※この作品はR-18です。

Fate 太古に人修羅   作:手を引くメッセニ

3 / 4
エロ無し。
ギャグ?回。


やりすぎ混沌王

荒野となった館跡にスカサハの新たな住居である堅牢な城が建った。

険しい難所に囲まれ、七つの城壁と九つの柵を備えていて、

それぞれ城壁に魔獣が守護についており、

柵には一つずつ首が掛けてあり魔除けの効果もある。

 

呪術の達人たるスカサハと、膨大な体内魔力を誇る人修羅が合力した結果、

スカサハのイメージ通りの鉄壁を誇る城の心象風景を出現、固定させた。

固有結界を外界に完全固定する。

空想具現化で人工物さえ変化させる。

それらの特性を持った規格外の力であった。

人修羅という超馬力と極大容量の魔力タンクをスカサハが抱えた時、

そこには不可能などほぼない。

結果、巨大な一夜城が館跡に現れた。

 

「人修羅……とことん規格外だな、おまえは。

 だがまぁ、これでオイフェも簡単には私の元に攻めてこれまい。 感謝するぞ」

 

と豊かな果実を揺らして胸を反らすスカサハ。

その気になればもっとできるだろうが、

やり過ぎてオイフェを破れかぶれな状態に追い詰めたくはなかった。

今はこんなところだろう、と彼女は満足している。

 

城の玉座は二つ造られていて、彼女の隣には当然、

 

「どうだ良人(おっと)よ。 影の国の王座の座り心地は」

 

人修羅が座している。

肩肘を付いて足を組み、席上でボーッっとしている彼なのであった。

凄まじい威圧感と共にオイフェらを蹴散らし、

剥き出しの獣欲でもって激しく交合った昨夜が嘘のように彼はのんびりしている。

その様に思わずスカサハは溜息をつくが、その顔は微笑んでいる。

物騒という言葉さえ虚しい程の超力を持った存在が、

普段はポケーッとしているのは、何とも気の抜ける話だった。

しかし、

 

「……まぁ、そんなお前を知るのは私だけ、というのは小気味いいな」

 

独占欲は満たせていた。

 

「さて、では私は城下に行って民の様子を見てくる。

 オイフェが荒らしまわったし、お前の魔法が及ぼした被害も気になるしな。

 ………別に責めているわけではないが、今後もし似たようなことがあれば

 もう少し配慮してくれると私も助かる」

 

言いながら玉座を立つと、紅の目でチラリと人修羅を見やる。

彼の魔法は発動規模からして館だけでなく、

民が暮らす城下町の一部まで消し飛ばしているのは明白だ。

奪われた領土は取り返せばいいし、

壊れた建造物は直せばいい。

しかし、消滅した民はどうしようもなく、そして民は国の根幹。

言葉通り責めているわけではないが、

国を治める女王として愉快な出来事ではない。

 

(民草が減るなど、不死の国を統治していて考慮するものか)

 

想定外のことはいつだって起きるんだ、と

為政者としてまた一つ賢くなったスカサハであった。

 

人修羅の顔をしばし眺めていた彼女。 と同じく彼女を見ていた彼。

すると彼は何かに思い至ったらしく、腕をスッ、と持ち上げスカサハに見えるように掌を開くと、

ぽんっ、と何かが掌の上に出現する。

スカサハの、最近思い出しつつある遠い記憶がそれを知っていた。

 

「…………道反玉と反魂香、か」

 

果たしてメギドラオンで消滅してしまった不死者にそれは有効なのだろうか?

と思いながらも、神魔人関わらず死者を蘇らすアイテムを受け取って、

 

(試してみるか…)

 

しげしげとそれらを観る。

ああ懐かしい。 そう思うスカサハであった。

アイテムから視線をずらし彼を見て礼を言おうとしたスカサハは、

 

「助かる、人修羅。 ありがたく使わせて貰―――

 ん……それも懐かしいな。 悪魔全書か?」

 

人修羅の片手に、またもやぽんっ、と出現した蠢く表紙の異形の本を見てそう言った。

 

「……ちょっと私の前世を見せてくれ。 久しぶりだ」

 

