喉を炭酸飲料の心地良い刺激が通り過ぎる。よく冷えたジュースが疲れた体に染み渡り、熱くなった頭を冷やしてくれる。
「はー、生き返ったぁ……」
アイドルグループSPiKAの慰安旅行で神山温泉を訪れていた玖我山璃音。ミーティングが終わり旅館のロビーでくつろいでいたところ、なぜか偶然、同じ日に神山温泉へと旅行に来ていた同級生の時坂洸にジュースを奢ってもらっていた。
「疲れてんならもう一度温泉入ってきたらどうだ?」
どうしようか。明日は関西の方でSPiKAのライブがある。明日ここを立つ前に朝風呂をするのも良さそうだ。
「それにしても混浴とかなくて残念だったわね、時坂君」
璃音にとって時坂との会話は嫌いではなかった。
ぶっきらぼうで失礼な奴。その印象は初めて出会った時から変わってはいない。簡単に言えば親しみやすいのだろうか。素の自分を見せてしまっているためかSPiKAのメンバーと同じくらい気楽に話せる相手だった。時坂と話しているとよく璃音自身のペースを乱されるのだが、それを含めて悪くない。新鮮な心地よさを感じていた。
「さてと」
時坂との会話で頭が冷めてきた璃音が立ち上がる。メンバーを集めて二度目のミーティングを行おうと気合を入れる。
「ジュース、ありがとね。それじゃ!」
そう時坂に別れを告げて、璃音はハルナたちのいる別館の方へとかけ出した。
「ん……」
璃音は寝苦しさに目を覚ます。真っ暗で静かな部屋。サイフォンを見ると、時刻は朝の五時を回ったところ。
「ふぁ……」
体を起こして伸びをする。寝汗で体に張り付く服が気持ち悪い。
昨日は結局、第三ラウンドまでミーティングが続いた。白熱した議論を重ねたメンバー達は今も隣で寝息を立てている。
(さあて、今日のライブの景気づけに朝風呂へと行きますか)
まだ寝ている他のメンバーを起こすのは悪いので、璃音は静かに部屋を後にする。
夏の朝の冷たい空気がおいしい。
杜宮市の外れにある神山温泉。ここへ来ると改めて東亰にもこんなに自然が広がる場所があるのだと実感する。近くに祠があるからだろうか、山から新鮮な空気が溢れてきているのが朝だとより一層はっきりと感じられる。
璃音は本館の方の露天風呂へと向かっていた。昨日、ワカバとアキラと一緒に入った本館の露天風呂を思い出す。
(どうせなら、広いお風呂を満喫したいしね)
璃音達の泊まっている別館にも露天風呂はあるが本館のそれとくらべて小さかった。こんな朝早くなら誰もいないだろうし、広々としたお風呂を一人で独占するのも朝風呂の醍醐味だろう。
(お、明かりがついてる)
璃音にとっての心配は露天風呂が営業しているかどうかだった。深夜の清掃時間以外は入れると聞いていたが、その清掃時間が何時だったかはっきりとは覚えていなかった。明かりがついているということは大丈夫だろう。
璃音は露天風呂の中へ入っていく。
露天風呂の営業時間は朝の五時からだった。しかし、璃音は知らなかった。自身のサイフォンの時計が再び狂っていた事に。それはただの故障か自身の中にいる存在のせいか、はたまた昨夜レムが洸達以外の時間を止めた影響かは分からない。実際にはまだ朝の五時前、露天風呂の清掃時間中であった。
璃音が露天風呂へ入っていった少し後、男湯から清掃を終えた従業員が出てくる。
「ふぁあ……」
大きなあくびと共に伸びをする。決してお客様には見せられないような顔。疲れた重たい体を動かしなんとか最後の仕事をする。
清掃の最後の仕事を終えた従業員は中をろくに確認もせずに露天風呂を出て行った。
先ほど璃音が入っていった風呂には男湯ののれんがかかっていた。
「はあ~、やっぱりいいわあ」
