マハトマ♀エレナの敗北
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――――ある日のカルデア。
「むふふ~、潤沢ですぞぉwwモリモリ☆マシマシの大収穫でゴザルなぁ~!!」
廊下を何気なく歩いていたところ、いつにも増して上機嫌かつ下卑た笑顔の黒髭と擦れ違った。その両腕には、幾つもの紙袋。アレが機嫌の正体だろうか。普段ならスルー安定。今日もレイシフト関連で忙しいのだし、黒髭に構っている時間なんて無いのだが……
「ぐふふふぅ、楽しみですぞぉ~!」
……何となく、見逃してはならない類のものだと直感した。
「何をするマスター氏ー!! 拙者の大切な資料を奪うとはご乱心かー!!」
とりあえず職務質問的に紙袋の中身を確認した。
取り出されたのは、幾つかの”本”。魔導書や学術書――――ではない。とても薄くて、肌色率が多い表紙の、明らかに「R」な紙の束だった。
思わず、言葉を失くしてしまう。
黒髭自身は「見られてしまったからには仕方ない」と言いたげに胸を張っているので、何と言っていいのやら……まあ、
「聞いてくれますか、聞いてくれますかな、マスター氏! これぞ変態大国NIPPONが生み出せし、野郎の夢を叶えたスペシャルでマーベラスな叡智の結晶! 純愛、凌辱、NTR、乱交、何でもござれ。札束揃えて走る紳士たち、それ何ていう
「…………はい、没収」
「ノーウッ!! 拙者のOKAZUがー!! 紳士の娯楽を奪うなでゴザルゥー!!」
寧ろ、俺に見つかったことを喜んでもらいたい。
これがカルデアの風紀委員マシュマロ後輩や、何でも清潔にしたがる保健室の婦長さんに見つかれば……うん、一瞬にして廃になっていただろうな。
「むむっ、まさか……まさかのまさか、マスター氏もこれを狙っていたクチでゴザルな!? 開始数分で完売した伝説的魔法少女の同人誌ヲ! 自分が買えなかったからといって他人のモノを奪い取ろうとするのは良くないと思いますぅー!」
……いや、別に俺が欲しかったワケじゃないから。
カルデアには、アリスやジャックといった邪悪を知らない子供たちもいるワケだし、万が一彼女たちの目に触れて悪影響が及ぶことのないよう、俺の方で預かろうとしただけである。断じて、俺も読みたいとかそんな不純な動機から強奪したのではない。
しかし、黒髭の台詞には少し違和感を覚えた。
『狙っていた』とか『完売』とか……まるで、何処かで売られているような――――
「無論、カルデア裏マーケットで入手したものでゴザル。拙者、この日のために同士であるファントム氏やジル氏、ディル氏と共に徹夜待機して、みごと限定数冊の魔法少女本を購入、ただいまホクホクな気持ちで帰還したのでありますぞー!!」
カルデアの何処かにそんな非合法な市場が存在したとは……。
だけど、これって要するに「漫画」でしょ?
