エレナ・ブラヴァツキーの不覚
∞
――――レイシフトから帰った、ある日の夜のこと。
「ただいまー、って…………あれ?」
「……ん、それはマハトマ………こっちがレムリアよぉ…………すぅ」
自室の扉を開けた途端、ベッドの上で静かに寝息を立てている少女の姿を発見した。
気持ち良さそうに寝言を呟いているのは、キャスターのサーヴァント・エレナだ。一瞬、部屋を間違えたのかと疑ったが、此処は間違いなく俺の部屋だった。ということは、エレナが勝手に侵入したのだろう。
そう言えば、と思い出す。
ここ数日、エレナとは二人で本を読むのが習慣になっていた。肩を並べ、各々が持参した本を黙々と読み続けるだけの……それだけの日課。エレナ曰く、俺に読書の習慣を身に付けてほしいとのことで、場所はいつも俺の部屋と決まっていた。今日も、彼女と二人きりの時間を過ごす予定となっていたが――――
レイシフト後の反省会が長引いたせいで、自室へ戻るのがいつもの二時間は遅れていた。エレナには、退屈な思いをさせてしまったに違いない。それについて一言謝りたかったが、生憎と、当の彼女は深い眠りの真っ最中だった。
「……おーい、エレナ」
「ぅ、ん……………」
呼びかけてみたものの、起きる気配はない。
さて、どうしたものか。
無理やり起こすのも気が引ける。かといって、このままでは何時までたっても自分が寝られない。
「ん…………」
寝返りを打つ少女の口から、艶やかな寝息が吐き出される。
眠っているというのに、彼女の仕草は妙に色っぽかった。
(…………エレナの寝顔を見るのって初めてだな)
気が付くと、視線は彼女のあどけない相貌に釘付けだった。思考を忘れるほどに。少女の唇、首筋、肩、二の腕……健康的な色に染まる肌から、目を逸らせずにいた。
普段は尊大かつ好奇心旺盛な、大人びたサーヴァント。それ故、女の子として意識したことはなく、不意な愛らしさに激しく心臓が動悸した。伴い、熱い何かが込み上げてくる。
綺麗だ――――あるいは、可愛い、と形容するべきかもしれない。いつもとは対極的な、ひどく無防備な姿。狼を前にしたウサギのような危うさがある。サーヴァントにもスキルとして『魅了』を持つ者たちがいるが、エレナはそれを地で行っていた。
起きないな――――いつの間にか、目的は変わり。
「んんっ…………よくって、よ……」
頬を少し強めにつんと叩いてみたが、エレナが目覚めることはなかった。とても深い眠りに落ちているのだろう。
だからというわけでもないが。そんな彼女の無警戒な姿を目の当たりにしていると、こう、悪意のような感情が芽生えてきた。普段の彼女とは違う、外見相応の少女らしい一面を見てみたい…………エレナに
(…………ごくり)
エレナとはある種の師弟関係にある。無論、自分が弟子で、彼女が師匠だ。この上下関係に不満があるわけではないのだが、俺だって男である。
事あるごとに「仕方の無い子ね、あなた」と叱られてきた。まるで子供だ。一人の男、というよりは、世話の掛かる息子、とでも見られているのだろう。好意には違いないとはいえ、むず痒い。男児として情けなさを覚えてしまう。
故に、今日こそ――――エレナに一泡吹かせよう。
立場を逆転させ、これまでの関係を撤廃し、男としての自分の強さを彼女に知らしめるのだ!
