Star Dust Space chapter2 作:深緑 風龍
エンヤ「さてと、儂もそろそろ行くとしますかね。」
DIO「待て、エンヤ婆。」
エンヤ「DIO様?」
DIO「今回は私達も行こう。」
エンヤ「DIO様自らですか!?いけません、まだ貴方の体は!」
DIO「分かっている。しかし、今怪しげな気配がした。恐らく、お前が言う星の勇者を阻む者かもしれないな。」
エンヤ「なんと!」
DIO「もう既に荷物は片付けた。後は外にいるペットショップも連れて、テレンスとヴァニラを呼んで、ここを出るのみ。」
エンヤ「……分かりました。」
-パキスタン-
ガルッチ「濃霧に入ったか。ミスト、透視はできるか?」
ミスト『ちょっと待って………、駄目……、今回サポート出来ないわ。』
ガルッチ「そうか……、となると厳しいな…。」
月「ガルッチさん、向こうに町が見えます。今日はあの町で休んで、また明日霧が晴れたらカラチと言う場所に向かえば良いじゃないでしょうか。」
ガルッチ「そうだな。」
ポルナレフはつくづく良いホテルがあることを願うばかりだ。もちろん彼にとっての良いホテルというのは、『良いトイレ』がついているホテルのことだ。ポルナレフはいまいちインド・西アジア方面のフィンガー・ウォシュレットは馴染めないらしい。
フィンガー・ウォシュレットとは、その名からもわかる通り。トイレットペーパーはなく、左手の指を使ってゴムホースから出る水で清めるというもの。インドや西アジア方面ではフツーの方式だ。ぶっちゃけポルナレフには同意だが、どうでもいい。
そうして一行は崖下に見える霧に覆われた町に入った。
ジョセフ「なかなか綺麗な町じゃないか。人口は数千人という所か。ホテルもありそうだな。」
花京院「あのレストランでホテルはどこか聞きましょう。」
花京院の提案でジョセフは近くのレストランでホテルの場所を聞くことにした。
呂布「ふん、だが妙に静かだな…。」
ガルッチ「確かに…、まだ真夜中なのは確かだが……。」
ギル「念のために、心眼でどれくらいいるか調べてみるのもよいだろう。」
ガルッチ「そうだね。心眼Lv6!『生態探知』!」
この町にいる人達を調べるために、心眼を使って調べてみた。だが妙だった。何度も何度もやってみたが、この町の人口は0人と書かれていた。
ガルッチ「(どういう事だ?僕みたいな幻術を使う奴でもいるというのか?)」
調べている間、ジョセフ達が戻ってきた。だが、何処か深刻な顔だった。
ジョセフ「ガルッチ達、どうやらやばい状態に巻き込まれたようだ。」
一体どういう事なのかと思った瞬間、そこには数々の穴を開けられて死んでいる男が横たわっていた。しかも、なぜか出血も見られていなかった。
ガルッチ「………やはり、妙だな。」
しばらくして警官がやってきて、インドの旅人の遺体を担架で運んでいくのを見送る一行の元に小さい老婆がやってくる。
エンヤ「旅のお方のようじゃな……この霧ですじゃ、もう町を出るのは危険ですじゃよ。崖が多いよってのォ……。」
ガルッチ「確かにそうですね。あの、ここにホテルはありますか?」
エンヤ「勿論ありますぞ。ささっ、こちらへ。」
そう言い、皆は小さい老婆に従い着いていった。ちょうどホテルを探していた一行にとっては渡りに船の申し出だ。もちろん断る理由など微塵もない一行は、老婆の案内にしたがってホテルを目指す。しばらくして、到着したのか老婆は足を止めてこちらに振り返る。
エンヤ「ささ! ジョースター様。あれがわたしのホテルですじゃ。ご案内いたしますよって……ついてきてくだしゃれ。」
