※この作品はR-18です。

Star Dust Space chapter2   作:深緑 風龍

56 / 71
第8-12,5章 語られる過去

-クロノスウィング号 医務室-

 

永琳「って過去話なら、ここじゃ無く別のとこに行きなさい!!!」

エンド「ご尤もですね……。」

 

-ガルッチの部屋-

 

ガルッチ「っていうかさ、最初から僕の部屋でよかったんじゃないのか?」

4人「同感。」

エンド「すまん、あの場所医務室だって事知らなかった…………。」

雁夜「いやまず、エンドとガルッチの見分けがつかないんだけど…………。」

 

それにはみんな思ったが、ムラマサの方は違った。

 

ムラマサ「そうでもないよ?」

雁夜「え?分かるの?」

ムラマサ「若干ガルッチさんの方は、苺と百合の香りが漂ってるに対して、エンドは、蜜柑と菊の香りがするのよ。」

ガルッチ「え、僕そんなの出てるの?」

イリヤ「あ、注意深く嗅いでみると、お兄ちゃんの方から百合の香りが。」

フラン「ホントだ。」

 

実のところ、ガルッチは風呂に入る前は必ず頭と体を洗う時に使用するのが、百合の香りがするシャンプーを使う事が多いのか、いつの間にか百合の香りが身体中に染み付いていったのだった。

ちなみに、苺の方は恐らく血のニオイがしないように何かしらの魔法でかけていたらいつの間にか、苺の香りになってしまった。

 

こいし「そういえば、こっちのお兄ちゃんは蜜柑と菊の香りがするね。同じ体なのに………。」

エンド「あー、もしや生前の頃の…………。」

雁夜「丁度良い頃だし、そろそろ話そうか。」

エンド「あ、それもそうだね。ただ、こっちの記憶がはっきりじゃないから、その時は頼む。」

雁夜「分かった。」

 

そう言うと、エンドと雁夜は傍にあった座布団に座り込み、過去について話し始めた。

 

エンド「まず、過去の事だが、生前の職業は陰陽師だった。妖怪退治か人々に導きをするのが仕事…………なのだが、私の場合少しズレていたのだ。」

フラン「ズレていたって言うと…………、やっぱり他の陰陽師と違うの?」

エンド「いや、やることは変わりは無いのだが、弱った妖怪や魔物には保護していたのだ。何処か怪我をしているのならば、素早く治療したり、生まれたばかりの妖怪は父上や母上に頼み込んだりしたのだ。」

こいし「なんだか、そこだけお兄ちゃんっぽい気がする。」

エンド「事実さ。だが、確かにガルッチも似たような事をしていたな。」

ガルッチ「そうでもないと思うよ?絶滅寸前だったサキュバス達を滅ぼそうとしてたし、救えたはずの命ですら、この手で…………。」

エンド「だが、結果的にサキュバス達を守った。救えたはずのものに関しては、簡素な墓を建て、お祈りしたのだから、きっと亡くなった者は喜んでいるだろう………。」

 

納得がいかないような顔をしたガルッチではあったが、エンドは話を続けた。

 

エンド「さて、前置きはここまでにして、まずムラマサと雁夜の出会いだが、きっかけは私が家出したときだな………。」

クロエ「え?家出?」

エンド「元々、父上の事は尊敬していたのだが、あることがきっかけで、私は家出することになった。その時決まって、鎮魂大桜という桜に行ってたんだ。おそらくガルッチの固有結界で見たことあるだろう。」

こいし「あの桜、そう言う名前があったんだ。」

エンド「その場には、いつもフランがいて………。」

フラン「え?私?」

ガルッチ「…………もしかして、別世界にいたフランの事?」

エンド「そう。ただあっちにはミドルネームがあったんだ。フランドール・エリザベート・スカーレットって名前がね。」

フラン「エリザベート?え?あの竜の娘の?」

エンド「あ、そんなんじゃないと思うよ。単なるミドルネームだと思うから。話戻すが、その大桜に行ったときには、先客がいたんだ。それが、ムラマサと雁夜の出会い。いや、実際には雁夜がいた事すら知らなかった。」

イリヤ「え?それってどういう事?」

雁夜「そうだな、言ってみれば僕は、封印状態。つまり、姿を見せることも、声を発することも出来なかった。だから、本当に出会ったのはムラマサとエンドが告白しようと───」