まさか200x年のAKIBAにレイシフトして現地調達しているはずもないし、誰がこれを書いているというのか。それに、定例行事と化している事実が驚きだよ。
「ぐふふふ、カルデアは人材の宝庫ですなぁ~! これだけ英霊(と現地職員)が揃えば絵描きの一人や二人がいるものでござる。かくいう拙者もこれを機に描いてはみたものの、あえなく爆死であった。拙者とメアリーたん他多数のイチャコラハーレムを描いた力作であったが……うぬぬ、何がいけなかったのでござるか。脚色しすぎ? だから売れなかったと?」
「……………………」
「まーいいですぞ。拙者、今回の目玉商品、メディア氏作1/8スケールのセイバー(青)白ドレス姿のフィギュアが手に入ったもんね! 財布がハサン状態だが気にしない!」
……とりあえず、そのマーケットは早めに潰しておこう。
さもないと、色んなサーヴァントが犠牲にあう。彼らの妄想の中で。
「むむっ、マスター氏の視線がいつになく厳しいッ! こう蔑んでくる目つきが……もしもマスター氏が美少女だったら、拙者それだけで絶頂もの! ボタン一つで性別が切り替わる主人公、良いよね、……良くない?」
うん、この駄サーヴァントを放置しておくのはマズイと確信した。
性転換された自分が黒髭のハーレムに加わるなんて、想像するだけでも恐ろしい。だいたいボタン一つってどういうことさ。人間はそんな簡単に性別は変わんないよ。
「マスター氏は自分の真価に気付いておられぬ模様。我々紳士協定の中では既にぐだ子
本気で懲らしめようかと右手をかざした刹那、黒髭が脱兎の如くして姿を消した。
結局、没収できたのは手に取っていたままの一冊だけ。黒髭および裏市場への対処はまた今度にするとして……さて、この
「……こんなの持ってたら誤解されるよなぁ。それに、一応は黒髭の買ったらしいものだし、無理やり廃棄するのも……うーん、一先ずは部屋に隠しておくか」
古来より、R18指定の本は「ベッドの下」に隠すものと相場が決まっている。
一方で母親に見つかる
∞ ∞ ∞ ∞
――――後日。
「よくってよ!(挨拶)」 バァンッ!
颯爽と扉を開ける少女。
そこは普段から入り浸っていた少年の自室であり、今日訪れたのもそうした習慣的な理由からだった。だけど、部屋に入るなり気付くことがある。――――彼が居ない。
「あら、留守だったみたいね。最近忙しいみたいだったし、当然かしら……?」
少女――――キャスターのサーヴァント・エレナは、目に見て分かるほどに肩を落とした。
子供のように駄々を捏ねるつもりはないのだが、それでも不満が無いわけではない。ここ数日で彼と会話したのは片手で数えられる程度だし、退屈感を隠し切れずにいた。
「……まあ、しばらくしたら帰ってくるでしょ。それまで適当に時間でも潰して」
そう言って、エレナはベッドに寝転んだ。
持参した分厚い本を開いて、彼の帰還を待ちわびる。夜になれば流石に帰ってくるだろうと期待しながら、ページをパラパラとめくっていった。
「ん、んん…………」
だけど、次第に眠気が込み上げて、徐々に瞼が重くなっていく。
半ば夢の中に居るような心地で本を読んでいると、ふとした拍子に読みかけの本をベッドに下へ落としてしまった。その衝撃音で意識が一時的に覚醒し、手元から消え去った本の行方を捜す。ベッドの下を覗き込むと――――あった。
「手を伸ばせ何とか――――ん、もう一冊落ちているようね。あの子のものかしら?」
闇雲に伸ばした右手が掴み取ったのは、自分のものとは違う「もう一冊」の
とても薄くて、文庫や新書、単行本とも異なる形状の……おそらくは「彼のもの」だろう本を一緒に取り出す。暗くてよく見えなかったし、きっと彼もまた落としてしまったのだろうと納得して――――そう、親切心から引きずり出したのだ。
やがて、その本が全容を表した。
