※この作品はR-18です。

この素晴らしいぼっち娘と性活を!   作:ろくでなしぼっち

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ノーマルプレイ 後編

「ダストさん!」

 

 リリスと話をつけた後。案内された部屋へと入った俺はゆんゆんに抱きつかれる。

 

「お前、なんて格好して抱きついてくんだよ」

 

 風呂上がりなんだろう。ゆんゆんの艶やかな髪は水気を含んで見るものを引き込む美しさを見せている。それだけでも俺には刺激が強いってのにこいつは着ているものがバスローブだけだ。

 そんな格好だと風呂で火照ったゆんゆんの体温も強く感じるわけで……正直今すぐ押し倒したい。

 

「ダストさん……大丈夫ですよね? ダストさんはちゃんと私の知ってるダストさんですよね?」

 

 人の言葉無視しやがって……まぁ不安なのは分かるけどな。

 

「心配すんな。俺は俺だしお前が不安がってることは全部けりつけてきたからよ」

「良かった……」

 

 ゆんゆんは安堵の声を漏らすがその体はまだ震えている。震えを少しでも止められるように俺は本の少しだけ力を入れて抱き止める。

 

「……怖かったんだよな?」

 

 門番に案内されていたときは普通だったゆんゆんが、リリスの前に出た途端に俺の後に隠れてしゃべらなくなった。こいつが引っ込み思案なのは今更だが、人の後に隠れるほど礼儀知らずなやつでもない。

 

「はい……ここが異世界で頼れるのが自分達しかいないって……当たり前のことに今更気付いてしまって」

 

 地獄という場所が悪魔という人間を餌にする者たちが跋扈する場所だと。ゆんゆんは自分よりも強いリリスを前にするまでそれに気づけなかった。なまじ強く一人旅も経験してるから仕方ないのかもしれない。

 

「ま、リリスもおかしなことはしねぇって約束したし、他の悪魔たちにも手は出させねぇってことだからよ。もう大丈夫だ」

「何でリリスさんを呼び捨てにしてるのかも気になりますけど……。どうやって約束させたんですか? いくらドラゴン使いを警戒してるとしてもドラゴンのいないダストさんの言うことを聞く理由はないと思うんですけど」

 

 まぁ、バニルの旦那の手紙だけじゃ止まらなかった相手が俺の言うこと聞く理由はないわな。

 

「俺はお前と違って自分が無力だって分かってるからな。ちゃんと地獄来る前に保険はかけといたんだよ」

「リーンさんに聞きましたけど、ダストさんってクーロンズヒュドラに突っ込んであっさり死んだんですよね? いつも自信満々で私に喧嘩撃ってくることと言い、本当に自分が無力だってわかってるんですか?」

「うるせぇな。分かってるっつたら分かってんだよ」

 

 大切な仲間や恋人の命がかかった場面で向こう見ずになれるほど俺は大物じゃねぇんだよ。

 

「……まぁ、いいです。それより保険ってなんなんですか?」

「エンシェントドラゴンだよ」

「……え? エンシェントドラゴンさんと契約したんですか?」

「仮契約だから力とかはほとんど借りれないけどな。俺らが危なくなったら助けに来るように『お願い』をした」

 

 上位神や公爵級悪魔の本体と同格の力を持つというエンシェントドラゴン。そのドラゴンが俺らが危機になれば助けに来てくれる。ドラゴンナイトである俺の能力も考えればこれほど心強い保険もない。

 

「一体全体いつの間に……。『お願い』ってことはエンシェントドラゴンさんに力を認めさせたんですよね? 前はめぐみんたちやバニルさんたち、みたらs……ミツルギさんとか凄いメンバーでやっと認めてもらったのに」

 

 上位種以上のドラゴンは自分が認めるだけの力を示せば人間の願いを叶えてくれる。ジハードが人の姿から龍の姿に戻れなくなった時に、俺とゆんゆんはカズマパーティーや旦那やウィズさん、ついでにみたらしの力を借りてエンシェントドラゴンに力を認めてもらったことがあった。

 

「……まぁ、そのあたりのことは聞かないでくれ。あんまり思い出したくないから」

 

 今回の保険のために本気で死にかけたというか……むしろ精神的には一度死んでるレベルでトラウマになってる。というかエンシェントドラゴンに俺は何度トラウマ作られればいいんだろう……。

 

 

 

「そろそろ落ち着いたか? …………その格好で抱きつかれたままだといい加減我慢すんのも限界なんだが」

 

 気づけば話しているうちにゆんゆんの震えは収まっている。

 

「……はい、落ち着きました」

 

 こくんと頷き、抱きつきながら上目遣いで俺を見つめてくるゆんゆん。

 風呂あがりで色気上がってる状態でそんなしぐさすんじゃねぇよ、俺を殺す気か。

 

「風呂入ってくるからちょっと待っててくれ」

 

 今すぐ押し倒してやりたい気持ちを抑えて俺はそう言ってゆんゆんから離れようとする。

 

「…………ゆんゆん? 風呂入ってくるから放してくれ」

 

 だが、俺が離れようとしても抱きついているゆんゆんが放そうとする様子がない。

 

「あのですね、ダストさん。私ダストさんに一つ告白しないといけないことがあるんです」

「…………なんだよ?」

 

 なんか初めての時と同じような流れを感じるんだが…………。

 

「そのですね……? ダストさんが怖がってる私の気持ちをちゃんと分かった上で『大丈夫だ』って言ってくれてから、その……スイッチが入っちゃっててですね?」

「…………、おう」

「お風呂に入ってる時も、上がって待ってる時も、怖さもあったんですが、それ以上に、その…………気分が盛り上がっててですね?」

「…………、ああ」

「そんな状態でダストさんに抱きついてて、怖さもなくなったら…………分かりますよね?」

「…………、お前やっぱエロぼっち娘だわ」

 

 呆れて溜息をつく。

 

「そんなこと言ってダストさんだってベッドに向かってるじゃないですか」

 

 まぁ、呆れとかどうでも良くなるくらい今のこいつエロいから大喜びで押し倒すけどな。

 

 

 

 

 

「んんっ…ちゅっ……ん、はぁ……」

 