璃音は露天風呂を満喫していた。他に客はおらず、広い湯船を一人で独占状態。お湯の流れる音と裏の山から聞こえてくる小鳥のさえずりだけが聞こえていた。
「こんだけ気持ちいいと歌いたくなっちゃうわねえ」
璃音はSPiKAの曲を口ずさむ。静かな山に璃音の歌声が響き渡る。はじめこそ口ずさむ程度だったが、誰もいないことをいいことにどんどん熱が入りつい声が大きくなる。
ガラガラガラ
「っ!?」
突然の扉が開く音に、璃音は歌うのをやめる。
「へ?」
振り返ると扉の近くには裸の男が立っていた。
「……いっ!!」
「すいませんでしたっ!」
璃音が叫ぶその前に男は大きな声で叫び、慌てて出て行った。その姿に璃音はあっけにとられる。
「お、男湯と間違えたのかな……」
璃音は顔を赤らめ肩まで湯に浸かる。
「み、見られてないわよね……」
璃音はため息をついた。
男は先程まで寝ぼけていたが完全に目覚めていた。まさか自分が間違えて女湯に入ってしまうとは。昨晩飲んだお酒がまだ残っているのだろうか。
男は大慌てで服を着る。こんな場面を他の人にも見られてしまったら、ますます言い訳のしようがなくなる。中途半端に着替え急ぎ女湯を後にした。
「は?」
大急ぎで男湯の方へ向かった男が見たものは女湯ののれんだった。混乱した脳みそではこの状況を理解するのに時間がかかった。
先ほど自身が出てきた風呂を見ると確かに男湯ののれんがかかっている。
男は大きなため息をついた。
「なんだ。私が間違えたわけではないのか」
自分に非がないことへの安心から、脱力して倒れこむ。それと同時に先ほど男湯で驚いた表情で悲鳴をあげようとしていた女に怒りが湧いてくる。
男は先ほど露天風呂で見た女の顔を思い浮かべる。湯気ではっきりとは見えなかったがその顔には見覚えがあった。
「そして、あの歌……」
人気急上昇中のアイドルグループSPiKAの曲。二つの情報が脳内でかっちりと噛みあう。
なぜ、という疑問が男の頭に浮かぶ。なぜアイドルが男湯なんかに入っているのだろうか。いくら考えても答えは出てこない。考えるたびに先ほどの光景、女の身体のシルエットが脳裏にちらつく。
(もっとちゃんと見ておけばよかった……)
「……」
(今からもう一度入るか?)
男の胸に黒い感情が芽生える。
(間違えてるのは向こうなんだから私が男湯に入っても何の問題はないはずだ……)
どす黒い感情が男の心を蝕んでいく。
(男湯で問題が起きても悪いのはあっちだろう……)
男は下卑た笑いを浮かべる。男の心は完全に欲望に染まっていた。
「はぁ……」
璃音は先程の事を未だに引きずっていた。せっかく気持ちよく歌っていたのに気分が台無しだ。男の様子からして間違えて入って来たんだろうけど。まさか朝からこんな気分になるとは思わなかった。今日は折角のライブだというのに。
さっきの男はもう脱衣所から出て行っただろうか。さっさと温泉からあがって部屋に戻りたい。もう完全に温泉を楽しむ気分ではなくなっていた。
「こんなことなら、別館の方に入っとけばよかったかな……」
欲張らずに別館の露天風呂に入っておけばこんな目にあわなかったかもしれない。璃音は再びため息を漏らす。
ガラガラガラ
再び扉が開く音がした。
「えっ!?」
先ほどの男が入ってくる。璃音は驚きと戸惑いに包まれる。なぜ先ほど驚いた様子で飛び出していった男が再び入ってきたのだろうか。
男は璃音の方へ目をやるとまっすぐと璃音の方へ歩いてくる。
「ちょ、ちょっと! 女湯に入って来るなんていったい何を考えているわけ!?」
璃音の言葉に男は少し驚いた様子を見せたが、何故か得心がいった様子でさらに近づいてくる。
「君。SPiKAのリオンちゃんだろう?」
