少女がミルキーマンに駆け寄った。
「あのっ、私、雄英高校の生徒ですっ! よろしければお手伝いをっ!」
騒ぎの現場に現れたのは拳藤一佳だ。あれから一人で買い物をしていた一佳は、騒ぎを聞いて現場に駆けつけてきたのだ。
「ふむ。本来であれば断るところだが、これも何かの縁。よろしく頼む」
「はいっ!」
一佳は卯稀達を睨むと、拳法の型のような構えをとった。
「うわあ! ヤバいよボス。新手だよ! こうなったら個性を使うしか!?」
鉄パイプを手に取って、あたふたと立ち上がる響香。
卯稀は響香と一佳を見比べながら、何かを思案する。その両手はしっかりと百の胸を絞っていた。
「大丈夫だよ8号。あいつの個性には決定的な弱点がある。ちょっと耳を貸して」
卯稀は考えた作戦を響香に伝えた。
「え、えぇっ! うん、分かった……」
「よし、それじゃいくよ!」
作戦を聞かされて頬を赤らめた響香は、卯稀と共に駆け出した。
卯稀は一佳に、響香はミルキーマンに向かっていく。
「くらええっ!」
響香がミルキーマンに鉄パイプを振り下ろす。だが、彼はなんなくそれを手でキャッチした。
「そんな攻撃が通じるか! お前にも母乳を出す悦びを教えてやる!」
ミルキーマンは奪い取った鉄パイプを投げ捨てると、響香の両胸に手を伸ばした。
だが――
「掴めん、だとっ……!」
ミルキーマンが驚愕する。そう、彼の個性は女性の胸を掴まないと発動させることができない。幸いというか不幸というか、響香の胸囲はそれを行えるほどではなかった。
ショックのあまりミルキーマンは両手を突きだしたまま、固まってしまっている。
「いまだっ! ボスっ!」
「っきゃあっ!」
卯稀に後ろから突き飛ばされた一佳が、響香達の方へ突っ込んでくる。響香はそれをヒラリと避けた。
「え」
一佳が目をパチクリさせる。突き出されたままのミルキーマンの手が、彼女の両胸を鷲づかみにしていた。
「き、きゃあああっ!?」
顔を真っ赤にして混乱した一佳は思わず個性を発動させてしまった。気づくと、岩のように巨大になった両手でミルキーマンの頭を全力で殴打していた。
「ぐはああぁっ!」
脳天に一撃を受けたミルキーマンが崩れ落ちる。
「し、しまった! くそっ! あんたたち! よくもやってくれたわね!」
拳を巨大化させたまま、卯稀達を睨みつける一佳。
「作戦大成功だね」
「さっすがボス! やっるぅー」
無邪気にハイタッチをして喜ぶ卯稀達を見て、一佳は怒りを募らせる。助太刀をするつもりが、誤って味方を倒してしまった。こうなったら自分だけでヴィランを捕まえるしかない。
「あんたら、観念しろ! 私の拳法で……って、え、えぇぇっ!」
構えた一佳の胸が大きく膨らみ、彼女の上着とブラがはじけ飛んだ。ミルキーマンが一佳の両胸を掴んだ際、彼の個性はしっかりと発動してしまっていたのだ。
「そ、そんな、いやああぁっ!」
一佳は慌てて胸を隠すが、すでに手遅れだ。巨大化した胸から大量の母乳が溢れ出していた。胸から走る快感に腰が抜けた一佳はその場にへたりこんでしまう。
「いやあ、まさかここまで上手くいくとは思わなかったよ」
「ひぃっ!」
動けない一佳のところに卯稀がニヤニヤしながら歩み寄る。
「で? 君の拳法でどうするって? ん?」
卯稀は一佳を押し倒すと、巨大化した胸を乱暴にこねくり回す。彼の手にあわせて、大量の母乳が噴き出した。
「すごい量だね。あいつ、なんでヴィランにならないのかな? 不思議だよ」