 唇を触れ合わせるだけのキス。

 

「ダストさんのこのキスってすっごく優しいですよね。ダストさんなのに」

「俺なのにってどういう意味だよ」

「そのままの意味ですけど」

 

 イカせまくってやるから覚悟しろよ。日頃ボコボコにされてる恨みも含めてやめてって言われてもやめねぇからな。

 

「私は平気ですから最初から深いキスとかしてもいいんですよ?」

「そんなこと言ってお前がして欲しいだけだろエロ娘が」

「変態性癖のダストさんには言われたくないです!……でも、だから不思議なんですよ。ダストさんの性癖考えたら、唇を触れ合わせるだけのキスをするなんて

」

 まぁ、俺の性癖は女を快楽溺れさせたいってのだからな。唇を触れ合わせるだけじゃ気持ち良いのは気持ちいいがイクほどじゃない。それでもそれをするのは…………。

 

「正直、俺はお前にセックスじゃ酷いことすると思う。だから少しでも……最初だけでも大事にしてやりたくてよ」

 

 セックス中の男の理性なんて乗ってくりゃあってないようなもんだ。歪んだ俺の性癖じゃ相当酷いことしちまうかもしれねぇ……いや、するだろう。だから、少しでも理性のある最初の内に伝えたいのだ。俺はお前を大切にしているんだって。

 

「……ダストさんって、ドラゴンに関することになるとイケメンになるなぁって思ってましたけど、女の子抱く時にもイケメンになるんですね。初めての時も妙に優しかったりしましたし」

「おう、普段はイケメンじゃないみたいな言い方はやめてもらおうか」

 

 俺はいつだってかっこいいだろうが。

 

「嫌です。……だって、ダストさんが普段からイケメンだったらダストさんがモテちゃうじゃないですか」

 

 ……………………。

 

「お前ってエロデレだよな」

「エロデレってなんですか!?」

「そんくらい自分で考えろ」

 

 ……こいつはエロいことになったら俺を殺しに来やがるな。普段の喧嘩の時よりよっぽど凶悪な破壊力だ。

 

「ま、お前がエロくて可愛くてぼっちなのは今更だからいいか」

「今ひとつこの状況で関係ない単語混じってましたよね?」

 

 ゆんゆんの戯言はスルー。

 

「エロ娘がお望みだからディープなキスをしてやるか、胸を揉んでやるか……そういやクリトリスをまだいじってねぇな」

 

 ゆんゆんをどんな方法でイカせて快楽に蕩けさせるか、その方法を考える。

 

「あ、えと…………ダストさん? 考えてる所悪いんですけど、私もやってみたいことあるんです」

「あん? なんだよ、やりたいことって」

 

 もう少しでいい方法思いつきそうだったのに。

 

「その……『フェラチオ』ってのをやってみたいんです。めぐみんに、男の人にやってあげたら喜びますよって言われて」

 

 何をゆんゆんに教えてんだよ、あの頭のおかしい爆裂娘は。……というかあの爆裂娘もカズマとそういうことやってんだろうか?

 …………、想像つかねぇな。

 

「あの…………嬉しくないですか……?」

 

 俺の反応が芳しくないと思ったのか、ゆんゆんは少しオドオドとした様子で聞いてくる。

 

「まぁ、ぶっちゃけ、性癖的には微妙だな」

 

 だってフェラじゃゆんゆんが快楽に溺れる所見れないし。

 

「そう…………ですよね」

 

 俺の言葉に目に見えて落ち込むゆんゆん。

 

「だけど、お前がちゃんと子作りのこと考えてくれてて、俺を喜ばせようって気持ちはすげぇ嬉しい。ありがとな」

 

 感謝の気持ちを示すように俺はゆんゆんの頭を撫でる。

 

「それじゃあ…………私にダストさんのおち○ちんを舐めさせてくれますか?」

「それとこれとは話が別。また今度な」

 

 その台詞はすげぇエロいけど。

 

「うぅ……ダストさんの変態性癖!」

 

 全くだ。普通の男だったら多分凄い喜んでただろうに。

 

(……まぁ、こいつの気持ちもあるし、なんかいい方法ねぇかなぁ)

 

 こいつの奉仕したい気持ちも満たせて俺の性癖も満たせるようないい方法が。リリスの知識の中に何かあればいいんだが。

 

 

 

「──そうだな。今日はまだ二回目だしそんなに激しいセックスするのは可哀想だな。喜べゆんゆん。今日の俺はお前を死ぬほど大事にしてやるよ」

 

 今日のプレイを思いついた俺はゆんゆんにそう言ってやる。

 

「……………………」

「……おい、その目はなんだよ。人がせっかく大事にしてやるって優しい台詞言ってんだから『ダストさん優しい好き』って感じの反応しろよ」

 

 なんでジト目で俺見てるんだよ。

 

「いえ……さっきのダストさんは確かにかっこいいなぁって思いましたけど、今のダストさんはいつものチンピラ顔ですし。どうせろくでもないこと考えてるんだなぁとしか」

 

 恋は盲目とか言うけど、こいつにはそれ当てはまんねぇな。

 

「まぁ、いいですけどね。ダストさんの好きにしちゃってください。……というか、早く好きにしてくださいよ。私だってお預けは苦しいんですから」

 

 こいつ俺の調教受けるまでもなくエロ娘じゃね?