正体がバレていることに璃音の心がギクリとなる。
「そ、それ以上近づかないでよ」
璃音の声が震える。自身の体をお湯に浸からせたまま静かに後ずさる。
「君こそ、男湯に入っているなんて何を考えているだい?」
「え?」
衝撃の一言。信じられない。確かに女湯に入ったはずだ。昨日ワカバやアキラと入った時は確かに女湯だった。でも、だとしたらなぜこの男はなんでこんなに堂々としているのだろう。本当に間違えたのは私の方なのだろうか。璃音の頭がぐるぐると混乱する。
男は一歩一歩確実に璃音に近づいてくる。お湯で身体を隠しながら逃げるのには限界があった。
「男湯にアイドルが入って来るなんて襲われても文句言えないねえ」
「い、いやっ!」
あっという間に目の前まで近づいてきた男に璃音は簡単に押さえつけられた。
「んー、んんー!」
男に背後から璃音の身体を押さえつけ、璃音の身体を弄っていた。
「ん! んー!」
璃音が抗議の声をあげようとするも、片方の手で口を塞がれた状態では言葉になっていなかった。
「静かにしないか。こんなところ見られて困るのはリオンちゃんだろう」
璃音は男の拘束を抜けだそうと体を暴れさせるも、男に力ではかなわずお湯がバシャバシャと跳ねるだけであった。
「おとなしくしてれば悪いようにはしないから。さっきも言ったけど、男湯に入って歌なんか歌ってる君が悪いんだからね。アイドルのこんな姿、他の人が見たらどう思うか」
男は璃音の首筋を舌で舐めあげる。気持ち悪さから璃音は身体を反らせた。
「んー! んーっ!」
「手入れの行き届いた綺麗な肌だ。やっぱり若い娘の肌はいいね」
男は背中、首、耳を舌で愛撫する。男の舌から逃げるように璃音はクネクネと身体を動かすが、その動きは男の欲望を掻き立てるだけであった。
そして男は璃音の秘所へと手を這わせる。まだ誰にも触らせたことのないアソコへ男の指が到達した瞬間、璃音はビクリと体を震わせる。
「大丈夫。ちゃんと他の人が来る前に終わらせてあげるから」
男は璃音のアソコを前後になで上げる。璃音の股間を撫で回し、ついにはアソコの中へと指を入れる。
「んっ! んんー! んんんっ!?」
璃音は初めて抗議以外の声を漏らした。
「おや。随分と狭いじゃないか。ネットではリオンはアバズレだとかビッチだとか言われてるらしいが、意外と経験は少ないのかな」
「んっ! んんっ!」
男は勝手なことをいって中をかき回す。璃音に男性経験など全くなかった。養成所に通いだしてから、アイドルを目指して毎日レッスンを繰り返してきたのだ。そんな余裕も気持ちも全くなかった。そんな璃音の性が今、行きずりの男によって開かれようとしていた。
「や、ちょっといい加減に……ん!?」
璃音の反応に気を良くした男は口を塞いでいた方の手で、璃音のおっぱいを愛撫する。
「乳首もこんなにして、随分感じてるようじゃないか」
「え、ウソ……あん!」
手のひらでおっぱいを揉み込むようにして指では反り返った乳首を転がすと、面白いように璃音は喘ぎ声を漏らす。璃音は今まで経験のない身体の反応に戸惑っていた。気持ちよくなっているわけではない。しかし勝手に声が漏れてしまう。叫び声をあげようとしていた時とは違い、今では自身の声を抑えようと必死だった。
膣内の男の指の動きが徐々に激しいものに変わる。
「いや……ん……こんな……」
男の指が璃音の中で暴れ回る。
「んん……やっ……はあ……」
璃音の中に逆らえない何かがこみ上げてくる。
「だ、だめ……これ以上は……ああっ……」
璃音は必死に男の腕を押し返そうとするが、男の指は止まってはくれない。
「だめっ……あっ……んんっ!?」