5人「告白!?」

 

凄い食いつきなのか、エンドと雁夜は冷や汗をかいた。

 

ガルッチ「それで、どんな風に告ったの!?」

エンド「ガルッチ、君凄い食いついたな…………。いやまぁ、そのぉ………。ムラマサ、なんて言ったか覚えて───」

ムラマサ「(//∇//)」⇦気絶してます

エンド「あれ?如何して真っ赤になって気絶を?」

雁夜「あー、そういえばエンドが告白したとき、お互い真っ赤になってたよなぁ。」

フラン「教えて!」

雁夜「そうだなぁ………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンド[む………ムラマサさん………。]

 

ムラマサ[え?ど、如何したのよ。そんな真っ赤な顔をして…………。私のような半人半妖に、何の用?]

 

雁夜["ん?あの者また来たのか。だが、何やら様子が違うな………。"]

 

エンド[わ、私…………貴方と戦いに────]

 

ムラマサ[もう一度勝負って事?何度も言うけど、貴方の剣筋じゃあ私に勝てないわよ?]

 

エンド[いえ、そうではなくて……………そのぉ…………。]

 

ムラマサ[なんなの?はっきり言っちゃいなって。男なんだから、もう少し覇気とか────]

 

エンド[僕、ムラマサのことが、滅茶苦茶大好きでしゅ!!!]

 

雁夜["あ、噛んだな。"]

 

ムラマサ[ふぇ?]

 

エンド[お願いです、どうか………僕と付き合って下さい!!!剣筋もなんであれ、僕が受け止めきってみせましゅる!!!]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雁夜「って事があってな………。いやぁ、アレを思い出すだけでニヤニヤが止まらない。」

ガルッチ「噛みまくりの告白………、何それ滅茶苦茶萌える。」

フラン「お兄ちゃん、なんだか知らないけど鼻血がでそう。」

こいし「私も……。」

イリヤ「私はもう、鼻血が………。」

クロエ「」⇦鼻血が出すぎて気絶中

エンド「……………恥ずかしい、あの時ちゃんと練習したというのに、噛みまくった私が恥ずかしい…………。」

 

あまりにも恥ずかしすぎたのか、ムラマサは転げ回り続け、エンドは顔を隠してしまった。

 

ガルッチ「んで、如何だったんだ?あとムラマサさん、エンドの時からツンツンだったんですね………。」

雁夜「そりゃあムラマサは、顔を真っ赤にしながら怒鳴ったよ。罵声やら何やら色々と言いまくって、んで最後は、恥ずかしながら───」

ムラマサ「雁夜!?もうこれ以上私の痴話はやめて!?」

雁夜「[でも、私で……………………よければ]って言ったよ。」

ムラマサ「カリヤァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

ガルッチ「(危なかった…………、念には念を入れて耳塞ぎして正解だった。まぁ盗み聞きすらできんようにしてるけどね。)」

 

そしてムラマサは、真っ赤になりすぎてガルッチの胸に飛び込んでいった。

 

ムラマサ「うー………、もう死にたい。」

ガルッチ「よしよし。」

エンド「…………ともかく、あれは忘れてくれたま───」

4人「だが断る。」

エンド「あくまで脳裏に深く刻むんですかそうですか酷すぎますそしてその痴話を皆に流すんですね私は何をしたというのですか────」

4人「大丈夫、他の皆には言わないから。」

ガルッチ「こっちは絶対言わないから。というか、僕の深い過去ってそんなことがあったとは………、うん聞いただけで恥ずかしい。///」

ムラマサ「ガルッチさん、私が満足するまで甘えさせて。拒否権はない。」

ガルッチ「後でじゃあ、駄目なのか?」

ムラマサ「駄目。」

ガルッチ「……………エンド、続きを。」

エンド「分かった…………。まぁその後、雁夜と出会い、ついでながらムラマサは御守りをつくってくれたんだ。その時の御守りの形が星型で色は違ったな。私は藍色でムラマサは桜色、雁夜は緑色………であってるかな?」