 

 

「んっ…ふ、ぁ…………って、本当に唇を触れ合わせるだけなんですね。もっと舌で口の中蹂躙するかと思ったのに」

 

 さっき始めるときにしたのと同じように……むしろそれよりも優しく俺はゆんゆんにキスをしてやる。

 

「だから言っただろ。今日のプレイは死ぬほど大事にするプレイだから」

 

 この台詞に嘘は全く無い。

 

「んむっ、ん…………なんだか初めての時が凄すぎてなんか物足りないんですけど。というより、初めての時こんな感じだったらよかったのに」

「そしたら一緒にイケなかっただろ。…………胸も揉むぞ」

 

 ついばむように唇を触れ合わせながらも俺はバスローブの下に手を忍び込ませる。

 

「ん……ふふっ、だ、ダストさん、くす…な、なんだかくすぐったいんですけど……ふふっ…あははっ…」

 

 触れるだけよりほんの少しだけ強く胸を揉むと、くすぐったいのかゆんゆんは身体を悶えさせて笑う。

 

「ふふっ、でも初めての時はダストさんが巧すぎて不安になりましたけど、こうして失敗するのも見れば、ダストさんもちゃんと童貞さんだったんですね。少し安心しました」

「何を安心してるのかは知らねぇが…………別に俺は失敗なんてしてねぇぞ?」

「はい? でも、くすぐったいだけで、胸揉まれても気持ちよくはないですよ? んんっ……んむ…………キスも気持ち良いのは気持ちいですけど、こう、ダストさんに抱きしめられてる時の気持ちよさというか……気持ちいいというより心地いいって感じですし」

 

 サキュバスたちに教えられた通りの反応だな。やっぱり失敗はしてない。

 

「それより、そろそろお前の中に入れようと思うんだが…………大丈夫そうだな」

 

 濡れてなきゃローションとかいうのを使おうかと思ったが、ゆんゆんの膣の中はしっかりと濡れていた。

 …………こいつ一人でオナニーでもしてたんじゃねぇか?

 

「なんか失礼なこと考えてる顔ですね。……もしかして今回は愛撫より本番重視なんですか?」

「んー…………まぁ、どっちかというとそうだな」

 

 キスも胸への愛撫も大事に続けるけどな。

 

「子宮口でしたっけ? あそこへの刺激すごかったですもんね。あれだと、きっと私またすぐイッちゃいます」

 

 初めての時の子宮口で得た快楽を思い出し期待している様子のゆんゆん。…………やっぱこいつエロ娘じゃね?

 

「……ま、とにかく入れるぞ」

 

 本当にこいつに調教なんて必要なのかと疑問に思いながらも、俺はゆっくりとゆんゆんの膣の中へと肉棒を埋めていく。

 

「っ……入って……きました」

「痛くはねぇか?」

 

 初めてからもう2週間近く経ってるから大丈夫だとは思うんだが。

 

「痛くはないですよ。…んんぅ……むしろ気持ちいいです」

 

 初めての時は痛くならないようしてたからあまり膣内の性感帯を刺激できなかったが、今なら遠慮することなく刺激することが出来る。おそらくだが、膣内の性感帯を激しく攻めるだけでもエロ娘疑惑のあるゆんゆんならイクだろう。

 まぁ、今回はこの性感帯もゆっくりせめるからすぐにイクことはないだろうが。

 

「ぁ…奥に届き…ひゃぅっ…………って、あれ? なんか前より気持ちよくなくなってません?」

 

 子宮口のコリコリとした感触を肉棒で感じながら、ゆんゆんの言葉にやっぱりな、と思う。

 

「ま、あれはあくまで錯覚を利用しただけの攻めだし……ゆんゆんが子宮口で本当に感じるようになるのは時間がかかるだろうよ」

 

 子宮口を攻められても痛くはないみたいだから、いつかは錯覚とかなしに子宮口でイケる日が来るだろうけど。それはセックスを重ねて子宮口が開発されてからの話だ。

 最初から子宮口で感じるようなやつもいるにはいるらしいが。

 

 よかったな、ゆんゆん。お前のエロ娘疑惑判定マイナス1だ。すでにカンストしてたから焼け石に水だけど。

 

「…………えっとですね、ダストさん。大変言いにくいんですが…………このままじゃ多分私、イケないと思うんです」

「そうか。…………で?」

「このままじゃ、ダストさんも私が快楽に溺れる所見れませんし、もっと激しく攻めてくれませんか?」

 

 残念だったなゆんゆん。お前のエロ娘疑惑は疑惑が取れてエロ娘で確定した。

 

「ま、お前になんと言われようと終わるまでこの攻め続けるから。やめてって言われてもやめないからな」

「……まぁ、気持ちいいのはいいですし別にいいですけどね。こうしてダストさんのことをゆっくり感じられるのも幸せですし」

 

 さらっと嬉しい事言ってんじゃねぇよ。ちょっと手加減してやろうかと思っちまうだろうが。

 

「それに、ダストさんが下手なのも可愛いと言ったら可愛いですしね」

 

 …………やっぱ手加減はいらねぇな。

 

「ひゃぅっ……あ、んふぅ……。な、なんで? 胸、くすぐったかったのに……んんっ!」

 

 キス、胸への愛撫、膣への挿入。3つの攻めの中で一番最初に反応が変わったのは胸への攻めだった。

 

「ゃぁ……ん…ぁっ……っ…!…………も、もしかして、ダストさん、胸、さっきより強く……ぁんっ」

「別に攻め方は変えてねぇよ。力の入れ方とか触り方はなんも変わってねぇ。変わってんのはお前の体のほうだよ」

 

 ただ触れるのに近い胸への愛撫の刺激は何かに集中していれば気づかない程度の刺激だ。だが、その気づかないような刺激をゆんゆんは集中して感じようとしている。すると、その意志に応えるように感覚はどんどん鋭敏になっていき、くすぐったいだけだった刺激を性感へと感じるようになる。……もしも、キスや膣への挿入どれかを激しくやっていれば、こうはならないだろう。

 

「んぅ……、で、れもこのくらいじゃ…んぁ……イクまでじゃ…にゃいですよ」

「そうかよ」

 

 すでに呂律怪しくなってるのには触れないでおいてやろう。実際これくらいじゃ、まだまだだしな。

 

 

 次に変化が訪れたのはキス。

 

「なにを口の中に舌入れようとしてんだよ」

 

 触れ合わせていた唇を離して俺はゆんゆんに聞く。

 

「らって……キス、もどかしいです」

 

 童貞捨てて初めて知ったことだが、キスってのは触れ合わせてるだけでも気持ちいい。だが、触れ合わせてるだけだと同時に酷くもどかしい。長くしているともっと深く繋がりたいと思ってしまう。ゆんゆんが今、俺の口に舌を入れようとしたように。

 

「言っただろ。今日はお前を死ぬほど大事にしてやるって。だからディープなキスはお預けだ」

「うぅ……酷いれすよダストさん……」

 