「よし――――」
そのための作戦を考える。
∞
「ん、…………いつの間にか、眠っちゃってたのかしら?」
少女がベッドの上で目を覚ます。
とりあえず身体を起こそうと、腕を動かしたその時だった。
「あらら?」
ガチャン、と何やら頭上の方で金属音が響いていた。その正体に心当たりがなく、エレナが不思議に顔を顰めていると――――違和感。腕を動かす度に鳴り響く金属音に加え、自由の利かない両腕。違和感はやがて予感へと変わっていき、おそるおそる上を覗き込むと…………
「レムリア――――――――!?(※何事 の意)」
なんということだろう。
エレナの両腕は、手首のあたりに嵌められた拘束具に縛られていた。ついでに言えば、その拘束具は柵状となっているベッドのヘッドボードと繋がれていたため、起き上がろうにも起き上がれず、身動きが取れなかった。
じゃらんじゃらん、と頭上で鎖が波を打つ。
必死に振り解こうと腕を動かすエレナだったが――――外れない。なんて硬さだろう。
「だ、誰がいったいこんなことを…………」
「おはよう、エレナ。よく眠れた?」
「あ、あなた!? ……まさか、あなたの仕業だというの!?」
エレナの双眸が驚愕に見開かれる。
まさか彼がこんなことをするなんて、と言いたげに。エレナの瞳は半信半疑に揺れていた。俺の叛逆を想像もしていなかったはずだから、彼女の様子は当然と言えば当然だ。
「くっ、外しなさい、馬鹿弟子…………いい加減にしないと、その…………怒るわよ!」
白いベッドの上に横臥するエレナの姿は扇情的である。
頭の上で縛られた両手。万歳の恰好ゆえに丸見えとなっていた彼女の脇。僅かに紅潮し始めている彼女の肌は、羞恥心に襲われていた。僅かに汗ばんだエレナの肢体は、宝石とは違う、艶やかさに輝いている。
「無駄だよ。それは『道具作成』スキル持ちのキャスターに造らせた特注の手錠だからね。正しく嵌められた以上、エレナには解けないよ。それに、今のお前はステータスも大幅に低下している。それこそ、マスターである俺に組み伏せられるほどにね」
「な、なんて凶悪なものを………寝込みを襲うなんて卑怯にも程があるわ! 外道すぎるわっ!」
「俺の部屋で無防備に寝てたお前が悪い。…………それとね、エレナはもう少し自分の立場を理解した方がいいかな。身動きも取れず・エロいポーズを取らされ・それを俺に見られてる。恥ずかしくなってきたんじゃないか? もしもエレナが降参するなら、この手錠、外してあげるけど?」
そう言って、わざとらしく鍵をちらつかせた。エレナを拘束から解放する、唯一の鍵。彼女が今、喉から手が出るほどに欲しているだろう希望の象徴だ。
すなわち、彼女の命運は俺の手に委ねられている。
素直に開錠するも良し。焦らすも良し。一刻も早くこの状況から逃れたいと恥辱に苦しむエレナが、そうして「背に腹は代えられない」と『降参』を宣言した瞬間、俺は初めてエレナの上に立つことが出来るのだ。
「小さいひとね、あなた」
「ぐ…………い、いいだろ。エレナがいっつも俺のことを子供扱いするから悪いんだ。俺も男だから、悔しいし、だから、その…………」
「言っておくけどね、
「……え?」
見ると、エレナの様子は普段の余裕綽々とした――――
先程の弱々しい気配が嘘のように、いつも通りのエレナに戻っていた。平気だと主張する彼女の台詞も、どうやら嘘ではないらしい。そんな馬鹿な。両手を縛られ、無防備な姿が晒されているのに。エレナには、まったく効いていないのか――――?
そう言えば、エレナは生前、異星人にアブダクトされたことがある。その時も今と同じように拘束されていたらしいが、まったく未知の生命体と慣れ親しんだマスター……危機感の程度で言えば、ライオンと子猫のようなものなのかもしれない。
ある意味、彼女は信頼しているのだ。
これ以上、彼には何もできない――――と。縛って、縛って、それで終わり。拘束の次に来るであろう■■という行いが、俺には不可能だと確信しているのだ。男として、これに勝るほどの屈辱は無い。悪く言えば、そう、俺は舐められていた。
「さ。今なら不問にしてあげるから、はやく外してちょうだい。あなたに
信頼を裏切るようで申し訳ないが、今宵の自分は
エレナが危険を覚えないというのなら、それでもいい。
――――無防備なまま俺に弄ばれて、後になってから恐怖させてやる!
