前作は女の子たちの心情と現状報告という名のキャラ設定と思っていただければよろしいかと。
とりあえず、R指定は15にしておきます。
作ってる本人が結末がわからないので、温かく見守ってやってください。
では、まずはさがみんからどうぞ。
俺が三年になり早三ヶ月が過ぎようとしている。
二年生の一年間は奉仕部に入れられてから、退屈はしなかった。
それは受験生になった三年生でも変わらないものだろうと思っていた。
だけど現実は甘くはなかった。
どうしてこうなった……………。
現在、俺は実の妹の尻をホットパンツ越しに揉みながらこれまでのことを振り返っていた。柔らかい肉感と形のいいこぶりな丸みが程よく俺の手の中に収まり…………じゃなくて、なんで俺は実の妹の尻を撫で回してんだよ。
いや、原因も時期もわかっている。
三年に上がる前の春休み。
そのあたりから妹の小町の様子がおかしくなった。
なんというか、誘っているのだ。
男の欲望というか、俺の性欲を煽ってくるのだ。
ただでさえ学校では由比ヶ浜が毎休み時間に抱きついてきて離れないというのに、家に帰ればこんな小町が待ち受けてるんでは、どこぞの結城家の長男みたいな気がしてならんのだ。
しかも日に日に小町の煽りはエスカレートしていく始末。
四月になって小町も無事に入学してきて、それで治ればよかったものの、状況はより悪化。朝は発情した小町に起こされ(自分では気づいてないみたいだが)、学校に着くまでは自転車の後ろではぴったりと俺の背中に胸を押しつけるように抱きついてきて。歩けば俺の腕に肢体を絡ませてきて。教室に着くと今度は由比ヶ浜の抱きつきが待ち受けていて。それを廊下から見ている誰かさんがいてぞっとした。あれはマジで勘弁してほしい。やばい系のストーカーにしか見えない。
そして、何の修行なのかもわからない修行を朝からやらされて、行き場を失った欲望を鎮めてくれるのが戸塚と川崎と、意外なことに相模だった。
戸塚を毎日挨拶がてらに愛で、隣の席になった川崎とは超日常的な会話をして気持ちを和ませる。そして相模が何かと怒ってくる。そう、この日常的な空気により俺の肉欲は鎮静されていっている。だが、それももう時間の問題でしかない。こんな、妹の尻を堂々と触っている時点でアウトな気もするが、というか本当に千葉の兄妹あるあるになりそうで怖いが、今まで我慢できていた方がすごいと俺は思うね。
取り敢えず、柔な感触を楽しんで寝た。夢の中ではやばいことになっていたのは言うまでもない。誰がとは言わないけど。
で、そんな次の日の放課後。
花の金曜日で、「一週間御苦労さん、俺」と自分を労っていると首根っこをつかまれた。
「ねえ、これからちょっと付き合いなさいよ」
その手は相模の右手だった。
文化祭じゃあんなことになったような二人が、今はこうして何気ない会話をしたりしてるとか、人生って何があるかわかったもんじゃない。なんて思いはしたが口にはしない。どうせまた何か気に食わなかったのだろう。いつも俺に怒ってきては脇腹を攻撃してくる。それを可愛らしく思えてしまった俺はどうかしてるのだろう。うん、きっとそうに違いない。ここ三ヶ月で俺はおかしくなってしまったんだ。
「はっ?」
「いいから、行くよっ!」
「ぐえっ」
こいつ、なんでこんな力があるんだ。男子高校生を首根っこ掴んで引きずり回せるのって平塚先生くらいじゃないのん?
つか、どこ行くんだよ。
このまま行くと奉仕部の部室しかないんですけ………ど……?
バァン!
と勢いよく開かれたのは案の定奉仕部の部室。
すでに中にいた俺以外の奉仕部メンバー(ルミルミと一色は奉仕部じゃないんだがな。こんだけ入り浸ってたらメンバーでよくね? って思わなくもない)は何事かと驚くように目を見開いてこちらを見ていた。
あー、ルミルミはひょんなことから奉仕部に入り浸るようになってな。中学生だが一色が権力を悪用してルミルミ専用の特別入校許可証を作りやがった。よく学校側が承認したなと思うが、そこは一色の手腕が功を来したのだろう。あれでなかなかのやり手だからな。普段のあざとさを仕事に回した一色に敵なしって感じだな。
「来るのは自由だけどノックくらいはしてもらえないかしら、相模さん」
冷たい視線で相模と俺を睨めつける雪ノ下。
「今日、こいつ借りてくから」
良好な関係、とは言い難い空気を纏う二人。
まあ、相模はいつも俺にはこんなんだからあんま違和感を感じないんだけどな。ただ、このピリピリとした空気にだけは耐えられない。
「一応、それは奉仕部の備品であるのだから、理由もなしに持って行かれると困るのだけれど」
相変わらず、俺は備品扱いなのね。
そんなこと言うんだったらこの前(と言っても一ヶ月くらい前)のこと、みんなに言いふらすぞ。……あ。俺にはみんなという存在がそもそもいなかったな。なんか泣けてくる。
「……うち、明後日誕生日なの。けど、休日だし今日祝ってもらおうって思った。それじゃ理由にならない?」
え?
お前誕生日近いのん?
つか、その話俺初耳なんだけど。
「あ、あのじゃがみじゃん? じょろじょろぐびがづらぐなっでぎだんで………でをはだじでもだえばぜんがね」
もう、酸素が少なすぎて自分でも何言ってるのか聞き取れない。
「ヒッキー、キモい」
「八幡、かわいそう。明日癒してあげるからね」
「お兄ちゃん、着々と関係を築けているようで何よりだよ」
「先輩、キモいです。あとキモい」
由比ヶ浜と一色が俺に優しくない。あ、それは今に始まったことじゃなかったね。
「それに結衣ちゃんだって先週はお楽しみだったんでしょ? だったら、今日くらいはいいんじゃない」
そうか、由比ヶ浜と相模は誕生日が一週間しか違わないのか。
というかどこでその話を知った。
「結衣ちゃんが月曜日に一日こいつといたって言ってたし。あたしは別に一日とは言わないんだから、今日くらいいいでしょ」
「はあ、仕方ないわね。それじゃあ、誕生日特権ということにしておきましょうか」
なん、だと!?
あの負けず嫌いな雪ノ下の方が折れただと。
明日雪でも降るんじゃないだろうか。
今日、雨だし雹くらいならくるかも。
「んじゃ、そゆことで。こいつ借りてくねー」
「ぐえっ」
再び俺の襟首に力を入れ、引きずりだした。
あ、あの………もう逃げる気もないんで、離してもらえませんかね。
酸欠で頭痛くなってきたんですけど。