 今はゆんゆんが感じているのはもどかしさだ。だが、これをずっと続ければ。快楽と深い繋がりを求めて、けれど満たされない。そんなのがずっと続いてしまえば『もどかしさ』は『渇望』になる。

 そうなった時に、ゆんゆんがどんな表情を見せてくれるのか。楽しみだ。

 

 そして最後に。

 

「ひぅううううっ! おく…きもち、ぃぃっ!」

 

 初めての時と同じように、ゆんゆんは子宮口で快感を感じるように錯覚が起きる。子宮口での刺激を性的快感だとゆんゆんの身体は反応を示しだし……そうなってしまえばもう、登っていくだけだった。

 

「あぁっ…ひぅっ……んんっ……ぁん、はぁっ…!」

 

 ゆっくりとした肉棒の出し入れ。だが、それを補って余りあるほどに子宮口の快感は強く、膣内の刺激と一緒にゆんゆんの身体を絶頂へと導いていく。

 

「んぁっ……ぁぁっ……!……んむ…ちゅっ、はぁっ! んんーっ!」

 

 肉棒での攻めと一緒にキスや胸への愛撫も変わらずやる。最初くすぐったいだの言っていた攻めと変わらないが、絶頂へと近づいたゆんゆんの身体は面白いように反応を示してくれる。

 

「ゃ…らめ……いくっ……イッちゃう……!」

「こんな攻めじゃイケないんじゃなかったのかよ? 俺は何も攻め方変えてねぇぞ?」

「いじわるぅ……んんっ! はぁっ! イクっ ほんとにイッちゃうっ!」

「おう。俺も一緒にイッてやるから遠慮なくイケ」

 

 正直挿れた瞬間からイキそうになるくらいにゆんゆんの膣の中は気持ちいい。初めての時は俺も痛がらせないようにとあまりゆんゆんの膣内を堪能することは出来なかったから分からなかったが、こうして見れば今まで見たどんな夢の中の膣内よりも気持ちがいいものだった。

 ……一緒にイクためにかなり我慢したのはバレてないと信じたい。

 

「ひゃ、ぁああああああっ! んんーーーっ! れてるっ! だすとさんのせーえききもちいいぃっ!」

 

 ゆんゆんがイッて膣を締め付ける刺激と同時に俺も射精する。我慢を重ねた俺の射精は勢い良くゆんゆんの子宮口にぶつかり、その刺激でゆんゆんはまたイっていた。

 

「はぁっ……ふぅっ……よかった、ダストさんと一緒にイケて…………やっぱり嬉しいものですね」

 

 一度イッたことで落ち着いたのか、ゆんゆんは嬉しそうにそう言う。

 

「そうだな」

 

 俺はそんなゆんゆんに適当に同意してまた攻めを開始する。

 

「ひぅぅっ!? だ、ダストさん? 今日は大事にしてくれるって……んんっ!」

「おう、だからゆっくりしてやってんだよ。心配しなくても激しい攻めはしないから安心しろ。……その代わり一日中休み無しでこの攻めを続けるけどな」

「っ……ぁっ…! い、一日中……? んぁっ…………こんなに気持ちいいのを?」

「言っとくけど、お前が今感じてる気持ちよさは序の口だぞ? 実際初めての時よりかはま(・)だ(・)刺激は強くないはずだ。だけど、それはどんどん強くなる。終わる頃にはどうなっちまってるかね」

 

 弱くもどかしい刺激をもっと感じようと、絶頂し火照ったゆんゆんの身体はどんどんと感じやすくなっていく。長い時間をかけて感じやすくなったゆんゆんがどうなるか、今から楽しみだ。

 

「ちょっ、ちょっと待って下さい! 一日って当然休憩は挟むんですよね?」

「挟むわけねぇだろ」

 

 挟んだらリセットだし。

 

「ご、ご飯とかどうするんですか? 食べなきゃ倒れ──んむぅぅぅ!?」

 

 ご飯をどうするかと聞くゆんゆんに俺は用意されてた飲み物を口に含み、そのまま口移しで飲ませる。

 

「──はぁっ……、一体全体何を飲ませたんですか?」

「栄養剤だってよ。飲んだら一食分のエネルギーだとリリスが言ってた」

 

 少しだけ媚薬的な効果あるって話だけど、本物の媚薬と比べればあってないようなもんらしい。

 

「ご、ご飯はじゃあいいですけど…………その…………お手洗いくらいはする時間ありますよね?」

「そんな時間はない」

「………………え?」

「したくなった時はリリスを呼べよ。そういうのを処理する魔法は得意って話だから」

 

 快適な性生活を楽しむために覚えてるとか言ってたけど…………多分人間を奴隷にして飼ってる副産物なんだろうなぁ。悪魔がそういう生理現象あるとか聞いたことねえし。

 

「もう質問はねぇよな? 再開するぞ」

「えっと…………ダストさん? 今日は大事にしてくれるって話じゃなかったですか?」

 

 一日中という言葉と、これから先の未知の快楽が怖いのか、ゆんゆんはそんなことを言ってくる。

 

「おう、だから言ったろ? 『お前を死(・)ぬ(・)ほ(・)ど(・)大事にしてやる』って」

 

 自分がどこにいるのか……生きてるかどうか分からなくなるくらいの快楽をゆんゆんに与えてやりたい。

 

「…………。もしかして、私はとんでもないことを言っちゃったんでしょうか? この人に調教してほしいとか」

「心配すんな。ちゃんと段階踏んで調教していくから、お前が壊れちまうようなことはしねぇよ」

「段階踏んで二回目でこれなんですか!? おかしい! 絶対ダストさんの性癖おかしいです! んむっ!?──」

「──ふぅ。……ってことで質問タイムは終了な。あとは終わるまでノンストップだから」

 

 文句を言ってるゆんゆんの口をキスで塞いで、俺は本格的にまた攻めを再開する。

 

「うぅ……なんで私初体験から二回目でこんなにアブノーマルなエッチしてるんでしょうか……」

 

 俺みたいなチンピラを好きになっちまったからだよと思ったが、それは口にせず俺は攻めを続けるのだった。

 

 

 

 

