※この作品はR-18です。

Star Dust Space chapter2   作:深緑 風龍

18 / 71
第6-11章 婚約の誓い

-ジョースターの館- -夜ノ刻-

 

時の試練を終え、フラン達と一緒に眠ろうと思ったガルッチだったが、なかなか眠れなかった。実のところ、寝ようにも寝れなかったのには原因があった。

 

ガルッチ「はぁ、これを渡したいけど、タイミングがなぁ…。やっぱり押しに弱いのかな…僕って…。」

 

それは、3つの箱の事だった。いや、正確にはその中身の事だった。箱の中身は、結婚するための指輪が入っていた。一つは深紅色のガーネットの宝石に彫りにはフランの翼が描かれている指輪、二つはサファイアの宝石に彫りには閉じたサードアイが描かれた指輪、3つはトバースの宝石に彫りには雪の結晶が書かれた指輪があった。どれも全て店で買った物だと思われているが、実はガルッチ本人が作った指輪なのだ。自分の指輪は翼が彫ってあるアメジストのリングにアクアマリンの宝石をつけた指輪なため、結婚式の時にと取っておいていたのだ。ただ渡すだけなのに、何故か勇気が出てこなかった。

 

ルビー「おやぁ?屋根の上で悩み事ですかガルッチさん。」

ガルッチ「ん?ルビーか?」

ルビー「なんか元気無さそうですね。如何したんですか?」

ガルッチ「あー、察してくれ。」

ルビー「ん?3つの箱……はっはーん、そう言うことですね?」

 

あんたのシークレットデバイスはどうなってんだよ…ってツッコミをいれたいけど……そんな元気ねえしなぁ…。

 

ルビー「そんなの、3人に渡せば良いじゃないですか。僕と結婚してください!みたいな?」

ガルッチ「そこだよ、そこが1番困ってんだよ。ただ渡してそれ言えればいいのに、怖いのか知らないけど、言えないんだ。恋愛感情は滅茶苦茶疎いし、何より押しが激弱だし……。」

ルビー「はぁ、呆れますねぇ。夢見るイリヤさん程ではないですが、これはこれで面倒くさいですねぇ。」

ガルッチ「しょうがねえだろ、こう言う性格なんだし…。」

ルビー「あら、殴ってこないんですね。」

ガルッチ「面倒くさい性格なのは自覚してるし、偽る必要ないし。」

ルビー「(駄目だこの人、早く何とかしないと…。)」

 

さすがのルビーも、最早呆れて物が言えない状態になっていた。

 

ルビー「全く、今早く言わないと、女の子達に逃げられますよ?」

ガルッチ「逃げられるどころか、あちらから来ていますが…。」

ルビー「そう言うことじゃないですよ。フランさんとこいしちゃん、イリヤちゃんの事が好きなんでしょ?」

ガルッチ「そりゃあ勿論だよ。だが……。」

ルビー「ルビーチョップ!!」

ガルッチ「って危な!?」

 

チョップをするも、白刃取りで防いだガルッチ。

 

ガルッチ「おい、いきなり何すんだよ!」

ルビー「少し渇を入れようかと。というか滅茶苦茶受け止めてるじゃないですか!?」

ガルッチ「あんたが攻撃するからだろ!こちとら何時でも防げるように、常に廻りを気にしてんだよ!」

ルビー「でしたら恋愛に関しても自信持ってくださいよ!この剣術戦闘馬鹿!」

 

さすがに言い過ぎたのか、ルビーは殴られる体制を取った。しかし、一向に攻撃が飛んでこなかった。一度ガルッチに振り向くと、一筋の涙がこぼれていた。

 

ルビー「ガルッチさん?」

ガルッチ「……分かってる、分かってるよ……それぐらい……。でもよ、生まれてこの方……真面じゃないんだよ……。憎しみばかり抱いて……恋愛感情とか……それすら捨てていったようなもんだぞ。それを……50歳以上の僕が……今更自信持って言える訳ねぇだろ!!」

 