「どうしたの? 急に怖い顔して…………………ひゃぅっ!?」
流石のエレナも驚いただろう。
いきなり男に跨られ、尚且つその男が予兆もなく指先を肌に触れさせてきたのだから、彼女の動揺も当然だ。まずは少女のうなじから肩に掛けてをなぞるように指を奔らせた。敏感な触覚をしているのか、エレナの口から艶めかしい声が漏れ出した。
「このっ…………んぅぅっ!!」
筆のようにしならせた人差し指は、やがて彼女の脇の下へと到達した。触れるか触れないかの曖昧な手つきで、少女の繊細な肌を犯していく。柔らかい。汗ばんでいることもあってか、指先は滑らかに動いた。
「はん、っ……んもうっ、ば、ばかぁ、やめなさい……! そ、そこ……あはは、く、くすぐったいから……!」
おそらくは「
執拗に弱点を責め続けると、こそばゆさにエレナは身体を悶えさせ、その姿に一層嗜虐心が駆り立てられた。
「ふぁう、…………ぁ、ちょ、いやぁ…………ん、ぅぅ、……んぁっ!」
まるで文字を描くように、エレナの脇をなぞった。だが、いまいち彼女の表情に敗北感のようなものは訪れない。面白がっているような。いまだ余裕があるようにも見えてしまう。
(だったら…………!)
「え、そんなところ舐めたら…………んんんっ!!」
脇の汗を舌で舐め取った途端、エレナが辛そうに瞼を閉じた。
指が舌へと変わっただけだが、意外と彼女には効果的だったようだ。じわりと滲みだす分泌液には仄かな熱量が灯っている。それを舌で舐めたり、吸い取ったりすると、エレナの喉奥から艶のある悲鳴が漏れ出した。
「やぁ、ん……ん、ふぅ、んっ、……いい加減に、しなさいっ! ……ぁんっ、限度ってものが、っ、ある、でしょうっ! 私が動けないからって……っ、こんなことをして、許されると思ってるのかしら!? ………ひぁ、んっ!」
「……エレナのここ、美味しいよ。ちょっとしょっぱいけど、すごく…………」
「ば、ばかぁ、言わない、でぇ………っ、恥ずかしいじゃないっ、それに、汚い、し……っ!」
「汚くないよ。それに、良い匂いもする……」
「やぁ、ぁ、ぁ………んっ、そんなこと言われて、も、ぜんぜん、嬉しくない…………っん!!」
甘露とは違う、芳醇な塩味。エレナの汗はしょっぱくて、どこか中毒性のようなものを感じた。
鼻孔をくすぐる少女の香り。脇という蒸せやすい領域だったこともあり、とても濃密な匂いを醸し出していた。嗅いだ傍から心が昂るような。びしゃびしゃに濡れたエレナの脇は、俺の唾液なのか彼女の汗なのか、もはや判別がつかなくなっていた。
「気持ち良さそうだね、エレナ」
「か、勝手なこと言わないでっ……ん、っ、………この程度、何ともないんだから……っ!」
少女はそう言うが、彼女の声音は既に快感の色を滲ませていた。
それを自覚しているからか、嬌声が漏れようとする度にエレナはぎゅっと口を噤ませていた。必死に声を押し殺す。自分が感じてしまっているという事実を覆い隠す。苦悶の表情。その中で見え隠れする恍惚とした素顔が、とても愛らしい。
「ふぅぁ、ん、んぁ、っ、やぁ、ん………んんっ、くっ…………ぁっ、ん、はぁ、…………!!」
桃色の甘い吐息。
舐めるだけの行いがひどく淫靡に聞こえ、エレナの理性をじわりじわりと溶かしていく。
「ぜったいに、あとで、後悔、させて…………にゃ、ぁん!!」
敵意に尖らせた視線を向けられる。
ただし、エレナの瞳には薄っすらと涙が浮かんでいた。屈辱感だろう。抵抗したいのに為す術が無い現状。これ以上ないほどに、彼女にとっては屈辱的なはずだ。
あと一歩で彼女を屈服させられる。なにか決め手が欲しい。脇舐めで心身共に疲弊したエレナに追い打ちを掛ける、致命的な一手が――――
そして。
「な、何を………っ、んむぅ!?」
迷うことなく、エレナの口内に舌を潜り込ませた。