ガルッチ「(ん?ジョースター様?)」
アヴドゥル「なかなか立派なホテルですなぁ。」
エンヤ「いえいえそんな……立派だなんて、とんでもごじゃりませんですじゃ……。」
ポルナレフ「良いトイレがあるといいなァ……。」
そんな会話をしながら、老婆が再び歩き始めたところで、ガルッチが呼び止める。
ガルッチ「あの、お婆さん。ジョースターと呼んだけど、どうやって分かったのですか?」
エンヤ「いやですねェ、お客さん。今さっきそちらの方がジョースターさんて呼んだじゃありませんか。」
ガルッチ「え?そうなのか?」
ポルナレフ「いやいや、俺は呼んでねえぞ?」
エンヤ「言いましたよォ。客商売を長年やってるから、人様の名前はパッと覚えてしまうんですからねェ!確かですよォ~。」
ガルッチ「………。」
少々疑問しかないが、念のために調べに行くか。部屋に入ったら。そう思い、ホテルの中に入ると、何だか帽子なのか髪なのか分からないぐらいの頭をしていて、顔には変な模様が額から鼻先と顎が着いている男がいた。
???「いらっしゃいませ、お客様。名簿はこちらにありますので、書いてください。」
とりあえず、全員名前を書き、各々部屋に入った。
ガルッチ「(んー、妙だな。あの婆さん、何でジョースターの名前を知ってるんだ?あの霧と良い、婆さんといい、しかもここ妙に邪悪な気配がするし……。)」
ガルッチはベットの上で転がりながら考えていた。そこへ…。
???「失礼、ガルッチさんはいますか?私はヴァニラ・アイスと申します。」
ガルッチ「あ、はい。何でしょうか?」
ヴァニラ「ある人物がお呼びになっています。」
ある人物?一体…。
ヴァニラ「貴方の恋人達や友も待っています。」
ガルッチ「え?ちょっと待て、何で…ってあーもー、真相を確かめるためにも行ってみるしかねえな!」
少し落ち着きづらかった為、仕方なくヴァニラという男に着いていった。
DIO「来たか……。」
ガルッチ「…………は?」
え、何やってんのこの人。いや人じゃなかった、吸血鬼だったな…ってちゃうちゃう。
ガルッチ「一つ聞くけど、あんたDIOか?」
DIO「それ以外誰がいる?」
ガルッチ「…………………………………………お前、何でこんなところにいるの?此処普通、エンヤ婆との戦闘じゃなかったのか?」
エンヤ「そうは言うんじゃが、緊急じゃったんじゃ。気配を察知したDIO様のお陰で、館は犠牲になったものの、どうにか無事じゃったからのう。」
ガルッチ「………奴らってことか。」
どうやら一足遅かったようだ。だが、それでも無事に脱出したようだ。
ガルッチ「ところで、フラン達は?」
DIO「あそこでテレンスとゲームをしている。」
ガルッチ「おい、スタンド使ってねえだろうな?」
テレンス「いや、さすがにやりませんよ。」
イリヤ「あーもー、また負けた!」
どうやら、ぷよぷよフィーバーで勝負をしていたところ、あっさりと負けてしまったイリヤであった。
ギル「ふむ、ならば我がやるとしよう。勝負は『DDFF012』だ。行くぞゲーマー、その実力で十分か?」
テレンス「いいでしょう、着いてこれるか?」
ガルッチ「………楽しそうだな。」
ヴァニラ「私とて、やりたいですが……テレンスが強すぎる。」
エンヤ「ま…まあそれは良いとして、ヴァニラよ、一時的にテレンスの所に行ってくれんかね?」
ヴァニラ「御意。」
ヴァニラはそのまま、テレンスとフラン達がいる部屋に入っていき、扉を閉めた。