これが本心だった。最初からこんな恋愛感情を捨てるべきだった。憎しみを抱かなければ、普通に魔法学校に入り、好きな子と付き合う。そして結婚し、幸せな家庭を持つ。いわばガルッチは、人々みたいに普通の人生が羨ましかったのだ。

 

ルビー「………全く、本当に困った彼氏ですねぇ。仕方ありません、3人を起こしてきます。」

ガルッチ「え?ちょっとまっ!?」

 

そのままフラン達を起こしに行ったルビーだった。

 

ガルッチ「………如何しろと言うんだよ、ただでさえ押しに弱いのに。」

こいし「お兄ちゃん、押しに弱くったって良いんだよ。」

ガルッチ「でもよ………………ってこいし!?何時此処に!?」

こいし「ルビーが女の子がどーのこーの言ったところから。フランちゃんもイリヤちゃんも一緒にね。」

 

マジかよ……、全く気が付かなかった。っていうか気配遮断スキル高くねえか!?なんか最近なかなか気配が察知できないなって思ったら、スキルかよ!

 

フラン「何でここに居るのかって顔をしているわね、お兄ちゃん。」

ガルッチ「そ……そりゃあまあ、そうだけど…。」

フラン「もう、お兄ちゃんが結婚しようって言って断る理由なんてあると思う?」

ガルッチ「………皆無だな。」

フラン「でしょ?こいしちゃんだってそうだし、イリヤちゃんもそうだよ?」

イリヤ「それにお兄ちゃん、別に言わなくたって私には分かるわ。むしろ、凄く嬉しいもの。」

ガルッチ「イリヤ……。」

こいし「しかもこれ、自分で作ったんだって?凄いわこれ、誰でも射止める事ができるわ。」

ガルッチ「こいし……。」

フラン「お兄ちゃん、ううん、ガルッチ……未だに重荷を背負っているけど、不安だったら……甘えて良いのよ?」

ガルッチ「フラン……。」

フラン「それに、言ったでしょ?もうずっと、離さないからねって。どんなに嫌がろうが、絶対離さないわよ?」

 

そうだった、この子らは離さないと言ったら離さないんだったな。特にフランは…。全く…ホントにもう……。

 

ガルッチ「そこまで言われると………、泣きたくなるじゃねえか…。」

フラン「本当にありがとう、こんな私を好きになってくれて。」

こいし「この戦いが終わったら、みんなを呼んで、結婚式を挙げましょ?」

ガルッチ「……ぐすっ……、そうだな。お爺ちゃんが着たあの衣装あるかな?」

イリヤ「私は、天の杯の衣装でいいかな?」

ガルッチ「とにかく……、この戦い……絶対勝とうね。」

 

そう微笑みを出そうとしたが……。

 

ルビー「はーい、死亡フラグを建築しました!いやー『この戦いが終わったら、結婚しよう』とは、なんてファンタスティックなフラグなんでしょう!そしてお互い死んで、『一緒に結婚しようって言ったじゃないか!!』って言うんでしょうねぇ。」

 

………このバカステッキィィィィィ!!!!

 

ガルッチ「………フラン、こいし、イリヤ。彼奴にどういう罰を下せばいい?」

フラン「お兄ちゃんの時間止めで殴って、その後イリヤちゃんの時止めで凍らせて、こいしちゃんの時の加速で斬り裂いて、最後に私の時戻しでその繰り返しって事でいいかな?」

ガルッチ「……ワォ。」

こいし「結構エグい考えが来たね……。」

イリヤ「でも気に入った、それで行こう。」

ルビー「……あのー、一体何を……。」

ガルッチ「さぁ、ルビーよ。」

4人「お前(貴方)の罪を数えろ(数えなさい)!!」

 

その後、ルビーの姿を見た者はいなかった……………。

 

 

──ルビー ここで眠る。

 

 

ルビー「ってやめてくださーい!!作者さん、私を消さないでくださいよ!」

 

冗談に決まってるだろう、そんなことしたら魔法少女になれないしね。だが、反省しろ。

 