「……んん、ちゅぷ、っ、……ぷはぁっ、いきな、り…………っ!? んぐ、むぅ、……ちゅ、んっ、くっ、はぅん、……ん”ん”、じゅっ、はっ、ん……ちゅ、んむ、……じゅ、ぷ、ちゅ、……こん、ら……らん、ほう、ひぃ……!!」
彼女の後頭部に手を当てて、引き寄せるように口付けを交わす。
エレナは突き放そうと必死に暴れたが、逃げられるはずがない。
「んっ……ぁん、むぅ、っ、ちゅ、……れろ、っ、じゅる、ちゅぅ…………んんぅぅ!!」
互いの舌先が触れ・絡み・弾き合った。その度に唾液がぴちゃ、ぴちゃ、と音を立てて飛び交い、淫猥な音色を奏でていく。神経を駆け抜けていく電流的な快楽。それはエレナも同じだったのか、次第に彼女の抵抗が弱まっていた。その隙を狙って、不意を穿つように
とろんと潤んでいたエレナの瞳が力強く開いた。自身の唾液を吸われたという事実が、思いのほか彼女には効いていたらしい。弱々しく震える少女の身体と、興奮を喚起させる連続した嬌声。これまで毅然としていたエレナだが、今ではもう、素直に舌を受け入れるばかりだった。
「やぁ、ん、んっ、じゅる、ん……ちゅ、ぱぁ、……あ、むぅ、っ、ちゅぅ、っ、……んぁ、っ、…………じゅるる、っ、んん、ちゅ、……れろ、っ、ちゅく、うぅぅんっ…………!!」
無限に分泌される甘い蜜を弄び、唾液の交換を繰り返す。
喉は何度も相手の体液を呑み込んで、息継ぎの時間すらもったいないと言うかのように、矢継ぎ早に唇を重ねていた。下半身から熱が昇ってくるのが分かる。ズボンの中では、張り裂けんばかりにペニスが怒張していた。
じんわりと涙に濡れたエレナの瞳。果てしなく扇情的だ。無抵抗の少女を襲う背徳的事実に興奮する。
そうして、少女の口内を余すところなく味わい、粘膜接触を幾度となく繰り返し――――
「ん、んん、っんぅ、んんんんんん――――!!」
一段と強くエレナの喉奥に舌を突き付け、そして吸引すると、声にならない悲鳴が木霊した。
「ぷはぁ、んっ…………はぁ……はぁ、…………!」
唇を離すと、エレナがぐったりとベッドに倒れ込んだ。
息も絶え絶えに、虚ろな視線で天井を見上げている。口元を涎でびしょびしょに濡らし、熟し切った林檎のように紅潮した彼女の相貌は、この上なく魅惑的だ。可愛いとか綺麗だとか…………最早そんな言葉では表せない。生物として根源的な艶やかさを放っていた。
実に数分に渡った、快楽の猛攻。
彼女の敏感な箇所を指や舌で存分に責め続け、これでどうだと言いたげにエレナと向き合った。
「もう……おわり、なの……かしら?」
「ああ、そうだ。これが俺の本気だよ、エレナ」
思い知っただろう――――と言うと、少女は小さく笑みを零し。
「ま……まだまだ、ね。この程度で私に勝とうだなんて、百年早いわ。確かに、ちょっとは驚いたし見直したけど……これくらい、何ともないわ。あなたの方こそ、これが限界なのかしら?」
「なっ……そんなわけないだろっ!」
「へぇ、それじゃあ次は何を見せてくれるの? 無理しない方がいいわ。あなたにはここいらが限界でしょうし」
エレナの挑発するような視線が突き刺さる。
彼女の言葉通り、限界が来ていることは否めない。少女の肌に触れるだけならばまだしも、舌で舐め、そして唇を奪うという…………手に余る行為だったのは確かだ。勢いに任せたからこそ出来たのであって、いざ冷静に思い返してみると爆発しそうなほどに恥ずかしかった。
ましてや「その先」を考えるとなると――――それこそ『狂化』スキルを付与されるバーサーカーのサーヴァントのように――――とてもじゃないが、平気ではいられない。
だが、もう少しなのだ。
エレナはああ言うが、彼女だって限界が近いはず。いわば、彼女の平然とした様子は虚勢のそれ。一際堅固な自尊心で持ち堪えているだけの、強がりに過ぎないのだ。
眦こそ鋭いが、微かに滲む涙を隠せていない。
小刻みに震える全身が、そのことを如実に証明している。