雁夜「うん。それにしても凄いよなぁ………、ムラマサの言うとおり、形はどうであれ、こうやって再会出来たんだしさ。ただ、肝心の御守りが…………。」

ガルッチ「………無くしちゃったのか?」

エンド「ああ。ただ、理由があるんだ。ここが重要点だ。私が死ぬきっかけになったのは……。」

 

先ほどの軽々しい空気は、いつしか重く感じていた。まるで、それがエンドを死に至らしめた原因の一つであるかのように…………。

 

エンド「まず、私という存在がいつガルッチに生まれ変わったかというと、自分の予言を占ってみた。そしたら、私に死の予言と私が住む町に災厄が起こると言う予言が出た。災厄を避ける方法はあったが、私の死は変わりなかったのだ。」

ガルッチ「………その頃って親父と仲直りしたとき?」

エンド「ああ。そして、避ける方法というのが…………星の破壊者『ラヴォス』を倒すこと。」

ガルッチ「………………………………………はい?」

イリヤ「ちょっと待って、ラヴォスって風龍さんと一緒にいるあの?」

エンド「あちらではない。私が言うラヴォスは、『虫』のような存在だ。」

 

虫と言った途端、みんなは首を傾げた。

 

雁夜「え?星の破壊者なのに………虫がエンドの死因と繋がるのか?」

エンド「一応言うが、あまり勘違いしては困る。彼奴は数多の星々を破壊してきた虫だ。私は、町を守るために、家族を置いて旅立つ事に決めた。途中でムラマサがいる鎮魂大桜の方に向かったが、既にいなかった。その代わりフランが待っていて、私にレーヴァテインを授けてくれた。」

フラン「え?レーヴァテインを?」

エンド「何でも、私が使うより、貴方が使った方が役に立つっと言ってな。それが、彼女と最後の出会いとなったのだ。勿論、ラヴォスの事でどれ程の強さなのか予想しつつ、様々な町に行き、途中でガルッチが言うジャックと出会い、そしてラヴォスの居所を見つけ、単騎突撃した。」

7人「一人で!?」

 

さすがのガルッチですら、驚きを隠せなかった。

 

ガルッチ「おいおい、まあ確かに単騎突撃している僕が言うのもなんだけど、仲間すらいなかったのか!?」

エンド「居たのは居た。ただ、迷惑がかからぬように一人で行ったんだ。それが、私の死の前兆とは知らず。」

ムラマサ「貴方、無茶苦茶な事してたのね……………。」

エンド「結果、皆の予想通り、私の持てる力を尽くしたが敗北され、逆に配下にさせられた。その後の記憶は覚えていないのだが、誰かが来て容赦なく殺されたのは覚えていた。私は、死んでしまったのが分かったのか、自分の死を受け入れ、深い深い闇へと落ちていった。その時、私から二つの光が飛び散った。そして、何もない空間からこう言われた。[お前は何と愚か者なのだろうか。自身を犠牲にした結果が、人々に絶望を陥れただけではないか。その罪を持って、精神と魂を抜き取った。その何もない空間の中で、如何に愚かであったかを悔い改めるがいい。]そうして、私という存在は消え去ったはずだった。」

ガルッチ「だった?」

雁夜「だったってどういう事だ?」

エンド「私にも分からなかったが、丁度幼少期のガルッチらしい人物と出会ったんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子ガル[あれ?そんなところでどうしたの?]

 

エンド[私は…………間違ってたのか………?]

 

子ガル[ねぇ、そこのおにいちゃん。どうしたの?]

 

エンド[だ、誰?]

 

子ガル[ぼくはガルッチ、きみは?]

 

エンド[分からない…………。自分の名前すら、何をやっていたのかすら、覚えていない………。]

 

子ガル[じゃあ、なんでないているの?]

 

エンド[分からない…………、けど私は重い罪を犯してしまって後悔しているんだ。どんな罪だったかさえ、忘れてしまって…………。]

 

子ガル[それで、ないてるの?]

 

エンド[うん、だから私は思い出さないと…………。忘れてしまっては、その罪を償う事も出来ないし……………。]

 

子ガル[そっか、それはしかたないね。]

 

エンド[ホント、仕方ないよ。]

 

子ガル[うん、しょうがないから………ぼくがかわりにせおってあげるよ。]

 

エンド[え?]