最愛の主の背後に回って、

玉座の背もたれから彼の背に覆いかぶさって悪魔全書を盗み見る。

彼がパラパラと増えもせず減りもしないページをめくると

様々な神と悪魔が挿絵付きで紹介されていて、

絵と文章はそれぞれが自由に動き彼らの膨大な情報を余すことなく混沌王に伝えている。

 

「あっ、ちょっと待ってくれ。

 ……………………懐かしいな、セタンタか。

 そういえばクー・フーリンとは独立した頁なのだったな」

 

彼の広いとはいえぬ背にしなだれかかって肩に顎を預け、

さり気なく彼の首筋に顔半分も埋めると、思い切り深呼吸をして体臭を楽しむのだった。

スカサハの行動に苦笑しつつ、パララ…と人修羅が頁をめくれば、

 

「……………ふむ、クー・フーリン。

 …………ちゃんと育ててくれたのだな、感謝する」

 

なかなか高いレベルで登録されている愛弟子に満足気に頷く。

更にめくり続けると、ようやく目当ての項へと到着し、

 

「……………………こうして前世の姿を見るというのはなかなか新鮮だな。

 こんなに私は肌が白かったか。

 しかし、ずっと正座なのだな、私は」

 

スカディーへの変化をキャンセルしたままレベル255で登録されているスカアハを見て、

フフン…、と内心でほくそ笑む。

それだけ人修羅に重用され愛されていた証拠だという自覚からである。

 

女神スカアハは最後まで死ぬことなく人修羅と共に戦い抜いた。

だからこそ今生のスカアハ、ことスカサハはここまでかつての記憶を思い出せた。

恐らく、今生のクー・フーリンなどは残念ながら人修羅との記憶は掘り起こせないだろう。

 

―――パラパラパラ……

 

人修羅は悪魔全書を読み進めていき、ピタリと手を止めた。

そこには赤い有翼の蛇がうねっている。

 

「………邪神サマエル。

 なぜ今そやつが必要なのだ?

 え?

 アイテムが足りないかもしれないからサマリカーム要員?

 それだけで邪神を呼ぶのか。

 もっとお手軽な……こう、リカーム使える奴でも……、

 というかこの世界でも呼べるのか。

 え? あ、そうなのか……マッカで呼べるのか……カンストして有り余っている?

 足りなくなったらアラカナ回廊を通ってアマラ深界で稼いでくる、って……、

 そ、そうか。 いや、問題ないならいい」

 

どうやら混沌王にはこの世界の常識は当てはまらないらしいと、

今更ながら確信するスカサハであった。

前世の自分は、彼にとって快適であろう地盤が整うまで彼を寝かせておき、

自分は転生し、再度、影の国の女王となった時に彼を呼びくつろいでもらう。

その計画であった筈だが、

これを聞くと(そんなことしなくても良かったかもしれん……)と思えてくる。

なにせ平行世界から未来、過去にまで行けるようなのだから。

 

というわけで、邪神の赤蛇を従えアイテムを山程抱えたスカサハは、

領地を巡って生き残りの証言のもと、推定死亡ポイントで反魂香やらを盛大に使用し、

 

「………生き返った」

 

何故か、どっとやる気を失い疲れた顔で帰ってきたのだった。

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな。

そんな埒も無いことを考えたスカサハだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~番外編・槍ニキ修行編~~~~

 

「前世のポテンシャルに弟子を戻さなきゃ(使命感)」

彼がこう言い出したのが全ての始まりであった。

 

 

 

 

 

 

スカサハ「本日の修行は危機的状況回避だ」

くふりん「おうよ」

人修羅「ではバックアタックからの

      獣の眼光、気合、死亡遊戯、獣の眼光、マハムドオン、神の悪意、

      獣の眼光、マカカジャ、獣の眼光、マカカジャ、マカカジャ、メギドラオン、

      からの反撃を試みましょう」

くふりん「おうy……え?」

スカサハ「試みてみよ」

くふりん「え」

人修羅「俺のターン! 魔王モトと邪神サマエルをマッカを生け贄に召喚!」

モト「モト劇場を強いられているんだ!」

サマエル「まだ俺達のターンは終わっちゃいないぜ!」

くふりん「」チーン

 

 

 

 