男の指から与えられる刺激をやめさせようと必死になっていた璃音は、簡単に男に顔を引き寄せられ唇を奪われた。一瞬の事に驚き目を見開くが、抵抗する間もなく男の舌が璃音の口内を蹂躙する。男の唾液が璃音のものと混ざり合う。気持ちの悪いお酒の匂い。しかし、今まさに男の指使いにイカされそうになっている璃音にとってそのディープキスは言いようのない気持ちよさを与える。口の中が気持ち悪いはずなのに気持ちいい。これが璃音にとってのファーストキスがもたらしたものだった。
「んちゅ……ああっ……はあぁ……」
口とアソコの両方をかき回され、もう何がなんだかわからなくなる。しかし、やがてその時は訪れる。
「やぁ……んっ……いっ……んんんんんんっ!」
璃音の身体がビクッと跳ね上がる。璃音は初めての絶頂を迎えていた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
初めての経験に璃音は身体をブルブルと震わせていた。男にもたれかかるようにして呼吸を整えようとする。初めてイッた衝撃と温泉でのぼせてしまった頭の中はすでにぐちゃぐちゃであった。
一方の男は気持ちを高揚させていた。アイドルをこの手でイカせた感覚。そして、最後明らかにお湯とは違うものが男の手を濡らしていた。ここまできたら後はヤルことは一つ。男の喉がゴクリと鳴ったが放心状態の璃音の耳には届いていなかった。
「い、いやっ! お願いやめてっ」
璃音はまさに男のペニスを挿入されそうになっていた。男はぐったりした璃音を奥へ連れて行きの浴槽の縁に寝かせていた。大きく開かれた脚の間にはアソコを大きくした男のモノがあった。
「んっ……今までの事誰にも言わないから……んんっ」
指とは比べ物にならない大きさの男のソレを璃音のアソコにこすりつけられる。
「お願い……それだけは……」
璃音は涙目になりながら懇願する。その瞳に嗜虐心をくすぐられた男は、璃音の細いウェストを掴み、男のモノを一気に挿入した。
「あっ! あああああああっ!」
初めてを奪われた痛みに璃音は苦しそうに悶える。
「うおっ! 随分ときついマンコだ……ん?」
男が結合部に目をやるとアソコから鮮血が流れていた。
「おいおい。まさか処女だったのか!?」
男は涙を流す璃音の顔を見る。驚きもあったが、興奮した男にとって何よりテレビで見たアイドルの処女を自分が奪ったという事実が男を高ぶらせていた。
「悪いな。初めてだとわかっていたら、もうちょっと優しくしたんだがな。なにそのうち慣れるだろう」
「やめっ……はぁっ……動かっ……ないでっ!」
男は璃音に遠慮することなく腰を前後させる。
「やあっ……はぁ……あっ……」
グチュクチュと二人の体液が混ざり合う音がする。
先に限界を迎えたのは男の方だった。
「あー、駄目だ。こんな狭いマンコ、すぐにイッてしまいそうだ」
男は処女を奪った興奮から、すぐに果ててしまいそうだった。
「えっ!? イクって……あっ……う、ウソ……そ、外で出してよ……」
男は璃音の身体に覆いかぶさり、キスをする。
「それは無理な相談だ」
「ちゅぱっ、えっ……ウソ……中は……中だけは許してっ……ああっ」
男は腰を打ち付ける。
「中以外ならどこにでも出していいから……あん……に、妊娠しちゃうっ」
「そんな、簡単に妊するわけ無いだろ。こんなチャンスもう二度とないんだ」
男は腰を打ち付けるスピードを更に速め、璃音の甘い唇を味わっていた。
「んんっ……そんな……だめ……だめぇ……んっ」
唇を愛撫されると先ほどのイッた時の感覚が蘇ってくる。璃音の膣が男のペニスをキュッと締めあげた。
「おおっ! 出る。出すぞ」
びゅるるるるっ!