 

子ガル[だって、おもいだそうにもじぶんがだれだかわからない。そのつみがどんなのかさえわからない。だったら、そのしらないつみをぼくがせおってあげる。おかあさんがいってた。こまってるひとがいたら、かならずたすけてあげなさいって。]

 

エンド[…………本当に、背負わせても………いいんだね?]

 

子ガル[まかせろって。おにいちゃんのつみは、ぼくのてでいやしてあげるから。]

 

エンド[そう………か。あぁ、安心した…………。]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エンド「こうして、私はガルッチの中に取り込まれ、目覚めないはずの眠りの中に落ちていったんだ。」

 

話が終わったのか、ガルッチは手を挙げ質問してきた。

 

ガルッチ「ちょっと待った、精神と魂?って事は、エンドには3つ別れているって事?」

クロエ「あ、それ私も思った。」

エンド「そうだなぁ、おそらく予想だが………肉体は私で、精神はガルッチだと思う。ただ、魂だけは、どうも私であって私でないものだった。」

フラン「どういう事?」

エンド「私にもさっぱりだが、一つ予想できるのが、何かと神々しかったと言うべきだろう。」

雁夜「神々しかった?神様かなにかなのか?」

エンド「分からん。それ以上追求したところで、私は知らん。しかし、ここまで思い出せるとはな…………………我ながら驚いたよ。」

ムラマサ「確かに、でもよかった。エンドと再会出来て。」

エンド「にしては、随分とガルッチに甘やかされてるな。」

ムラマサ「いいじゃん、とりあえず無事で。」

エンド「まあいいか、とにかくガルッチ。」

ガルッチ「?」

エンド「一応言うが、もしムラマサに何かあったら、私は許さないからな?」

ガルッチ「安心しろ、早々やばいことじゃない限り、ムラマサを守り続けてやるさ。」

 

大丈夫なのかと不安な顔をするエンドだが、ガルッチはこう言った。

 

ガルッチ「どちらにせよ、ムラマサと雁夜は僕の家族だ。エンド、君も例外じゃあない。ミストだってそうだし、僕の知らない親父とお母さんだって家族だ。どんなに遠く離れようがな。」

エンド「………………全く、規模がデカすぎるぞ?」

ガルッチ「規模がデカい方が、守り甲斐もあるだろ?それに、こちとら不老不死の呪いさ。解呪されても、最後まで守ってやる。そして、傷つけた奴は、必ず復讐するさ。」

イリヤ「………復讐者(アヴェンジャー)みたいなこと言うのね。」

ガルッチ「それぐらい大切に思ってるって事さ。だが、虫のラヴォスかぁ…………。全くエンドも大変なもんに目付けられたもんだ。」

エンド「何、いずれ再会することがあれば、今度は負けない。絶対にな。」

ムラマサ「その時は、私も協力するわよ。駄目って言ったってついてくるから。」

エンド「……………ありがとう。やはり、君達と出会えて…………よかっ…………た……………。」

 

まるで意識を失うかのように、エンドはぐっすりと眠ってしまった。

 

雁夜「とりあえず、休ませてあげようか。一気に喋りすぎたようだし。」

ガルッチ「そうだね。しかし、神々しい魂か。」

ムラマサ「今は考えない方がいいよ。やらなきゃいけないこと、あるんでしょ?」

ガルッチ「そうだな。」

こいし「んじゃあさ、お兄ちゃんってあのお兄ちゃんと同一人物だよね?」

ガルッチ「あ、ああ。」

こいし「って事は、あのお兄ちゃんとセックスしてもお兄ちゃんの子には変わりないよね?」

ガルッチ「おい待てこいし、なにそのぶっ飛んだ発想!?」

こいし「冗談だよ冗談。そんなことしたら、不倫になっちゃうもんね。人妻とヤってしまったって言う背徳感とかも────」

ガルッチ「よしこいし、それ以上いうとお仕置きしますよ?」

こいし「優しくしてね?」

 

そんなこんなでエンドの過去話は終わり、エンドはイリヤに抱えられ、布団を敷いたとこで寝かせ、ガルッチ達は宇宙の星々を見ていた。

自分の知らない過去、そして星の破壊者『ラヴォス』の存在を知ったガルッチは、もし機会があれば、必ず倒そうと決意した。

 

 

-to be continue⇨-

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。