エンヤ「さてと、改めて自己紹介させてもらうが、儂はエンヤ・ガイル。運命の預言者じゃ。」
ガルッチ「運命の預言者?時空の賢者とは違うのか?」
DIO「時空の賢者は、我が友のプッチがやっている。私とて、驚いているんだ。」
ガルッチ「プッチが時空の賢者か……。」
DIO「事情は知っている、どうやらお前は幻想郷で起きた事件でここに来たようだな。」
ガルッチ「ええ、ですがホリィさんのスタンドを発覚して、DIOを倒す旅になりましたが…。」
DIO「それか、残念ながら私は違う。確かに私は蘇り、スタンド発覚後、ジョースター家の者共がスタンドを覚醒した。だが、ここからは私も予測外な事があった。その承太郎の母を苦しめているのは、私と同じ名であり、私が承太郎に勝ったという、『DIO』が元凶だと思われる。」
ガルッチ「も……もう一人のDIO!?」
DIO「私も詳しく知らぬが、恐らく君が言う無の神が次元を超える力を得たに違いない。」
ガルッチ「なるほど、いわばアイズオブヘブンのDIOってことか。」
DIO「そう言うことだな。名付けるなら、『
ガルッチ「そのままだなおい。(・_・;)」
DIO「私だからな。しかし、驚いた事にジョセフが追い出したと言われるカーズが戻ってきている…。それだけではない、我が息子のジョルノと敵対した暗殺部隊と親衛隊、承太郎の娘の徐倫の敵対した者共が、H・DIOに下っていった。しかも大軍の吸血鬼やゾンビのおまけ付きだ…。」
ガルッチ「あー、暗殺部隊の所だが、メローネは僕がやっといた(意味深)。しかしそんな大軍がいるとは……。」
DIO「そうか。だが脅威は去っていない。念のために君たちの仲間に会い、イギリスのジョナサンの家に向かわせて置いた。」
エンヤ「もしこのまま行けば、H・DIOの餌食になるじゃろうと予言がきたからのう。手は打たせてもらった。」
兄さんと接触していたのか、運命の預言者がいるとは予想外だったな。だが、時空の賢者と運命の預言者か……、今思えば悪役もやっているんだったよなぁ…。
ガルッチ「……預言者はどうなってる?」
エンヤ「………残念ながら、時空の賢者とは違って、精々10人ぐらいなんじゃ。かつては多くいたが、中世で言う魔女狩りと似たような事のせいで少なくなったんじゃ。」
ガルッチ「預言者狩り……か。無の神の信者がやったのか?」
エンヤ「然り、じゃが優秀な預言者であるレンゲルが、何者かの手に殺された。」
ガルッチ「レンゲル?」
アヴドゥル「レンゲル・ムハンマド・キリシタン。かつて星の勇者の一人と言われた預言者か。」
扉が開くと同時に、承太郎達が入ってきた。
ジョセフ「まさか、ここで対峙するとはな。DIO!」
DIO「ジョセフか、済まないが貴様らと戦う動機はない。」
ジョセフ「何を言う!貴様を倒せば、ホリィを救えるんじゃ!」
ガルッチ「ストップ!元凶はDIOでも、もう一人のDIOだ!」
ジョセフ「はぁ!?ガルッチ、お前そいつをかばうのか!?」
ガルッチ「僕はDIOの母親とジョナサンに約束した!DIOを助けてあげてと!だからいくらジョセフでも、手を出すなら僕を殺してからにしろ!」
そう言い、暁丸と闇夜丸を抜き、スタンドも発動させて構えた。
ジョセフ「こ…この者、どう足掻こうと退かないという凄みを持っているのか…。」
アヴドゥル「ジョースターさん、ガルッチの言うとおりです。今は敵対している暇ではありません。」
ジョセフ「な、アヴドゥル!?お前も!?」
承太郎「じじい、助けたい気持ちは分かる。だが、まずは話を聞いた方が……。」
ジョセフ「…………。」