「んんんんんっーーー」
璃音の中に熱い男のモノがぶちまけられた。
「はぁ……はぁ……そんな……あ……んんっ」
璃音の中で最後の一滴までだそうという男のモノの動きに熱い精液がかき回される。同時に優しく唇を奪われる。
妊娠したかもしれない。中出しされた恐怖に璃音は思考を手放した。
「んんっ、んっ、んちゅ、ちゅ」
男は浴槽の縁に座り璃音にペニスを咥えさせていた。
「そうそう、そこに舌を這わせて」
男の強い精の匂いが璃音の喉を通り過ぎる。
「ちゅば、ん、じゅず、はむっ」
アイドルの処女を奪い、中出しまでした。もう今の男に怖いものはなかった。自分の好きなように目の前のアイドルの口内を犯す。
「やっぱり、歌がうまいだけあって舌使いもうまいのかな」
璃音が一瞬ピクリと反応する。しかし璃音はもう考えないようにしていた。早く行為が終わってほしい。そのことだけを願っていた。
「リオンちゃんも早く終わらせたいでしょ。ならちゃんと言うとおりにしてね」
そう言って男は璃音の頭を掴み、奥深くに挿入する。
「ん!? んんっ! じゅぼ、ん!」
普段はその歌声でファンを魅了している璃音の口を犯す行為は男にとってたまらなく快感だった。
「げほっ、げほっ、うう」
璃音のフェラチオに満足した男は璃音を立ち上がらせて背中を向けさせる。璃音のアソコにペニスをあてがい背後から再び貫いた。
「ああっ、んんんっ!」
立ったままでの挿入に、璃音はバランスを崩しそうになるが男はそれを許さない。後ろから男に腕を引かれ更に奥深くへと挿入された。
「さっきは私だけイッてしまったからね。今度はリオンちゃんもちゃんと感じさせて上げるよ」
一度果てたことで男には随分と余裕があった。正常位の時よりも深く挿入し、璃音の弱い部分を探っていく。
「んっ、ああっ、やっ、ああっ!」
男の手が璃音の股間へと伸び、クリトリスを弄ぶ。
「んんっ! あんっ!」
膣の奥深くに挿入されながらのクリトリスへの愛撫。信じられない快感に璃音の腰がガクガクと震える。
「さすがにまだ立ったままは厳しいか……ほらっ」
「あっ!」
男は璃音の腰を引き寄せて、浴槽の縁に腰を下ろす。璃音の脚を大きく開かせ背面座位の体勢で璃音のおっぱいとクリトリスへの愛撫を行った。
「あっ、はぁ、ああぁっ!」
クリトリスを愛撫すると男の膝の上で璃音はビクビクと腰を浮かせる。
「あっ! んん! あああっ」
クリトリスからのピリピリとした鋭い刺激と奥深くを突き上げられる圧迫感に璃音は再び絶頂を迎えようとしていた。
ガラガラガラ
「っ!?」
突然の扉の開く音。璃音と男は二人してピタリと動きを止め扉の方へ目をやった。しかし扉の開いた様子はない。
「あれ、今リオン先輩の声が聞こえた気が……」
「ん、部屋にいなかったからてっきりこっちの温泉に入りに来たと思ったのだけどね」
普段聞き慣れた後輩達の声にリオンは身体を固くした。隣の露天風呂からワカバとアキラの声がする。そこでようやく璃音は自分が今いる場所が男湯なのだとはっきり理解する。やはり間違えていたのは自分の方だったのだ。
「先輩のことだから、朝から山に登って歌ってるのカモ」
「なにそれ」
可愛い後輩たちの会話。実際には璃音は先程まで男湯で喘ぎ声をあげていた。
「んんっ!?」
男が腰の動きを再開させる。突然の刺激に璃音は慌てて口をつぐむ。何を考えているのといった表情で男の方を振り返る。
「あの声はワカバちゃんにアキラちゃんかな。後輩たちに喘ぎ声を聞かれてもいいのかい」
男は下卑た笑いを浮かべ腰をグラインドさせる。
「ん、んん、んっ!」
後輩たちに喘ぎを聞かれるわけにはいかないと必死に声をこらえる璃音。後輩たちの声で我に帰った璃音は逃げなければと立ち上がろうとする。しかし、男に腰を引き寄せられペニスが深く奥へ突き刺さった。
「んんんっ!」
男にガッチリと腰をホールドされ、グラインドされる。突き上げられる快感はなかったが、代わりに膣内をかき回された。
「ん、はっ、ダメ……やめて……声聞かれちゃう……」
「はははっ。後輩たちに声を聞かれたくないか。ならせいぜい頑張って我慢するんだな」