暗がりから照明の下に出されたことで、形状やタイトル、ついには表紙の絵柄までもが公開された。だが、その瞬間。不意打ちにも等しい衝撃が彼女を襲った。だって、その本では……自分と同じような体格の少女が、悪そうな男によって
「レムリア――――――――!?(※ 何よこれ! の意)」
一目見て分かったのが……そこに描かれている行いが、純愛とは限りなく程遠い行為だろうこと。こうした御本の存在――――性的欲求を満たすためだけに存在するR的な本のことは、彼女も把握している。思春期の男子なのだから、そうした本の一冊や二冊くらい持っていてもおかしくはない……と、納得は出来るのだが。
「はわわわ……大変なことになったわ。あの子にこんな趣味があったなんて……少し過激で、特殊な性癖があったことは分かっていたけど………ん、やっぱりこういうのが好みなのかしら……?」
震える手付きでページをめくっていく。
見た目の通りページ数は少ない。だけど、中身は濃密だった。少なくとも、こうした本に免疫の無いエレナにとっては重すぎる……思考が処理しきれないほどの情報量が、存在した。
「これって要するに、自慰のための……本なのよね。最近は全然できなかったし……あの子もこれを使って……その、自分を慰めているってこと……?」
誰に訊ねるわけでもなく、独り言を呟くエレナ。
想像したのは、本を片手に自慰に及ぶ少年の姿だ。彼らぐらいの年齢であれば当然の行動だろう。毎日がデフォと聞くし、ここ数日の疎遠気味な関係を思えば、彼が自慰の一つや二つに及んだとしても不自然ではない。だけど――――
――――様々に混ざり濁った感情が込み上げる。
一つは嫉妬。
自分という相手がいながら、そんなものに手を出した彼への不満。まるで浮気をされたような気分だった。単なる二次元的な絵だというのに、妬ましい気持ちが沸いてくる。
一つは恐怖。
本の
それは単なる痛みに基づいた拷問ではない。
寧ろ、その対極にある、さながら「快楽」による拷問と呼ぶべきか。正義を体現した純白の戦士が、敵の悪逆非道の前に徐々に堕ちていくという……背徳的な内容が描かれていた。
――――そして。
「ん、ぁ……」
気が付くと、エレナの手は彼女自身の熱を慰めていた。
ページをめくっていく手とは違う、もう片方の指で。乳首を、割れ目を、陰核を、優しく弄ぶ。瞳は凄惨極まりない本の中身へと釘付けにされ、魅了されたかのように逃げられない。
怖い――――のに、何故か気になってしまう。
純愛とはかけ離れた行いだというのに、どうしてだか目が離せなかった。
これを彼が愛読しているという事実は、彼にもまた
「や、ぁぁ……指、動いちゃ……駄目、これ気持ちいい……久しぶりだったから、最近ぜんぜん構ってもらえなかったから……止まらなぃ…………!!」
ベッドの上で、自身の性感帯を容赦なく責め立てるエレナ。
そこが誰の部屋であるかも忘れて、一心不乱に快楽を求めだす。退屈しきった身体には過ぎたほどの刺激だ。一度走り出した指先は次第に速度を増していく――――。
∞ ∞ ∞ ∞
「『あ、ん、んっ、ぁ………らめぇ、これ以上おち○ちんしないでぇ……♡ おま○こ、じゅぽじゅぽされるとぉ……ん、やぁぁんっ、……はぁ、ぁうん、気持ち良くなって……んんっ! ……絶対に、負けちゃだめなのにぃ、んぁぁっ……♡』」
本を片手に、そこで繰り広げられている情事を目で追いながら――――
(何よ、これ……ただの絵だけど、すごく興奮しちゃう……声に出すと、なおさら……あたしと似たような女の子が、乱暴にされてるだけなのに……どうして、こんなに……)
嬌声と悲鳴。活字で記された登場人物の台詞を音読しながら、エレナは自慰に耽る。
胸の先端は疾うの昔に張り詰めて、それを摘まんだり弄る度に前進を電気が駆け巡った。ぐじゅぐじゅと熱に溶かされた秘所を、数本の指が騒がしく掻き分けていく。生々しい水音が鼓膜を打ち、部屋を卑猥な香りで満たしていった。