ジョセフは立ち尽くした。孫である承太郎にも、DIOの話を聞こうというばかげた事を言ったせいで、ショックを受けた。だが、それが憤怒を呼び起こした。
ジョセフ「ぬぉぉぉ!!!DIOォォォォォ!!!」
ガルッチ「やらせない!『
ジョセフの波紋とガルッチの波紋がぶつかり合いが始まった。
ジョセフ「どけい!DIOを殺させろ!!」
ガルッチ「ホリィさんを助けたいのは皆同じだ!だが、元凶はDIOであってあのDIOじゃない!!」
ジョセフ「知るかぁ!!そこをどけ!『
ガルッチ「ジョセフ……、その痣……あんたまさか!!」
ジョセフ「そうじゃ!儂こそが星の勇者を阻む者、DIOを倒す為に存在しているものじゃ!!」
承太郎「じ……じじい!?」
DIO「承太郎……、下がってろ。」
何かの力を感じたのか、承太郎を下げた。
ガルッチ「そうか……、ならば容赦はしない!『
ジョセフの波紋の色と違って、青と黒の光が拳に宿り、ジョセフの義手をぶち壊した。
ジョセフ「ぐ……、まさかこうなるとは…。」
ガルッチ「僕だって波紋使いだ。太陽の波紋と月の波紋を融合した波紋疾走を食らってみろ!『
右拳から炎が、左拳から氷を纏い、ジョセフにぶつけた。そのまま吹っ飛ばされ、外に放り出されたが、受け身をとり、よろけながらも撤退をした。
ジョセフ「し……仕方あるまい……、一度撤退し、体勢を立て直さんと…。あとズィー・ズィーも助けんとのう……。」
フラン「何の騒ぎ?」
ガルッチ「敵襲だ。だが、もう終わらせた。」
こいし「敵が?一体誰が……。」
ガルッチ「………。」
こいし「…もしかして、ジョセフさん?」
イリヤ「嘘……お兄ちゃん、嘘でしょ?」
ガルッチ「ジョセフは………、自分から星の勇者を阻む者と言った…。今後、僕達を追うかも知れない…。」
クロエ「……。」
皆は驚愕を隠せなかった。何しろ仲間だったはずのジョセフ・ジョースターが、星の勇者を阻む者だったと言うことに、信じられなかったのだ。
ガルッチ「4人とも、辛いってのは分かってる。僕だって仲間だったジョセフを殺したいとは思いたくない。」
承太郎「ガルッチ……。」
ガルッチ「DIO、ホリィさんを救う方法は?」
DIO「………H・DIOを倒す。または、ジョセフを殺す。」
ガルッチ「ジョセフを!?」
花京院「DIO、それって本当ですか!?」
DIO「スピードワゴン財団の一部が、私に情報をくれた。どうやら、ホリィの人格崩壊は、ジョセフも握っているようだ。自分の娘に手をかけるとは……、ジョナサンが泣くぞ…。」
呂布「……俄には信じがたいな。」
玲綺「私もです、優しい人なのに…どうして…。」
エンヤ「どちらにせよ、大半のスピードワゴン財団はホリィさんを別のところに輸送させました。」
どちらにせよ、もうジョセフは敵対関係になってしまった。運命とは、残酷な事を運んで来るものだなと、改めて実感した。
ガルッチ「覚悟を……決めるしかないな。承太郎、花京院、アヴドゥル、ポルナレフ。君達はどうする?」
承太郎「俺は………、ガルッチと共に行く。」
ポルナレフ「俺もだ。」
アヴドゥル「私はエンヤ婆さんと仕事関係でそちら側に行かせて貰う。」
花京院「ジョースターさんには悪いですが、僕もお手伝いします。最後の最後まで。」
ガルッチ「そうか、それじゃDIO。今後はよろしく頼む。」
DIO「勿論だ、ガルッチよ。」
こうして、ジョースターとDIOとの歴史的同盟が交わされた。それと同時に、新たな血統の戦いが、始まる。
-to be continue⇨-