「そん……なっ……んっ」
男の指が璃音の乳首を転がす。男から逃げられない璃音は万が一にも声をあげないように自身の手で口を塞いだ。
「健気だねぇ。自分から声がもれないようにしてくれるのかい。なら遠慮無く身体をいじらせてもらうよ」
「んんっ……」
耳元で囁かれたと思った次の瞬間、耳を舐められる。調子に乗った男の愛撫が激しくなる。耳、背中、胸、股間、全身を弄ばられながら、後輩に声を聞かれたくない一心で必死に声をこらえていた。
「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」
「頑張るねぇ。ちょっと意地悪したくなっちゃうよ」
「はぁ……えっ!?」
そう言って、男は璃音の両手を引っ張る。そして手を下ろした状態で動きを封じるように両腕でがっちりと身体を固定した。
「ちょ、ちょっと」
璃音の口を塞ぐものは何もない。自らの意思で声を押し殺さなければならない状態だった。
「あ、ん、んっ!」
男はゆっくりと璃音の奥を突き上げる。
璃音は隣の露天風呂で楽しそうに会話する後輩たちに聞かれないように必死に声をこらえる。
「う、ふぅ、んんっ! あっ!」
男は一突き一突きゆっくりと璃音の膣の奥をえぐる。
璃音は声を漏らさないよう唇をキュッと閉じるが、時折甘い声が漏れそうになる。
「んん! はっ! んんんっ!」
男の動きが徐々に速くなる。
璃音はワカバ達が来る前イキそうな状態だったのだ。もう限界だった。
「そろそろあがろっか」
「ん、そだね」
扉が開かれ後輩たちの声が遠ざかっていく。後輩たちにバレなかったことに安堵する璃音。
「はぁ……はぁ……んんっ!」
「よく頑張ったね、リオンちゃん。もうイキそうなんだろ。ご褒美をあげよう」
男は立ち上がり、岩場に璃音の手をつかせる。そして後ろから思い切り腰を打ち付けた。
「あっ! んんっ はぁ! あああっ!」
後輩たちが入っている間、ずっとイキそうなのを我慢していた反動からだろうか、璃音は思いっきり喘ぎ声をあげた。我慢していた分、大きな快楽が一気に璃音を襲う。ずっと中に深く入れられていたペニスは璃音の身体に馴染み、璃音に快楽だけを与えていた。
「あんっ! ウソっ! こんな、のっ! うっ! あああっ!」
お湯が跳ねる音といやらしく腰がぶつかる音が響く。
「はぁ、嬉しいよ、リオンちゃん、こんな感じてくれるなんて」
男は璃音の反応にますますヒートアップする。
「い、いやっ! 違うっ! 感じてっ、なんかっ! ああんっ」
璃音はもうほとんどイキっぱなしの状態だった。もう我慢しなくていい。その開放感から璃音の身体は快楽を従順に享受していた。
パンパンパンパン!
「ほら、そろそろイクよ。また中に出してあげるからね」
男の射精が近くなり、より一層腰使いが強くなる。
「ああっ! い、いやっ! ダメっ! だめぇ!」
璃音は必死に中出しを拒否する。先ほどと違い妊娠を怖がっているわけではなかった。さっき感じた熱い液体が自身の中を暴れまわる感覚。今のイキっぱなし状態でその感覚に襲われたら、何か戻ってこれなくなるような気がしていた。
パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!
「あっ! あっ! あっ! んっ! ダメっ! あっ!」
男が一際強く腰を打ち付けると同時に、熱い精液が璃音の中に放たれる。
「あぁあああああああっ!」
璃音の頭の中が真っ白になった。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
最後の一滴まで絞り出したペニスが璃音の膣から抜かれ、璃音はその場に倒れこむ。璃音のアソコからは男の精液がたれだしていた。
「ふー。まさか旅行先でこんなおいしい思いができると思わなかったわ」
男は満足した様子で璃音の頭を撫でる。
「私は上がるが、こんなとこにずっといたらまた別の男に襲われるかもよ。じゃあ、ありがとね、リオンちゃん」
そう言って男は逃げるように温泉を後にする。
遠ざかっていく男の足音。璃音は幼い頃に聞いた懐かしい天使の歌声が聞こえた気がした。