ルビー「ウィッス。」

ガルッチ「まだまだ終わりじゃねえぞ、ルビー!」

ルビー「オデノカラダハボドボドダ!」

イリヤ「これを喰らいなさい!『ブリザードフェザー』!!」

プリヤ「(;¬_¬)」

ルビー「イリヤザン,ナズェミテルンディス!!」

こいし「こっちを見なさい!『リッパースラッシュ』!」

ルビー「オンドゥルルラギッタンディスカー!!ウェ!?」

フラン「爆砕しなさい!『ブレイクダウン』!」

プリヤ「プイッ。」

ルビー「ウゾダドンドコドーン!」

 

この繰り返しで、ルビーは考えるのをやめた……。チャンチャン

 

 

-暁ノ刻-

 

ギル「我が雑種よ、夜は楽しんでいたようだな。」

ガルッチ「ああ、清々しい気分だったよ。」

ギル「なるほど、通りであの物がボロボロになってると思った。いやはやよい愉悦だ。」

 

どうやら、我が雑種は何かと吹っ切れたようだな。結婚か、我には訪れることのなかった事だが、もし願うことなら、ずっとこの者のサーヴァントでもよいかも知れん…。その代わり、白野とお別れかも知れんな。この我が迷うとは、困ったものだな…。

 

ガルッチ「ギルガメッシュ?」

ギル「気にするな、我は少し考え事をさせていただく。」

 

そう言い、ギルガメッシュは席を立ち、ベランダに向かった。

 

白野「………ギル。私ちょっとベランダに行ってくる。」

玉藻「如何したんでしょ?」

エミヤ「さぁ、少しそっとした方がいいかもな。」

岸波「……もしかしたら。」

3人「?」

岸波「白野のサーヴァントをやめるかもしれないね。」

3人「!?」

 

驚いた3人は急いでギルガメッシュの所に向かった。しかし…。

 

ガルッチ「3人とも、ギルガメッシュと白野の事はそっとしてやってくれ。仲間なのは分かる、彼は意外と僕みたいな感じなんだ。」

エミヤ「し……しかし。」

ガルッチ「分かってる、だからこそだ。」

 

っとその時、窓が割れる音がした。

 

???「おう、いたいた。」

ガルッチ「誰だ?」

???「俺はエシディシ。おっと、俺は攻撃しに来た訳じゃあねえ。H・DIOから伝言を渡されたんだ。」

エミヤ「奴から?」

エシディシ「『一週間後、エジプトのカイロに来い。そこで決着を着けよう。』とのことだ。皆にそう伝えておけ。じゃあな。」

 

そして窓から出て行った。

 

ネロ「エジプトか…、そこに奴が待っているのか。」

玉藻「ですが、何故わざわざ?罠のような気がしますが…。」

ルビー「……少なくとも………、嘘は………言ってません………。」

プリヤ「だってさ。」

ガルッチ「一週間後か…、十分かもな。」

プリエ「何が?」

ガルッチ「修行時間的に。」

プリエ「そっちね…。」

 

そう言い、ガルッチは外に行った。

 

エミヤ「……そういえばガルッチの武器、増えてないか?」

ネロ「確かに……。」

玉藻「………あれ何処かで見たような。」

岸波「……とにかく、この事はジョージさんに伝えるね。」

 

ギルガメッシュside

 

ギル「はぁ、此処まで迷わされるとは思っても見なかったな………。」

 

思えば我が雑種と出会ったのは、奴の精神世界だったな。あの態度は気に食わなかったが、何故か気に入ってしまった。あの麻婆豆腐を完食したことも、未だに憶えてる。その後…なんだかんだあって、いつしか彼奴がいないと満足出来なくなってきた…。我にとって我が雑種は、友ではなく弟として……。

 

白野「こんなところにいたのね、ギル。」

ギル「白野?何だ一体。」

 

何故白野がここに来たのだ?まさか、契約破棄か?嫌まさか…な。

 

白野「何だかガルッチと一時的に契約させたけど、やっぱり私じゃないと……駄目なの?何だか元気なさそうだし…。」

ギル「いや、我はそう思わんぞ?ただ……、白野よ……。」

白野「?」

ギル「我は如何すればいいのか……迷っているのだ。この我が……、如何すればよいのか…。」

白野「………もしかして、このままガルッチのサーヴァントとして……居たかったの?」

ギル「……いや、そうではなく……、その……。」

白野「分かってる、そのためにちょっと細工をさせて貰ったわ。」

ギル「?」

 