快楽に飢えた身体には、これだけの行為がよく響く。
決して自分が犯されているわけでもないのにもかかわらず。――――感情移入という奴だろうか。ただの二次元的な表現に過ぎない女の子に「自分」を投影して……だからこそ、目が離せない。指先が、そこでの体験を疑似的に再現してしまう。
「『おち○ちん、奥叩いてるぅ……っ、ぁ、あっ、いっぱいこつんこつんしちゃってる……♡ こんなの、負けちゃうよぉぉ……! 魔法少女なのに、おち○ちんに敗北しちゃうぅぅ……♡』」
台詞を読み上げ、同時に自慰を続けていくエレナ。
しかし、その脳内には本の中の少女に対する疑問的な感情に埋め尽くされていた。
これはいわゆる「凌辱もの」なのだろう。
”魔法少女”という女児向け作品の主人公。正義が悪を打倒する物語、そこでの……いわば英雄的存在が、悪に象徴される敵の手に堕ちて、様々な仕打ちを受けるという――――
無論、世の物事が全て勧善懲悪的に出来ているかと言われたらそうではないので、ある意味では「これ」も現実を描いているのかもしれない。妄想の産物だとしても、正義を体現した少女が悪に屈服するというのは、それ単体で見れば不自然なことではない。
だけど、
「『しゅごい、激し……っ、ぁあ、気持ちいいの、止まらにゃい……♡ おち○ぽぉ、しゅきになっちゃうよぉ……! んんぅ、はぁっ……あんっ♡ こんにゃの初めてぇ……♡』」
台詞の悉く、そして余白を飛び交う
例えばそれが愛し合っている者同士ならば納得もできるのだが、そこに描かれた男と女、彼らの関係は不倶戴天の……少女にとっては、悲運にも等しい仕打ちだというのに。
「『素直に負けを認めな。魔法少女なんか捨てて、俺の女になった方が幸せだぜ?』」
齢✖✖歳にも満たないだろう少女を容赦なく犯していく男は、そんな彼女の様子を嘲笑うかのような笑みを浮かべていた。少女の腰に手を回し、背後から秘部を自らの陰茎で鋭く貫いて――――自身の敵でもある少女が徐々に堕ちていく様を、恍惚として味わっていた。
少女も少女で、序盤で見せていた威勢の良さは影も形も見せなくなっている。
今ではもう、与えられる快楽に為す術が無く、ただ喜んでそれを受け入れるばかりで……なんともはや、筆舌に尽くしがたい異常な光景が広がっていた。
(でも、少しだけ納得しちゃうかも……こんなにおち○ちんされたら……あたしだって)
媚薬や性具。少女が受けた拷問という名の快楽漬けは多岐にわたる。
僅か18ページ程度の中で、少女の身体は間違いなく変化していった。瞳にすらハートマークを浮かべた有様は、とてもじゃないが、戦う使命を背負った者とは思えない惰弱ぶりだ。
彼女の堕落していく様を眺めながら、自慰に及ぶ指の動きを加速させる。
くちゅくちゅと雌穴が泣き、膣内の一際敏感なところを指先がなぞった。少女同様、エレナ自身も喘ぎ声を叫ぶようになり、膣を慰める手付きは激しさを増していく。
愛液に濡れるベッドシーツ。彼が帰ってきたら、何と言い訳していいのやら。
それでも愛撫は止まらない。
コリットした乳首を弾き、切なさに震え、息荒く台詞を音読し続けた。手錠に繋がれた少女。抵抗することも出来ず、ただ犯されるだけだった彼女の物語も、ようやく終盤を迎え――――
「『あっ、んん、んんんっ…………!! おち○ぽしゅきぃ、大好きぃ……♡ 魔法少女おま○こ、貴方のおち○ぽに完全敗北しちゃってるよぉ……♡♡ いっぱいいっぱい
敗北を認め、快楽に従順となった少女には、もはや希望など存在するはずもない。
バックで犯される少女。
その表情は、幸せを噛み締めた笑顔に違いなかった。快感に震える雌犬としての姿……そこに”魔法少女”だった頃の面影はなく、幼い少女が悪に堕ちる現実だけが存在した。
(強いの来ちゃう……っっ、自分で弄って、おま○こイッちゃう……ん、大体なんで性器を黒い線で隠しているのかしら……これじゃあ、余計に興奮しちゃうじゃない……!)