「あ、一応言っとくけど、これ別にアブノーマルなプレイのつもりないからな。普通普通。だから安心しろ」

「その台詞でなにを安心すればいいんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 もうどれくらい行為を続けただろう。

 

「っ…! っ……! ぁぁっ……はぁっ、だ、ダストさん……、もう…んんっ……限界です…っ」

 

 俺のゆっくりとした愛撫と膣への抽送に限界だと喘ぐゆんゆん。

 

「別に限界じゃねぇだろ。魔法職っても高レベル上級職のお前なら栄養取りながらなら一日くらい体力的には大丈夫だ」

 

 セックスなんてのは体力使うのは確かだしイク時に更に体力消費するのも確かだが、基本的に動いてるのは俺だけだし、イク時の消費も女は男ほどではない。……まぁ、そんなの関係ないくらいイキまくってるから普通の人なら体力が底ついて意識失ってるだろうけど。

 

「体力とか…っ、そんな……ひぅうぅうっ……問題じゃ…っ、あああぁっ!」

 

 大きな声をあげると同時にゆんゆんの膣は俺の肉棒を強く収縮して締め付けてくる。大きな絶頂こそ少ないが、こうした小さな絶頂をゆんゆんは何度も繰り返していた。

 

「まだ一日の十分の一の時間くらいしか経ってないぞ? 限界言うには早過ぎるっての」

「んんぅぅうっ、あぁあっ! むりぃ…っ、だすとさん、もぅ、ゆるしてぇ…っ」

 

 瞳に涙を浮かべてゆんゆん。

 

「…………なぁ、ゆんゆん。本当にもう限界か?」

 

 その涙に俺は攻めを止めて、問いかける。

 

「俺はお前を壊したくない。お前の今の限界を超えるような攻めはしないつもりだ」

 

 自分の性癖を自分勝手にぶつけて女を壊しちまう……それは俺が最も嫌う貴族の姿そのものだ。

 

「それでも限界だって言うなら……俺は自分の性癖我慢する」

 

 ドラゴンと触れ合えなかった日々を思えば自分の性癖を我慢するくらいなんてことはないはずだ。

 

「……卑怯れすよ。なんでそんな真剣な表情で言うんれすか……いつものチンピラ顔なら限界だって言えるのに」

「俺はクズでチンピラだし、その上変態だが……それでも自分が嫌ってるような奴と一緒にはなりたくねぇからな」

 

 自分がろくでもない人間なのは分かってる。分かってるからこそ自分の譲れない一線だけは守りたい。

 

「……一緒になっちまったら嫌われちまうからな」

 

 ゆんゆんにも、あいつにも……あの人にも。

 

「ダストさん…………んむっ…んんっ──」

「──ん。……ゆんゆん?」

「何をしてるんですかダストさん。早く続きをお願いします。……私を死(・)ぬ(・)ほ(・)ど(・)大事にしてくれるんですよね?」

 

 キスを終えたゆんゆんは、少しだけ余裕を取り戻した様子でそう言う。

 

「……いいのかよ? 今日はまだいいかもしれねぇが、次からはもっと酷いことするかもしれねぇんだぞ?」

「ダストさんが私のことを大事にしたいってそう思っててくれるなら、きっとどんな酷いことでも耐えられます」

「…………、お前は俺にだけは全然チョロくなかったくせに……なんでこんな所で都合のいい女になろうとしてんだよ」

「別に都合の良い女になんてなるつもりありませんよ。嫌なら嫌っていいますし、無理なら無理っていいます」

「さっき無理だって言ってただろうが」

 

 限界だとか許してだとか。だから俺はやめようとしたってのに。

 

「さっきはさっき。今は今です。ダストさんの気持ちが分かったら無理じゃなくなった……それだけです」

 

 それだけじゃねぇよ。……なんでこいつはこんなに強いんだよ。

 

「一つだけお願いをするなら……、もしも私が辛そうだったら優しくキスをしてください。ダストさんが最初にしてくれるのと同じ、私を大事にするっていう証を」

「……お前やっぱチョロすぎんだろ」

 

 そんなんでいいとか。

 

「そうかもしれませんね。まぁ、普段はダストさんに全然チョロくないですし、エッチの時くらいはチョロくてもいいんじゃないですかね」

 

 こいつやっぱ魔性のエロ娘だわ。

 

 

「ぅ、っぅぁ、ぁあ、はぁっ…! やぁあっ、すごぃぃ……んんっ!」

 

 変わらないゆっくりとした攻め……むしろ最初よりもゆっくりと弱くしている攻めにゆんゆんは大きく喘ぐ。

 

(……固さがなくなったな)

 

 さっき(といってももう1時間くらい前だが)のやり取りをしてから、ゆんゆんの表情からは辛さが抜けていた。快感で言えばゆんゆんが無理だと言ってた時よりも強くなっているのに。

 

「ぅんぅっ…! ふぁああっ! なか、こすれてぇっ! ぁ、んっ……ひゃぅぅうっ! おくぅ、もっとつよっ…んぁああっ!」

 

 おそらく、ゆんゆんの中で俺の攻め……というか快楽に対する心構えが変わったんだろう。無理だと言っていたゆんゆんは俺の攻め……強くなり続ける快楽に未知の恐怖を感じていたはずだ。そんな状態じゃ強くなり続ける快楽は辛さを伴う。一気に強くなって訳が分からなくなるのではなく、少しずつ強くなっていたのだからそりゃ無理とも言いたくなる。

 

(……でもこいつは俺の気持ちさえ分かれば大丈夫だって言った)

 

 その言葉に嘘はなかったんだろう。今のゆんゆんには未知への恐怖はない。俺の攻めを受け入れることで純粋に快楽だけを感じている。

 むしろ今は未知の快楽に好奇心を覚えているかもしれない。どこまでも強くなる快楽を貪欲に求めていた。

 

「んちゅ、んっ…ぁ……んんっ…! ふぁあ、やれすぅ……もっとふかくきすしてくらさいぃっ」

 

 そのなかでもキスをゆんゆんは強く求めていた。ついばみ触れるだけのキスをするとゆんゆんは嫌がり、もっとと舌を伸ばしてくる。

 