よく見ると、ギルガメッシュ用の最後の令呪が描かれていた。

 

白野「いい?今ガルッチが仮マスターだけど、私の令呪が消えると、正式にガルッチのサーヴァントになるの。」

ギル「まさか、白野……貴様最初から?」

白野「私よりガルッチの方が、主従関係的に相性が良いようだから、桜に頼んでこうさせてもらったの。ごめんなさい、ギル。」

ギル「………そうなのか。ついに我も、お役御免の時か……。よかろう、白野よ。最後の令呪を使うがよい。」

 

白野は、怒るのではないのかと覚悟をしていたが、意外にも優しい口調で話した。戸惑ったものの、白野は左手を掲げた。

 

白野「『令呪を持って命ずる、ギルガメッシュ。』」

ギル「………。」

白野「『この戦いが終わったら、私と結婚しなさい。』」

ギル「…………何?」

 

おい、今何かおかしな事を聞いた気がする。

 

ギル「白野よ、今何と言ったのだ?」

白野「この戦いが終わったら、私と結婚しなさい。」

ギル「……………………白野、貴様正気か?」

白野「じゃなきゃ、こんな事で令呪を使わないわよ。」

ギル「だが、貴様は経った今契約破棄を……。」

白野「主従関係をね?だから今度は、夫婦関係になりたいの。サーヴァントとしてではなく、男として、結婚して欲しいの。」

ギル「しかし、貴様にはキャス狐が居るではないか。妬まれてしまうぞ?」

白野「ううん、寧ろ協力してくれたわ。」

ギル「…………。」

白野「如何したの?ギルらしくないよ?こんなに戸惑うなんて。」

ギル「た……戯け者!さすがの我でも、戸惑うわ!」

 

まさか、婚約だと?こんなことってあるのか!?いやいや、落ち着くがよい、我よ。この者、本気で我の事が……!?しかし………、そうなると……。

 

セイバー「ギルガメッシュ。」

ギル「……せ……セイバー?」

セイバー「私は構いません、心を射止めようとした貴方の気持ちは分かります。ですが、貴方にはその人が居ます。私もお願いです、ギルガメッシュ。どうかその子を、幸せにして挙げてください。」

ギル「……。」

白野「それで、答えは如何なの?ギル。」

ギル「………よかろう、白野よ。今後は我の妻となり、幸せにしてやろう。それまでは、お前と岸波、そしてガルッチを守ってやろう。」

 

結局、我が雑種と変わりはないな。だが、よい。今度こそ守るとしよう、亡き友である『エルキドゥ』の為に、我が雑種と白野を……必ず守るとしよう。この慢心を捨てることを誓って、全身全霊を持って、お守りしよう。

 

ガルッチ「(何だかんだ言って、結局僕と一緒だったのか…。まぁ、その方がいいかもな。というか白野、最初からギルガメッシュのマスターにするつもりだったんだな…。まあ、今回はギルガメッシュに免じて赦してあげますか。……………幸せにしてやるぜ、アーチャー、白野。)あと、ちゃんと協力しろよ?玉藻、エミヤ。」

玉藻「わ……分かってますよ……。(く、まさか金ぴかにとられるとは思っても見なかったです!だが、相手が悪すぎる。今回は見逃してやる。)」

エミヤ「はいはい。(全く、ギルガメッシュの奴……。だが、仕方あるまい。それなら俺も手伝うとするか。)」

 

影ながら見守りながら、必ず守ると誓った3人だった。

 

 

孤高だった剣士は、3人の女の子と…。最古の英雄王は、元主人との婚約を誓い、必ず戦いに勝利しようと決意した。

 

 

これが僕の誓い、血に染まりし刃は、3人の女の子に洗い流され、本来の刃に戻る。少しずつだけど、清らかになり始めようとしている。結婚したら、少しぐらい甘えても……いいよね?

 

-to be continue⇨-

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。