高まる熱気につられ、愛撫を続けるエレナ自身の手付きもラストスパートへと突入していった。指という非常に細く短い触覚では最奥へは届かず、それが物足りなさを感じさせたが、絶頂が近付いていることには違いなかった。
少女に自分を映し見ているためか、乱暴に犯す相手の男もまた「彼」のように思えて仕方ない。よく見れば似ていないでもないし、妄想が膨らんでいくのが分かってしまった。
もしも――――もしもだが、
自分が魔法少女として、彼が悪の組織の一員として……互いに対立しあうことを運命付けられ、ある日、彼に捕まえられたとしたら――――きっと、この本と同じようなことをされるに違いない。
「『くっ……あたしを縛るなんて、いい度胸してるじゃない。こんなことされても、私は――――マハトマ♀エレナは、貴方になんて絶対に負けないわ!』」
想像したのは、鎖に拘束された自分の姿だ。
ぴっちりとしたレオタードもボロボロに破かれて、そんな自分を暗い部屋に閉じ込めた張本人が目の前にいる。彼はにやりと笑みを浮かべて、自分の方へと近付き――――
「『よく喋る口だな、相変わらず。そんなお前の口は、これで塞いでやるよ』」
「『んむぅ、んじゅる、じゅぷ、じゅぷんっ……はふぅ、ん”ぶ、んむぅぅ…………!!』」
己の口内へと侵入を果たす彼の剛直。
普段とは異なり、悪意しか存在しない陰茎の抽挿が喉奥を蹂躙した。じゅぷ、じゅぷ、じゅぷ。両手を万歳の状態で縛り上げられた自分には、抵抗の仕様がない。呼吸さえままならぬほどの乱暴さであっても、彼は素知らぬ顔で腰を前後させる。
「『美味しいか、マハトマ♀エレナ。俺のものは』」
「『ん、ぶぅ、じゅるる……ぶじゅぅぅ、じゅぷ、ぷはぁ……こんなもの、美味しくなんて……んぅんんっ、んぐ、んくぅ、じゅずるるっ…………ちゅぱ、ちゅる、んんんんっ………!』」
暴力的に、ただただ暴力的に。
いきり立った肉棒を突っ込まれ――――そうした自分の姿を想像するだけで、全身が跳ねるように震え出す。熟しきった雌穴には、指による愛撫でじゅぼじゅぼと刺激を与え続けた。
「『射精すぞ、受け止めろ……!!』」
「『んむ、んんぅぅぅぅ…………っっ!!』」
口内に吐き出される射精の感触。
勿論、想像の中でのことだと分かってはいたが、喉を鳴らした。雄の匂いと熱が口内に広がる。そう錯覚してしまった途端、その先に続くだろう展開を求めずにはいられなかった。
「あ、だめぇ……気持ひいいの、大きくなって……はあぁ、あぁんん、んん、はぁっ、あっ、オナニー、ぜんぜん止まらない、くふぅ、んっ……んぁぁぁぁっ……♡」
ベッドに蹲るようにして倒れたエレナ。
だけど、その腕は絶えずして自らの性感帯を弄っていた。右手で乳首を弄り、股間の方へと伸ばした左手は膣内の奥へ奥へと
「『ひぁぁ、おち○ちん、あたしのおま○この中、挿入ってきたぁ……! セックスされてぇ、ん、あ、あ”ぁ、んくぅぅ……! へ、変に……あん、ぁ、頭が、変になっちゃう、おち○ぽで乱暴に犯されて、いやらしい気持ちになっちゃう、んはぁぁっ…………♡』」
肉棒が膣内を猛進し、ぱんぱんっと景気の良い音が鳴り響く。
そこには愛なんて無い、一方通行の欲望に満ちていたが――――相手を「彼」だとしてしまったためか、酷い仕打ちを受けて喜んでしまっている自分がいた。
乱暴に扱われることに、歓喜を覚えているのだろうか。
認めたくはないが、認めずにはいられない。自分には元々、こうした素養があったのだと。普段から気丈に振舞っている分、粗雑にされることへの願望があったのかもしれない。
「『初めて会った時から、お前を俺のものにしたいと狙っていたよ。
「『んぁ、ひぐっ、んやぁぁぁ…………! あ、あぁんん、はぁあっ、ん、んっ、貴方の
蕩けきった膣内を擦る肉棒、その生温かさに、妄想の中の自分が堕ちていく。間断の無い抽挿の繰り返しによって五体は麻痺し、脳内は酩酊感に襲われた。理性はとっくに崩れ去って、雄の欲望をただただ受け入れる。本能はもう、どうしようもないまでに敗北を認めていた。