だから――――
「な、何をするの!? やめ…………きゃっ!」
ベアトップ型の彼女の衣装に指を掛け、それを乱暴に脱がした。
すると、少女の小ぶりな双丘が露わとなり、ツンと上向いた桜色の突起までもが自己主張した。途端にエレナの相貌が激しく紅潮する。普段は服の裏側に隠され、外界に晒されることのなかった乳房を俺に見られたからだ。
小山の頂点で小さく屹立する乳頭を指で弾くと、エレナの「ひゃぅんん……っ!!」という一際甲高い嬌声が耳朶を打った。
続けて、少女の右の乳首を指で転がし・つまみ・ひねる。一方で、指で弄り倒しているのとは違う、左の膨らみを変型するほどに力強く握り、そのまま顔を近づけ、少しばかり硬さを含んだ乳首を唇で甘く噛んだ。
「んんんぅぅっ…………!! ひゃ、んぁ、っ、、やめっ、……ぁっ、あっ、こんなっ、にぃ、されたらっ…………ひぃ、ぁうん、……っ、おかひく、なっひゃ………んんぁぁ!! おっぱ、ぃ、おかひく、なっひゃ…………っっ、くっ――――ぅんんっ!!」
左手の親指と人差し指は狂ったように突起をこね回し、一方で、唾液をいっぱい滴らせた舌が反対のそれを舐め回す。エレナはじたばたと暴れたが、俺はというと、ひたすらに敏感な少女の先端部を愉しんでいた。
胸への愛撫に、エレナがよがり続ける。
ザラザラとしたベロが繊細かつ暴力的に乳首を弄る度に、少女の身体は浮遊感にも似た快楽に支配された。そんなエレナの興奮が伝わってくるかのように、自分の中の欲望が果てしなく膨張する。
「ひゃ、ぁん、っ、んんぁ、っん、……こんにゃ、のぉっ、ズ、ズルい、っ……じゃないっ……はぁぅんんっ!!」
普段のエレナの態度からは予想もつかない弱々しさに、背徳感が際限なく溢れてきた。
全体的に未成熟な身体。発育という点においては実に不完全だ。整った美しさではなく、手入れのされていない自然的な魅力がそこにある。丸みを帯びた肩のラインも、成長過程にある二つの丘陵も、その全てが瑞々しい。
イケないことだとは分かっていた。だけど、どうしても、エレナを求めずにはいられない。いまだ無地な彼女の肉体に、俺という色を染み込ませたい。
「ぁん、ん、っ――――はぁぅん、ん、おねがひ、ひゃからぁ、…………もぅ、やめ、っ…………ひぐぅぅっ!!」
既に呂律も回らなくなり始めたエレナ。
口もだらしくなく開いており、涎を子供のように零していた。先程の威勢は何処へ行ったのやら。とろんとした瞳で救いを求めてきたが、乳首を歯で噛み締めた途端にそれは悲鳴へと成り替わる。
「どうだ? 降参、するか?」
「こうさ、ん…………なんて、するもん、ですかっ…………まひゃ、だ、だいじょうふ、だもんっ…………!!」
ここぞとばかりに畳みかけたが、いまだエレナの
少女の敏感な頂きを執拗に責め続けているというのに、これでもまだ足りないらしい。
そこで、ポケットの中から幾つかの道具を取り出した。手錠と同じく、他のサーヴァントに作ってもらったり・借りたりした、エレナを打ち負かすためだけに用意したアイテムだ。
エレナの痴態に欲情したのか。それとも、彼女の持ち堪えようとする健気な姿に対抗心が働いたのか。その淫猥な道具を利用することに、躊躇いはなかった。
「なに、それっ……そんなもの、で、弄られたら……っ、私、……ん”ん”ん”ん”っっっっ!!?? あっ、ぁっ、はげ、し、ぃ”ぃ”っ!! にゃに、よぉ、これぇっ……! わら、ひっ、……っっ、こんな、の、知らな……っ、んぁぁっ!!」
奇しくも、少女の乳首と同じ桜色をしたカプセル状の物体――――ローターをエレナの敏感な先っぽにこすりつけると、これまでで最も大きな嬌声が轟いた。
エレナの瞳には異様な光景が広がっている。