人修羅「馬鹿でもできる! デスバウンド講座!」

槍ニキ「わーわー! かっこいいぜ! 義理オヤジ」

人修羅「まず普通に攻撃する」

槍ニキ「ふむふむ」

人修羅「一回の攻撃モーションで物理攻撃が1~5回、敵にヒットすれば成功です」

槍ニキ「え」

人修羅「ね、簡単でしょ」

槍ニキ「」

 

 

 

 

人修羅「呪術もできなきゃ嫁の弟子として失格である」

槍ニキ「そう思うぜ、義理オヤジ!」

人修羅「クー・フーリンといったらやはりザン系。 今日はマハザンダインを教える」

槍ニキ「おっ、なんか強そうな魔術だ」

人修羅「まず、このゾウさん…妖魔プルキシと合体します」

槍ニキ「え」

人修羅「合体継承で勉強も不要。 楽ちんだね(合体事故起きたら君、消えるけど)」

槍ニキ「」

 

 

 

 

スカサハ「もうお前は一人前だ。 教えることは何も無い」

槍ニキ「師匠、今までありがとうよ。 感謝してるぜ! 俺、もう何も怖くない!」

人修羅「何を言っている、これからが本番だ。 御魂合体のターン!」

槍ニキ「消えたくないぃぃぃぃぃ」

 

 

 

 

スカサハ「いよいよ馬鹿弟子も旅立ちの時か。 卒業記念にゲイ・ボルグをやろう。

       娘を泣かせたら貫き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク・オルタナティブ)の刑だからな」

槍ニキ「ヒェ…… 義理オフクロこと師匠! 安心しろよ、俺はウアタハ一筋だぜ(震え声)」

人修羅「ゲイ・ボルグだけだと心配だなぁ。 そうだ。 余ったアイテムを餞別に持っておいき」

槍ニキ「ありがたいぜ、義理オヤジ!」

人修羅「これが死者を蘇らす反魂香x99

      これが味方全員を全回復する宝玉輪x99

      これが味方全員の魔力を回復するグレイトチャクラx99

      こっちが状態異常を回復するディスシリーズそれぞれx99

      そっちが物理反射の物反鏡と魔法反射の魔反鏡x99ずつ

      あれが敵全体に万能属性ダメージのメギドラの石x99

      そして10枚貯めるとジャンク屋で景品が貰えるしあわせチケットx99

      ついでに」

槍ニキ「もう持てないからぁぁぁぁぁ! あとジャンク屋ってどこぉぉぉぉぉ!?」

 

 

 

 

婿を死なせてウアタハたんを泣かせるわけにはイカンという

子煩悩な人修羅とスカサハの教えと餞別で、

クー・フーリンは

『死者を完璧に蘇らす。

 あらゆる攻撃を反射する。

 あらゆる魔術を反射する。

 死に掛けの仲間や民衆を一瞬で全快させる。

 万病を癒やす霊薬を湯水のように使う。

 魔力が尽きても次の瞬間に全回復。

 一度の突きで、5回の突き技を同時に繰り出す。

 石をかざすと太陽が出てきて敵の軍団を焼き払い全滅させた。

 一言で大魔法を引き起こし敵の軍団を衝撃波で全滅させた。

 明らかに消滅した系のダメージで死んでも食いしばれば耐えられる。

 魔法のアイテムが尽きたと思ったら次の日には玄関に補充分が届いていた。

 ピンチになると何処からか神や悪魔が助っ人に来る。

 助っ人の中に旧世界を滅ぼした混沌王や、

 ケルト最強かつ最美の女戦士ではなく闇に忍ぶ名も無いクノイチが中確率でいる。

 口癖は「今後とも ヨロシク。」

 愛妻家かつ恐妻家。

 義理の両親であり師匠である二人以外には負ける気がしないとコメント。

 ゲッシュを破ったら次の日に筋肉痛になる程度の頑健さ。

 しあわせチケットを配る。』

という伝説を残す稀代の英雄となり、

後世の歴史家に

「古今東西の神話と伝承と複数の英雄の逸話を混同した結果がクー・フーリン伝説だ!」

と断言されたりもするが、

第一級史料でクー・フーリンがそれらをしたらしい文章が同時代・各地の書物から発見されて、

侃々諤々(かんかんがくがく)の議論が巻き起こったという。

人騒がせなランサーである。

 




小説版の人修羅は空間を殴って歪ませるそうです。
きっとその方法で別次元へ行くんじゃないですかね(白目)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。