「ああぁぁっ! やめ、ああぁぁっ!」
今まで感じたことのない快楽に、一佳は抵抗することが出来ない。いいように胸を嬲られ続けてしまっている。
「味の方はどうかな? いただきまーす」
「だめえええっっ! 吸っちゃ、あああぁっ!」
母乳に興味をもった卯稀が、一佳の乳首に吸い付いた。ゴクゴクと喉を鳴らして母乳を飲んでいく。
「げっぷ。ごちそうさま。美味しかったよ。それじゃ次は……と」
「ちょっ、まだ何か……きゃああぁぁっ!」
卯稀は勃起したペニスを取り出すと、一佳の胸の谷間に突っ込んだ。本日二回目のパイズリである。大量の母乳がローションの代わりとなって、ペニスにまとわりつく。卯稀は夢中になって腰を動かした。
「う、ううぅぅぅぅっ! どうして、こんなこと……にぃっ! ああんっ!」
胸から電流のように甘い痺れが走り、一佳は為すがままに胸を犯されてしまう。
「どうしてって? 君が弱いからだよ。仕方ないね」
「く、ううぅっ!」
卯稀の嘲りに、悔しそうに顔を歪める一佳。
雄英高校1-Bの委員長である彼女は、入試の成績も上位を収めていた。それがどうだ。初めての実戦で敵の作戦にはめられ、身体を好き放題にされてしまっている。一佳はこんな屈辱を今まで味わったことがなかった。
「あー、出る、出るよ!」
「え、えぇっ! な、なに、ちょっっ、やめてぇぇぇぇっ!」
一佳の感触に、卯稀のペニスも最高潮を迎えようとしていた。
姉御肌の性格のため、異性と付き合ったことのない一佳だが、なにが起きるかは分かってしまった。なんとか逃れようとするが、すっかり快楽に溺れてしまった身体は言うことを聞かない。
そうしている間に、ペニスが白く濁った液体を吐き出した。母乳にまみれた一佳の顔と胸に精が飛び散っていく。
「はぁ、はぁ、気持ちよかったよ……」
「う、ううぅ……ぜったい、ゆるさ、ない……!」
満足げな卯稀とは対照的に、一佳は呻く事しかできない。だがこれでようやく辛い時間が終わると、彼女は安心しかけていた。
「さあて、最後はこっちも頂いちゃおうかなぁ」
卯稀が一佳の下半身に手を伸ばした。
一佳の顔がサァッと青ざめる。今までの行為でも相当な辱めだったというのに、目の前のヴィランはこれ以上の行為をしようとしていた。
一佳の下半身を隠していた衣服が乱暴に剥ぎ取られる。今まで誰にも見せたことのない性器が露わにされてしまう。
「おやあ? グチョグチョじゃん。君ってば、胸を犯されて感じちゃってたの? 淫乱だね?」
「だっ、だれ、がぁぁっ!」
なんとか起き上がろうとする一佳。ヴィランに犯されるなど、ヒーロー志望の彼女にとってあってはならないことだ。もし妊娠でもしてしまったら二度と取り返しがつかない。
だが彼女の上には卯稀が跨っている。僅かに背中が持ち上がるだけで、彼をどかすことはできなかった。
卯稀は悪戯っぽい笑みを浮かべながら、一佳の秘所を弄んだ。
「あっ、あああぁっ!」
強烈な痺れが体中を駆け抜けて、一佳は身を仰け反らせた。心はともかく、身体はすっかり快楽に溺れてしまっている。
もう彼女にはどうすることもできない。このままヴィランの欲望の赴くままに身体を汚され、絶望に落とされる未来しか待ち構えていなかった。
「もう準備万端だね。それじゃあ、こっちもいただきま――」
「……ボス? いつまで見せつけてんの?」
「おおう……」
卯稀達の側に、いつの間にか響香が立っていた。彼女は額に青筋を浮かべて二人を見下ろしている。その威圧感に卯稀のペニスは一気に萎んでしまった。