自身の視線の先で起立する、小さな突起。その隣へ添えられた未知の物体。激しい振動音を奏でるそれは、さながら掘削機のようで。無機質にただ振動を刻み続けるだけの機械だというのに――――ああ、どうしてこんなに気持ちいのか。
医者が扱う聴診器のように、慎重な手付きで少女の乳首にローターを擦りつける。その度に、ぷるん、ぷるん、と。少女の胸に乗っかった小さな苺が揺れ動いた。ただでさえ敏感な頂きを執拗に責められているのだ。エレナを襲う快楽の程度は、ただ揉まれることの数倍にも匹敵するだろう。
「ぁ、んんっ、んはぁっ……! だ、だめぇ、っ……そこ、ばっかりぃ、責め、ちゃぁ……っ、ん、ぅぅ、……ひぅ、っ、ぁっ、あっ、ぁん、っ……!! ……電気、がぁっ、……びりびり、って、あんっ、やっ……ぁ、ぁ、っ……これ、っ、耐えられ、なっ、く、るぅ、……きちゃ、ぅ、っ、おっぱい、きもちよす、ぎて、っ………、ぃ、くっ……いく、いく、ぅぅっ、……!!」
一ミリにも満たない先端に撃ち込まれた快楽のダメージがエレナの許容量を凌駕し、限界まで硬くなった乳首がローターで無造作に潰された瞬間、咆哮じみた悲鳴が室内に響き渡った。
「イッちゃ、うぅぅぅぅっっ…………っ!!」
甲高いよがり声をあげ、エレナが絶頂する。
腰を浮かび上がらせ、びくん、びくん、と身体を大きく震えさせる姿は、誰がどう見ても達している。恍惚とした数秒間。やがて波が収まると、エレナはぐったりとベッドに倒れ、天井を見上げた。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……っ」
呆然とするエレナ。
思考がロクに纏まらない中、彼女はこう思っただろう。これで終わりだ。少なくとも、一段落は付いたのだ――――と。
「なっ、わたし、さっきイッたばか、………り、ぃぃぃいいっっ!? ……くぅ、っ、あ、ぁっ、そんなっ……だめ、だめぇっ、今は、まだっ……弄っちゃ、……ぅぅんんんっっ!! はぁ、ん、っ、これ、触られるとっ……ぁうん、あっ、ぃ、ぐっ……また、イッちゃ……あぁぁん!!」
休む暇さえ与えず、愛撫を再開させた。
ローターで右の突起を弄りつつ、左側のそれを口に含む。舌で何度も転がしていると、少女の快楽の証拠とでもいうべき蜜が汗となって先っぽから滲みだし、まるで赤子のように、それを吸い取った。
「ひゃ、ぁ、っんん、……おね、がっ、もう、やめっ……おっぱい、壊れちゃ、うぅぅ、っ……! ん、ぁ、……はぁ、ん、んっ、……ぁ、ゆるひ、てぇ、っ……何でも、するからぁ、っ――――んむぅ、ちゅ、じゅる、んぁっ、ぁむ、んん、んっ……ちゅぅ、っ、ぷぁ、んん、んむ、っ、んじゅる、っ………!!」
乳首から狙いを変え、またしてもエレナの口内に舌を潜り込ませた。とつぜん口を塞がれたことで、少女が瞠目する。不意打ちにも等しい一撃は、彼女の理性に致命的な衝撃を与えていた。口と胸への愛撫。快楽は連鎖し、相乗し、やがて爆発的な絶頂を生んだ。
「んむぅぅぅん”ん”ん”ん”っっ――――――――!!!!」
舌を俺に絡め取られたまま、エレナが再度の限界を迎えた。一度目の余韻が残っていたためか、今回は実に呆気なかった。
「ぷは、ぁんっ……イッ、た………また、イッちゃ、った、わらひ…………あな、たに、おっぱいと、おくち、おかされて……こんな、はずじゃ、ない、のにぃ………っ」
ぽろぽろと涙を零し始めるエレナ。
その弱り切った姿に罪悪感を覚えたりもするが…………まだ足りない。屈辱に頬を染めるということは、いまだ自尊心が生きていることの証だ。今宵こそは、彼女の全てを崩すつもりである。
泣いて悲しむだけでなく。
幸い、手段も道具もまだまだたくさん持っている。エレナの強固な自我を打ち崩すための『弾』は残っているのだ。こんなものは、しょせん前戯。夜はまだ、始まったばかりである――――
∞
多分、おそらく、きっと続く。更新ペースは遅いかもだけど。
感想等お待ちしております