それでも、一応の抵抗を言葉として叫ぶ。
半ば反射にも等しい虚勢だったのかもしれない。自分という名の彼女は陥落する寸前で持ち堪えていた。そんな様子を見た彼も、ここぞとばかりに畳みかける。
「『それでこそだ、マハトマ♀エレナ……っ、だからこそ、堕とし甲斐がある……! このまま膣内に射精して、お前を完全に俺のものにしてやるぞ――――ッ!!』」
「『やぁ、ぁんっ、
抵抗感を示すが、所詮は口だけだ。
疼き出した子宮は彼の精液を――――彼という存在そのものを受け止めようと、口を広げている。膣内射精されることへの本能的な欲求。自分を孕ませようとしている肉棒の激しさに、身体全体がきゅんきゅんと鳴いていた。
「『そんなこと言って……お前だって、俺のち○ぽをすんなり呑み込んでいるじゃないか。だらしなく喜んで……ママになる準備が出来た証拠だな。――――行くぞ……孕めっ!!』」
そうして。
彼の射精感が限界へと達し、亀頭を子宮口へと押し付けた状態でそれが吐き出された。
その瞬間を狙ったように、現実の自分もまた絶頂へと到達す。指先が膣内の最も弱い箇所と陰核とを愛撫して――――蹲りながら、盛大に果てた。
「いく、イク、マスターに
ぶしゅううぅ、と。ぐちゃぐちゃに蕩けきった雌穴から、勢いよく潮が噴き出された。
ベッドに湖を作るほどの絶頂。びくんびくんと身体を震わしながら、射精の感覚を味わう。無論、実際に子宮内部を精液に満たされたワケはない。全ては彼女の妄想の範囲内で始まり、終わっただけの……錯覚に過ぎないことではあった、が。
(あぅ、ん……結局、最後までしちゃった……)
後悔のような感情が込み上げる。
最近、ご無沙汰だったことが原因だろうが、それにしても夢中になりすぎた。自室ならともかく、彼の部屋で惜しげもなく自慰に耽るなど……見られていたら憤死していに違いない。
(すぐに片付けなくちゃ……あの子が帰ってくる前に)
痺れに襲われた身体を起こし、自慰の証拠を消し去ろうと試みるエレナ。
絶頂の余韻を響かせながら、一先ずはそう、ベッドのシーツだけでも取り換えなければと立ち上がった、その時だった。
カシャッ
「…………は?」
扉の方から聞こえたそんな
頭が上手く働かない。ハッキリと目に見えているのに、理解するのには時間を要した。
「あ、ぁ、あぁ……………!」
否、仮に思考が冴えていたとしても、理解するのは難しかっただろう。
だって、扉の近くには――――
「ぁ、見つかっちゃった……」
「サナト・クマラ――――ッッ!?(※悲鳴)」
――――ビデオカメラと呼ばれる機械を片手に、此方を観察している彼の姿があったから。
∞
次回予告的なサムシング。
あたしはキャスターのサーヴァント、エレナ・ブラヴァツキー。
マスターの部屋で自慰に夢中となっていた私は、部屋の外から此方を盗撮している彼に気付かなかった。私は彼にその時の映像を脅しに使われ、気が付いたら……
魔法少女のコスプレをしていた。
ヴラドのおじさんが一晩で作ってくれた魔法少女用のコスに着替えた私は、マスターに名前を聞かれて、とっさにマハトマ♀エレナと名乗り、彼にその映像を捨てさせるため、彼の性的な要求を呑むことにした。
――――小さくても叡智は同じ。
――――見た目は
――――たった一つの神秘を見抜く、その名は……魔法の少女導師、マハトマ♀エレナ!
まあ、要するに……コスプレエッチという名のハメ撮りは次回な。
p.s
アンケートへのコメント、ありがとうございます。
約定通り、最も票数の多かった一、二鯖あたりを主役にしてみたいと思います。各人、好みや抵抗などが様々あるでしょうが、そこは純粋な投票の結果ということで納得されたし。念のため、投票は明日の夜まで待ち受けます。そこを最終結果として、海編に追加投稿していくつもりです。