「やさしいキスがお望みじゃなかったのかよ」

「いじわるいわな──んっ!んんっ…♪ このキスもすきぃ…♪ んむぅっ、ふぁっ、んんぅぅううっ!」

 

 仕方ないとばかりにそれに答えてやるとゆんゆんは蕩けた表情の中で本当に嬉しそうな表情を見せる。……今回の攻めの趣旨とズレてるが、こんな顔見せられたら応えたくなっちまう。

 

「んんっ…♪ っふぁぁあ、くちのなか、んちゅぅ…しびれへぇ、きもひいいれすぅ…♪」

 

 ……嬉しそうな表情でエロいこと言うな。強く攻めたくなるだろうが」

 

「ひゃあああっ! んんっ、むねも、もっとつよく、んぁあっ、しれ…いいれすよぉ?」

 

 磁石のように引き寄せられそうになるゆんゆんの口からなんとか離れて、俺は気を取り直して胸を攻める。

 胸を攻めたら攻めたで強く攻めたくなるようなこと言ってんじゃねぇよ。今日の趣旨はそんなんじゃねぇから!

 

「ふぁああっ…んん、あぁぁっ……だすとさんのいけずれす……」

 

 ゆんゆんの誘惑に耐えて優しい攻めを続けるとそんなこと言われる。

 

「いや……今のお前の感度でいきなり強く攻めたら気絶しかねないし」

 

 おそらく、今のゆんゆんじゃ……強くなり続ける快楽に翻弄されてるゆんゆんじゃ耐えられないだろう。ここで終わらせるならそれでもいいんだろうが。

 

「それじゃ…んっ…、キスをもっとおねがいします、っ…♪」

「……お前本当にキスが好きだよな」

 

 やさしいキスも深く強いキスも。

 

「だすとさんがわるいんれすよ? んちゅぅ、んっ、ぁぅっん♪ キスがこんなにきもちよくて、しあわせなものらって、おしえてくれたのは、ぁふぅ、んっっ、んんんーっ! らすとさんえす」

「お前もうムリしてしゃべんな。何言ってるか分かんねぇから」

 

 呂律回らなくなりすぎだろ。

 

「らすとさんはぁ、……ぁああ…っ! なんれ、そんにゃにぃ…っ! よゆうがあるんですかぁ……っ!」

「何でって言われても…………まぁ、俺はゆっくり攻めてるだけで快感自体は普通だし」

 

 射精自体は結構してるし体力的にはちょっときついのはきついが。ゆんゆんの体がエロい体じゃなきゃ射精も我慢できたかもしれない。

 ……うん。普通ってのは嘘だな。こいつの身体は色々エロ過ぎる。なんでゆっくり出し入れしてるだけでこんなに射精させられんだよ。このまま一日続けたら俺のほうが死にそうだ。

 それでもゆんゆんみたいに快感が強くなり続けてるわけじゃないし、サキュバスの店の夢でこれくらいの快感にはなれてる。ゆんゆんよりも精神的には余裕あるのは確かだ。

 

「ずるいですよぉ…っ、っぁぅぅ……っ! わらしだけなんてぇ……ぁ、ひぅぁああっ!」

 

 こんだけ、快楽に溺れてても……いや、溺れてるからこそだろうか。ゆんゆんは快楽にとろけた顔に恥ずかしそうな色を見せる。

 

「……心配すんな。そのうち、そういう恥ずかしさを感じる余裕ないくらい気持ちよくなるから」

 

 そしてそうなるまで、もうそう遠くはないはずだ。

 

 

「ぁああああっ! イクっ…! イクぅぅううっんんっ!」

 

 その大きな絶頂が始まりの印だった。

 

「ふぁああああっ!? なんれっ? イクのがとまらないっ…んんーーーっ!」

 

 大きな絶頂の後、ゆんゆんは小さな絶頂を止まることなく何度も繰り返す。

 

「んんぁあっ! らすとさんっっ!  ぁぁっ! んんんんっっ! やらっ、こんなの…ぅぅっ! んあああっ、こわいれすっ…!」

 

 一度は克服した恐怖だが、イキ続ける自分の体が本当に大丈夫なのかと怖くなったんだろう。ゆんゆんは俺の体に強く抱きついてくる。

 

「大丈夫だから安心しろ。……受け入れればその快楽も慣(・)れ(・)る(・)。ん──」

 

 安心できるように、俺は約束をしたキスをゆんゆんにする。

 ここが分岐点だ。もしもここでゆんゆんが快楽を拒むのなら、こいつがなんと言おうと俺は自分の性癖を我慢する。そうじゃなきゃきっと俺はいつかこいつを壊しちまうだろうから。でも、もしも受け入れることが出来るなら──

 

「──んっ、ふぁ……、ひぅぅぅうううっっ! はぁっ…んっっ!」

 

 キスを終えたゆんゆんは、さっきと変わらずに大きな喘ぎ声を上げて絶頂を続ける。

 

「……ゆんゆん、気持ち良いか……?」

 

 キスを終えてもまだ怖さが勝っているようなら今すぐに止めないといけない。

 

「き──」

「き……?」

「きもちいいれすよ、らすとさん。…んんんっ! ああぁっ! んっ…だから、もっとつづけれくらさいっ!」

「…………、そうかよ。本当にお前はエロぼっち娘だな!」

 

 その言葉が快楽に溺れた結果の言葉じゃないのは俺でも分かる。それでも、俺みたいなチンピラを気遣った台詞が言えるんだったら大丈夫だ。

 こいつは今、一つ壁を超えた。

 

「あぁあああああっっ! らすとさんっ! らすとさんっっ!」

 

 何度も続く絶頂に耐えるように、ゆんゆんは俺の名前を呼びながら抱きつく力を強くする。

 

「もう、終わりにするからな。……もう少しだけ耐えろよ」

 

 ゆんゆんの耐えられる快感の限度が見えた俺は、予定通りに終わらせるために、胸を揉む力を強め、膣への抽送も速めていく。

 

「んんんーーーーーーーっっ! ふぁぁぁあぁあああああっっっ!」

 

 上がりに上がった感度で受ける強めの攻めは強烈なのだろう。ゆんゆんはもう大きく喘ぐことしか出来ない。

 

