国会議事堂、ホワイトハウス、ウェストミンスター宮殿、ブルボン宮殿、人民大会堂。
これらだけではないが、世界にはその国を代表した人間が集まる場所、つまり戦国時代的な言い方をすれば城がある。そこでは国民のために血と汗を流し働く人々がいてきっと我々の生活をより良い方向へ導いてくれる、なんて幻想を抱く国民はいない。国民は常にそれに対して懐疑的で、大方我々には言えないようなことを水面下で進め一部の金持ちだけが得をする世界を作ろうとしていると思っている。例え民法放送で毎日議会が中継されていようとも。なぜなら国民は容易に城にはいれないからだ。城には常に門番がいて、例え入れたとしても自由な行動は許されない。これでは国民の優秀な想像力を焚き付けても仕方がない。例えば城には隠し通路があって普通の人には一生縁のない世界につながっていて夜な夜な悪代官共が不埒な淫行をしている、、、とかね。でもそうではなく、本当にそこでは血と汗を流して国のために働く人々がいたら、、、もっと未来に希望をもてるのでないかな。
俺は気づいたらでっかい木の下にいた。
「ここはどこだ?いったい何が起きたんだ?」
木の葉から差し込む太陽の光に目を細めて、あたりを見渡す。辺りは青々とした草と木があるだけだった。
「俺は会社説明会に出ていただけなのに」
それを思い出して浮かんだ顔はあの胡散臭い話をしていた男だ。
「確か、、、フィクションとか言っていたな」
あいつは俺に何が起きるか知っていたような口ぶりだった。きっとあいつが何か知っているに違いない。
「そうと分かればあいつを探そう!、、、って言ってもどこを探せばいいんだ?」
とりあえず落ちてた木の棒を使って方向を運任せに決めて進もうとした。
「よし、右だな。レッツゴー」
「検体1018、無事にタイムトラベル完了、予定通り東に向かっています。次のポイントまで3662秒」
「心拍正常、精神面でも異常なし、まだ現状を理解していないのか落ち着いています」
「以上からストーリー5667は問題ありません」
学校の体育館ほどの空間に規則正しく並べられたデスク、空中を飛び交う無数のスクリーン、その光が空間を強く照らしてる。そこにいるのは同じサングラスと制服を着た人間たち。
「分かった。予定通りこのままプランCで進める」
空間の後方、そこだけすべてを見渡せるように高い位置にある。そこにいるのは屈強な体に今にも破れそうな黄色のスーツを着た男、胸には『Fiction』というバッジをつけている。