※この作品はR-18です。

Dies irae 妄想短編集   作:合断

3 / 3
【以下の要素】
・キャラ崩壊
・1部設定崩壊
・時系列なんてなかった


下着の有無(螢×ベア)

 

 

 

 

 

「け、螢…? どう、したんですか…?」

 

頑としてこちらの袖を離さなそうとしない妹分は、お腹に跨りマウントポジションを取ったまま沈黙してしまっている。

 

頬も心無しか赤みが差しており、息も荒い。どうしたものか。……いやいや本当にどうしたというんだ。

 

 

「ねぇ、ベアトリス」

「はひッ、なにでしょうか?」

 

ようやく口を開いたかと思えば表情は危機迫ったもので、その有無を言わせない迫力もあり何だか妙な敬語を使ってしまった。螢は顔をずずいぃっとこちらに近付け、神妙な顔付きで問い掛けた。

 

 

「貴女の時代のドイツには下着がなかったって本当?」

 

 

 

──は?

 

妹分から飛び出してきたのはとんでもない台詞だった。その衝撃に思わずあんぐりと口を開けてしまう。今の私を少佐が見たなら「馬鹿面だな」と罵られるに違いない。

 

 

「あ、あのね、螢。確かに1923年代以前では下着を履くという習慣こそなかったけれど、私が生まれた年には既に下着は存在していたし。もちろん今だってちゃんと履いてるわよ?」

 

「じゃあ見せて」

 

「はいはい──え?」

 

……聞き間違いだろうか。今、妹分からとんでもない台詞(二回目)が飛び出た気がしたのだが。

 

改めてもう一度彼女を見やる。先ほどの非じゃないレベルで顔を上気させ、目なんかぐるぐると塒を巻いてる。妙に息も荒く、なんだか妙な汗もかいてる。明らかに危険な匂いだ。

 

 

「あの、螢…。その、少し落ち着きましょう? ね?」

 

「義姉が履いてないのは妹として見過ごせない」

 

「ベルトに手をかけながら言うことじゃないわよね!?」

 

ベルトに気を取られていたらいつの間にか上着のボタンが外されていた。結構不器用だった筈なのにいつの間にそんな技を身に付けたのかこの義妹は。……心当たりが多過ぎる。

 

 

「……ブラは着けてるのね」

「ブラ"も"!着けてるわよ、当たり前でしょう!?」

「でも……兄さんは黒より白の方が好きだと思う」

「放っといてください!?」

 

至って真面目な顔で色の駄目出しをされてしまった。普段彼女に対して使わない敬語とかも使ってしまった。死にたい。……いや、でもちょっと待ってほしい。戒が白の方がいいというのは本当だろうか。

 

そこのところ後で詳しく聞き出すとして、まずはこの厄介な妹分をどうにかしなくては。

 

 

 

「ベアトリス、脱がせにくいんだけど…?」

「いえ、まず、脱がさない選択肢はっないの、かし、らッ?」

 

ズボンに手をかける螢の両腕を抑え引き剥がそうと試みるが、保有していた魂の殆どがスワスチカに溶けてしまっているからか、腕力勝負に於いてほぼ互角。というより体格差もある為、螢の方が若干押している。その上、私の思考は別の方に逸れていたのもあって、その僅かな力差で押し負けてしまった。あんなに小さかった手も、今では私よりも大きい。

 

と、感慨深げに意識を逸らしている場合ではない。ズボンはひったくられ、つまりは見られてしまっている訳で、はい。バッチリと。

 

で、感想は? といった意図を含めた目線を、半ば溜息を吐きつつ見上げれば、

 

「……履いてるんだ」

 

なんでちょっと残念そうにしてるのだろうこの妹分は。

 

「……あたりまえじゃない。私が生まれた年には既に下着の文化があったんだから」

 

あれ? ということは少佐の幼少期で下着を履いてない時代があっ──やめよう。この話は危険だ。

 

「リボンが付いてる。うん。兄さんもこういうの好きだと思う」

 

またこの子は…。

 

「……はいはい。もういいでしょ螢。あなたちょっとおかしいわよ。息も荒いし……何だか目も正気じゃない」

「私は正気よ」

「どの口でそれを…」

 

ん? いや待て。汗に混じって妙な匂いがする。昔に嗅ぎ慣れた匂いだ。この匂いを間違える筈がない。

 

「螢、あなたもしかして……酔ってる?」

「酔っれないもん」

 

「…酔ってるわね、これ」

 

なるほど、通りで先ほどから言動もおかしい訳だ。顔も赤いのにも合点がいく。なんか呂律も回っていない様子。

 

「酔っれないもん…」

「わかったから、水でも飲んで…」

 

 

「さっきからゴチャゴチャとうるさいわよヴァルキュ…リ……、ァ…?」

 

 

「あ」

 

扉が開かれ顔を覗かせたのは同じ組織に所属するマレウスだった。

 

マレウスは、馬乗りになり現在進行形で脱がそうと服を引っ張る螢と、それを必死に止めようとしている私を見て真顔になった。嫌な沈黙が流れる。

 

 

 

 

それからたっぷり10秒ほど掛けてようやく納得したのか途端に笑顔を貼り付け、

 

「うん」

パタン

 

何事もなかったように扉を閉じた。

 

 

「ち──」

 

 

 

「──違いますよ!? あなたが想像しているような展開でも関係でもないんですからねッ? 螢からも何か言って………って寝てるし!? ああ、ちょっとマレウス! 聞いてるんですか!? マレウスウウウウウウウウ…ッ!!」

 

 

その後、何とか誤解は解いた。

 

 




エインフェリアは酒に酔わない設定をぶち壊していく!

だって便利なんだもんお酒! ずっと出していきたいよねッ!


ちなみに意識すれば一応酔えるらしいです(ベイ中尉情報)
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