「これで……最後だっ!」

 

 最後のこの瞬間まで触れることもしなかった乳首を胸ごと強く揉み、肉棒を子宮口へと強くぶつける。

 

「んっ、ぁ、…ああぁああぁぁぁあああああぁあぁっっっっ!」

 

 俺が最後の射精をするのと同時に、ゆんゆんも今日一番の絶頂に大きな喘ぎ声をあげた。

 

 

 

 

「おーい……ゆんゆん?」

 

 行為を終えてしばらく。完全に脱力してるゆんゆんに声をかけてみる。

 

「ん…………ぁ……だすとさんだぁ…………んぅー、きすしてください」

「…………。してもいいけど、お前絶対正気戻った時に後悔するぞ」

 

 意識はあるみたいだが、完全に心ここにあらずだ。

 やっぱり少しやり過ぎだったか。

 

「ま……それでも半日も持ったんだからこいつ本当エロ娘だな」

 

 よくて一日の3分の1くらいだろうと思ってたんだが。

 

「ま……でも、これで次からは少しくらい強い攻めをしても大丈夫そうだな」

 

 今日の行為でゆんゆんは大きな快楽を知って、そしてそれを受け入れた。今日受けた快楽くらいならこいつが壊れちまうことはないだろう。

 

 ……………………。

 

(改めて考えてみると、俺酷すぎねぇか?)

 

 普通にゆんゆんが壊れるか壊れないかの攻めをしてるとか。いや、絶対にゆんゆんを壊したくないんだけどな。

 

「んぅぅ……だすとさん? きすしてくれないんですか?」

 

 そんな俺の葛藤を知ってか知らずか、頭がとぼけてるゆんゆんはのんきそうにそんなこと言ってくる。

 

「……後で恥ずかしがるくせに馬鹿な奴」

 

 ま、こいつが正気に戻ったら死ぬほどからかってやろう。恥ずかしがるゆんゆんを楽しみにしながら、俺は優しくキスをしてやった。

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ゆんゆん。お前って俺以外に気になる男とかいなかったのか?」

 

 正気に戻ったゆんゆんを死ぬほどからかった後。心地好い気だるさに包まれながら俺は横で枕に顔を埋めているゆんゆんにそう聞く。

 

「……いきなりですね。どうしてそんなこと聞くんですか?」

 

 話題が変わったことに少し安堵したのか、ゆんゆんは顔を上げる。

 

「リリスのせいだよ。あいつがお前に手を出そうとしてたって思うと…………とにかくあれなんだよ」

「つまり……嫉妬なんですね」

 

 恥ずかしそうにしてたのが一転、嬉しそうな様子のゆんゆん。

 

「うるせぇよエロぼっち娘。『んぅーきすしてくだい』って口をとがらせてたくせに」

「うわぁぁあああっ! 私のバカバカ! なんであんな恥ずかしいこと口走ってたの!?」

 

 実際嫉妬なのは確かだが、それを指摘されるのはムカつくのでお返しにからかう。

 

「……で? いなかったのか?」

「……まぁ、少なくとも里にいた頃はいませんでしたよ。今はそうでもないですけど、子供の頃の私は里では変わり者だって言われてて……そういうのは全然なかったですね」

 

 お互いに突かれたくない話題を避けるように、俺達は話をすすめる。

 

「その後は頭のおかしい爆裂娘と一緒にアクセルまで来たんだっけか。その後は一人で……ぼっちで修行の旅に出たんだよな? 旅先でなんか出会いとかなかったのか?…………ないか」

「なんで一人をぼっちって言い直した上に自己完結してるんですか? ……いえ、確かになかったですけど」

「…………そうか。お前はいろいろチョロいからぼっち旅で悪い男に騙されてないか少し心配だったんだよ」

「……悪い男のお手本みたいなダストさんにそんなこと言われても困りますけど…………。一応、自分でも『友達』って言葉に弱かったとは思ってますけど、恋愛方面でチョロかったつまりはないんですけど。めぐみんもダストさんも心配しすぎです」

 

 ま、こいつは多分俺と出会う前でも芯は強かったろうし、誰かを好きになるって意味でチョロかった訳じゃないってのは本当だろうな。『友達』って言葉で押されても最後の一線を超えさせるようなことはないだろうし、そんな相手を好きになることもないだろう。

 …………でも、友達って言葉で押されたらデートくらいはしそうなんだよなぁ。友達だったらデートくらいするのが普通だよって言われて。

 

「やっぱお前チョロいわ」

「あの……? なにを考えてるかは知りませんけど、とにかく一人旅をしてる時に男の人と話したのって宿屋の主人だけですから」

 

 それもそれでひでぇな。

 

「じゃあ、ぼっち旅からアクセルに帰ってきてからは?」

「…………言わないとダメですか? いいじゃないですか、今の私はダストさんのことが好きなんですから、それで」

 

 言いにくそうにしてゆんゆんは俺から目線を外す。

 

「その反応は…………いたのか」

 

 まぁ、クソガキクソガキ言ってたがこいつだってあの頃はもう一応結婚できる歳だったわけだし、出会いがあるならそういう相手がいてもおかしくはない。

 ……といっても、こいつが絡んでた男なんて……。

 

「…………カズマか」

 

 俺と旦那以外の男でこいつが普通に話せてた男なんてカズマくらいしか思い浮かばない。……いや、普通だったかどうかは微妙だけど。

 

「……別に本当に好きだったとかはないですよ? あるえのいたずらがあったり、里を救ってくれた人だったからいいなぁって少し気になってただけで。それにダストさんと出会う頃にはもう、そういう対象からは外れて普通の友達でしたし」

「本当に普通の友達だったかは置いといてやるが…………なんか恋愛対象から外れることがあったのか? 言っちゃなんだがあいつは鬼畜だけど常識はあるし、俺よりかは間違いなくいい男だぞ」

 

 性根は鬼畜だけど常識人であろうとしてるし、やるときはやる男で魔王まで倒したやつだ。

 ……まぁ、金があると働かないニートでもあるんだが。金がなきゃちゃんと働くし問題ない。

 

「確かにカズマさんがダストさんよりもいい男の人なのは間違いないですね」

 

 少しは否定してくれてもいいんだぞ?