「7号達の介抱をウチに任せっぱなしで、自分はその子と乳繰り合ってるとか……!」
「ご、ごめん! 僕が悪かった! だから落ち着いて!」
鉄パイプを握りしめる響香に、卯稀は慌てて謝った。このままでは殺されると本能が言っていた。
「ボス、細かい話は後でさせてもらうから。えっと、7号達の胸も元に戻って、二人とも歩けるようになったから、すぐに逃げないと」
「そうだね。それじゃ名残惜しいけど……」
卯稀はチラッと一佳を見ると、いきなり彼女の唇を奪った。
「ん、んんーっ!?」
口内を嬲られた一佳が目を見開いて叫んだ。
「続きはまた今度ね。よし、行こう」
卯稀は立ち上がると、百達と一緒に広場を脱出した。
「あっ、ま、まてぇ……!」
後を追おうとする一佳だが、疲弊した身体はほとんど動かなかった。彼女は目に涙を滲ませながら、逃げていく卯稀達を見送るしかなかった。
「く、そぉ……よくも……こんど会ったら、ぶっ殺してやる……! うぅ、ファーストキス、だったのに……!」
身体を母乳と精液まみれにしながら、一佳は復讐を決意した。
◇◆◇◆◇
「ふぃー、疲れたー……」
ミルキーマン達との対決の後、しばらくしてから卯稀達は自室へと帰ってきた。
隠していた荷物もちゃんと回収済みである。大量の荷物をリビングの床にドサドサと置いていく。
「とりあえず、着替えてきますわ。あとお風呂も……」
「私も……」
百とお茶子がバスルームに駆けていく。破けたシャツは百が生成した布でひとまず隠していたが、身体中が母乳でベトベトになってしまっていた。
「僕もお風呂入ってこようかな。あの子の母乳だらけになっちゃったし」
「ボスのは自業自得でしょ!?」
響香が卯稀をギロリと睨んだ。卯稀と見知らぬ少女の乳繰り合いを見せつけられて、響香は不機嫌なままだ。彼女の言動から、卯稀はそれを察した。
「いや、まあ、そうだね。ごめんごめん。それにしてもさあ! 今日のMVPは耳郎ちゃんだね。更衣室の時もだし、あいつらを倒せたのもぜんぶ耳郎ちゃんのおかげだ!」
「そ、そう……かな? ウチは出来ることをしただけ……って、なに脱いでんの!?」
卯稀は汚れた衣服を脱いで裸になっていた。
「いやあ、濡れてて気持ち悪かったし。それにね……」
卯稀は響香を抱きしめた。
響香の顔が見る見るうちに赤くなる。
「耳郎ちゃんにご褒美をあげようと思って。どうしてほしい?」
「え、えっと……あの女より、気持ちよくして……」
「了解」
「んっ、んんっ!」
卯稀は響香を床に押し倒した。唇を奪いながら、器用に衣服を剥ぎ取っていく。
百とお茶子達は入浴中で、とうぶん戻ってこない。その間に響香をたっぷり可愛がってあげようと卯稀は思った。
「あんっ、んんぅぅーっ!」
卯稀に裸にされた響香はウットリとした顔で、卯稀の背中に腕を回した。
二人っきりの甘い時間はしばらく続きそうだ。
彼らの傍らには、卯稀が脱ぎ捨てた衣類が転がっている。そのズボンのポケットから、謎の少女から受け取った白い封筒が顔を覗かせていた。
お読み下さり、ありがとうございました。
はい、性懲りもなくオリ敵(ミルキーマン)の登場です。
エロい個性を思いついたので、出してしまいました。
最初はオリ敵も拳藤一佳も出さないで終わる予定でしたが、文の量が物足りなかったので追加してみました。
2016/11/20
一佳が外出することになった経緯や残りの生徒達の様子を修正しました。