 

「じゃあ、なんでだよ?」

「…………カズマさんの中で『私』って存在が一番になることはないって分かったからですかね」

「なんかあったのか?」

 

 カズマは傍から見る限りゆんゆんにはわりと好意的だったように見えるんだが。

 

「ダストさん、クーロンズヒュドラ討伐の時は覚えてますか?」

「…………忘れるわけねぇだろ」

 

 俺が死んじまった時で…………俺がゆんゆんって存在を意識した始まりなんだから。

 

「言ったと思いますけど、私もあの討伐に加わってたんです。それでその中心にいたカズマさんに話しかけて挨拶したんですけど……」

「けど?」

「完全に無視されました」

「そりゃ…………ひでぇな」

 

 ぼっちのこいつにそれは流石にないだろ。

 

「悲しかったですけど、酷いとは思いませんでしたよ? むしろ少しだけ好感を覚えました」

「お前って、ぼっちなだけじゃなくてMだったのか」

 

 どっかの貴族のお嬢様かよ。

 

「違いますよ! そういう意味ではなくて…………カズマさんは本当にパーティーメンバーを大切にしてるんだなって」

「ああ……そういう意味か」

 

 そういや、あの討伐はカズマがどっかの貴族のお嬢様の願いを叶えるために俺ら冒険者を集めたんだっけか。

 

「私を無視したカズマさんは本当にダクネスさんのことで頭が一杯だった様子で……カズマさんはパーティーメンバーを大切にしてて……同時にその腕はパーティーメンバーだけで一杯なんだって気付かされたんです」

 

 ……まぁ、あのパーティーメンバーを抱えながら他の女にまで手を出せる奴はそうはいねぇな。手を出せるにしても問題のない女だけだろう。

 

「じゃあ、お前だけを見てくれるカズマなんてのがいれば好きになったかもしれないのか」

「どうですかね。ただ、私とカズマさんが好き同士になっても、お互いにあんまり幸せにはならない気がします」

「なんでだよ? カズマはいい男だし、お前だってぼっちだがいい女だ。幸せになれるだろ」

 

 なんで幸せになれないなんて言うのか。

 

「カズマさんと私って似た者同士だと思うんですよ」

「お前とカズマがか?…………いや、全然ちげぇだろ」

 

 いろいろと違い過ぎないか。

 

「まぁ、細かい所は違いますし、細かくない所も大分違いますけど…………本質とかそういうのがです」

「んー……とりあえず話してみろよ」

 

 なんとなく分からないでもないから。

 

「話してみろと言われると難しいんですけど…………なんて言うんですかね? 私もカズマさんも『誰かに認められたい』……そう言う願いを持ってると思うんですよ」

「『承認欲求』ってやつか。ま、言われてみれば分からないでもないな」

 

 ゆんゆんに関しては言われるまでもなく気づいていたことだ。こいつが世話焼きであることや『嫌われたくない』とおどおどして思うとおりに話せなくなるのはそういうとこから来てんだろう。

 

 カズマに関しても言われてみれば分からないでもない。あいつの本性は鬼畜でニートだが、普通の相手には常識人として振る舞おうとしていること。そして何より、問題児たちが助けを求めてきたらなんだかんだと言いながら『しょうがねぇなああ』と言ってどこか嬉しそうな様子で助けてやること。

 

 確かに本質的なところじゃゆんゆんとカズマは似てるのかもしれない。

 

「でも、お互いに承認欲求持ってんなら互いに認め合えば幸せなんじゃねぇのか?」

「それは傷の舐め合いっていうんですよ。多分、本当の意味で満たされることはないと思います。……だからこそ、私やカズマさんはダストさんやめぐみんたちに惹かれるんだと思います。他人の目を気にせず、自分の欲望に正直に……ただひたすらまっすぐなあなたたちに」

「…………、別に俺はただのチンピラでまっすぐでもなんでもねぇよ」

「そうですね。だから私が好きになったのはチンピラのダストさんじゃありませんよ?…………ドラゴンが大好きでドラゴンバカなダストさんに惹かれたんだと思います」

 

 ようするにドラゴンのいない俺にこいつは惚れなかったってことか。

 ま、ジハードがいなきゃ俺がこいつのことこんなに好きになることもなかったろうしお互い様だが。

 

「それにですね、私がカズマさんのことを気になってたのって、めぐみんがカズマさんのことを話してくれてたのが大きいと思うんですよ。めぐみんの話の中のカズマさんはなんだかんだ言って本当にめぐみんのことを大事にしてて…………そういうカズマさんだから気になってたんだと思います」

「結局、お前が1番気になってたのは男じゃなくて親友兼ライバルの女だったてことかよ」

「そうですね。大好きなめぐみんが大好きな人で、めぐみんのことを私と同じくらい大事に思ってくれてる人だと思ったから気になってたんだと思います」

「……百合っ子の感情までは流石に分かんねぇけど……まぁ、そっか。…………そうか」

 

 大きくため息を付いて、燻っていた感情を一緒に吐き出す。

 

「だから安心して下さい。今も昔もきっとこれからも。私が本気で恋して愛したいのはダストさんだけですから」

 

 本当こいつは……普段は生意気なくせにこんな時だけ素直になりやがる。

 

「そういうダストさんはどうなんですか? 私以外に本気で好きになったり気になってた人はいるんですか? 言っときますけどいつもの適当なナンパの相手以外ですよ?」

「………いねぇよ、別に」

 

 自分の言葉に何故かチクリと胸が痛むが、気のせいだろうと俺は浮かびそうになる感情を飲み込む。

 

「嘘ですよね? まぁ、私は優しいですから問い詰めたりはしませんけどね」

 

 そんな俺の心情を見通してか、何故か優しい表情でゆんゆんは言う。

 

「ちっ……あんなに喘ぎまくってキスしてだなんて言ってたエロぼっち娘のくせに余裕見せやがって」

「それはもういいじゃないですか! ダストさんのいじわる!」

 

 その余裕な様子がなんかムカついた俺は、腹いせとばかりにからかうのを再開するのだった。

 

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